Interview

彼女はなぜ声優に、なぜアーティストになったのか。待望のソロデビューで西田望見が明かす「かわいい」表現のルーツとは?

彼女はなぜ声優に、なぜアーティストになったのか。待望のソロデビューで西田望見が明かす「かわいい」表現のルーツとは?

2016年放送のTVアニメ『マクロスΔ(デルタ)』から誕生した戦術音楽ユニット・ワルキューレ。アニメ界・音楽界に大きな旋風を巻き起こした彼女たちは、メンバーそれぞれがソロアーティストとしても歩み始めている。

そして2019年7月24日、“きゃわわ~”のフレーズでおなじみのマキナ・中島を演じる西田望見が、ミニアルバム『女の子はDejlig(ダイリー)』でついにソロデビューを果たした。幼い頃から“かわいい女の子”に憧れてきたという彼女が紡ぐ“なりたい私”の物語――。妄想も憧れも願望も、すべて詰め込んで出来上がったというデビュー作への思いを本人に語ってもらった。

取材・文 / 仲上佳克 撮影 / 草刈雅之


新たな一歩を踏み出すための「Dejlig」

まずは月並みですが、ソロデビューが決まってのお気持ちをお聞かせください。

西田望見 自分ではまったく想像していなかったので「まさか!?」という気持ちが大きかったです。純粋にうれしい気持ちがありつつ「私がアーティストとして表現しても良いんですか!?」という思いもありましたね。でも、役者としてお芝居で表現することが大好きなので、歌でも何か表現してみたいと思って「ぜひお願いします!」と答えました。

デビューミニアルバムのタイトルは『女の子はDejlig』。この「Dejlig」というのは聞き慣れない単語ですね。

西田 「なんて読むんだろう?」と思いますよね。

とりあえず「英語じゃないんだろうな」とは思いましたけど。

西田 よかったです。「英語で検索されていたらどうしよう?」と思っていたので(笑)。「Dejlig」はデンマーク語で「かわいい」とか「素敵」とかいう意味のある単語で「それ、いいね!」とか言うときに使ったりします。今回、何とか自分のアルバムのタイトルに入れられないかなと思って……入れてしまいました(笑)。

西田望見 エンタメステーションインタビュー

西田さんはデンマーク語が堪能なんですか?

西田 高校の頃に1年間留学していたので、しゃべれるようになりました。今はもうデンマーク語を使う機会もほとんどなかったりしますが、青春の思い出といいますか、自分を作ってくれた国のひとつでもあるので、こうやって新たな第一歩を踏み出すにあたってデンマーク語を使ってみたいなと思ったんです。

今の自分を形成しているルーツのひとつということですね。では、『女の子はDejlig』の「女の子は」の部分についてのルーツをうかがってもいいですか?

西田 私は生まれたときからオタクだったので(笑)、アニメで言えばかわいい女の子が小さい頃から大好きだったんですよ。特に、田村ゆかりさんや堀江由衣さんが演じられていた女の子が無意識に大好きで。

“無意識”なんですね(笑)。

西田 もともとは誰が演じているとか意識していなかったんですけど、ある年齢になったときに「アニメには中の人がいるらしいぞ」と気づくじゃないですか(笑)。それで調べたら、自分の好きなキャラクターを演じていたのが田村ゆかりさんや堀江由衣さんで。そこからご本人たちを追っていく中で、自分の中で潜在的に「かわいい女の子になってみたい」とか、そういう憧れが芽生えていったんだろうなって、今になって思います。

西田望見 エンタメステーションインタビュー

西田さんが憧れる「かわいい女の子」は実在のアイドルよりも二次元のキャラクターのほうが多かった?

西田 アイドルに憧れた時期もありましたけど、アイドルになりたいと思ったことはあまりなくて。あくまでかわいい女の子たちが好きで、その子たちがキラキラしているのを見るのが好きだったんですね。声優になろうと決めたのも、大学で就職活動をする時期になってからですから。

なるほど。昨今の若手さんと比べたら少しゆっくりめ、という印象でしょうか。

西田 そうですね。中学生くらいから強く意志を固めて声優をめざすという方も多い中で、私も何かアニメに関わる仕事をしたいなとは思っていたんですけど、就職するんだったらアニメ会社とかラジオ会社とか、何かしら二次元のコンテンツを支える側をやってみたいなと思っていて。でも、どうしてもSPI(適性検査)を勉強するのが嫌でした(笑)。

それで「どうしよう?」と思っているうちに「アニメを支える仕事といえば声優もあるじゃん!」と思いまして。1回思い立ったらすごく気になってしまい、だったら「やってみるしかない!」と思って養成所に通い始めました。飽きっぽい私が、お芝居という表現には没頭できているので、「私の天職は声優だ!」と思い込み、ここまでやってきてしまいました(笑)。

ミニアルバム&MVの全編を通して元気を与えようとしています(笑)

西田望見 エンタメステーションインタビュー

「かわいい女の子が好き」から始まって、ここまでやってきたということですが、今回のアートワークも「女の子から見たかわいらしさ」が詰まっているように感じました。

西田 ありがとうございます。皆さんあまりこういう私は見たことがなかったみたいで「こういう感じなんだ!」と喜んでくださったのがうれしかったですね。ガッツリ“お花!”という印象なので、はじめはどう捉えられるかとドキドキしていたんですけど、いろんな方が「素敵だね」と言ってくださったので安心しました。

逆に、リード曲「フルスロットルで行こうぜ!」のMVに映っている西田さんは、見慣れているという安心感があるのでしょうか?

西田 実はMVでも初めて挑戦させて頂いたことがいっぱいあって、私は今まで笑顔で撮影することが多かったんですけど、MVでは笑っていない顔だとか、悩んでいる顔もしていて。だから「私、こういう顔もできるんだ」と自分でも気づかせてもらえたというか、MVでもいろんな表情の私が見られると思います。

もちろん明るく笑っている表情も見られるわけですよね。

西田 (MVの中の)普段の私は何かに悩んでいたり「なかなかうまくいかないなあ……」とか考えたりしている女の子なんですけど、TVの中にいる私はすごく元気に踊っていて、それに感化されて「私も明るく頑張ろう!」って元気になる。そのメッセージ性はミニアルバム全体と一緒だったりしますね。

ミニアルバムは「夢をみれば誰だって、なりたいわたしになれるはず。」というコンセプトが掲げられていますね。

西田 ミニアルバムとMVと、全編通して元気を与えようとしています(笑)。

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