LIVE SHUTTLE  vol. 374

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声優×アイドル最高の共演! 中島愛・Negicco、相思相愛ライブに感無量「頑張ってればいいことあるなあと…」

声優×アイドル最高の共演! 中島愛・Negicco、相思相愛ライブに感無量「頑張ってればいいことあるなあと…」

声優の中島 愛と、新潟発のアイドルグループ・Negiccoによるツーマンライブ“夏の終わりのハーモニー♡~中島さんとNegiccoさん~”が、9月24日(火)に東京・Veats Shibuyaにて開催された。

この2組と言えば、中島はプライベートでもNegiccoのライブに足を運ぶほどのファン、一方のNegiccoもリーダーのNao☆がアニメ好きということで、ライブでランカ・リー=中島愛「星間飛行」をカバーするなど、相思相愛の仲として知られる。そんな両者の、ステージ上での初コラボが実現したライブのレポートをお届けする。

取材・文 / 北野 創(リスアニ!)
撮影 / 塚越淳一


相思相愛の2組による、音楽愛に溢れたライブ

中島愛、Negicco エンタメステーションライブレポート

この日のライブ会場となったVeats Shibuyaは、9月20日にオープンしたばかりの新しいライブ&カフェスペース。サザンオールスターズをはじめ多くの人気アーティストが所属するレコード会社・ビクターエンタテインメントが運営しており、地下1FにはDJブースを併設したカフェラウンジ、地下2Fには吹き抜けのステージフロアがあり、木目調のあたたかな内装やこだわりの音響・照明設備を含め、快適にライブを楽しめる空間となっている。

中島とNegiccoは、2017年に行われたNegicco主催のライブイベント“NEGi FES 2017”で同じステージに立ったことはあるが、ツーマン形式でライブを行うのは今回が初。まずは中島とNegiccoメンバーが順番に注意事項を読み上げる影ナレが流され、最後は4人の「守らなくちゃ、ダメよ~ダメダメ!」というギャグで締めくくられて、会場が微笑ましい空気に包まれる。これはおそらくトークで他人のギャグを引用しまくるNao☆の影響だろう。

その後、先攻としてステージに登場したのは中島 愛。赤色のシックなワンピースを着た彼女は、「みなさんVeatsへようこそー!」と挨拶し、ハウス調のアップチューン「TRY UNITE! -extended version-」でダンサブルにライブをスタートさせる。

中島愛、Negicco エンタメステーションライブレポート

澄んだ歌声を会場いっぱいに響き渡らせた後は、続けてkz(livetune)提供のスウィンギーなポップナンバー「Bitter Sweet Harmony」を披露。軽快なテンポに乗って身を踊らせつつ、間奏ではクラップを煽ってお客さんとの一体感を楽しむ。

続くMCで、この日にリリースされたNegiccoのニューシングルを早速渋谷のタワーレコードで購入してきたことを報告し、自分自身もNegiccoのファンの立場であることを強くアピールする中島。そのようにアイドルや音楽をこよなく愛する姿勢こそが、彼女自身も音楽好きに愛されている理由のひとつなのだろう。

そしてこの日はVeats Shibuyaのオープンイベントということで、いつもの流れであれば「星間飛行」を歌うところを、今回は特別な楽曲を持ってきたと語る。その楽曲とは、彼女がランカ・リー名義で歌った『劇場版マクロスF 愛離飛翼 ~サヨナラノツバサ~』の挿入歌「虹いろ♥クマクマ」。この楽曲のサビ前には、彼女が〈「オープン・ランカ!」〉と歌うパートがあり、まさにうってつけの楽曲と言えよう。会場のペンライトがランカのイメージカラーである緑色に染まるなか、先ほどまでの凛とした姿とは異なり、まるで少女のようにかわいらしい動きとともにメルヘンチックな楽曲を歌う中島。2番の件の歌詞を〈「オープン・Veats!」〉と歌い変えて会場を盛り上げる。

中島愛、Negicco エンタメステーションライブレポート

次いで歌われたのは、北川勝利が提供した華やかなポップチューン「Hello!」。北川と言えばNegiccoの楽曲「クリームソーダ Love」を編曲したほか、Nao☆のソロ曲「菜の花」の作編曲を手がけたことでも知られる。なおかつ、中島は歌手活動を休止していた時期にNegiccoのライブ現場で北川に声をかけられたことが、復帰の後押しにもなったと公言しており、そういう意味でもこの場面で〈あきらめない心〉を歌ったこの歌が歌われることは、実に感慨深い。

