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永瀬 匡や糸川 耀士郎ら中国地方出身者が地元ネタでラップバトル!? 首都争奪バトル舞台(ステージ)『四十七大戦』-開戦!鳥取編-上演中

永瀬 匡や糸川 耀士郎ら中国地方出身者が地元ネタでラップバトル!? 首都争奪バトル舞台(ステージ)『四十七大戦』-開戦!鳥取編-上演中

都道府県擬人化バトルコミック『四十七大戦』の舞台化として、首都争奪バトル舞台(ステージ)『四十七大戦』-開戦!鳥取編-が10月24日(木)にSHINJUKU FACE(東京・新宿)にて開幕、11月1日(金)・2日(土)には鳥取凱旋公演として鳥取県立生涯学習センター 県民ふれあい会館にて上演される。

取材・文・撮影 / 能一ナオ


みんな中国地方出身で、幼馴染みが集まるような学祭みたいな感覚

日本の47都道府県の「ご当地神」(ゆる神)たちが次の「首都」を争う都道府県擬人化バトルコミック『四十七大戦』は、現代日本で目を背けることのできない問題ともいえる地方都市の人口流出にフォーカスし、ゆる神たちが自分の県の消滅を回避するために戦い、人口を奪い合い、首都を目指すストーリーだ。

首都争奪バトル舞台(ステージ)「四十七大戦」-開戦!鳥取編- エンタメステーションステージレポート

撮影 / 能一ナオ

主人公は、47都道府県で人口が一番少ない鳥取県を担当するゆる神「鳥取さん」。人口の減少により、崩壊の危機に直面する消滅可能性都市「鳥取」を支えるべく奮闘する姿、そして成り上がっていく軌跡を描く。

首都争奪バトル舞台(ステージ)「四十七大戦」-開戦!鳥取編- エンタメステーションステージレポート

撮影 / 能一ナオ

首都争奪バトル舞台(ステージ)「四十七大戦」-開戦!鳥取編- エンタメステーションステージレポート

撮影 / 能一ナオ

今回の舞台版は、コミック第1~第5話で描かれる「山陰山陽編」を展開。キャストはその県の出身、またはその県にゆかりのある俳優をキャスティングしており、鳥取さん(永瀬 匡/鳥取県出身)、島根さん(糸川 耀士郎/島根県出身)、岡山さん(上杉 輝[TOKYO流星群]/先祖が岡山県出身)、山口さん(山本タク/山口県出身)、広島さん(宮城紘大/広島県出身)が、中国地方のゆる神として対立する。

首都争奪バトル舞台(ステージ)「四十七大戦」-開戦!鳥取編- エンタメステーションステージレポート

撮影 / 能一ナオ

首都争奪バトル舞台(ステージ)「四十七大戦」-開戦!鳥取編- エンタメステーションステージレポート

撮影 / 能一ナオ

さらに原作にも登場する、某グローバル企業が擬人化した「ゆる神」、スタベちゃん役を田口 涼(京都府出身)が演じる。スタベちゃんは、グルーバルに展開する大手コーヒーチェーン「スターベックス」のゆる神で、首都争奪バトルのレフェリー(審判)だ。 鳥取県に文明化の象徴である、このオシャレカフェ「スターベックス」が出店したことで四十七都道府県の文明化度合いが出揃ったため決闘が開始される、というところから物語が動き出す。

首都争奪バトル舞台(ステージ)「四十七大戦」-開戦!鳥取編- エンタメステーションステージレポート

撮影 / 能一ナオ

原作では、その県の特産品や特徴などを武器や技に反映させ戦うが、舞台版ではラップバトルで勝敗をつけるというのが、大きな特徴であり見どころ! しかもなんと、人気バラエティ番組『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日)にも出演する、実力派ラッパーの呼び声高い掌幻(しょうげん)がラップ指導を担当している。

対戦相手の県のネガティブな部分をディスったり、自分の県の魅力をリリックに乗せて大戦相手にぶつけるスタイルは、派手なバトルシーン同様の迫力がありながら、観客への伝わりやすさもあって、面白い仕掛け。

