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菅田将暉、小松菜奈の顔面に唾!? 当たり前じゃない 恋愛ストーリー『溺れるナイフ』

菅田将暉、小松菜奈の顔面に唾!? 当たり前じゃない 恋愛ストーリー『溺れるナイフ』

ジョージ朝倉による傑作少女コミックを実写映画化した『溺れるナイフ』がついに公開された。東京から田舎町に引っ越してきた人気モデルの〈望月夏芽〉と、町を支配する神主一族の跡取りである〈長谷川航一朗〉が出会い、強く惹かれ合っていく異色の恋愛ストーリーに最旬キャストが集結。夏芽役には、若手演技派女優として躍進を続ける小松菜奈。そしてコウ役には今年だけで9本も出演作が公開されるという菅田将暉。共演にはジャニーズWESTの重岡大毅、上白石萌音、また、ドレスコーズの志磨遼平が映画初出演を果たし、さらに主題歌も担当している。監督には新進気鋭の山戸結希が抜擢され、瑞々しい感性で破裂しそうな10代の恋と衝動を描き切った。本作の公開初日に行われた舞台挨拶にキャストと監督が登壇、過酷な現場エピソードを披露した。

取材・文 / エンタメステーション編集部


この2人が人生で一番輝いてるところを撮ってやるって思ってました

上映後の余韻が漂う静かな雰囲気のなか、舞台挨拶がスタート。ドレスアップしたキャスト陣と山戸結希監督が登壇した。小松菜奈は満場の客席を見回し「空きがなく席が埋まっているので、素直に嬉しいです」と挨拶。菅田将暉は「この映画がホントに完成して、公開したことが信じられないくらい嬉しいです。壮絶な現場で、それが熱量になってなんとしても撮ってやろうと思った作品です」と、過酷な撮影を乗り越えた達成感を語った。
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重岡は「1年以上前に撮った作品なんですけど、初日からこうやってみなさんに集まっていただいて嬉しいです」と述べ、続けて上白石は「タイトな撮影期間の中でしたが、尊敬するキャストのみなさんと一緒に同じ空気を吸って演じられたことが、私にとって大きな経験になりました」とコメントした。
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そして本作が映画初出演となり、主題歌も担当しているドレスコーズの志磨は「まさか自分が映画で演技をするなんて思わなかったですけど、今回、声をかけていただいて。山戸結希監督のファンなんで、監督の作品でなければ演技することもなかったと思いますが、この作品に関われて光栄に思っています」とラブコール。そんな山戸監督は「みなさんに『溺れるナイフ』を観ていただきたくて、毎日夢の中でお話しながら撮ってるみたいでした。だから、現実に公開されて、その……生きてますよね?」と話始める。そこで隣の重岡が助け舟を出そうとするのを「大丈夫。今、真剣に話してる(笑)」と振り切り、「ほんとになんかすごいことです。よろしくお願いします!」と、溢れる感謝の気持ちを表した。
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本作の主人公〈望月夏芽〉は人気モデルという設定。同じようにモデルとしても活躍する小松は、その経験が演技のうえで役に立ったかと尋ねられると、「私は12歳の頃からモデルをさせていただいてるんですけど、その経験がなかったら表現できないことがたくさんあったと思います」と答えた。
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一方の菅田は今年だけでも多くの出演作が公開されるが、意外にも恋愛映画での主演は今作が初。「山﨑賢人と仲いいですけど、アイツはやっぱりすごいなって思いました」と恋愛映画の難しさを改めて感じた様子で「やっぱりつねにカッコよくなくちゃいけないし、美しくなきゃいけない。それがないと、コイツら何やってるんだろうっていうだけで終わるんです。だから観ていられる2人じゃなきゃいけない。今回は甘いシーンばかりではないので、品が良くないといけないし、でも野性味もほしいし、気高くないといけないし、血生ぐさく生き様を撮らなければいけない」と演技論から「泣きながら別れるシーンがあるんですけど、監督から『小松さんの顔面に唾を吐いてくれ』と言われて。そのときは違和感なく演じたんですけど、今思うとハードなことをやってたなって思いますし、それができる現場だったんだなって思います」と、撮影中のエピソードを語った。
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重岡が演じた〈大友勝利〉は、山戸監督から「そのまま演じてほしい」と言われたそうだが「素のままというのが難しくて、逆に考えてしまいました」と告白。山戸監督は「重岡さんは大友のように尽くすタイプだと思いますので、そのままで大丈夫でした」と真意を語った。上白石は「いままで演じてきた中で、一番計画したというか、どういうふうに演じようかということを密に考えました。演じてるときは苦しくてつらい気持ちになることが多かったんですけど、得たものも大きかったと思います」と語った。
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志磨は今作の主題歌「コミック・ジェネレイション」を再録したことを聞かれると「これは前のバンド時代の曲で、強い自己表現というか、歌の主人公として僕がドーンと出ているような感覚だったので、今回は僕が演じたカメラマンのように、2人を横から見ている、被写体として見ているような、傍観者として歌ってみたいという気持ちだったので」と明かした。
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山戸監督は「朝も舞台挨拶があったんですけど、そのときも場内がシーンとしてて、みなさんこの静寂を生きてらっしゃるんだなって(笑)」と前置きしつつ、「普段、映画館で地獄を感じますか? この映画を観てくれる中高校生の女の子は、たぶん一番仲の良い女の子にも、好きな男の子にも言えない地獄があって、映画館の暗闇の中で、その地獄が天国みたいに光ってくれれば、映画を観る甲斐があるというか……」と独特の言葉で映画の魅力を語り、「私はどんな石ころみたいな人でもキラキラ輝かせて撮ってやるって思ってるんですけど、菅田さんと小松さんはすでにもう輝いてて、でも、この2人が人生で一番輝いてるところを撮ってやるって思ってました」と撮影にかけた思いに熱を込めた。
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そして映画のタイトルにちなみ、それぞれ「溺れてみたいモノ・コト」を尋ねられると、小松は「食べ物検索アプリを使って実際にお店に行くことに溺れてます」、菅田は「映画の撮影でやってるんですけど、脱毛に溺れてます」。重岡は「上白石ちゃんに溺れている」と衝撃発言を飛び出させるが、「ヘンな意味ではなく、上白石の歌が好きでよく聴いている」ということだった。その上白石は「キャベツの千切りに溺れている。無心で千切りするのにハマっていて、冷蔵庫には千切りがどんどん溜まっている」とコメントした。志磨は「しいて言えば……夜ふかしですかね? 夜寝れないので夜ふかししてしまう。寝ようと思うと寝れないので、気づいたら寝てるという状態」と告白すると、上白石から「それ、気絶なんですよ」と突っ込まれ、「俺、毎晩気絶してるんですか……」とため息をつき、場内は笑いに包まれた。
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菅田は「大前提として、映画は簡単に公開されるものではない。たくさんの方の力があって出来た作品ということを痛感した作品」と語り、小松は「撮影は17日間というタイトな期間で、本当に過酷だったので、すべてが当たり前じゃないんだなって思いました。モノづくりの大変さを痛感しました。ぜひ、劇場に足を運んでほしい」と作品をPR。最後に、500人の観客をバックに登壇キャストと山戸結希監督はフォトセッションに応じ、映画のヒットを祈願した。