そして彼女は、11月6日にリリースするニューシングルより新曲「水槽」をいち早く披露。ソフトテニス部に所属する中学生男子たちの青春を描くTVアニメ『星合の空』のOPテーマに決定している本楽曲。中島の楽曲としては珍しく少年の目線に立って書かれた楽曲とのことで(作詞はポルノグラフィティの新藤晴一)、トオミヨウのアレンジによる深く幻想的なサウンドのなかを、たゆたうようにしっとりと歌い上げる中島の姿が印象的だった。

最後は、フジファブリックのメンバーが楽曲提供した、近年のライブの定番曲となっているロックチューン「サタデー・ナイト・クエスチョン」で会場のボルテージを最高潮まで引き上げて締め。中島はライブが終わるや否や「ヤバいよヤバいよ、このあとNegiccoが観れるよー!」とNegiccoのいちファンの立場に戻ってしまい、「私のライブでネギライト(Negiccoのライブで振られるネギ状のペンライト)を振ってもらえてすごくうれしかった!」と感想を述べていた。

中島愛、Negicco エンタメステーションライブレポート

そして鐘の音を幕開けに麗しいSEが流れ出すと、ステージはネギ色(緑)の照明に包まれて、Negiccoのメンバー3人が登場。Nao☆はイエロー、Meguはブルー、Kaedeはピンクと、それぞれのイメージカラーで合わせた、お揃いのかわいらしい衣装を着ている。まずはNegiccoを活動最初期からサポートしている音楽プロデューサー・connieが書いた、ライブの定番曲「さよならMusic」でスタート。Meguのキュートさが詰まったラップパートなど、巧みにフォーメーションをチェンジして各々の個性を見せながら、きらびやかなポップミュージックを届ける。

続く「夢・Dreamer」はテクノポップ調のピコピコシーケンスが懐かしくも新しい景色を描く新曲。ライブ当日に発売されたニューシングル「I LOVE YOUR LOVE」のカップリングに収められているナンバーだ。歌唱後、「こんばんネギネギ~」とおなじみの挨拶をするNegicco。

中島愛、Negicco エンタメステーションライブレポート

彼女たちは元々新潟の名産品である「やわ肌ねぎ」をPRするために結成されたローカルアイドルユニットのため、楽曲を含めネギをモチーフにしたものが多いことで知られている。しかしここでNao☆とMeguは結成当時ネギが苦手だったことを告白。なのでメンバーいわくKaedeだけが「真のNegicco」らしい(?)。そしてNao☆は先ほどの中島のライブを観て感動のあまり楽屋で泣いていたとのことで、「頑張ってればいいことあるなあと思いました」(Nao☆)と、改めて今回のツーマンについて語る。

そしてニューシングルより、もうひとつのカップリング曲であるミト(クラムボン)提供のナンバー「I Am A Punk!」をライブ初披露。徐々にドライブ感を増していく可憐なピアノロックに乗せて、素直になれない女の子のふてくされたようなかわいらしさが表現されていく。続いてはSpangle call Lilli lineが楽曲提供した「江南宵唄」。クールなグルーブ感を持ったサウンドと3人のしっとりとした歌い口が絶妙なハーモニーを形成する。間奏でのスカートの裾を大きくひるがえす動きも非常に鮮やかだ。

中島愛、Negicco エンタメステーションライブレポート

MCを挿み、今度は西寺郷太(NONA REEVES)が作詞・作曲したニューシングルの表題曲「I LOVE YOUR LOVE」をパフォーマンス。フィルターハウス風のイントロから始まるディスコティックなサウンドは、同じく西寺が手がけた彼女たちの代表曲のひとつ「愛のタワー・オブ・ラヴ」(2013年)のようにフロアライクなテイストを持ちつつ、ロマンティックなメロディが珠玉のポップスとしても機能。グループ随一の歌唱力を持つNao☆の芯のある声質、Meguの甘い歌い口、Kaedeのどこか儚さを感じさせる歌声が混ざり合って、素晴らしい瞬間を作り上げていた。

中島愛、Negicco エンタメステーションライブレポート

そこから間髪入れずに池田貴史(レキシ)が楽曲提供した名曲「ねぇバーディア」へ。Negiccoから「あなた」へ、今すぐ会いに行きたいという気持ちを、懐かしくも爽やかなサウンドに乗せて歌うこの楽曲。アース・ウィンド&ファイア「September」をオマージュしたようなフレーズもあったりと、細かい仕掛けもたっぷりと含みつつ、単純に楽曲全体から溢れる多幸感がハンパない。オーディエンスも昭和のアイドルソングさながらのコールを入れて盛り上がり、会場中が笑顔に包まれるなか、Negiccoのステージは終了した。

