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見つけた!『スーパーマリオメーカー 2』楽しいコースづくりの秘訣

見つけた!『スーパーマリオメーカー 2』楽しいコースづくりの秘訣

自分で『スーパーマリオ』のオリジナルコースを作って遊べるだけでなく、他のプレイヤーが作ったコースも遊ぶことができるという多面的な楽しみかたと、高い完成度で国内外から評価を得た『スーパーマリオメーカー』シリーズに待望の新作登場です。ステージの作りやすさを徹底的に追求しており、より多くのパーツが使えることや横だけでなく縦方向へのコースが作れることなど、機能も大幅に拡張。前回記事の執筆から今日まであれこれ遊び倒していますが、すべてのパーツや機能を味わい尽くしたとは到底言えず……というか、プレイを進めるほど「まだまだほんのさわりしか遊べていないのでは?」という気持ちが大きくなってくるほどの奥深さなのです。しかも、そんな膨大な可能性を秘めたキットによって作られたコースが、世界中にいるプレイヤーの手によって日々オンラインに投稿され続けていて、自由に遊ぶことができるのです。一生かかっても味わい尽くすことはできない贅沢さですね! 筆者もよく視聴する『よゐこのマリオメーカーで職人生活』の動画をまず紹介します。自由に作って楽しむよゐこのおふたりが面白いだけでなく、コースづくりの大きなヒントがたくさん含まれていますよ。

文 / 内藤ハサミ


世界中から投稿される、遊びつくせぬ多彩なコース

本作を起動してすぐに“つくる”モードを遊び始めた筆者でしたが、いくつもコースを作っていくうち、“どうしてもワンパターンになってしまう問題”に直面しました。早くもマンネリ化です。新しさを取り入れようと無理やり使いなれないパーツをコースに入れ込んでみても、なんだかイマイチ良さが引き出せていないような気がします。なんとか新鮮な面白さを生み出したいなぁ。

スーパーマリオメーカー 2 エンタメステーションゲームレビュー

▲奇をてらって大きすぎるキラーを闇雲に飛ばしてみても、ゲーム自体が面白くなったとは到底思えず……

そうだ、そんなときこそほかのプレイヤーが作ったコースから学んでみよう! ということで、やってまいりました“世界のコース”。このメニューでは、世界のプレイヤーが投稿したオリジナルコースで遊ぶことができるのです。細かく条件を決めて検索できるシステムがあるので、膨大な量のコースから好みのものを探しやすくなっています。

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▲オンラインで遊べる項目は4つ。遊びたい内容によって気軽に選ぶことができます

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▲“コースをさがす”の項目を見てみると、さらに“期待のコース”、“人気ランキング”、“新着コース”、そして使用スキンや難度、任意のタグから条件を設定できる“くわしくさがす”の項目を選択できます

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▲“職人ランキング”でも、“人気コースを作り出す”、“プレイが得意”、“バトルが得意”など職人のジャンルから検索できるので、続々と増え続けるコースのなかからより探したいものを見つけやすくなるのです

当然ながら、世界中に存在する職人たちのほとんどはプロのゲームデザイナーではありません。なかにはアイテムを取り逃がしたらクリア不可能になってしまうコースや、導線が甘くてなにをどうしていいのかがわからないまま時間切れになってしまうようなコースがあったりもします。しかし、その多くが面白さを追求し、プレイヤーを楽しませるための配慮がなされていることに驚きました。あくまで筆者の体感にはなりますが、前作よりも全体的なコース作成レベルが上がっているのではないでしょうか。だからといって投稿のハードルが高すぎることはなく、コースチェックさえクリアしてしまえば作ったコースを気軽に投稿できます。もちろん、職人自らがプレイヤーと同じ環境でクリアしたコースのみに限られますが。大人から子供までが参入しやすい環境なのがいいですね。

