Interview

人気急上昇中の声優・渡部優衣の1stシングルはネガティブな自分への応援ソング

人気急上昇中の声優・渡部優衣の1stシングルはネガティブな自分への応援ソング

TVアニメ『プリパラ』、『てーきゅう』『THE IDOLM@STER MILION LIVE!』などで人気急上昇中の声優アーティスト、渡部優衣がメジャー1stシングル「夢のキセキ」をリリースする。今年6月に1stアルバム『FUN FAN VOX』でメジャーデビューを果たし、7月に開催された初のワンマンライブも大成功に収め、12月にはBIRTHADYライブも決定。声優と並行し、アーティストとしての活動も本格化するなか、「根がネガティヴなんです」と笑顔で語る彼女が未来に望むものとは?

取材・文 / 永堀アツオ 撮影 / 森崎純子


渡部優衣

笑顔の交換のようなものを大切にして進んでいきたいっていうのが第1にありますね

メジャーデビューしてから何か変化はありましたか?

なんだろう、舞台度胸はついたのかな? ついてないのかな? ……そうですね、あんまり変わってないです(笑)。ただ、アルバムでいろんな曲に出会って、いろんな曲に挑戦させていただいたので、次のシングルではアルバムでステップアップした私を見せたいなと思ったし、ファンの方にまた『おっ!』って思っていただけるような作品にしたいなと思ってました。

ニューシングルの制作にあたっては優衣さんも積極的に関わってると聞きました。

アルバムの時は音楽プロデューサーさんが、全曲、決めてくださったんですけど、今回のシングルは、私も初めて楽曲選考の段階から参加させていただいて。40曲くらいあった中から、私の意見とスタッフさんの意見を合わせて、表題曲にふさわしい曲を選んでいって。私は優柔不断でなかなか絞りきれなかったので(笑)、最終的にはスタッフさんに決めてもらいました。

表題曲「夢のキセキ」はライブ映えしそうなバンドサウンドによるポップロックになってます。紙資料によると、<アルバムのリード曲「Brightest story」からさらに一歩踏み出した曲>とありますが。

そうなんです。「Brightest story」を書いてくださったハラユカ。さんに、続きというか、少しつながりのある世界観で書いていただきまして。当時、ハラユカ。さんに直接お会いして、自分の過去の話から、今、どんなことを思っているのか、これからこうなっていけたらいいなっていうことを話させていただいて。ファンの方に伝えたいメッセージも話したんですけど、その時の会話を歌詞に落とし込んでくれた2曲になってるんですね。

改めて、「Brightest story」の歌詞に込められた思いから聞いてもいいですか?

過去から現在の自分を中心に描かれたのが、「Brightest story」ですね。いろんな挫折もあったし、苦しい時期もあったけど、ファンの方々の支えや笑顔があったからこそ、今、現在の私がいて、メジャーデビューさせていただけることになったっていう気持ちですね。『夢のキセキ』は過去を振り返りつつも、現在から先の部分、未来をこれからもファンの方々と一緒に見ていきたいんだっていう思いを書いてくださってる。だから、歌詞を冷静に読んでいくとちょっと恥ずかしいんですけど……。

(笑)恥ずかしいと感じるのはどんな部分ですか?

特にサビですね。<夢のままで終わらせないから/見ていて>っていう。確かにそうなんですけど、改めて決意のようにファンの方に伝えるのは……本心だからこそ、なんか照れくさいなって思うところがあって(笑)。でも、ファンの方々から受け取った熱い思いがあったから、私はこうして未来に向かって着実に一歩ずつ進めているので、最後の<夢の軌跡を一緒に見よう>というメッセージもそのまま伝わるといいなと思いますね。

どんな夢を思い描いていますか?

これからもみんなでワイワイ楽しくやっていけたらいいなっていうことだけですね。具体的な目標とかはあまりなくて、私を応援してくださる方々が喜んでいただけるようなことをやっていきたいと思ってます。私の元気の源はファンの方々の笑顔なんですね。私が笑顔でいれば、ファンの方々も笑顔でいられると思うし、ファンの方が笑顔でいると私も笑顔でいられる。これからもそういう、笑顔の交換のようなものを大切にして進んでいきたいっていうのが第1にありますね。

未来に希望を描く一方、過去も少し振り返ってますよね。一人で俯いた日々には戻りたくない、とか。

<いくつもの涙/越えていく>とか。私自身、そういうものを越えてきていて。私、すごくネガティヴなんですよ。

ネガティブなんですか?

