Interview

浦井健治が語る“役者は普通の人”という意味とは?『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』で問いかける、生きることの幸せ

浦井健治が語る“役者は普通の人”という意味とは?『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』で問いかける、生きることの幸せ

役づくりは毎回ゼロからもがき苦しんでいる

浦井さんは、ワークショップを経たり、脚本を手にしたときなど、どのあたりで役に入っていくのでしょうか。

毎回ゼロからもがき苦しんでいます(笑)。一概には言えないのですが、“ヘドウィグ”に関しては、脚本を覚えることから始めています。歌詞や脚本を身体に入れることを徹底していくしかないので、ちゃんと台詞が入るかどうかの恐怖と戦いながら、毎日過ごしています。この前、桜子さんと話して「大丈夫、楽しめるから」と励ましの言葉をいただいたので、これからの稽古でパワフルなヘドウィグにしていきたいです。舞台版はひとりで何役もこなすのですが、ヘドウィグのママ、ヘドウィグに結婚を申し込むルーサー、別れた恋人のトミー、そして幼いハンセルやヘドウィグを声色で演じ分けるだけではなく、「それぞれの役を演じる意味をしっかり理解して突き詰めていこう」と桜子さんからも言われているので、最終的にどのように演じていくのか楽しみにしてください。

浦井健治 エンタメステーションインタビュー

たとえば、ヘドウィグ以外の舞台のキャラクターではいかがですか。

稽古や演出家によって違いますね。脚本を何度も読んで本読みをし続けるところから役づくりが始まることもあれば、いきなり板の上に立って役を表現して欲しいという方もいるし、歌稽古から、あるいは振付からという方、ミザンス(役者の立ち位置)を最初に付けられる方と様々な方法があります。なので、役者はそれぞれの現場でそれぞれに苦しんでいると思いますよ(笑)。

演劇をすることが楽しい。何より演じている空間が好き

(笑)。先だっての『笑う男 The Eternal Love -永遠の愛-』(19)での演技も感動しましたが、浦井さんをそこまで舞台役者として駆り立てているものは何になるのでしょうか。

何より演じている空間が好きなんです。客席で応援してくださる方、信頼のおける役者仲間や先輩に恵まれて、スタッフさん含めみんなでつくっているという感覚のすべてが役者としての僕をかたちづくっています。

浦井健治 エンタメステーションインタビュー

初舞台のミュージカル『美少女戦士セーラームーン』(01)のときから舞台の魅力はどのようなものだと思いましたか。

初舞台のときから、演劇は生のライブだと感じるようになって。舞台は目の前にお客様がいて、僕らがお芝居をして、それに対して拍手をいただくという、お互いが刺激しあえる奇跡の場所だと思っています。その公演が終わってしまえばお芝居はなくなりますが、そのときの感動はいつまでも心に残っているから、演劇はどんな時代でもなくならない。シェイクスピアやギリシヤ悲劇が今でも語り継がれるのは、そういった奇跡の瞬間があるからだと思います。SNSやインターネットの時代なのに、今でも舞台がお客様を魅了してやまないのは、演劇は生身の身体でつくり上げる総合芸術だからだと思います。

そんな役者・浦井健治をかたちづくった先輩方はいらっしゃいますか。

山口祐一郎さん、村井國夫さん、井上芳雄さん、演出家で言えば、小池修一郎先生、栗山民也さん、荻田浩一さん、鵜山 仁さんなどたくさんいらっしゃいますね。印象に残っているアドバイスは、女優の中嶋朋子さんから「普通の生活をしているお客様に対して、普通の生活ができる人間が役者でなければ共感は得られない。役者は普通でいたほうがいい」と言われたことで。そこから日常の“普通の生活”を大切にしようと、意識的に自然体でいることを心がけるようになりました。

StarSでは歌にも挑戦していますが、役者にフィードバックされた点はありますか。

StarSの日本武道館のコンサートでは、お客様が本当に盛り上がってくださって、みんなで同じ景色を見ているような感動的な経験ができたので、役者だけではなくて歌手としても財産になっています。今回で言えば、歌詞は及川眠子さんに変わっていますので、魂を剥き出しにして想いを伝える「Midnight Radio」を再び歌えることがなによりも楽しみです。

浦井健治 エンタメステーションインタビュー

鮮度のある役者でい続けたい

まだまだ先の長い役者としての道が控えていると思いますが、私には浦井さんはこれまでの役者人生を全速力で駆け抜けているような印象があります。

声をかけてくださっている方に感謝しかないですし、今後も僕に興味を持っていただけたら嬉しいです。人は誰しも、人間としての器の形が変わるように、僕の伝えたいメッセージも年齢によって変われば、役者としての僕のあり方も年相応に変化していくので、お客様にはそんな僕を楽しんでいただける鮮度のある役者でい続けたいです。

鮮度のある役者とはどんなものでしょう?

