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GANG PARADEや磯村勇斗が新しい“遊び場”に誘う。ライブ感満載の『プレイハウス』開幕!

GANG PARADEや磯村勇斗が新しい“遊び場”に誘う。ライブ感満載の『プレイハウス』開幕!

異色10人組アイドルグループ・GANG PARADEと俳優・磯村勇斗がW主演を務めるPARCOプロデュース2019『プレイハウス』(作・演出:根本宗子)が、8月25日に東京芸術劇場 プレイハウスで開幕。GANG PARADE(ギャンパレ)と磯村にとってミュージカル初挑戦となる本作で、ギャンパレは新宿・歌舞伎町で働く風俗嬢、磯村はカリスマホストを演じている。現役バリバリのアイドル・ギャンパレ×人気上昇中の若手俳優・磯村勇斗×劇団主宰、劇作家、演出家、作詞家、女優など多方面で活躍している根本宗子、という組み合わせから、いったいどんな化学反応が起こり、どんなミュージカルが生まれるのか──。
初日公演前に行われたゲネプロのレポートとギャンパレのメンバー、磯村勇斗、根本宗子が登壇した囲み取材のコメントをお届けします。

取材・文 / 松浦靖恵 撮影 / 関信行


観客はまるでライブ空間に放り込まれたような感覚になる

プレイハウス エンタメステーションミュージカルレポート

『プレイハウス』の舞台は、東京・新宿の繁華街、歌舞伎町。この街に新しくオープンした風俗店「PLAY HOUSE」で働く風俗嬢たち(GANG PARADEの10人)が、店のバックヤードで、メイクなどをしながら他愛もない会話をしている場面から、この物語は始まる。

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鏡の前で熱心にメイクをしている子、「ねぇねぇ、聞いてよ!」といった感じで自分の身に起こったトラブルや彼氏について話すことでまわりの注目を浴びようとする子、会話にまったく入ってこようとしない子など、ギャンパレメンバーが演じる風俗嬢たちのやりとりや振る舞いからは、それぞれの女の子たちの性格やキャラクターが早くも見えてくる。観客は女子トークあるある満載のバックヤードをのぞき見しているかのような感覚になるだろう。

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ギャンパレファンを公言している作・演出の根本は、彼女たちがこれまでどんな活動をしてきたかを知っている。自身が手がける初のミュージカル作品で、初舞台にして主演を任せることができたのも、現役アイドルに風俗嬢 役を当てることができたのも、これまでどんな高い壁も乗り越えてきた彼女たちなら、期待している以上のものを見せつけてくれると信じているからだ。とはいえ、“異色アイドル”と言われているとはいえ、現役のアイドルに、こんな台詞を言わせちゃうの!? こんなこともさせちゃうんだ!!  と、きっと驚いてしまう場面もあるので、ドキドキハラハラさせられる。

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歌舞伎町のカリスマホスト・聖夜(磯村勇斗)は、ナンバーワンホストになれるほど女性の扱いに慣れているが、店ではかなりのイケイケでも、実のところはいったい何を考えているかさっぱり見えてこない男だ。しかし、ホスト仲間の紀美野太陽(鳥越裕貴)に誘われて風俗店「PLAY HOUSE」にやってきた聖夜は、もともと風俗嬢に興味がない様子だったにも関わらず、店で働くミキ(ヤママチミキ)と出会うことで、変化が起き始める。

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磯村が演じる聖夜は、人と積極的に関わることを避け、他人が立ち入ることができないようなバリアを張っているが、ミキの前でふと見せる笑顔や何気ない優しい素振りの中に、優しさや、素の部分、人間味を感じさせてくれる。そして、聖夜の甘えん坊な姿や寝顔に、観客はドキドキすること間違いなしだ。

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一方のミキは、自分が思っていることを口にするのが苦手で、自分の心の中の“リトルヤママチミキ”としか本音を話せない。このリトルヤママチミキを演じる猫背 椿が、ミキと同じ衣裳を身につけてはいるものの、身長も体型も顔も声もリアルミキと、当たり前だがまったく違うところがツッコミどころ。しかし、この寄せてないところに、ミキとリトル=表と裏の相違、葛藤が明確に見えてくる。そして、ミキが心に溜め込んだ本音=飲み込んできた言葉たちを猫背がさすがのキャリアで体現し、物語の中核を担い、初舞台のギャンパレを引っ張っている。あるシーンでは、いつのまにかギャンパレメンバー化している猫背のパフォーマンスにも注目して欲しい。

プレイハウス エンタメステーションミュージカルレポート

劇中ではこの舞台のために書き下ろした新曲を含むギャンパレの楽曲が使用されているが、今回の舞台では東京ゲゲゲイのMARIEが振付を担当し、歌の割り振りも彼女たちの普段のライブ等とは異なっている。また、彼女たちは活動名と同じ役名で登場するが、舞台上では演技をしている。つまり、これまで彼女たちのライブを観ているファンも、ここでしか観ることができないパフォーマンス、演劇の中にいるギャンパレを体験することができる。