©舞台「四十七大戦」製作委員会

リズミカルに特産品や出身著名人、名所などの名前を挙げて県の魅力を伝える一方、「鳥取県の名産・梨 でも生産量は5位」、「(山口県は)ソフトバンク優勝でセール 広島優勝でセール なのに一番多いの巨人ファン」など、相手の痛いところをわかりやすく突き、「イオンは地方都市のオアシス 夢が詰まってる」など笑いも交えて対戦相手にダメージを与えていく様子は痛快だ。

©舞台「四十七大戦」製作委員会

今作の演出を手がける松崎史也は、初日会見でキャストの「郷土愛がすごい」と語り、「ラップの元になっているフレーズや想いは、『自分の県はこういうことを言いたい』とか『自分はこういう想いがある』みたいなことをキャストそれぞれからヒアリングしたものをリリックにしているので、わりと本人たちが言っていても『熱が入っているな』とか『やっぱりそこに力入るよね』と思ったりすることがあって、すごくキャストたちのことを頼もしく思っています」と、キャストたちの想いが込められたラップになっていることを明かした。

首都争奪バトル舞台(ステージ)「四十七大戦」-開戦!鳥取編- エンタメステーションステージレポート

撮影 / 能一ナオ

キャストも「実際に県民もそうなんですけど、鳥取と島根はお互いがお互いのことを知り尽くしているんですよ」(糸川)、「みんな中国地方出身で、稽古初日から『実はうちの地元こういうものあるよね』と言い合って、幼馴染みが集まるような学祭みたいな感覚で作品をつくりながら、そしてプロとしてみんなが演じているというところが、この作品のすごく楽しいところ」(山本)と述べたように、中国地方出身者だからこそのディスり合いの中にも郷土愛のこもったラップ、隣県へのリスペクトを感じることができる。

首都争奪バトル舞台(ステージ)「四十七大戦」-開戦!鳥取編- エンタメステーションステージレポート

撮影 / 能一ナオ

またラップだけでなく、バトルには殺陣もあり、さらに“松葉ガニシールド”や“岡山のサンバ”、“山口の首相”など原作で登場する派手で思わず笑ってしまうような攻撃も登場。それぞれの県がどんな攻撃を繰り出してくるのか、次に何が飛び出すのかと期待できるのも楽しい。

首都争奪バトル舞台(ステージ)「四十七大戦」-開戦!鳥取編- エンタメステーションステージレポート

撮影 / 能一ナオ

基本的に本作はギャグ要素が多めのコメディー作品ではあるが、それぞれの立場や背負っているもの、地方都市として抱える悩み、不安……、特に鳥取さんは人口最下位からくる自信のなさなど、ゆる神様たちの内面も掘り下げている。

特に“自他共に認める中国地方の雄”として描かれる圧倒的大都市・広島の、一度原爆によりすべてを失った過去を抱え、その苦難から復活を遂げた現在の自信と偉大さ、さらに中国地方を守りたいという覚悟など、その強い想いに隣県が触れる後半の展開はとても熱く、胸にこみ上げるものがある。

©舞台「四十七大戦」製作委員会

そんな強者・広島を含む中国地方の他県に、最初は自信がなく逃げ腰で、弱い鳥取さんが立ち向かう方法は、相手をディスるだけではなく、仲良く協力するという方法。会見で永瀬が「僕(鳥取)は負けを認めていることが勝ちだと思ってます」と言ったように、自分の弱いところを認め、さらに相手の魅力を素直に受け入れ尊重し、“自分たちが知る中国地方は素晴らしいから一緒に協力しよう”とストレートに伝えられるところが、鳥取さんの強みとなっていくことも清々しい。

