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『ファイアーエムブレム 風花雪月』高いゲーム純度は面白さしか感じない!

『ファイアーエムブレム 風花雪月』高いゲーム純度は面白さしか感じない!

『ファイアーエムブレム』(以下、『FE』)シリーズ最新作、『ファイアーエムブレム 風花雪月』(以下、『FE 風花雪月』)が発売! 1990年に発売されたファミリーコンピュータ版『ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣』から始まったこのシリーズもついに17作目。いつも思うことだけど、好きなシリーズの新作発売日に立ち会えるということは、ワクワクするとともになんだか拝みたくなってくる。ありがとう、開発陣……。事前に“あらかじめダウンロード”をしておけば、発売したらすぐにプレイすることができるし、『FE 風花雪月』は“ニンテンドーカタログチケット”の引き換え対象なので、お得に買うことができた。
さて、今回から緻密で重厚な『FE 風花雪月』を全3回で語っていくよ! 登場キャラクター全員の魅力にメロメロになりながらも、細かなところまで味わい尽くしたいライターが、生徒に頼られるステキな教師を目指して大奮闘! まずは作品の概要から順を追って紹介だ!

文 / 大部美智子


あなたの推しキャラクターは必ずいる

『FE 風花雪月』といえば3人のメインキャラクターを前面に推したパッケージやキービジュアルが印象的だ。発売まえはその画像を眺めては彼らのどんな物語が始まるのか、そしてどのようにプレイヤーの心を鷲掴みにしてくれるのかを想像して心待ちにしていた。『FE』シリーズのおもしろさへの信頼が我ながらドでかい。でも、これまでのシリーズをプレイしてきたプレイヤーはみんなそうだよね? そしてついにプレイ開始。まずは、彼らに会うために難易度設定や主人公を決めるところから始める。

ファイアーエムブレム 風花雪月 エンタメステーションゲームレビュー

▲気負うことなくカジュアルにやるもよし、昔ながらのクラシックでやるもよし。私は仲間をひとりでも失いたくないので、胸を張ってカジュアルモード

カジュアルモードを選んだが、それでいて誰か仲間が倒れるとリセットしてやり直してしまうという意味のなさ。序盤は仲間を失わない戦闘が多いのに……。ちなみに難易度もノーマルとハードから選択可能。プレイ中に難易度を下げることはできるけど、上げることはできないので注意。

ファイアーエムブレム 風花雪月 エンタメステーションゲームレビュー
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▲流麗なアニメに目を奪われるが、ヘビーでシリアスな展開が待っている。オープニングで流れるこの戦いはかつてあったことなのか、それとも……

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▲主人公の姿をチョイス。私は女性を選んだけど、男性を選んだらまた違った味わいかたがありそうなので、2周目は男性をチョイスしたい

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▲夢のなかで会った謎の女性・ソティス

ソティスは自分が誰であるのか、名前以外はわからない様子。余談も余談だが、ソティスの声をあてている声優の黒沢ともよ氏は私にとって神なので、喋ってくれるたびに心のなかで拝んでいる。プレイヤーごとにそんな想いを抱いたり推しが見つかるほど、声優陣は豪華だ。

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▲主人公は傭兵・ジェラルトを父親に持つ。今後のエピソードや会話で謎めいた表情を見せ、セリフを伝えてくる。なお、“闇鍋”は私のプレイヤー名。念のため

ファイアーエムブレム 風花雪月 エンタメステーションゲームレビュー
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▲メインキャラクターの3人がついに登場

盗賊に襲われている3人を助けることで士官学校やセイロス聖教会のあるガルグ=マク大修道院との縁ができた。しかし父・ジェラルトはすでに教会と縁があったようで……?

メインキャラクターの3人は、金髪の青年がファーガス神聖王国の次期国王・ディミトリ。凛々しい女性がアドラステア帝国の次期皇帝・エーデルガルト。黒髪の青年がレスター諸侯同盟の盟主の嫡子・クロード。それぞれ紹介順に、青獅子の学級(ルーヴェンクラッセ)、黒鷲の学級(アドラークラッセ)、金鹿の学級(ヒルシュクラッセ)の級長を務めている。全員好みでどうしよう……。

舞台となるフォドラの大地には3つの大きな国があり、それぞれの国の次代を担うであろう若者たちが同じ修道院でともに生活をしている。なかなか刺激的な舞台だ。主人公はそんなガルグ=マク大修道院に招かれ、盗賊を撃退した腕を買われて士官学校の教師となる。しかし、担当できる学級はひとつなので選ばなくてはいけないのだ。ディミトリのいる青獅子の学級か、エーデルガルトのいる黒鷲の学級か、クロードのいる金鹿の学級か。早々にプレイを止めて、じっくり悩んだ。世界中が悩んだと思う。

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▲3人の級長たちに話しかけるとクラスメイトたちのことを教えてくれるので、迷ったときは参考に。どんな技能が得意なのか、どんなスキルを持っているのか、はたまた見た目や性格などなどなど……じっくり観察、そして分析!

