Interview

平牧 仁&古賀 瑠の師弟愛に思わず胸がキュンとなる!? 舞台『Like A(ライカ)』room[003]、間もなく上演!

平牧 仁&古賀 瑠の師弟愛に思わず胸がキュンとなる!? 舞台『Like A(ライカ)』room[003]、間もなく上演!

8月7日(水)から新宿FACEにて、舞台『Like A(ライカ)』room[003]が上演される。本作は、今年1月に上演された『Like A(ライカ)』room[002]の続編で、昨年の第1作から数えて3作品目となる。大ヒットを記録したオリジナル作品『Club SLAZY』シリーズで演出・脚本を務めた三浦 香、脚本の伊勢直弘、振付の當間里美、音楽のAsu(BMI Inc.)という今をときめく演劇界のヒットメイカーたちが贈るミステリー仕立ての舞台。
その作品で、第1作からFC(エフシー)を演じた平牧 仁と本作からペンギン役で出演する古賀 瑠に、本作のこと、先輩から14歳(※取材時)の後輩に贈る愛の言葉まで、思わずハッピーな気持ちになるインタビューをお届けしよう。
※辻は一点しんにょう

取材・文 / 竹下 力 撮影 / 増田 慶


「ひょっとしたらFCは死ぬかもしれない」と言われていた

まず、平牧さんは、第1作の『Like A』(2018)、続いて『Like A』room[002](2019)、本作と3作連続の出演となります。

平牧 仁 脚本・演出の三浦 香さんから、冗談半分に「ひょっとしたらFCは死ぬかもしれない」と言われていたので、今作も出演できるのでホッとしています(笑)。“ライカ”は愛のあるカンパニーだし、役者として新しい経験ができる場所として大切にしているので、再び戻ってくることができて光栄です。

舞台『Like A』room[003] 平牧 仁 エンタメステーションインタビュー

平牧 仁

古賀さんは今作から出演になりますが、“ライカ”の印象はありますか。

古賀 瑠 “ライカ”はroom[002]を観て、今まで観てきた作品の中で一番面白かったです。

平牧 おお、すごい作品に巡り会えてよかったね。

古賀 はい。演出が斬新で、ストーリーもわかりやすくて、そんな作品に出演できることが嬉しいです。

舞台『Like A』room[003] 古賀 瑠 エンタメステーションインタビュー

古賀 瑠

おふたりが演じるFCとペンギンの役どころを聞かせてください。

平牧 僕が演じるFCはフィナンシャルコントローラーの略で、ホテルペルマネントの財務・経理を担当している役です。ホテルの中枢を担っていますから、いろいろな謎を握っていて、しかも彼にその謎を問いただそうとする登場人物たちをケムに巻いて飄々としているミステリアスな面を持ち合わせています。しかもどういうわけかパンを持っている人物ですね。

古賀 僕が演じるペンギンは、あることがあって、とてもひねくれている子で、パンを売っています!(笑)

平牧 パンつながりだね(笑)。

古賀 とても凝った脚本で、読んでいると、ペンギンは隠された感情をだんだん露わにしていく役だと思いました。

“ライカ”はさらっとクールなお芝居を見せる素敵な作品

では、どのように役を作っていきますか。

平牧 今回はFCとペンギンにスポットが当たることもありますから、僕らのお芝居の出来栄えで物語の良し悪しが決まるかもしれません。演出でいえば、(三浦)香さんはどの舞台もお客様に感動していただく舞台を作りますが、“ライカ”はあえて感動を狙いにいくのではなくて、さらっとクールなお芝居を見せて素敵な作品にしていくと思います。いずれにせよ、稽古でみんなとぶつかりながら、(古賀)瑠と一緒にお芝居の答えを探っていきたいよね?