プレイハウス エンタメステーションミュージカルレポート

特にこの舞台を観るまでギャンパレのことを知らなかった人たちは、彼女たちの歌唱力と表現力の高さ、力強くてタフなパフォーマンスに驚かされるだろう。しかも生バンドから生まれるダイナミックな演奏と彼女たちの歌とダンスで、観客はまるでライブ空間に放り込まれたような感覚になる。そして、磯村をはじめとする俳優陣たちも彼女たちと共に、そんな楽しい遊びがいっぱいの空間をつくり上げている。とはいっても、「プレイハウス」は舞台なので、どんなに気持ちが盛り上がっても、作中でのコールを含む声出し、立ち上がり、光もの等は、カーテンコールでお願いします。

プレイハウス エンタメステーションミュージカルレポート

今回、東京芸術劇場の“プレイハウス”で上演する作品に、根本宗子は“プレイハウス”と名付けた。GANG PARADEのキャッチフレーズが“みんなの遊び場”で、自分たちのファンを“遊び人”と称しているということが、この命名にも大いに関係しているのだろう。根本がゲネプロ前の囲み取材で「まったく見たことのないミュージカルに仕上がっている」と語っていたが、『プレイハウス』を観る人たちは、ミュージカルなのか!? それともライブなのか!? と驚くことになる。こんな舞台これまで観たことないんだけど!! いったい何なんだ、この新しい感じは!!  と、新鮮な感覚を思いっきり楽しんで欲しい。だって、『プレイハウス』は、みんなでめいっぱい楽しむ場所なのだから──。

夏休み最後に夏フェスにくる感覚で遊びにきていただけたら

このあとは、ゲネプロ前に行われた囲み取材の模様をレポート。

プレイハウス エンタメステーションミュージカルレポート

本作は根本宗子にとって初のミュージカル作品、パルコ・プロデュース作となる。その主演にGANG PARADEと磯村勇斗を迎えたその印象について聞かれると──。

根本宗子 私は今回、初めてミュージカルをつくるんですけど、自分が初めてだったので、同じく初めての方々とつくりたいなと思い、GANG PARADEさんと磯村勇斗さんにお願いをしました。初めてづくしのみんなでつくったので、まったく見たことのないミュージカルに仕上がっていると思います。
磯村さんは芝居の思い切りがいい方なので、そこが今作の魅力を助けてくださっていると思っています。ギャンパレは10人いて、みんな本当に仲が良くて、バカみたいに(笑)体力があって。この暑さのなか、体力がいるこの舞台を、誰も倒れることなく初日を迎えてくれたというのは、彼女たちじゃないとできなかったことだと思うので、元気なグループでますます大好きになりました。
パルコ・プロデュースでは、いろんな色のお芝居をやられていて、特に音楽を使ったものが多いなという印象がありました。今回お話をいただいたときにパルコさんからは“夏ぽいお祭り感がある感じで”というオーダーをいただいたのですが、ホントに夏ぽいお祭りのような舞台ができているので楽しんでいただきたいです。また、今までのパルコ作品にはない、ジュークボックスミュージカルになっていると思うので、そこはギャンパレさんの音楽とお芝居がうまくリンクするものがつくれたなと思ってます。

GANG PARADEは初舞台にして初ミュージカル、しかも、ギャンパレの楽曲を使った作品が出来上がった感想を──。

カミヤサキ 私たちは普段アイドルとして活動していて、音楽での表現を主にやっているんですけど、今回、お芝居と歌とダンスと、いろんなことを表現できるというのは初めてで、エンターテインメントというものをあらためてたくさん考える楽しい機会になりました。
私たちは音楽を届けるうえで、誰かひとりの心を動かしたいと思って表現してるんですけど、それは舞台でも変わらない大事なことだと思っているので、ひとりでも多くの方の心を動かせるよう一公演一公演できたらと思っていますし、ギャンパレの曲や、みなさんの熱量のあるお芝居だったり、根本さんが書いてくださったストーリーに、ワクワクがたくさん詰まった作品になっていますので、楽しんでもらえるよう精一杯頑張りたいと思います。

ヤママチミキ アイドルとして活動していて、こうやって、いままでやったことのないことを経験させていただけるチャンスをもらえたというのはすごくありがたいですし、今後の活動にも影響を与えるものとなるので、今からすごい楽しみです。
私たちの楽曲を使ってミュージカルをつくってくださっているので、ライブとはまた違った感覚をお客さんに伝えることができると思いますし、今回、バンドさんも入ってくださっているので、そこでも全然違った音楽に聞こえると思います。振付も普段は自分たちで考えているものを東京ゲゲゲイのMARIEさんに考えていだいたので、私たちのライブに足を運んでくださっている遊び人のみなさんには今までに見せたことのないような姿を見せられるような舞台になっているなと思うので、注目して欲しいです。

