まず観る!アニメ1話無料  vol. 9

Column

「甲子園ロス」なあなたにおすすめしたい! 『ダイヤのA』第1話を無料で観る

「甲子園ロス」なあなたにおすすめしたい! 『ダイヤのA』第1話を無料で観る

各種配信サービスで「1話無料」となっているアニメ作品を視聴し、その感想や見どころをご紹介する連載「まず観る!アニメ1話無料」。夏の「野球アニメ」特集・第3回は、進化する高校野球の「いま」を捉えた作品をご紹介します。

文 / エンタメステーション編集部


甲子園の決勝は、好投手・奥川擁する星稜(石川県代表)対、強力打線を誇る履正社(大阪府代表)の対戦。勝利を掴んだのは履正社でしたが、死力を尽くした両チームのプレイから最後まで目の離せない、熱い試合でした!
両チームの選手はもちろん、それまで熱戦を見せてくれたすべての球児の皆さんに、ありがとうと言いたいです。

さて、2週にわたってお送りしてきた「野球アニメ」小特集も、今回でひと区切り。
現在も新シリーズが放送中の、最新型の「野球アニメ」をご紹介します!

『ダイヤのA』

(バンダイチャンネルにて1話無料配信中)

『ダイヤのA』は「週刊少年マガジン」にて連載の、同名漫画が原作のアニメです。
現在は『ダイヤのA actII』とタイトルをリニューアルした第2部が連載中。放送中のアニメも、『actII』の時期をアニメ化したものになっています。

なんと、本作が連載開始したのは、2006年! もう10年以上も前なんですね。
第1部は主人公が高校に入学し、翌年春の選抜で甲子園のマウンドに立つまでを描いているとのこと。第2部の連載が始まったのが2015年とのことですから、10年近くかけて高校1年間を丹念に描いてきたということになります……。
それだけ、高校野球には「ドラマ」があるということですよね。

さて、本作ですがいわゆる「野球留学」を前向きに描いているという点が、それまでの野球漫画/アニメにはないユニークな点です。主に私立校が全国から優秀な選手を集め、甲子園を目指すというものですね。
東北勢の甲子園優勝がないことを「今年こそ“白河の関”を超えるか?」などと言われるように、地元住民の想いも背負って戦う球児たち。地元出身選手で編成されたチームほど応援したくなる、という気持ちもよくわかりますが……球児の一人ひとりは当然、どんな環境においても懸命に白球を追っているもの。
ともすると「悪役」になりがちな名門校にスポットを当てることで、現実の高校野球の見え方も変わってくる。とても意義深い作品だと思います。

このアニメ版の第1話も、「地方の弱小野球部が地獄の特訓で強豪校にも渡り合える実力をつけ、全国へ……」といった定番のストーリーが、ひっくり返されるような予感に導かれて進んでいきます。
主人公の沢村栄純(さわむら・えいじゅん)は長野県の地元中学に所属する無名投手。廃校が決まっている母校の名を残したいと最後の試合に臨みますが、あえなく最後の夏を終えてしまう。
しかし沢村はなお前を向き、地元の仲間たちと同じ高校に進学し、そこでともに全国を目指すという夢を語ります。
彼は学業の成績は壊滅的なようで、その夢を叶えるためには一般入試を突破しなければならない……ということで、猛勉強に励む姿がダイジェストで描かれます。
この時点で普通なら高校に進学しての逆転劇を予想しますよね。

しかし、本作ではたまたまその試合を見に来ていた東京の名門校・青道(せいどう)高校のスカウトウーマン・高島の眼鏡に適い、沢村ひとりが越境入学の打診を受けるのです。
「野球は見るよりやるほうが100倍楽しい」と語る沢村は青道高校の存在すら知らず、なかなか首を縦に振りません。
しかし「全国を目指すならウチのレベルを見ておいたほうがいい」とハッパをかけられ、見学だけでも……と上京することに。そこで沢村を待っていたのは……というところで、次回へと続きます。
沢村の見学時に高島の発する、「誰よりも野球が上手くなりたい、その一念でわずか15歳の少年が親元を離れ、己の能力を鍛え上げている。そういう覚悟と向上心を持った選手たちを、心の底から尊敬している」という台詞に、本作の方針が凝縮されていますね。

本作のアニメとしての特徴は、「顔芸」が多いというところでしょうか。
『カメレオン』『湘南純愛組』をはじめとしたヤンキー漫画の伝統がある「週刊少年マガジン」連載作品らしく、コミカルな怒り顔・不適な笑みといった表情のアップがとても多い!
これまで紹介してきた野球アニメと比較すると、グラウンドの外のドラマを重視した『タッチ』、野球というスポーツの「心理戦」的な面白さを強調した『おおきく振りかぶって』と比べて、より『巨人の星』的な、熱血ストーリーに回帰している印象も受けます。
画面の外にまでツバが飛んでくるような、血気盛んな高校生たちを演じる声優陣の演技も見どころといえるでしょう。

OP主題歌「Go EXCEED!!」を担当するのは、Tom-H@ck featuring 大石昌良。この二人、現在はOxTというユニットを結成。昨年スマッシュヒットを記録した「UNION」(『SSSS.GRIDMAN』OP主題歌)をはじめ、多数のアニメソングを手がけています。
大石昌良はオーイシマサヨシ名義でソロアーティストとしても活動、作家としても「ようこそジャパリパークへ」を手がけてヒットを飛ばすなど、アニメソング界になくてはならない存在ですが、『ダイヤのA』が放送開始した2013年当時はまだまだ知名度が高いとは言えなかった存在。新たな舞台で才能を開花させる前夜ともいえるこの時期の歌声には、どこか主人公・沢村の挑戦にも重なるフレッシュさがあるように思えます。

この夏は一度きり。しかし、2年生以下の球児たちは早くも新チームとして動き出していることでしょう。
先輩たちの夢を受け継ぎ、また新しい戦いが始まっていくのです。
来年の夏もまた新しい熱闘に出会えることを信じて……それまでは、「野球アニメ」を観て球児たちのドラマに想いを馳せるのも、いいかもしれませんね。

それではまた次回!

今回ご紹介した作品を「1話無料」で観るならこちら!

ダイヤのA 第1話 【バンダイチャンネル】

https://www.b-ch.com/titles/3890/001

『ダイヤのA』

【STAFF】
監督:増原光幸
シリーズ構成:古怒田健志
キャラクターデザイン:植田 実
総作画監督:田﨑 聡
アクション作画監督:立中順平
美術監督:上野秀行
色彩設計:鎌田千賀子
特殊効果:チーム・タニグチ
撮影監督:畑中宏信
編集:寺内 聡
音響監督:髙桑 一
音楽:Frying-Pan
アニメーション制作:MADHOUSE ×Production I.G

【CAST】
沢村栄純:逢坂良太
降谷 暁:島﨑信長
御幸一也:櫻井孝宏
小湊春市:花江夏樹
結城哲也:細谷佳正
倉持洋一:浅沼晋太郎
伊佐敷 純:小野友樹
滝川・クリス・優:浪川大輔
丹波光一郎:森田成一
小湊亮介:岡本信彦
川上憲史:下野 紘
増子 透:羽多野 渉
金丸信二:松岡禎丞
東 清国:檜山修之
高島 礼:内山夕実
片岡鉄心:東地宏樹

©寺嶋裕二・講談社/「ダイヤのA」製作委員会・テレビ東京

原作コミック

ダイヤのA

連載「まず観る!アニメ1話無料」
次回の更新は9月2日(月)予定です。

vol.8
vol.9
vol.10