めちゃくちゃネガティブなんですよ。笑顔でネガティヴなこと言うので、明るいネガティヴって言われるんですけど(笑)、過去をひきずりまくってます! あははは。もう、ズルズルですね。だから、ある意味、私への応援ソングでもあるのかなって思ってます。

そんな風には見えないくらい力強くアッパーな歌声になってますが、レコーディングにはどんな気持ちで臨みました?

私はいつも、ファンの方々やライブの様子を思い浮かべながら歌ってますね。ペンライトがここで波打つんだろうなとか、皆さんこう言う気持ちで聞いてくれるのかな、とか。そういう風に思いながら歌ってて。あと、私のネガティブなところも垣間見せているけれども、そこから大きく飛び出していくようなところも歌の中で出していけたらいいなと思いながら歌いました。ただ、この曲、すごく難しいんですよね。渡部優衣2

攻めた渡部優衣になったんじゃないかと思いました

音域が広いし、メロディラインもかなり上下しますよね。

最初に選曲会で聴いたときは、<カッコよくて、いい曲だな>と思って選んだんですけど、だんだん、果たして私に歌いこなせるんだろうかっていう不安がよぎってきて……。スタッフさんとも、後から<もうちょっと歌いやすい曲を選べばよかったかな>って話してて。

あはははは。確かにネガティブですね。

でも、今回は、だんだん楽しくなってきたんですよ! 今までだったら、<できない。どうしよい。もう最悪だ。私はなんでこんなにダメなんだろう……>って思うところがあったんですけど、今回は難しい曲だからこそ、ワクワクしてきて。そこが、一番成長したところかなと思いました。<ああ……ダメだ。このやろう、私なんてやめちまえばいいのに>って思わなくなりました(笑)。できないからこそ、どう歌ってやろうかって燃えてきたし、アルバムとはまた違った、さらに攻めた渡部優衣になったんじゃないかと思いました。

2曲目の「FUN FUN LOVE」も歌いこなすのが難しそうな曲ですよね。

そうなんです。こっちの方が断然、難しいです。メロディを聴いた時に、一番印象に残った曲だったので、私の一推しだったんですけど、あとから後悔しました(笑)。家で練習してる時に、なんて難しい曲なんだ、と。テンポが早いし、リズム感が難しいんですよね。でも、この曲もワクワクしたんです。すっごくノリノリで歌いました。歌っていると、大自然というか、だだっ広ろいところで歌ってるような気分になって。

どんな風景が思い浮かびました?

広い草原というか、砂浜というか、本当に何もない広いところで歌ってる自分が出てきましたね。なんというか、何もないところから、あふれ出すような私の歌をいろんなとこにいる人たちに届けたいっていう気持ちがあったのかなって思います。いつものようにライブを思い浮かべて、一人一人の目を直接、見て伝えるのではなくて、一人で立っているだだっ広い場所から、遠くまで飛んでけ!みたいな。何もないところから私を見つけて、独占して、夢中になって欲しいというか。この歌を聴いて、みんなが集まってくれたらいいなっていうイメージでしたね。

でも、歌詞はラブソングになってますよね。タイトルにも「FUN」とは入ってるけど。

1曲目の『夢のキセキ』と同じく、私とファンの関係性のようにも聞こえるし、一人の女の子としての私の気持ちとしても聴けるのかなって思いますね。『夢のキセキ』はファンのみんなと私、『FUN FUN LOVE』はあなたと私、一対一という感じかな。

この歌詞で描かれている恋愛観は共感できた?

