Interview

貴水博之がソロアルバム『ワイルドタマシイ』をリリース。ボーカリスト・貴水博之のワイルドなタマシイが炸裂した痛快な一枚。

貴水博之がソロアルバム『ワイルドタマシイ』をリリース。ボーカリスト・貴水博之のワイルドなタマシイが炸裂した痛快な一枚。

HIROこと貴水博之。accessのボーカルとしてはキャリア27年。役者としてもミュージカルから仮面ライダーまで幅広く活躍。独特の存在感でバラエティ番組からの誘いも絶えない。しかし、ソロアーティストとしての彼も忘れてはならない。ライブやイベントを20年以上も継続。自分の居場所を築き上げている。そして、50歳になった今年、ミニアルバム『ワイルドタマシイ』を発表。新たなスタートラインとなる1作。暴れる魂が詰まっている。

取材・文 / 藤井徹貫
撮影 / 中村功(ライブ写真のみ)

 


やんちゃな気持ちを忘れずにいたい 

昨年の『Gimmick Zone』に続き、今年も新作をリリース。ミニアルバム『ワイルドタマシイ』が8月28日に発売になりましたね。

すでにライブで歌っていた4曲と未発表の新曲2曲の6曲です。

意外だったのは「Critical Calling」。『ポプテピピック』主題歌を始め、アニメやアイドルへの楽曲提供で話題沸騰中の吟(BUSTED ROSE)の作曲・編曲が意外でした。

以前からライブではやっていた曲です。喫茶店だったかな、実際に彼に会って、曲をお願いしたけど、音楽的な引き出しが豊富な印象はありました。で、でき上がってきた音を聴いたら、すごい才能だと、発想が溢れているんだろうなと、すぐわかりました。今ではライブで欠かせない曲になっています。ミニアルバムに収録されている音源は、accessのデビューからお世話になっているエンジニアの大里(正毅)さんにミックスしてもらったバージョンですが、原形の音源をもらったとき、たしか「エンジニアさんにお任せしたら、ご迷惑をかけるかもしれないから、僕がミックスまでやりましょうか」と言ってくれて。気を遣ってもらいました。今は、超売れっ子になっているから、打ち合わせするなら、喫茶店じゃなくて焼き肉屋さんにしないと失礼かな(笑)。

その「Critical Calling」も含め、HIROのワイルド魂が爆発しているミニアルバムですね。「俺の魂、暴れてなんぼ」みたいな。

ですね(笑)。魂=何かは、聴いてくれた方の解釈にお任せしますけど。今年で50歳になったとは思えない新作だと、自分でもうれしくなります。織田信長の時代なら<人間五十年>だから、もう終わっている。そう思ったとき、自分はまだまだ発展途上だし、<人間五十から>だと思いました。40代後半あたりから、無意識のうちに考え方がスマートになっていた気がして。当然ですけど、大人としての分別みたいなものもわきまえているし。でも、やんちゃな気持ちを忘れずにいたいなと。そんな思いを込めての『ワイルドタマシイ』です。

人間五十から。生涯やんちゃ。

そうありたい、という気持ちを込めたミニアルバムです。固定観念に縛られがちな年齢だから、余計に自由でありたいと思った結果かもしれませんね。古い固定観念は時代が進むと風化するものじゃないですか。新しい価値観が登場してきて。そう思うと、『ワイルドタマシイ』を歌っている50歳がいても不謹慎じゃない。

ストレートにダイレクトに自分らしいものをやるのが一番

多様性のある社会のアイコンともいえる『ワイルドタマシイ』。

女の子は3歳からすでに女、みたいなことを言う人もいるみたいですが、男は何歳になっても小中学生(笑)。変わらない何かを抱えている気がします。大人だからと、それを隠すよりも、それを認めて、この『ワイルドタマシイ』のように、ときにさらけ出したほうが、生き生きとしていられるんじゃないですかね。ゆえにテレビ番組でローラースケートをやるのも楽しい(笑)。

TBSテレビ『UTAGE!』で光GENJIをやるのもワイルドタマシイ。

やったことがない、それはお断りする理由にはならないってことです。やったことがないからこそ、やってみたい。それがワイルドタマシイ。年齢を重ねるに連れ、まとめる方向じゃなくて、広げていく方向で生きたい。それもワイルドタマシイ。

ワイルドタマシイを解放している新作。それは一耳瞭然でした。

過去を振り返ると、その当時は全力で真剣にやっていたけど、自分を歌うのではなく、自分以外のものを歌っている曲もありますから。それはやっぱり正直ではない。リアルでもないし。だから、今回は、自分は自分でしかないから、自分らしく生きていこう、その思いを新たにしたミニアルバムです。潔さも含めてね。複雑なことを考えたり、小難しいことをやったりするより、ストレートにダイレクトに自分らしいものをやるのが一番。

昭和の大俳優・森繁久彌は、おじいちゃんになっても女優さんのお尻を撫でたりしていたそうです(笑)。今じゃセクハラだ……。『ワイルドタマシイ』を聴くと、HIROにはそういういくつになっても色気のある大人であって欲しいと思います(笑)。

頑張ります(笑)。前、ある演歌の大御所の方をたまたまテレビでお見かけしたとき、結構なお歳のはずなのに、ギラついていて。現役感があって。それなりの生き方をしていないと、出せない色気みたいなものが漂っていて。直接お会いしたことはない方だけど、憧れましたね。ゆえにテレビで<こいつ何なんだ!?>とインパクトを与えたい(笑)。違和感が大事だと思います。予想通りの存在ではダメだということ。例えばTHE ALFEEの方々みたいに45年もやられているなら、存在が確立されているけど、僕はまだまだ。自分という存在を確立するためにも、今は<こいつ何なんだ!?>という違和感が大事だと思います。