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▲コメント欄がにぎわっています

遊んだコースは評価とコメントを付けることができるので、ぜひ職人に自分の感想を届けましょう。今作から、「ダメ!」というストレートな評価が付けられるようになったことに驚きました。マイナス評価は職人に通知されないので、忌憚のない評価をつけることができます。ですが、良いコースだと思ったら迷わず「いいね!」を送ることで職人のテンションとモチベーションが上がり、より面白いコースが投稿されて遊べるようになるかもしれませんから、評価を選ぶときはコミュニティを育てる気持ちで紳士的にどうぞ。先ほど述べた全体的なコースレベルの向上についても、こういった新しいシステムがうまく作用しているのかもしれません。ひとりで遊ぶコースだけでなく、オンラインマルチプレイ、Nintendo Switchを持ち寄って近くの人と遊べる“通信であそぶ”のメニュー、ランダムに選ばれたコースをゲームオーバーになるまでクリアし続ける“どこまでマリオチャレンジ”も目先が変わって新鮮です。

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▲イケてるコースのいいところを取り入れたくなり、コースづくりも同時にはかどります!

ランキング上位のコースはさすがに安定した面白さがあり、オブジェクトの位置ひとつとっても繊細に設計されています。それだけでなく、プレイヤーをあっと驚かせる仕掛けも仕込んであったりして、修行中の職人には参考になることばかり。パーツやプレイヤーキャラクターであるマリオの特性を熟知しているからこそ、斬新な使いかたを思いつくことができるのですね。それにはたくさんのコースを作ることが大事なんだという、前回紹介した“ヤマムラ道場”のヤマムラさん(どこからどう見てもハト)の言葉を思い出して、グッとこぶしを握る筆者でした。

満足度の高いストーリーモード

たくさんの個性的なコースを遊んで参考にするのであれば、ストーリーモードもかなり役立ちます。多くの『マリオ』シリーズのようにピーチ姫がさらわれる、といったようなことはなく、ちょっとしたウッカリで跡形もなく吹き飛んでしまったお城を建て直すという内容です。終始とぼけた感じで進むシナリオは、思わず微笑んでしまう可愛らしさ。再建には、用意された数々のコースの道中で拾ったり、クリアしたお礼として貰えたりするコインが数多く必要だというわけで、マリオは資金集めに奔走することとなります。ユルい雰囲気ながら、よく考えると状況はけっこうシビアだというギャップに、思わず笑ってしまいます。マリオは苦労人だなぁ……。

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▲キノピコ親方が建設の指揮をとっています。親方にどんどんコインを運ばなくては……

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▲いろいろなキャラクターたちからの依頼をこなす、という感じでコースをクリアし、どんどんコインをゲットしていきます。再建の進行度によって新しいコースが次々に解放されていきますが、すでに解放されたコースであればどこからでもプレイできます

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▲コースの設計もさることながら、パーツ配置のひとつひとつが整っていて美しい

開発者がデザインしたストーリーモードのコースをいくつも遊んでみて、遊びやすく考え抜かれていることを再認識しました。隙が見当たらないんです。自分でコースを作ってみたことがあるからこそ、今まで全く意識していなかった部分に気づくようになったというのは、自分自身に新たなスキルが加わった感覚で嬉しいものです。

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▲依頼をこなし、コインを集めてどんどん城を再建していきます。完成が楽しみです! 実はこの城の周囲も自由に歩き回ることができて……

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▲こんなシュールなキャラクターたちに出会うことができます。彼らからも依頼を受けることができ、すべてこなすといいものが貰えちゃいます!