舞台『Like A』room[003] 古賀 瑠 エンタメステーションインタビュー

古賀 はい。しっかりした作品にしたいから、みんなと一緒に励んで、第1作や第2作に出演していた先輩方からヒントをもらって役を作っていきたいと思います。

実際に脚本を読まれた感想はいかがですか。

平牧 “ライカ”に関しては脚本を読むといつも衝撃を受けます。こんなに謎が散りばめられていて、こういう展開をするのかという驚きが、前々作、前作と多かった。今作は、その謎めいた部分以上に、お客様の胸に刺さるドラマ性が強いところが魅力だと思います。

古賀 ミステリー要素があったから、最初はなかなか読解するのが難しくて……でも、読みこめば、読み込むほど「ここはこういう部分に繋がっているのか」とワクワクする発見があって、心の中の新しい自分を発掘できるような脚本だし、しかも前作から世界観が大きく変わっていると思います。

“ライカ”は役者への挑戦状

脚本を読むときに心がけることはありますか。

平牧 僕は(三浦)香さんも脚本の伊勢直弘さんも色々な現場でお会いしているし、お話しするたびに“ライカ”は当て書きだとおっしゃっていて。なので“ライカ”に関しては、他の舞台と脚本の読み方が違っているから、役者への挑戦状だと感じています。当て書きをされるのは、僕のお芝居に対しての信頼の証だと思っているので、脚本に書かれていることを理解しないまま演技をしないように、絶対にお客様を満足させることができると信じて脚本を読んでいます。

舞台『Like A』room[003] 平牧 仁 エンタメステーションインタビュー

古賀 伊勢さんとは、何回かご一緒したのですが、僕は女の子っぽい役をいただくことが多いです。今作のことで伊勢さんとお話ししたら、女の子の役ではなくて男の子っぽい役を演じてほしいとおっしゃられて。なので、脚本をいただいた時に、ペンギンは男の子っぽい役になっていて嬉しかったです。

『Like A』の時に三浦さんにインタビューしたのですが、まさに平牧さんがおっしゃったように当て書きだとおっしゃっていて。

平牧 香さんは、僕が人と会話をして、一個のことを説明しようとすると脱線して10個ぐらい例を出して答えにたどり着くことを見抜いていて。たしかにFCは「君の言っていることはわかる」とうなずきながら全然違う話をし始めるような回りくどい役なので、似ていると思います。

古賀 タップダンスが得意なので、それが描かれているのか注目してください! フランスパンが好きなところが似ています(笑)。

(笑)。ライカは登場人物が一癖も二癖もあって特徴的ですね。

平牧 “ライカ”のキャラクターは第1作から大きく変わっています。今作をご覧になれば、BB(辻 凌志朗)やアッシャー(髙﨑俊吾)たち、いろいろな登場人物の性格が、これまでの“ライカ”から違って見えると思います。今まで笑うことができたような台詞が、不気味になったり、あるいは悲しくなっていたり、色々な視点で描かれています。ホテルの一室を覗き見して、キャラクターの秘密を握ってしまうようなハラハラした部分を登場人物は備えていると思います。

古賀 僕は“ライカ”の歌が好きになりました。

平牧 うん、わかる。

古賀 歌手の方がいるから上手だし、ミュージシャンの(平牧)仁くんがピアノを弾いたり、ラップもあったり、どのナンバーも個性があるから、たくさんの魅力が詰まった舞台になると思います。

役者だけのカンパニーとはテイストが違う

これから本格的な稽古に入ると聞きました。

平牧 瑠が言ったように、“ライカ”はミュージシャン、ラッパーやダンサー、そこに役者がいて初めて成り立つ座組みなので、役者だけのカンパニーとはテイストが違うと思います。ただ、それぞれ生業が違えど、みんな命を削ってお芝居をしているので、違う分野の人間の熱量がひとつの舞台に注がれた時の凄まじさを感じてほしいです。僕らはその熱を大事にして、稽古場では惰性で演じることがないようにしたいし、瑠たち新しいキャストが入れば、これまでの“ライカ”とは違った稽古になると思います。

舞台『Like A』room[003] エンタメステーションインタビュー

古賀 僕は昨日、初めて稽古場に行ってみなさんとお会いしました。その時点で、すでに台詞合わせをしていて、みんな演技に熱があってかっこよかった。

平牧 ありがとう! そこは太字で(笑)。このカンパニーはみんなしっかり自分の意見を言うからね。3作続いているから、絆もあって、それぞれの役者の芝居の癖も指摘し合えるから、安心してドンとぶつかってきなさい!