中島愛、Negicco エンタメステーションライブレポート

終演後、客席からは「まめぐ!」「ネギ!」とアンコールの声が上がり、それに応えて中島とNegiccoのメンバーたちが、本公演のために作られた記念Tシャツを着て再登場。お互い純粋なファン同士ということで恐縮し合いながらも仲良くトークを繰り広げる。そしてここでコラボレーションも行うことに。

まずは、中島が今年1月にリリースしたカバーミニアルバム『ラブリー・タイム・トラベル』より、羽田惠理香 with CoCo「無言のファルセット」が披露される。中島はこの楽曲をミニアルバムでカバーするにあたって、Negiccoをコーラスに迎えており(Negiccoはレコーディング時に中島のことを〈まめぐP〉と呼んでいたらしい)、そこでのコラボがライブでも初実現する形だ。原曲では羽田が歌う主線パートを中島が担い、Negiccoの3人はそこに溶け込むように美しいコーラスを聴かせる。ほぼ動くことなく、直立して歌う4人の姿はまるで聖歌隊のよう。2番での複雑な追っかけパートもバッチリ決めて、天使のような歌声を届けてくれた。

中島愛、Negicco エンタメステーションライブレポート

そして今度は、中島が歌詞を提供したNegiccoの楽曲「硝子色の夏」を、これまたライブで初コラボ。ステージが夕暮れのようなオレンジ色の照明で照らされるなか、ステージに並んだ4人は切々とした歌声を順番に聴かせていく。イントロなどに入るクロマチック・ハーモニカは、中島のライブのサポートバンドでバンマスを務める西脇辰弥が演奏したものだ。間奏の台詞パートは中島が担当。最後は4人全員で声を重ねて〈I love you〉と2度繰り返し、溢れんばかりの気持ちをしっとりと表現してみせた。

中島が「硝子色の夏」の歌詞について、「ちょっと大人っぽいかもしれないけど、Negiccoが〈愛してる〉って言ったらヤバいと思って(笑)」と語ると、Nao☆が突然中島のほうを向いて「まめぐさん、愛してる」と告白。あまりの出来事に動揺してよろけた中島だったが、それを支えてくれたのがMeguということで、「触っちゃった! 私こんなに触っちゃっていいのかなあ」「しかも奥で笑ってくれてるのがKaedeちゃんだし。ヤバい―!(笑)」と興奮を隠しきれない様子だった。

そして最後は「みんなで一緒に楽しみながら歌いたい」(Megu)とのことで、Negiccoのライブには欠かせないナンバー「圧倒的なスタイル」を歌うことに。Negiccoのメンバーがそれぞれソロパートを歌うごとに、中島はファンそのものといった動きで楽しそうに賑やかし盛り上げ、サビでは4人で溌溂とした歌声を重ね合わせる。

中島愛、Negicco エンタメステーションライブレポート

Dメロ部分は中島がソロで歌唱を担当し、この楽曲の定番となっているラインダンスでは中島とNegiccoが一緒に肩を組んでダンシング! お客さんも隣同士みんなで肩を組み、右に左にとラインダンスを行う光景は、Negiccoの現場以外ではなかなか見ることのできない感動的なシーンだ。最後は「せーの!」と4人でジャンプするも、あまりタイミングが合わず、いまいち締まらなかったゆるさもなんだか彼女たちらしい。

声優とアイドル、活動してきたフィールドは少し違えど、誰からも愛される存在として、音楽愛に溢れる楽曲を歌ってきた中島 愛とNegicco。「I LOVE YOUR LOVE」ではないが、これからもお互いの〈Love〉を愛でる者同士、同世代のアーティストとして、ぜひライブや音源のみならず様々な形で素敵なハーモニーを届けてほしいところだ。


“夏の終わりのハーモニー♡~中島さんとNegiccoさん~

2019年9月24日(火)東京・Veats Shibuya
セットリスト

~中島 愛パート~
M-1:TRY UNITE!-extended version-
M-2:Bitter Sweet Harmoney
M-3:虹いろ♥クマクマ
M-4:Hello!
M-5:水槽
M-6:サタデー・ナイト・クエスチョン

~Negiccoパート~
M-7:SE~さよならMusic
M-8:夢・Dreamer
M-9:I Am A Punk!
M-10:江南宵唄
M-11:I LOVE YOUR LOVE
M-12:ねぇバーディア

Encore~中島 愛& Negicco~
M-13:無言のファルセット
M-14:硝子色の夏
M-15:圧倒的なスタイル

フォトギャラリー

中島愛オフィシャルサイト
Negiccoオフィシャルサイト

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