どうだろう、ちょっと残念ながら……恋愛あまりしてないから……うまく答えられないんですけど、うん、いつか、こんな恋愛ができたらいいなって思います!! まだ、残念ながら、出会った瞬間にぎゅっとハートを掴まれる経験がないので、これからの出会いを待ってます。

この曲の女の子は一目惚れしてますもんね。

私は絶対に一目惚れはしないです。まず、疑って入るタイプです(笑)。すごく、少女漫画っぽい歌詞ですよね。恋に一途で一生懸命な女の子なのかなって。しかも、すごく自分の感情に素直なのかなって思いました。

<全力の大好き>や<LOVE YOU>をストレートに伝えてますよね。

はい。だから、まっすぐに届くようなイメージで、全力で歌いました! レコーディングでこんなに生き生きしたの、初めてじゃないか? ってくらいめっちゃ生き生きしてましたね。いつも棒立ちで歌うんですけど、この曲は今にもステップを踏み出しそうなくらいの感じで、ノリノリで歌ってて。<ぎゅっと>というところも自然とフリをつけながら歌っていて。

どうしてそんなにノリノリで歌えました?

曲の主人公であるまっすぐな女の子を演じてた部分があるんじゃないですかね。だから、いつもとは違う私で歌えたのかなって思います。

もう1曲、通常盤にのみボーナストラックとして収録される「Days」は切ないミドルナンバーになってます。

ちょっとしっとり目といいますか、少し落ち着いた曲になってるんですが、メロディがすごく綺麗で、歌詞もファンタジーな世界観の中にストレートなメッセージ性も込められていて。このシングルの総集編というか、『夢のキセキ』『FUN FUN LOVE』の2曲をうまくまとめたような、エンディングのようにまとめた曲になっているなって思いますね。キラキラ感の中にも儚げな、切ないところもあるので、聴いてくれた皆さんの胸の中に入って、ホワンとするというか。なんか、浄化される、癒されるような曲になっているので、皆さんのそばに寄り添うような1曲になったらいいなと思いますね。渡部優衣3

私は周りの人よりペースが遅いので、そんな自分のペースを崩さずに

3曲揃って、ご自身にとってはどんな1枚になりました?

3曲とも本当にタイプが違う曲になっているなって思います。アルバムでもいろんな曲があったんですけど、さらに、ぎゅぎゅっと、また新たな渡部優衣を詰め込んだなっていう感じがありましたし。アルバムを踏まえて、なんとなく歌の方向性じゃないですけど、歌いたい曲がさらに湧いてきたというか。こういう曲を歌ってみたいって思いが、このシングルには詰め込めたんじゃないかなって思ってます。

12月3日には2回目となるBIRTHDAYライブも決定してます。

7月に初めてワンマンをさせていただいたばかりなのに、こうしてまたライブが決定したということで、本当にありがたいなと思いますし。アルバムがあり、1回目のワンマンがあり、このシングルがあって。初めてのワンマンとは違った、さらにパワフルになった渡部優衣を見せることができたらいいなと思っていますし、まだライブで歌ってない『FUN FUN LOVE』も歌う予定なので、楽しみにしていただけたらいいなと思います。

最後に今後の目標をお願いします。声優のお仕事もお忙しいとは思うんですが、音楽活動もこのままのペースでやっていきますか?

もっともっとたくさんの方に私の届けていけるように、頑張っていきたいとは思ってますね。ただ、私は周りの人よりペースが遅いので、そんな自分のペースを崩さずに、一歩ずつ一歩ずつ、大事に、自分らしく頑張っていけたらいいなと思います。

渡部優衣

12月4日生まれ。A型。
社会現象となりつつある「THE IDOLM@STER」(通称アイマス)シリーズの人気ソーシャルゲーム「THE IDOLM@STER MILION LIVE!」での横山奈緒役をはじめ、TVアニメ「プリパラ」の白玉みかん役、「てーきゅう」の押本ユリ役などのメインキャラクターを演じる人気急上昇中の声優“渡部優衣”。
2014年2月のアイマスの埼玉スーパーアリーナ公演や、2015年7月の西武ドームなどのビッグイベントにも出演。2016年は全国ツアー「アイドルマスター ミリオンライブ! 3rd LIVE! TOUR」では、仙台公演(セビオアリーナ仙台)、大阪公演(オリックス劇場2DAYS)、東京公演(幕張メッセ2DAYS)にも参加。益々注目を集めリアルな渡部優衣ファンも急増している。
6月8日には待望のメジャー・デビュー・アルバム「FUN FAN VOX」をリリース。
7月23日には原宿アストロホールで1stライブ「FUN FAN STORY」を開催。

オフィシャルサイトhttps://yuiwatanabe.com/