古賀 はい!(笑)、だからアドリブも多かったし、前作の時も息のあったダンスができるんですね。

平牧 そうだね。役者自身で芝居のプランニングをしているからだと思う。気兼ねなく意見をぶつけ合えるし、三浦さんの無茶振りも飛び交う、風通しのいいカンパニーだよ。

緊張感を忘れずに毎日励んでいきたい

前作の時は、辻 凌志朗さんと鎌苅健太さんにインタビューをしたのですが、辻さんは、三浦さんに「あなたは座長です」と言われて驚いたという話もされていて。

平牧 僕も辻が座長だと知ったのは前作からで驚きました(笑)。“ライカ”の座組みは、ほぼ番手がないからみんな横並びで、ひとりにすべての責任を背負わせることをしないカンパニーです。当然、座長は辻だから敬意を持って接しますが、香さんは、それぞれのキャストに誰にもバラしてはいけない秘密を持たせて稽古に臨ませるので、各々が役に合わせた責任感を持たないといけないと思います。

舞台『Like A』room[003] エンタメステーションインタビュー

古賀 僕はかなり人見知りだけれど、慣れると喋るようになれるので、稽古でみなさんと仲良くなって、最後までミステリアスなお話だから、緊張感を忘れずに毎日稽古に励んでいきたいと思います。

平牧 偉い、とても14歳の言葉だと思えない!

第1作の時はホテルが中心となり、前作はホテルを取り巻く海沿いの街“ハイタイド”が物語の軸となりましたが、本作のポイントはどんなところだと思いますか。

平牧 先ほども言ったように、今回はこれまでに比べドラマ性が強くなり、FCとペンギンの物語も描かれるので、それに付随するように、当て書きされた僕のピアノの演奏、特に瑠の得意なタップダンスが見どころになるかもしれません。振り付けの當間里美さんがタップをされているので、存分に(當間)里美先生の本領が発揮されていると思います。そういう意味では瑠が見せ場を握っているかな。

古賀 緊張します(笑)。

平牧 里美先生を信じれば大丈夫!(笑)

古賀さんがおっしゃったように“ライカ”といえば歌も魅力だと思います。

平牧 歌のパートでは、僕はピアノを弾いていることが多いのですが、音楽のAsuさんと同い年なんです。同じミュージシャンである僕は勝手にライバル視をしていて、Asuさんも僕に楽譜を投げてこないから、同じ気持ちかもしれません(笑)。この曲を弾いて欲しいと言われることがなくて、香さんに「僕が弾いたら作品が良くなります」とお伝えして演奏するかどうか決めることが多いです。もちろん、僕のエゴではなくて“ライカ”を素晴らしい作品にしたいから、僕の特技のピアノというアプローチで作品に貢献していきたいです。

古賀 いろいろな才能を持った方に囲まれて、自分自身も成長できる舞台だと思いますし、(平牧)仁くんのピアノに合わせて歌うのは挑戦だから、頑張って“ライカ”の世界を壊さないようにしたいです。

平牧 気にしないでいいよ。香さんがよくおっしゃるのですが、“ライカ”の歌は上手さを見せるのではなくて、僕らのハートを響かせることが大切になっています。もともと歌はそういうものですよね? 歌はギリシア時代に起源があると言われていますが、言葉で言い表せないから節がついて、歌が生まれる。だからハートがなければ歌う必要がないし、台詞で表現できないから歌になっていくので、本作は音楽劇といってもよくて。なので、僕らのハートを感じてお客様も心を震わせてほしいです。

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