その点でも 新作を聴いたら、accessも役者・貴水博之も知らなければ、いい意味で<こいつ何なんだ!?>と思いますよ。

それはうれしい感想です(笑)。

世の中のすべての男性が思い当たる節があると思う

具体的なサウンドなどの話をすると、前作『Gimmick Zone』からの流れもありますよね。

はい。『Gimmick Zone』もトータルプロデュースをさせてもらって、自分らしくできたと思ったので、制作陣も含め、流れを汲もうと思っていました。でも、6曲中4曲は、レコーディングはしていなかったけど、ライブでは前から披露していた曲ですから。ライブでドラムを叩いてくれている柴ちゃん(柴田尚)が作曲した「Celebratory Sky」とか。僕が作詞作曲した「Mistake」「Let‘s get away」とか。ただ、ライブでギターを弾いてくれているしーちゃん(清水武仁)やキーボードの守尾(崇)くんにまったく新しくアレンジしてもらいましたけど。

HIROの作詞作曲した楽曲は、前作に収録してもよかったのではないですか。

それも考えましたけど、あのアルバムは仮面ライダーの世界観が濃かったから、あえて収録しませんでした。

では、新作を作るにあたり、もう2曲を自分で作詞作曲する選択肢はなかったですか。例えば新作に収録されている「Mistake」の続編とか(笑)。

あの歌詞は、世の中のすべての男性が思い当たる節があると思います(笑)。

「Mistake Ⅱ」も聴きたい(笑)。

考えておきます(笑)。僕は、そこまでたくさんメロディーを作っていたわけではないので、自分の知らない自分を引き出すメロディーがすぐ書けるとは思わなかったのが一番の理由です。どうしても自分に違和感がないメロディーを書いてしまいそうだったから。自分の中で意外性のないメロディーというか。だったら、自分の知らない自分が発揮できそうなメロディーを探そうと。で、『Gimmick Zone』でお世話になったブレーンに声をかけさせてもらいました。そうしたら、山のように候補曲が送られてきて(笑)。最後の最後まで入れようか、どうしようか、迷った曲もありました。それくらい宝の山でした。

飾らないもの、よりシンプルなものに心が向いている

HIROが作詞作曲している2曲は守尾くんのアレンジ。ソロでもaccessでも一緒だから、阿吽の呼吸で意思疎通できましたか。

僕はすごくスムーズだったと思っていますけど……。曲を作るとき、まず僕が大まかなアレンジをロジック(シーケンスソフト)で打ち込んで、守尾くんに「この音はこうして」「このフレーズはこうしたい」と、お願いします。さすがに細かいところまでは、自分で完成できないから。でも、そこから意外と僕がうるさい(笑)。スネアひとつでも、「これじゃないんだよね」と、納得できるまで何回も粘るから。他のアレンジャーだったら、途中で断られているかもしれない。だから、守尾くんにしたら、意志疎通がスムーズだったとは思っていないかも(笑)。

ディテールにこだわるのは意外(笑)。HIROのイメージとは違います。

そうですか。もともと細かいところにもこだわるタイプです。その点では、自分らしくやれている証明でもありますね、細かいのは。ありがたいことに『Gimmick Zone』をリリースして、ライブの動員も増えたし、この『ワイルドタマシイ』でもまた結果を出せたら、もっと自分らしくやれるようになると思います。

役者の現場に行くと、なかなか自分らしく、とはいかないわけですよね。演出家の意向が絶対だから。

そこは演出家の方にもよりますね。僕は、それほど窮屈な思いをしたことはないけど、確かに聞きますよね、「俺の言う通りにやれ!」タイプの演出家もいると。ただ、僕は音楽畑育ちなので。自己主張はするほうかもしれない。

演技より音楽のほうが自己解放はできるのではないですか。

解放する扉が違う気がしますね。音楽での自己主張は、普段の自分が思っていることをそのまま歌うことです。昔は、歌詞を書く前に構えていました。いい歌詞を書きたいと。でも、今は大作を書こうとは思わない。普段思っていることをそのまま書こうとしています。だから、「Let‘s get away」のような曲が生まれる。特別な事件が起こるわけでもなく、特別なシチュエーションでもなく、日常の1コマのような歌が。それも今の僕には自己主張だし、自分らしい表現です。

自分らしくやる、普段をそのまま表現する、それができるのは、ある域に達した証明ですね。

そうかもしれませんね。人間はどこかで頭が良く思われたいとか、スマートに思われたいとか欲があるから。それで言葉を飾ったこともあるし。でも、今はむしろ飾らないもの、よりシンプルなものに心が向いています。そういう心を音にしたのが『ワイルドタマシイ』です。


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ライブ情報

HIROYUKI TAKAMI TOUR 2019 Love&Victory
-New Wild Tamashii,Upper Standing Zone-

11月17日(日) 東京:duo MUSIC EXCHANGE(追加公演)

貴水博之(たかみひろゆき)

1969年6月3日生まれ、埼玉県出身。accessのボーカリストとして、1992年11月26日にシングル「Virgin Emotion」でデビュー。access活動休止後の1995年、シングル「I&I」でソロデビュー。2002年にaccess再始動後も、ソロアーティストとしての活動をコンスタントに続ける一方で、俳優やバラエティー番組など多方面で活躍中。ミニアルバム『ワイルドタマシイ』を引っ提げた7都市7公演のツアーも無事に終了し、11月には追加公演も決定した。10月13日からはaccessの全国ツアーもスタートする。

オフィシャルサイト
http://www.guanbarl.jp/LINKS/takami/