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▲黒鷲の学級には魔法に長けている生徒が多いとのこと。ほか、青獅子の学級には槍が得意な生徒、金鹿の学級には弓が得意な生徒がそれぞれ多いそうな。なるほどね

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▲食いしん坊キャラのラファエル君(ボタンに注目)に熱い親近感を覚えたけど、エーデルガルトの気高さとリンハルトのおとなしそうな感じ、そしてドロテアの素敵なお姉さん感にやられて黒鷲の学級を選んだ

悩んで悩んで悩んだ末に担当学級を選べば、そこからはめくるめく学園生活のはじまりだ。かわいい教え子たちの期待に応えられるような立派な教師になるぞ! 学級のチョイスのとき、各学級の戦力はあまり考えなかった。序盤は学級ごとの傾向の違いを感じるかもしれないが、生徒たちを導き、鍛え、成長させることでそこは遜色なくクリアできる。次章以降ではそんな学園生活、お待ちかねの戦闘について紹介していくよ。

教師としての学園生活が充実

士官学校の教師となり、ガルグ=マク大修道院で生活することになった主人公。「教育はどうしたらいいんだろう」、「うまく生徒を指導していけるのだろうか」など、新任教師としての悩みはいろいろあるけれど、大修道院内は自由に移動できるのでまずは“散策”で何がどこにあるのか、そこで何ができるのかを確認! 強くて優しくて頼りになって、それでいてほどよい距離感のグレートティーチャーになるための第一歩だ!

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▲週末は自由行動。序盤は散策のみできる。生徒を鍛えるフリー戦闘はしばらくお預け。よーし、親交を深めちゃうぞっ

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▲平日の教育では生徒たちひとりひとりの目標を決め、個別指導で成長を促したりする。生徒から目標を提案してくることもある。自分で決めた目標のほうが捗る気がして、私はなるべく意志を尊重するようにした

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▲生徒のやる気が高いと個別指導できる回数が増えるので、散策中に生徒と交流を深めてやる気を引き出す……おぉ、なんかすごく先生っぽいことをしている気がする!

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▲落とし物を拾って届けたり、贈り物をしたりすると支援値とやる気がアップ

落とし物は、「みんな大丈夫?」ってぐらい落ちまくっている。落とし物の種類から落とし主を推理していくことが楽しいが、たまに意外な落とし物をを拾うときがある。そういうときは大修道院内を手あたり次第聞いていくことになる。問題解決のために奔走している熱血教師って感じだ……!

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▲主人公の教師としての指導レベルは、生徒たちとの交流や釣り、栽培などで上がる。上がると行動力が増えて活動の幅が広がるのだ

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▲散策で大修道院を駆けまわって魚釣りで使うエサを集めておくと、連続して釣りができるのでおすすめ。なお、いずれはエサに苦労しなくなる、とだけ言っておきましょう

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▲スカウトしたいほかの学級の生徒がいたら声をかける。生徒によって重視している能力が違うので、求めている能力を上げる必要がある。他の教師陣から研修を受けることで各能力を鍛えていけるのだ。生徒の期待に応えられるだけの能力に達していれば、自分の学級へ加わってくれる

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▲大修道院にいる人なら1対1のお茶会で仲を深めることもできる!? 会話が盛り上がると親密度アップ♡ さらには魅力までも上昇。その様子はさながら乙女ゲー(ギャルゲー)……意中の相手といい仲になるのも夢じゃない!?

もっと頼られる教師になりたい……と思って、週末になるたびに大修道院内を走り回って全員に話しかけている。生徒のやる気アップのためでもあるけれど、それぞれの趣味や性格、生い立ちなどがじわじわと見えてくるのだ。登場キャラクターが多い作品なのに、キャラクターひとりひとりの背景が緻密で気がつくと全員に夢中になっている。となると、ほかの学級を選んだときは、どんな見えかたになっていくのだろう……。クリアしても2周、3周は必至だ!
この学園生活だけでもひとつのゲームとして成り立つぐらいの密度だが、『FE 風花雪月』の楽しみどころはこれだけではないのだ。そう、『FE』シリーズといえばターン制による戦闘。知略を巡らして勝ちを掴みにいくとともに、確率の神様の掌の上で転がされるという戦闘があってこそなのだ!

最善の行動を選んだらあとは祈る!

