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積みゲー&未クリア、初体験をいまこそ! 夏休みにプレイしたいおすすめゲーム3選

積みゲー&未クリア、初体験をいまこそ! 夏休みにプレイしたいおすすめゲーム3選

夏、まとまった休みがとれたら何をする?」

プール、海水浴、お祭り、花火大会……アクティブにレジャーを楽しむのもいいけれど、この記事を読んでいるゲーマーの皆さん、ついついプレイせずに積んでしまっているゲームソフトはありませんか? 今こそそれを開封し、涼しい部屋でモリモリとプレイするときなのではないでしょうかっ! 積みゲーはないけれど未クリアで止まっている人もいるかもしれません。また、この機会に面白いゲームに出会い、時間を割きたいと思っている人も……。今回、筆者がおすすめしたいソフトを3本ご用意しました。名作の呼び声高い作品、じっくり腰を据えて取り組みたい高難度の作品、美しいファンタジーの世界へと手軽に旅行できる作品。まとまったプレイ時間がとれる夏休みだからこそ再びプレイを進める、あるいは新たな冒険の扉を開くんです。

“ゲームの夏”を筆者は推していきます!

文 / 内藤ハサミ


永遠の名作『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』で大冒険

任天堂 / Nintendo Switch™ / アクションアドベンチャー

オフィシャルサイト

2017年3月に発売され、国内外で数々の賞に輝いたオープンワールドのアクションアドベンチャーゲーム、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』。2年まえに発売された作品をここであえて挙げる理由はふたつあります。それはいつ遊び始めたとしても色褪せずに面白い! ということと、Nintendo Switch™を持っているのであれば必修の一作だと思うからです。

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド

▲まだ体験していない人にはぜひともプレイしてほしい!

本作の主人公・リンクは、記憶を失った状態で目覚めます。何も思い出せないまま広大なハイラルの地に放り出されるというリンクの心細さは、ゲームを始めたばかりで右も左もわからない筆者の心情とすぐに繋がりました。ゲーム内の各所で「イケメン」と称され生命力にあふれた青年リンクと、肩こりや膝痛などに悩む中年女性である筆者。ほぼ共通点が見当たらないふたりの距離をぐっと縮め、一体感を感じさせてくれます。本稿を書くにあたり客観的にプレイを見つめなおすまでは、筆者はなんとなく自分こそがリンクだと思ってた節がありますし、実は今でもちょっとそう思っているんですよね……。ハイラルを守る英傑に自然となりきれる感情移入のさせかたはさすがです。

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド

▲3D『ゼルダ』シリーズで筆者がこだわっている、わりとどうでもいいこととして、本などを読むときは机の上に立ってからというのがあります。他人の家の本を机の上に立って読むことは、リアルの世界ではとてもできないので……

他にも没入感を高める仕掛けは随所にありますが、そのひとつは美しく緻密に作り込まれた世界の効果もあるでしょう。例えば“火”ひとつとっても、多岐にわたる扱いかたができます。焚火から松明に火をつけたり、それを草むらに燃え広がらせてみたり、別の薪に火をつけて肉や木の実を焼いたり、敵に引火させたり……。また、ハイラルの各所に点在するダンジョンのような“試練の祠”に用意されている仕掛けのほとんどは、リンクが持っている特殊な石板・シーカーストーンの機能を駆使して解くのですが、その多くは工夫次第でさまざまな使用方法を編み出すことができます。家族と違う方法でクリアした仕掛けについては、「こんなやりかたがあるの!?」と驚き、会話も盛り上がりました。思いついた動作のほとんどがゲーム中でできてしまうという、応用の発想を受け止めてくれるのは実際に体験してみて最も驚いた点でした。

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド

▲火をつけて解決する仕掛けもありますし、敵の周囲に火をつけてリンクに近寄らせないようにする作戦も実行できます。無意味にそこらの草を燃やすこともできてしまいます。もちろん、引火すればリンク自身も燃えます

危険を冒しながら新たな土地に出向き、世界に起きた異変を知る。各地に点在する祠のなかでパズルを解き明かし、冒険が進むごとにパワーアップしながら強大な敵と戦う準備をしていくというゲームの流れは一見スタンダードでありながら、ひとつひとつのオブジェクトに込められた膨大な情報量と過去作から見てもかなり高い自由度が、これは自分だけの冒険譚であるという実感をくれます。

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド

▲祠の謎を解いたときのスッキリすることといったら!

