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小西成弥、大平峻也、影山達也、長妻怜央らが男子高校生の青春を謳歌する。SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』開幕

小西成弥、大平峻也、影山達也、長妻怜央らが男子高校生の青春を謳歌する。SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』開幕

SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』が、7月19日(金)天王洲 銀河劇場にて開幕した。
80年代に『花とゆめ』(白泉社)で人気連載されていた、那州雪絵による学園青春マンガが原作。男子高校生たちが繰り広げるにぎやかな学園生活を、キャストたちが爽やかに表現。歌とダンスを織り交ぜたステージが展開した。
蓮川一也 役・小西成弥、如月 瞬 役・大平峻也、手塚 忍 役・影山達也、池田光流 役・長妻怜央、そして脚本・演出のほさかようが登壇した初日会見の模様と、初日直前に行われたゲネプロのレポートをお届けする。

取材・文・撮影 / 片桐ユウ


青春の甘酸っぱさと懐かしさを端々から感じられる爽やかなステージ

開幕時間。チャイムの音が劇場内に響き、観客の気持ちを“SCHOOL STAGE”へと誘う。

SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』

ブレザー姿の蓮川一也(小西成弥)が紗幕前に登場して、全寮制の名門男子高校・緑都学園に入学した心境を意気揚々と語り出すが、急にテンションが下がる。
それもそのはず、舞台は5月。胃潰瘍で入院していた一也は1ヵ月遅れの入学となり、フレッシュな期待感よりも極度の緊張感に包まれていたのだ。

SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』

そんな一也をやさしく案内してくれるのが、2年生で生徒会長を務める手塚 忍(影山達也)と寮長の池田光流(長妻怜央)。
忍と光流は、生徒たちが暮らす寮・通称「グリーン・ウッド」を紹介してまわる。変人ばかりの寮生たちと顔を合わせることになり、戸惑ってばかりの一也だが、心配はそれだけに留まらない。

SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』

同室の如月 瞬(大平峻也)は事情を抱えた女の子だと打ち明けられるし、学園に勤める保健医は、ひた隠しにしているが実は一也の兄・蓮川一弘(山田ジェームス武)なのだ。
しかも兄の新妻は一也の初恋の人。同居が気まずくて家を出たものの、学園でも寮でも落ち着けそうになかった。

SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』

そんな一也を優しく気遣う光流に対して、一也も兄の面影を見出して心を開いていくのだが……。

SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』

可動式の扉や寮部屋のセット、歌とダンス、映像演出などを使い、テンポ良く場面は展開していく。

SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』

一也が入学した春の騒動から、夏は寮で起こる停電と幽霊騒動。そして秋は生徒会長を務める忍の人間性に焦点が当たり、冬には光流が巻き込まれるトラブルを追う。

SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』

一也の成長と周囲の人間関係の中に、学園モノらしい“わちゃわちゃ”感がバランス良く配置されており、笑いとシリアス、両方の面で満たされる仕上がりになっている。

SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』

個性豊かな周りに振り回される、蓮川一也=通称・すかちゃんを演じる小西成弥の等身大さが良い。10代の男子高校生らしいテンションと、家庭環境への悩み、徐々に周りと馴染んでいく様子を自然体で好演している。

SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』

また、ピンク色の長髪をなびかせる如月 瞬を演じている大平峻也は、華奢なスタイルと愛らしい容貌ながら、行動力に溢れる瞬をキュートに表現。

SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』

そんなふたりを先輩の包容力と強制力(?)で引っ張るのが、手塚 忍 役の影山達也と池田光流 役の長妻怜央だ。

SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』

クールだが激情を秘めた忍と、軽やかな物腰で周りを取りまとめる光流の雰囲気に、影山も長妻もピッタリ。それぞれのアクションや特技を目にできる場面もあり、華やかな持ち味を存分に発揮している。初共演のふたりだが、言葉にせずとも互いを思いやっている様子が伝わってきて、心地良いバディ味を感じさせた。

SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』

それぞれ複雑な事情を秘めている面はありつつも、とても平和で純粋な男子高校生たちの姿を目にすることができる。

個性や弱さを、周囲の人から、あるいは自分自身の中に認められるようになっていく彼らの成長物語であると同時に、青春の甘酸っぱさと懐かしさを端々から感じられる爽やかなステージだ。

SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』

本当に男子校のノリで青春をしている感じ

この後は、ゲネプロ前に行われた初日会見の模様をレポートする。

会見には、蓮川一也 役・小西成弥、如月 瞬 役・大平峻也、手塚 忍 役・影山達也、池田光流 役・長妻怜央、そして脚本・演出のほさかようの5名が登壇。

SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』

初日を迎えた心境を聞かれた小西成弥は「約1ヵ月みんなで稽古をしてきたんですけれども、(開幕を迎える)今は入学するときのようなドキドキとワクワクと緊張が入り混じっているような気持ちです。お客さんに楽しんでいただけるように、僕たち全員、全力で突っ走りますので、ぜひ楽しみにしていてください!」とコメント。