それぞれのオブジェクトの特性を知れば知るほど、ステージ作りのバリエーションも作り出せる面白さの奥行きも広がります。こうして、特に長いチュートリアルを設けなくても、ゲームを楽しむことがほかのモードでの学びに繋がるというのは、非常にうまくできていますね。押しつけがましくないですし、なにより面白いのです。楽しく遊んでいたら、知識や技術が身についちゃった! って、なんと理想的な勉強のしかたでしょうか! そして、自分が作ったコースを誰かに遊んでもらうことで得る気づきもあります。オンラインでフィードバックを貰うのもいいですし、家族や仲間に自作のコースを遊んでもらって反応を見るのも最高なんです。特に子供の作ったコースを「えー! こんなところにスター置くぅ?」とか、「キツいキツい!」などと悲鳴をあげながら遊ぶのは楽しく、親も子も満足できる遊び道具としてとてもいいものではないでしょうか。

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▲娘の作ったコース。とにかくコインをたくさん取りたい、とにかくスターで大きな敵を蹴散らしたい、という彼女の欲望が詰まった作品です。開始直後にスターを取り逃すと、その後の道中がかなり辛くなります(笑)。無茶なコースを笑いながら楽しめるのは、親しい間柄で成立する楽しみかもしれませんね

ここまで優れた職人になるための教材として、世界のコースで他のプレイヤーが作った作品をプレイするのは魅力的……という書きかたをしましたが、本作は職人のためだけのゲームにあらず。「面白いコースの追求よりは、他人の作ったコースをいろいろと味わいたい」というプレイヤーにも、本作は大きな満足を与えてくれるでしょう。このストーリーモードに用意されているコースだけで100を超えますし、なにより世界中からオンラインに投稿されているコースは、日々どんどん増え続けているのですから。

駆け出し職人、新たなコースを作る

前回、面白さ度外視でむりやり難度を上げたコースの作成は目指さないほうがいいと書きましたが……やっぱりもう少し難度を上げたクレバーなコースづくりを目指したいという向上心から、新たな作品を作った筆者。100%カンペキ! とはいかないまでも、世界のコースやストーリーモードで多少なりとも知識を得たので、前回紹介したものより確実にレベルアップしたコースとして仕上がっているのではないでしょうか。良かったら、見てもらえますか?

カギのついたドアを使ってみるということと、炎が画面を舞う美しさを表現したいというふたつの目標を掲げて作りました。なぜか作った本人のデモプレイが拙いという点には、目をつぶってくださるとありがたいです。やはり大きな目的を設定すると、ぐっとコースが引き締まる気がします。あえて多少の制約を課したほうが、実は作りやすかったりするんですよね。使うパーツも目標に沿って取捨選択することでコースづくりの根幹が揺らぎにくくなります。前回はふたつ、今回はひとつ、と筆者が作成したコースを紹介しましたが、そのほかにも投稿していないコースをいくつか作っています。いろいろなコースをとにかく作ってみるというのが、面白さを操れるようになる秘訣なのだと実感しました。とはいえ、まだまだ筆者も駆け出し職人。これからも世界のプレイヤーに楽しんでもらえるコースづくりに邁進します!
ふつうにスタンダードな2Dアクションのコースを作れるだけではなく、工夫次第で謎解きやシューティング風などバラエティに富んだ作品に仕上げることができる自由度の高さなど、プレイヤーの多面的な考えかたを自然に引き出して面白さに導いていく本作の見事さは、さすがのひと言です。さらにプレイヤーのさまざまな楽しみかたを受け止める懐の広さもあり、クリエイトが好きなゲーマーに限定せず、従来の『マリオ』シリーズが好きであればどんな人にも強くおすすめできる一本。初代の『スーパーマリオメーカー』からあらゆる面で大きく進化した傑作といえるでしょう。

フォトギャラリー
スーパーマリオメーカー 2ロゴ


■タイトル:スーパーマリオメーカー 2
■メーカー:任天堂
■対応ハード:Nintendo Switch™
■ジャンル:アクション
■対象年齢:全年齢
■発売日:発売中(2019年6月28日)
■価格:パッケージ版・ダウンロード版 各5.980円+税


『スーパーマリオメーカー 2』オフィシャルサイト

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