シリーズおなじみ“ハートの器”が体力ゲージ、“がんばりゲージ”がスタミナの残量として設定されており、耐久値のある武器を次々に使いつぶしながら敵と戦います。世界の基盤がしっかりとしているので、アクションの難度は高めながらバランスが悪いと思ったことはありませんでした。戦闘も仕掛けの解きかたも、さまざまな切り抜けかたがあります。丁寧で親切なレクチャーがありながら、クリアまでの明確なレールが引かれているわけではないので、「自分で考えてクリアした!」という満足度も高いのです。

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド

▲戦闘はじっくり丁寧に取り組めば勝てるけれど、闇雲に突っ込んでいけば簡単に倒されてしまうくらいのちょうどいい歯ごたえ

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド

▲大迫力のボス戦ももちろんあります。とにかく大きいボスたちへの対抗手段も少々頭を使います。今まで培ってきた知恵を総動員すれば、活路が見いだせるはず!

そんな魅力的な世界で活躍するキャラクターたちも、同じく魅力的な面々が勢ぞろい。主人公のリンク、徐々にリンクとの関係性が明らかになっていくゼルダ姫、それぞれに個性的な英傑たちはもちろん、町や村に暮らす人たちひとりひとりの性格にも味わいがあり、お気に入りのキャラクターが何人も見つかるはずです。

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド

▲けなげにリンクを支えるゾーラ族の英傑・ミファー。その美しさと芯の強さは非常に魅力的。推している人も多いのでは?

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド

▲武器・盾・弓のポーチを大きくしてくれるNPC、ボックリン。独特のテンションが忘れられないキャラクター

実は筆者、本作を遊び始めたのはわりと最近なのです。家族が先行してプレイをしていたのでタイミングを逃し、ほかのゲームをプレイするのに忙しかったのもありで……。「『ゼルダ』は好きなシリーズだし、いずれ必ずプレイするだろうから」と積んでいたんですよね。ずっとそのままにしなくて本当に良かったと思っています。未プレイの皆さんに強くおすすめしたい理由は冒頭にも書きましたが、この名作を逃したままうっかりと人生を終えてほしくないんです、本当に……! 

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド

▲筆者が『ゼルダの伝説 風のタクト』の頃から恋している鳥人“リト族”。どのお方も凛々しくて素敵~

先日行われたE3 2019で続編の発売が発表され、まだまだ勢いは続く『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』。E3の出展映像では、リンクとゼルダがふたりで旅をしている姿、ガノンドロフと思しき衣服を身に着けたミイラ、それを鷲掴みにする謎の手など、異変が起こりつつある世界の様子が映し出されています。何かを逆再生したような不気味なBGMにも意味があるのでしょうか? 1分18秒と短い映像ですが気になる情報がたくさん詰まっているので、これを見てあれこれ想像を膨らませ発売を待ちたいと思います。

探求心をくすぐるゲームデザイン、操作バランスの良さ、魅力的なキャラクター、決して緻密とは言えないグラフィックでありながら、驚くほど表情豊かでセンスに溢れた美しい演出。こうしてさらっと書いた言葉が陳腐に思えてしまうような、何百時間を過ごしても飽きることのない素晴らしい世界なんですよね。草の匂いや夕日の暖かさ、夜のひんやりした空気などを臨場感たっぷりに感じられる世界に身を投じれば、明日への活力が養えること請け合い。ゲーム史に燦然と輝く文句なしの傑作です。

©2017 Nintendo


かつてない最高難度『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』でじっくり己を鍛錬する

フロム・ソフトウェア / PlayStation®4、Xbox One、PC / アクションアドベンチャー

オフィシャルサイト

続いて紹介する作品は、2019年3月にリリースされた『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』。独特で硬派な世界設定と、容赦のない高難度が発売当初から話題になりました。多くの人が絶望のどん底に叩き落とされながらも、強敵を撃破したときに得られる大きな快感が忘れられず、夢中になるプレイヤーが続出。筆者も発売と同時にプレイを始め、SNSなどで他のプレイヤーとともに度重なる死に対する呻き、強敵撃破の喜びを報告しあっていました。当初は筆者を含め多くの人が、初めて遭遇する強敵“赤鬼”にすらまるで勝てず、のたうち回っていたものです。過去記事を書き上げ、プレイからしばらく間が空いた今でもそのときのことがまざまざと思い出されるくらい強烈な経験です。ウフフ……(目を細め緑茶をすすりながら)。ひとまず、ゲーム内容をまとめた公式動画を見てください。

SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE

▲狼と呼ばれている主人公。無口で表情をあらわにしない壮年の忍びです。カッコイイのひと言に尽きます……

SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE

▲和風なようでいて現実にはどこにもない不思議なテイストの美術。味わうほどに魅力的です

そんな歯ごたえバリバリの本作に夏休みのまとまった時間にこそ向き合って、やり遂げる嬉しさをぜひ味わってほしい! という筆者の親切心から、ここに取り上げてみたというわけなんですよね。え? そんな、「同じ苦しみを皆にも味わわせてやろう」なんて思っていないですよ、やだなぁ。……というのは半分くらい冗談として、高難度が話題に上りがちな本作ですが、もちろんそれだけが面白さのすべてではありません。筆者個人としては、“独特の世界とゲームシステムの融合”が一番の魅力であると思っています。

SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE

▲ゲーム中で今までに何回くらい死にましたかね……とても数えていられないくらい死んだことは確かです

戦国末期、滅亡の危機にある国・葦名にて。不死の力“竜胤”を持つ御子を主とする狼は、何があっても幼い御子を守るという使命のため、容赦なく邪魔者を斬っていきます。しかし、その渦中で狼は大事な主を奪われ、井戸にうち捨てられてしまう……そんなところからゲームは始まり、何もかも失った狼は一通の手紙をきっかけとして、主を取り戻すため再び動き始めるのです。物語が進んでいくと狼はふたたび主を、そして自らの左腕をも失うことになります。そして、冒頭では見えてこなかった意外な人物同士のつながり、渦巻く陰謀、御子の力の秘密などが徐々に明らかになっていき思わぬ展開に発展するのです。いくつかに分岐するエンディングの結末はそれぞれにショッキングで、そこまでのドラマチックな展開は、何度死んでも絶対続きを見たいというプレイヤーの推進力につながっています。

SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE

▲すっかりインターネット・ミーム化してしまった感のある、みんな大好き“葦名弦一郎”。ひたむきに、そして手段を選ばず葦名を守ろうとする弦一郎の姿は狂気に満ちていながらもいじらしく、愛さずにはいられない!?

御子の持つ竜胤の力で、狼も不死の力を得ています。死んでも甦ることができるという、およそこの世の理ではありえない力です。さらに条件付きではあるものの、“回生”を使うことで倒れてもその場ですぐに生き返ることができ、回生を使わず死んだ場合はセーブポイントである鬼仏から復活します。回生を見越して戦略を立てられるメリットもありますし、敵に対してもうひと押しできるチャンスが増えるというのが嬉しいところ。しかし、回生の力を使おうとも高難度だけあって、ほとんどの人が度重なる死からは逃れられないでしょう。何度も死んで生き返っていると、どんどん辺りのNPCが咳をし始めます。実は、デスペナルティのひとつに“死を重ねすぎると、狼にゆかりのある人物が竜咳という病気に罹り、一部のイベントが進まなくなる”というものがあるのです。

死んでしまっても何度も生き返ることができる。けれども、死んでばかりいるとゆかりのある人間の健康がどんどん損なわれていく。これだけ聞くと突飛なことのように感じますが、なぜこうなるのかはゲームを進めるとちゃんとわかるようになります。

SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE

▲たった数日で筆者の葦名には竜咳が蔓延し、そこかしこで咳が聞こえるようになってしまいました。本当に面目ない……ちなみに竜咳を治す方法は、少し手間はかかりますがちゃんと存在します

忘れてはならない本作の大きな特徴、“体幹”。自分と敵の両方に存在し、攻撃をしたり攻撃をはじくなど戦闘の応酬で体幹ゲージは溜まります。最大まで溜まると体勢を崩してよろけるので、敵には必殺の一撃“忍殺”を決めることが撃破するために有効な方法です。逆に自分の体幹ゲージが溜まった場合はピンチで、ひりつく状況です。

体幹ゲージはHPとは別に設定されていて、時間はかかるけれどちまちまとHPを削って倒すか、体幹ゲージを溜めて敵の隙を狙い必殺の一撃を叩き込むかはプレイヤー次第。これにより敵との駆け引きは緊張感を増すのです。こういった緊張感の共有で、常に命を狙われ瞬時の判断を求め続けられる狼には、プレイ時間が長くなるほど感情移入してしまうんですよね。設定ひとつにも納得のいく裏付けがきちんとあり、それがシステムと丁寧にリンクし面白さにも繋がっているというのは、没入感を損なわず世界の完成度を高める大きな理由。ここにも筆者は惚れ込んでいるのです。

SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE

▲筆者お気に入りのNPC、死なず半兵衛。途中まではただのチュートリアル担当NPCだと思っていたんですが……彼にも、とても重い決断を迫られるイベントがあります

SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE

▲ふと立ち寄った場所にある、謎の鐘。“コノ鐘、撞クベカラズ”とありますが……。“厄”を背負う覚悟がある方だけ、自己責任でどうぞ。その厄とは何か? ぜひゲーム中で鐘を撞いて確かめてみてください。フフフ

容赦のない死にざまが味わえるゲームを好む筆者も、若い頃と比べ反射神経が落ちました。それに加え、3日ほどプレイできない日が続くと、次回の操作が驚くほどおぼつかなくなっている……そんなお年頃です。だからこそ、まとまった時間に修練を積み自らの剣術に酔いしれる夏休みは、殺伐とした世界とは裏腹に魂の癒しとなってくれるのではないかと思います。『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』で敵の攻撃を華麗に見切れるようになれば、きっと一回り大きくなった自分に満足し、休み明けから実社会で戦うときにもいろいろなことを見切ってスパッと斬りまくれるようになっているはず。……ちょっと調子いいことを言い過ぎたかな? とにかく、没入するならこの休みの時期ですよ。

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幻想的な『Sky 星を紡ぐ子どもたち』で夢心地のコミュニケーションに浸る

thatgamecompany / iOS(Androidは事前予約受付中) / ソーシャルアドベンチャー

オフィシャルサイト

オフィシャルTwitter(@thatskygameJP)

App Store –itunes-でダウンロード

Google Playで事前予約

最後におすすめするのは、2012年リリースの『風ノ旅ビト』で一躍世界の注目を浴びたアメリカの開発会社thatgamecompanyの新作、『Sky 星を紡ぐ子どもたち』。夢のように美しいグラフィック、テキストや言語らしい音声は一切登場しない作風は今作でも貫かれており、独特の美学が感じられる作品です。筆者は2009年リリースの『Flowery』からこの世界に魅了され、『風ノ旅ビト』ももちろんプレイ済み! 今回はiOS版の作品ですから、iPhoneユーザーであればいつでもどこでも場所を選ばず楽しめます。Android版もまもなくプレイができます。ということで、涼しい家のなかでゴロゴロしながらファンタジーの世界に飛んでいける本作を推します。

Sky 星を紡ぐ子どもたち

▲なんの気なしに撮ったスクリーンショットです。どんなタイミングでシャッターを切っても、たいてい名画になってしまいます……

過去作同様テキストのないゲームなので、最初から情報を頭に入れすぎないで楽しめます。使命の子であるマントの主人公が、他プレイヤーの子供たちと協力して星々の記憶を紡ぎ、精霊に天の帰路を示すゲームなのだという大まかな情報のみを入手した状態でプレイを開始しました。

Sky 星を紡ぐ子どもたち

▲またも適当に撮ったスクリーンショット。「私、天才カメラマンなのでは?」と錯覚してしまうほど、簡単に良い画が切り出せます

とにかく、本作は「空が飛べる!」という喜びが大きな魅力。しかも鳥の羽のような美しいマントを広げてフワッと飛び上がり、風を切って滑空する動作がとにかく気持ちいいのです。この爽快さを体験するためだけでも、このアプリをダウンロードする価値があります。ひとたび飛ぶ感覚を味わってしまえば、貪欲に遊び進めたくなってしまうとは思いますが……。

Sky 星を紡ぐ子どもたち

▲子供時代の楽しい夢では、こうして自由に空を飛び回った気がします

飛行のためにはエネルギーが必要で、それは周囲にある炎に触れることで溜まります。飛ぶエネルギーを補給したり、エリアの各所に存在する光る人に触れてエネルギーゲージの上限を増やしたりしていきながら精霊を追い、彼らに光を分け与え天に送ります。送られると彼らは美しい星座に姿を変えるのが神話のようで、本当に綺麗。思わずため息をついてしまいます。