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溺れるナイフ
ジョージ朝倉 (著)
講談社

どうすればいいのかわからないけど、欲しいのはこの子だけだ――。小6の夏芽(なつめ)が越してきたのは、東京とあまりに違う田舎の町。そこで出会った一人の少年に、夏芽は自分の中の「何か」が、大きくうねるのを感じていた……。せめぎあい、追い上げ、追い込んでいく、破裂寸前の10代のこころを描いたジョージ朝倉の傑作長編!


映画『溺れるナイフ』

2016年11月5日公開

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15歳の夏。東京から遠く離れた浮雲町に越してきた、人気モデルの望月夏芽。退屈でウンザリするようなこの町で、夏芽は体を貫くような“閃光”と出会ってしまう。それは、コウと呼ばれる少年・長谷川航一朗だった。傲慢なほどに激しく自由なコウに、反発しながらも、どうしようもなく惹かれてゆく夏芽。コウもまた、夏芽の美しさに対等な力を感じ、やがて2人は付き合い始め、 “一緒にいれば無敵!”という予感に満たされる。しかし、浮雲町の夏祭りの夜、すべてを変える事件が起きる。失われた全能感、途切れてしまった絆。傷ついた2人は、再び輝きを取り戻すことができるのか。未来への一歩を踏み出すために、今、2人がくだす決断とは……。

【監督】山戸結希
【脚本】井土紀州 山戸結希
【原作】ジョージ朝倉(講談社『別フレKC』刊)

【キャスト】
小松菜奈 菅田将暉
重岡大毅(ジャニーズWEST) 上白石萌音 志磨遼平(ドレスコーズ)

【主題歌】「コミック・ジェネレイション」ドレスコーズ(キングレコード)
【配給】ギャガ

オフィシャルサイトhttp://gaga.ne.jp/oboreruknife/

©ジョージ朝倉/講談社 ©2016「溺れるナイフ」製作委員会