『FE』シリーズの戦闘はターン(フェーズ)制。自軍フェーズと敵軍フェーズを交互に回していく。そこに兵種や武器種、攻撃の威力や戦技、地形効果、反撃などの要素が組み合わさり、複雑な幾何学模様のように運命が枝分かれしていくのだ。チェスや将棋のように先を見通しながらの戦い……これこれ、これが『FE』シリーズですよ! 自分が賢くなったような錯覚、いや感覚を与えてくれる稀有なゲーム。好き。

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▲マス目状のフィールドを移動して攻撃。攻撃まえには、互いの攻撃が当たったときの結果予測が表示される

結果予測を踏まえ、敵からのターゲッティングを示す赤い線を参考にし、自軍ユニットの行動順をあれこれと組み直して、「このフェーズで敵ユニットにとどめを刺せるか?」、「次フェーズで自軍ユニットは攻撃に耐えられるか?」、「この位置はほかの敵ユニットからの攻撃を受けないか?」などをしっかり確認して進める。が、クリティカルをくらったり、敵ユニットが急に後退したり、思いもよらない相手を狙ったりして万全だったはずの計画は脆くも崩れ去り、私はそっとリセットするのだ……。前線に突っ込んだカスパルがやられがち。ごめんね。

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▲森には回避率や守備力を上昇させる地形効果がある。相手の攻撃範囲に入ると、次フェーズで攻撃を仕掛ける味方にターゲッティングの赤い線が表示されるので、進軍の際の参考に

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▲同じ敵を攻撃できる場所に味方がいるときは連携攻撃が発動し、命中率と回避率が上がる。戦場での仲間の存在はこんなにも心強い!

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▲ソティスの“天刻の拍動”という力で、右側のログから行動を一手ごとに巻き戻すことができる。回数に制限はあるが、どうしても避けたい事態に陥ってしまったらリセットのまえに活用してみることをおすすめする

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▲ユニットに騎士団を配備すると“計略”が使えるようになる

計略を受けた敵ユニットは“動揺”状態になり、移動ができなかったり、全能力が10%下がったり、計略が使えなくなったりするので、積極的に作戦に取り入れて戦いを有利に進めたい。ただ、計略自体は命中率が低いものが多く、不発に終わることもある。もちろん、敵に使われると痛手なので注意が必要だ。

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▲攻撃できる範囲に味方がいれば、威力と命中が高まった“連携計略”を仕掛けることができる

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▲武器は使用するごとに耐久力が下がっていき、最終的に壊れてしまう

壊れると威力や命中が著しく低下するので、残りの耐久力が少ない場合は新しい武器を用意しておくと安心。序盤は修理してくれる鍛冶屋が使えないのでとくに注意。もし自身が使わない武器を手に入れたら使用可能な味方か、主人公に随行している輸送隊に渡しておけばもしものときの備えになる。

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▲魔法にも使用回数があるが、出撃が終わると回復する

戦いの知識や有利に進めるための要素を紹介してきたが、ほかにも『FE』プレイヤーの間で有名な教訓としてまことしやかにささやかれているのが、「自軍ユニットの命中率95%の攻撃は回避されるのに、敵軍の命中率5%の攻撃はなぜか当たる」というもの。確率の数字に安心しきっていると、運命の女神はいきなり牙を剥く。勝ち急ぐことなく、慎重に進めて勝利を掴むのだ! 私は旧い『FE』プレイヤーなので、HP回復の砦などから動かない敵将を生かさず殺さずチクチクと攻撃してレベル上げを楽しむ勢。ふふ、ベルのレベルがいっぱい上がったぞう♡
……と、すでに年単位で遊んでしまうほどの密度を感じる『FE 風花雪月』! 次回はもう一歩踏み込んだ戦闘や学園生活を紹介予定なのでどうかお楽しみに! 世間ではすでにクリアしている人たちもたくさんいて、Twitterを眺めるときはネタバレを踏まないように薄目で見ている。でもファンイラストやネタバレを含まない感想は見たいので本当に悩ましい。
冒頭で述べた“ニンテンドーカタログチケット”は9,980円で購入できるチケットで、対象のソフト(ダウンロード版)2本と引き換えることができるというもの。使用期限はチケット購入から365日間。どういうことかと言うと、たとえば税込7,538円(2019年8月現在)の『FE 風花雪月』と税込8,618円の『ASTRAL CHAIN』(2019年8月現在)の2本のソフトを9,980円のチケットで引き換えることができる。つまり、そのまま購入するより6,176円もお得になるのだ……! お得過ぎて自分の計算が間違っているんじゃないかと不安になるレベル。こんなにお得でいいんですか、任天堂さん! また、“ニンテンドーカタログチケット”で引き換えられるソフトのラインアップはいま現在5,000円以上のものしかないので、乗るしかないでしょう、このビッグウエーブに! 本当にお得なので、年に2本以上ソフトをダウンロード購入するという方はぜひ! 

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▲大修道院のあちこちにいる猫や犬。これはいいゲームだ!(猫好き)

フォトギャラリー
ファイアーエムブレム 風花雪月ロゴ

■タイトル:ファイアーエムブレム 風花雪月
■メーカー:任天堂
■対応ハード:Nintendo Switch™
■ジャンル:ロールプレイングシミュレーション
■対象年齢:12歳以上
■発売日:発売中(2019年7月26日)
■価格:パッケージ版・ダウンロード版 各6,980円+税


『ファイアーエムブレム 風花雪月』オフィシャルサイト

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