Sky 星を紡ぐ子どもたち

▲モニュメントのまえに座り、魂を送る動作や……

Sky 星を紡ぐ子どもたち

▲砂や氷の上を滑って進む動作には、『風ノ旅ビト』のテイストを感じますね

同じ空間には他のプレイヤーが多数存在し、ときには助け合って進むことができます。協力はできても相手を邪魔することはないマルチプレイ。必ず他人と交流し続けなければならないということもないので、プレッシャーは感じないでしょう。主人公たちは言葉を発しませんが、同じ空間に多数存在するほかのプレイヤーに対しては、ゲームを進めていくと徐々に手に入るいくつかのエモートと、自分のキャラクターをタップし呼びかけをすることでコミュニケーションが取れます。呼びかけはちょっとしたエフェクトと音のみですが、実際にゲーム内で使ってみるとシンプルな表現の手段がいろいろな表情を持っていることに驚きました。ゲーム内の仕掛けや大事なオブジェクトを気づかせるために音を発したり、数人のプレイヤーが集まっておしゃべりのように呼びかけを連打したり、自分はここにいるというアピールとして周囲に呼びかけたり。自分の持っているキャンドルの炎を他のプレイヤーと灯しあいフレンドになることもできますが、これも必須というわけではなく、コミュニケーションが強制されていると感じずにいられる気遣いがあります。さらにコミュニケーションを深めたいプレイヤーには、特定の場所でのみ行えるチャットがおすすめ。チャットは定型文を使うタイプではなく直に文章を打ち込んで交流する形式なので、自由に発言ができます。望んだ人同士であればディープに交流できる場を作ってあるのも面白いですよね。

Sky 星を紡ぐ子どもたち

▲両手でキャンドルを抱え、おずおずと差し出しあう姿がカワイイ……

Sky 星を紡ぐ子どもたち

▲どこの誰かを名乗りあう必要もなく、なんとなく集まっている人たちとのんびり過ごす時間

iPhoneのスクリーンショット機能で画面写真を撮っていたところ、ゲーム内にスクリーンショットとムービーを撮れる機能があることを知りました。画面の右下をタップするだけで簡単に撮れるので、シャッターチャンスを逃しません。本稿を書くにあたってもかなり助かりました。iPhone標準のスクリーンショット機能より高画質で保存できることも嬉しい点です。先ほども書いたとおり、どこをどう撮っても絵になる画面なので、適当にステージを飛び回りながらスクリーンショットを撮るという遊びかたもできますね。この、目的はありながらも他人に気を使って強制されることがないのびのびとした雰囲気は、癒しを求めてプレイするのにふさわしいのではないでしょうか。

Sky 星を紡ぐ子どもたち

▲スマートフォンの小さい画面のなかに、壮大な世界が広がっています

ゲームをしていれば少しずつ手に入り、他のプレイヤーとフレンド関係になったり精霊にあげることでエモートやアバターと交換できるキャンドルですが、「のんびりしていられる時間は長くない、一気に手に入れておきたい」という方のため、リアルマネーで買えるようになっています。アバターはゲーム内でも手に入るのですが、ちょっと人とちがうイカしたオシャレアイテムも手に入るのです。キャンドルのほかにはさらに貴重なハート、便利なアイテムがまとめられたパックも販売されていますから、気になったらショップを覗いてみてはいかがでしょうか。

Sky 星を紡ぐ子どもたち

▲課金しなくてもゲームクリアに影響はありませんが、やっぱりあると便利

あえて語らず、目的をはっきりと示さない作りながらも、周囲を探索しているうちに自然とゲームの流れに乗れるようになっている導線は秀逸です。もし迷っても、他のプレイヤーの存在がなにげにヒントになったりして、適度な距離感が心地よい本作。操作は難しくありません。飛びかたのコツもすぐつかめるでしょう。ダイレクトなチャット機能が用意されているというプレイヤーとのコミュニケーション要素も、ユルい繋がりを打ち出していた印象の同社作品としては斬新で驚きがありました。本作は、世知辛い日常を少しだけ忘れてリフレッシュできる、夢心地の体験を約束してくれるでしょう。

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今回紹介した3作品のなかにあなたの積みゲー&未クリア、あるいは心に響いたタイトルはありましたか? 沢山の情報に囲まれ毎日があわただしい現代に暮らす私たちですが、ある程度まとまった休みが取れたらじっくりとひとつのゲームに取り組んで世界に浸りきってみるというのも、旅行やレジャーとはまた違った贅沢な体験なのではないでしょうか。