第一に、僕が自分に飽きないこと、そして周りから飽きられないことですね。役者には引退がないぶん、年齢やキャリアは周りの環境にリンクしていくので、しっかり状況を見極められる役者になりたいです。

役者として大切にされているものはありますか。

基本的ではありますが、仲間ですね。演劇はひとりでは何もできないし、カンパニーの人たちが周りを支えてくれないと作品が成立しない世界です。ただ、稽古で追い詰められていくと自分のことで精一杯になっていくので、なるべく人に目を向けながら、いつも笑顔でいたいですね。

浦井健治 エンタメステーションインタビュー

それでは、作品の見どころをお願いいたします。

オフ・ブロードウェイで上演され、三上さんが日本で花開かせ、そして4度目の公演となります。初演から時代が変われば、環境も変わり、メッセージも変わっていくなかでの上演です。なので、僕たちは僕たちの信じた“ヘドウィグ”をお客様に伝えられるように挑んでいきます。ハンセルの感情やヘドウィグの心の叫びがお客様に伝わるように、アヴちゃんやみんなと一緒につくっていきます。今作をご覧になって、人生は素晴らしいという生きることの意味や、悲しみやつらいことがあってもみんなで乗り越えていこうという想いを抱いてもらえれば嬉しいです。

役者とは、普通の人

最後に、浦井健治にとっての役者とは?

普通の人です(笑)。なんでもない人物にもいろいろな側面があることをシェイクスピアが描いたように、人間の面白さをエンターテインメントして表現することが役者だと思っているので。だからこそ普通に生活しながら、皆さまに演劇を楽しんでいただける一員であることを喜びつつ、自分を律してこれからも堂々と歩んでいきたいと思います。


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ミュージカル『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』

ミュージカル『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』

東京公演:2019年8月31日(土)~9月8日(日)EX THEATER ROPPONGI
福岡公演:2019年9月11日(水)〜9月12日(木)Zepp Fukuoka
名古屋公演:2019年9月14日(土)~9月16日(月・祝)Zepp Nagoya
大阪公演:2019年9月20日(金)~9月23日(月・祝)Zepp Namba(OSAKA)
東京公演 FINAL:2019年9月26日(木)~9月29日(日)Zepp Tokyo

作:ジョン・キャメロン・ミッチェル
作詞・作曲:スティーヴン・トラスク
翻訳・演出:福山桜子
音楽歌詞:及川眠子
歌唱指導:冠 徹弥

出演:
ヘドウィグ 役:浦井健治
イツァーク 役:アヴちゃん(女王蜂)

Band(THE ANGRY INCH):
Guitar:DURAN
Bass:YUTARO
Drums:楠瀬タクヤ
Guitar:大橋英之
Keyboard:大塚 茜

オフィシャルサイト
オフィシャルTwitter(@hedwig2019jp)

浦井健治(うらい・けんじ)

1981年8月6日生まれ、東京都出身。2000年に『仮面ライダークウガ』で俳優デビュー。2006年には、第三十一回菊田一夫演劇賞、2009年に第44回紀伊國屋演劇賞 個人賞、2010年に第17回読売演劇大賞 杉村春子賞、2015年には第22回読売演劇大賞 最優秀男優賞など、数々の賞を受賞。2013年、井上芳雄、山崎育三郎とStarSを結成。主な出演作品には【舞台】『エリザベート』、『アルジャーノンに花束を』、『ヘンリー六世』、『デスノート THE MUSICAL』、『王家の紋章』、『メタルマクベス』disc3、『笑う男 The Eternal Love -永遠の愛-』【テレビドラマ】『アオイホノオ』、『釣りバカ日誌 Season2 新米社員浜崎伝助』などがある。11月にはミュージカル『ビッグ・フィッシュ』(再演)、2020年2月に『天保十二年のシェイクスピア』への出演も控える。

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