大平峻也は「初日を迎えるのが待ち遠しかったので、すごく嬉しい気持ちで今日の朝も目覚めました。稽古終わりに皆でご飯に行ったり、稽古場でも結構わちゃわちゃしていて、すごく楽しい座組みです。男子校みたいなところもありつつ、稽古中締めるところはキッチリやっていました。これから千秋楽まで皆で力を合わせて、全力でお客様に届けたいと思っております」と意気込みを述べる。

影山達也は「本当に楽しく濃密な稽古だったと思います」と稽古期間を振り返り、「お客様に観ていただけるのが本当に楽しみです。多くの方に愛されている作品で、魅力的なキャラクターがたくさんいますが、魅力的な役者も揃っていると思うので、ぜひ楽しみにしていてください」とアピール。

長妻怜央は「最初に皆さんと会ったときは緊張して、僕自身がやっていけるか不安だったんですけど、皆優しくて、しっかり演技についても教えていただき、このままずっと稽古をしていたいと思っていました」とはにかみ、周囲からも笑いを起こす。
続けて「でも本番は来てしまったので(笑)、いい意味で稽古場と同じように本番をやっていけたらいいなと思っています。緊張しますけど、僕たちならやれると思っています! よろしくお願いします」と、笑顔で語った。

脚本・演出を担当したほさかようは「原作にどこまで忠実にいくか、現代においてどのように再現するか、ということを考えました。さらに後半では群像劇の側面も強く出てきて、少しだけ登場するキャラクターたちもちゃんと生きている人間のひとりとして描かれている作品です。そのキャラクターにも何かしらのドラマがあり、お芝居の中でひとつの物語になっているというところにも重点を置いて演出しました。この舞台を何度か観ていただく方は、今回は一也くん、次は光流くんや瞬くん、ほかの寮生だったりと、中心として観る人を変えると、また別の物語が浮かぶと思いますので、そちらも楽しんでいただければと思います」と見どころを語る。

そして原作の魅力について「あの年代の男子たちの描き方がリアルで細かい」と分析し、「カッコいい人たちもキラキラしているだけではなく、闇やだらしないところがある。それを排除するのはやめようと思っていました。“カッコいいけど、こういうところもあっていいよね”とキャストと話し合ってつくっていきました」と、演出のこだわりを語った。

SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』

稽古場のエピソードを聞かれると、小西が「しょうもないことなんですけど、毎日(長妻)怜央が『ラーメン食べる?』と聞いてくるんです。『いや、大丈夫』と断っていましたけど(笑)」と苦笑。

ほさかは「このエピソードだけで終わらせないで!」と慌てるが、キャストたちは口々に「これがナンバー1のエピソードです」と断言。

ちなみに長妻が小西をラーメンに誘っていた真相は「(手塚 渚 役の)岡田あがささんが稽古場に大量のラーメンを差し入れてくださったんです。僕は毎日食べていたんですけど、僕だけ食べちゃうのが申し訳なかったので……(笑)」とのコト。

さらに付け加えて長妻が「成弥くんは人見知りと聞いていたけど、僕のことはイジってくる!」と告白。すると大平が「でも稽古の初日は、誰にも話しかけられなかったらしくて、ずっと台本に向き合っていたんだよ」と暴露し、小西の愛され座長っぷりが炸裂していた。

その後、あらためて小西が稽古場の雰囲気について「みんなめちゃくちゃ良い方ばかりで、たくさん話しかけてくれて。ラーメンのコトもそうですけど、本当に男子校のノリで青春をしている感じでした」と振り返った。

SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』

最後は、小西が「長く愛されてきた作品を、僕たちが上演させていただけることを本当に嬉しく思っています。男子校の空気感がカンパニー全体として出来上がっているので、あとはお客様に笑顔で帰っていただけたら。僕はこの作品を通して自分の青春を思い出したりもしたので、ぜひ観に来た皆さんにも、ご自身の青春を思い出していただいたり、何か青春のモノを持って帰っていただければと思います」とメッセージを送り、会見は終了となった。

公演は7月28日(日)まで、天王州 銀河劇場にて上演。

SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』

SCHOOL STAGE『ここはグリーン・ウッド』

2019年7月19日(金)~7月28日(日)天王州 銀河劇場

原作:那州雪絵「ここはグリーン・ウッド」(白泉社)
脚本・演出:ほさかよう
作詞:浅井さやか
音楽:大石憲一郎
振付:泰智(KoRocK)

出演:
蓮川一也 役:小西成弥
如月 瞬 役:大平峻也
手塚 忍 役:影山達也

池田光流 役:長妻怜央

羽生 役:平井浩基
坂口栄也 役:北乃颯希
青木邦久 役:森 遼
布施 直 役:佐野真白
栃沢 弘 役:笹森裕貴
藤掛達郎 役:小田桐咲也
渡辺由樹 役:世古口 凌
蓮川すみれ 役:寺崎裕香
手塚 渚 役:岡田あがさ
如月麗名 役:内野楓斗

蓮川一弘 役:山田ジェームス武

冨田ヒカル 前川ゆう

主催:ネルケプランニング

オフィシャルサイト
オフィシャルTwitter(@stage_greenwood)

©那州雪絵/白泉社

原作マンガ:「ここはグリーン・ウッド」