ココ・パティーン・ココ 舞台、演劇の場というのはまったく勝手がわからない状態で、いろいろ教えてもらいながらやらさせていただいたんですけど、すべてが新鮮で、ワクワクしながらやっていました。すごく楽しい舞台になっているので、アイドルが好きな方も、そうじゃない方も、ミュージカルを観たことがない方にも、ミュージカルが好きな方にも、観ていただきたいなと思っています。

ユイ・ガ・ドクソン ギャンパレとしては初めての舞台に出演させていただけるということで、この十数日間は日々生まれ変わる、死んで生まれ変わるの繰り返しで、その集大成をみなさんにお届けできるのが今から楽しみです。

ユメノユア 根本さん、素敵な俳優陣のみなさんのおかげでとても楽しく日々勉強させていただきました。劇場に足を運ぶのも初めての方が多いかもしれないんですが、私たちのファンの人にとっては舞台という新たなエンターテインメントを知ってもらう機会にもなると思いますし、私たちのことを知らない方にはギャンパレのことだったり、俳優陣の素敵な魅力がひとつでも多く伝わったらいいなと思います。

キャン・GP・マイカ アイドルの枠を超えた、“アイドルってこんなにすごいんだ”と観てくださった方の度肝を抜くような、“やべぇな、こいつら”と思ってもらえるようなものにしたいと思います。

テラシマユウカ 今回は初めての舞台ということで、この出演者の皆さんが揃っている新鮮な機会なので楽しんでいきたいと思います。

月ノウサギ 私たちは“みんなの遊び場”をコンセプトにライブ活動を中心に行っているんですが、また新たな遊び場を、根本さんや磯村さんはじめとした素敵な方々と一緒につくり上げていけることが本当に嬉しいです。

ハルナ・バッ・チーン 今年の夏を『プレイハウス』で締め括れるのはとても嬉しいことですし、ギャンパレのことをたくさん活かしていただいてたりするので、楽しんで頑張ろうと思います。

ナルハワールド 舞台の稽古も初めてで、いろんなことが初めてで、すごく新鮮で、稽古中から楽しかったので、みなさんにも楽しいものを届けられたらいいなと思います。

そして、磯村勇斗は初のミュージカル作品への出演。今作でホストを演じるうえでの役づくりについて問われると──。

磯村勇斗 今までストレートプレイしか経験したことがなく、ミュージカルということで、挑戦の舞台でもあるなと思うところもあり、根本さんもおっしゃっていましたが、“見たことのないミュージカル”になっているので、そこも含めて楽しんでいただきたいなという気持ちで、今ワクワクしています。僕も一部歌わさせていただくのですが、そこも楽しみにしていただけましたら。
今回ホストを演じるということで、実際に歌舞伎町の有名なホストクラブに行きまして、ナンバーワンのホストの方々にお会いしてお話を聞いたりもしました。聖夜に結構近いバックボーンを持っている方にも出会えたので、そのへんから吸収してカリスマホストという役をつくっていきました。
ここまでつくり上げてきたものはしっかりあるので、初日から千秋楽までどの回も変わらぬ味をお客様に届けていけるよう頑張っていきます。ミュージカルですが、ライブと言ってもいい、新しいミュージカルのジャンルになっていると思うので、夏休み最後に夏フェスにくる感覚で遊びにきていただけたらと思います。

PARCO プロデュース2019『プレイハウス』

PARCO プロデュース2019『プレイハウス』

東京公演:2019年8月25日(日)~9月1日(日)東京芸術劇場 プレイハウス
大阪公演:9月28日(土)森ノ宮ピロティホール

STORY
ミキは幼稚園の頃から思っていることを周りの子みたいに正直に口にできなかった。
そんな彼女が20歳を過ぎ、東京に出てきて出会った街は新宿、歌舞伎町。
時が経ち、引っ込み思案だった彼女がついた職業は歌舞伎町の風俗嬢だった。

幼少期からとにかくモテて、人からちやほやされることしか経験せず育った聖夜。
ビジュアル系バンドの追っかけをしていた母の影響で、小学生の頃からホストのような出で立ちだった彼は、時を経て歌舞伎町一のホスト聖夜となっていた。

全く真逆だった二人の人生が運命に導かれ歌舞伎町で交差する。
ホスト、ドラック漬けのジャンキー、そして風俗嬢。彼らがここでしか生きられない理由とは。

「世界地図で見たら私の小指の爪より小さなこの街が、私のすべてだ。ようこそ、みんなの遊び場、歌舞伎町プレイハウスへ。」

作・演出:根本宗子
音楽:GANG PARADE

出演:
GANG PARADE(カミヤサキ/ヤママチミキ/ユメノユア/キャン・GP・マイカ/ユイ・ガ・ドクソン/ココ・パティーン・ココ/テラシマユウカ/ハルナ・バッ・チーン/月ノウサギ/ナルハワールド)
磯村勇斗
栗原 類 鳥越裕貴 富川一人 ブルー&スカイ 猫背 椿

オフィシャルサイト