首都争奪バトル舞台(ステージ)「四十七大戦」-開戦!鳥取編- エンタメステーションステージレポート

撮影 / 能一ナオ

演出の松崎は「僕は原作がすごく好きで、それは先生が描いているメッセージや想いなどが、本当に苦しんでいるということをよくわかっている、弱いということに向き合っている方のメッセージだなと思っていて。そのことは絶対にはずしたくないし、使いたいなと思って、外側は面白くしたり、くだらなくしたりしているんですけど、『今の時代を生きていくことってこういうことだよね』というメッセージみたいなことは、かなり演劇として重視して伝えているので、そのあたりも見ていただければと思っております。ただ、基本的にすごく気楽に、できればおバカな気持ちでゲラゲラ笑いながら観に来て欲しい作品ではありますので、ぜひ応援していただけたらと思います」と会見で述べている。

首都争奪バトル舞台(ステージ)「四十七大戦」-開戦!鳥取編- エンタメステーションステージレポート

撮影 / 能一ナオ

ご当地神の擬人化キャラ同士の戦いというファンタジーではあるが、強者にリスペクトを伝え、弱い部分を強みに変えられる鳥取さんの気づきと成長は、自分にコンプレックスを抱えて生きている人に少し勇気を与えてくれるかもしれない。そして、何よりラップバトルが本当に熱いので、その熱気をぜひ体感して欲しい。

首都争奪バトル舞台(ステージ)「四十七大戦」-開戦!鳥取編- エンタメステーションステージレポート

撮影 / 能一ナオ

観劇すると、特産品や祭り、名所、豆知識など中国地方の魅力を存分に知ることができる本作。地元の人が観れば“あるある”が詰まっているだろうし、あまり触れる機会のなかった他県の人が観ると、魅力溢れる中国地方が気になってくるのではないだろうか。

首都争奪バトル舞台(ステージ)「四十七大戦」-開戦!鳥取編- エンタメステーションステージレポート

撮影 / 能一ナオ

永瀬は「中国地方の取扱説明書みたいな台本になっているな、というのはあって。僕らが本当にその地域で生きてきたなかで『ああ!』と思うことがたくさんあるので、本当は鳥取だけじゃなくて中国地方全部を回りたかったな、という舞台になっていますし、これが戦いの始まりなので、今後どういうふうにこの作品を展開することができるのか楽しみです」とコメントしたが、もし今後、他の地方都市の展開もあるとするなら、日本全国の魅力を新たなエンターテインメントの形として楽しく伝えて欲しいと思う。

©舞台「四十七大戦」製作委員会

なお、11月1日(金)・2日(土)の鳥取凱旋公演には、鳥取県の公式マスコットキャラクター「トリピー(とりぴぃ)」がトリピー先輩 役で出演する。

©舞台「四十七大戦」製作委員会

首都争奪バトル舞台(ステージ)『四十七大戦』-開戦!鳥取編-

東京公演:2019年10月24日(木)〜10月27日(日)SHINJUKU FACE
鳥取公演:2019年11月1日(金)〜11月2日(土)鳥取県立生涯学習センター 県民ふれあい会館

STORY
極東の島国日本の最果ての地、魔境「鳥取」は、人口の減少により崩壊の危機に直面する消滅可能性都市であった。この物語はそんな不毛の地を必死に支えるご当地神「鳥取さん」の奮闘の記録である。

原作:「四十七大戦」(作:一二三/アース・スター エンターテイメント刊)
脚本・演出:松崎史也
音楽:永井カイル
劇中曲作詞・ラップ指導:掌幻

出演:
鳥取さん 役:永瀬 匡(鳥取県出身)
島根さん 役:糸川耀士郎(島根県出身)
岡山さん 役:上杉 輝(TOKYO流星群)(岡山県出身)
山口さん 役:山本タク(山口県出身)
広島さん 役:宮城紘大(広島県出身)
スタベちゃん 役:田口 涼
トリピー 役:トリピー ※鳥取公演のみ出演

協賛:
株式会社 エミネット
大山乳業農業協同組合
鳥取県まんが王国官房

舞台制作:株式会社Office ENDLESS
協力:
株式会社 アース・スター エンターテイメント
株式会社今井書店

主催:株式会社クリーク・アンド・リバー社

オフィシャルサイト
オフィシャルTwitter(@crshijyushichi)

©舞台「四十七大戦」製作委員会