Report

久保田悠来、真田佑馬、前山剛久らが“心の闇”に迫る、舞台版『PSYCHO-PASS サイコパス Chapter1―犯罪係数―』好評上演中!!

久保田悠来、真田佑馬、前山剛久らが“心の闇”に迫る、舞台版『PSYCHO-PASS サイコパス Chapter1―犯罪係数―』好評上演中!!

2112年、人間のあらゆる心理状態・思考傾向を数値化し監視する巨大システム“シビュラシステム”が治安を維持する近未来の日本を舞台に、犯罪とは何か、正義とは何かを大胆に描いたオリジナルアニメーション作品シリーズ『PSYCHOPASS サイコパス』。
その第1期を原作とする舞台版『PSYCHO-PASS サイコパス Chapter1―犯罪係数―』が2019年10月25日(金)に品川プリンスホテル ステラボールで開幕した。
ゲネプロの前に行われた会見には久保田悠来、真田佑馬、河内美里、橋本祥平、愛加あゆ、立道梨緒奈、細貝 圭、今村ねずみ、前山剛久が登壇し、初日に向けての意気込みを語った。

取材・文・撮影 / 近藤明子


最高のキャストが揃った。ということで“最高パス”

2012年にフジテレビ“ノイタミナ”ほかにて放送されたアニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』は、犯罪係数(=犯罪者になる危険性)を解析し“潜在犯”を監視・抑圧する刑事たちの活躍を描いたオリジナルSFアニメーション。これまでに映画、コミック、小説などのメディアミックス展開もされ、今年4月には完全オリジナルのスピンオフ・ストーリー「舞台 PSYCHO-PASS サイコパス Virtue and Vice」を上演。現在はアニメ第3期がオンエア中と、その人気はとどまるところを知らない。

PSYCHO-PASS サイコパス Chapter1―犯罪係数― エンタメステーションステージレポート

初日を前に、狡噛慎也(こうがみ しんや)役の久保田悠来は「本日、あいにくの天候ではありますが、実に『PSYCHO-PASS サイコパス』らしい始まりだなと……むしろ恵まれているなと思っております。初めましてのキャストも多いなかで、最高のキャストが揃ったと思います。ということで“最高パス”です(笑)」と真顔でジョークを飛ばすと、緊張感が漂っていた会見の場が一気になごんだ。

PSYCHO-PASS サイコパス Chapter1―犯罪係数― エンタメステーションステージレポート

宜野座伸元(ぎのざ のぶちか)役の真田佑馬は「子供の頃から観ていた大好きな作品に出られることが幸せ。一生懸命演じさせていただきたいと思っています。 宜野座とは誕生日と年齢が一緒で、そういう意味でも、もし自分がこの世界に生きていたらどうやってこの時代をまっとうするのかと考えてしまいます。そこも含めて楽しんでいただけたら嬉しいなと思っています」と感慨深げ。

PSYCHO-PASS サイコパス Chapter1―犯罪係数― エンタメステーションステージレポート

「たくさんの方に愛されているこの作品にたずさわらせていただき、今日こうして初日を迎えることができるのを本当に嬉しく思っています」と緊張の面持ちで挨拶したのは、常守 朱(つねもり あかね)役の河内美里。「演出の三浦(香)さんや共演者の皆さんを信じて、自分を信じて、一生懸命(常守)朱として最後まで駆け抜けたいと思います!」と瞳を輝かせていたのが印象的だった。

PSYCHO-PASS サイコパス Chapter1―犯罪係数― エンタメステーションステージレポート

縢 秀星(かがり しゅうせい)役の橋本祥平は「三浦さんの演出は役の底の底まで掘り下げて、人間性を出していくお芝居のつくり方をするので、それが自分にとっては非常にためになる稽古場でした。役としても自分としても葛藤して、今日に至るまでいろいろありましたが、色相(※心理状態が健全だと澄んでいるが、ストレス過多や悲観的な思考によって悪化すると濁るサイコパス診断のバロメーターとなっている)を濁らせながらも無事に今日この場に立てているという喜びを噛みしめて、本番を頑張りたいと思います」と稽古を振り返る。が、共演者から「色相濁ってたの?」「濁ったままでいいの?」とつっこまれ「皆さんも濁ってましたよね? え? 濁ってない?」と慌てる一幕も見せた。

PSYCHO-PASS サイコパス Chapter1―犯罪係数― エンタメステーションステージレポート

胸元が大胆に開いた衣裳に身を包んだ唐之杜志恩(からのもり しおん)役の愛加あゆは「この作品を初めて拝見したときにものすごい世界観で、いったいどういう舞台になるんだろうと思っていましたが、三浦さんの演出がとても面白く、自分の想像の遥か斜め上をいく演出で、とても楽しく稽古をさせていただきました。お客様がどんな反応をするか今からとても楽しみです」と艶やかに微笑み、学生のときから『PSYCHO-PASS サイコパス』のファンという六合塚弥生(くにづか やよい)役の立道梨緒奈は「安全な世界に見えて、とても窮屈で残酷な世界を必死に生き抜く人間模様を、お客様にお届けできたらと思っております」と力強く語った。

PSYCHO-PASS サイコパス Chapter1―犯罪係数― エンタメステーションステージレポート

佐々山光留(ささやま みつる)役の細貝 圭は「セットを見ていただいたらわかると思いますが、転換が多く集中していないと危険を伴うかもしれない。だからこそこの『PSYCHO-PASS サイコパス』という作品を僕たち人間が表現できるのかなと思っております。長い公演なので怪我をしないように、皆で大千秋楽まで駆け抜けられたらと思っています」とアピール。

征陸智己(まさおか ともみ)役の今村ねずみは「“とっつぁん”役の今村です(笑)。ジェネレーションギャップを感じることなく、若者と心と身体をひとつにしてこの世界で真っ当に生きていきたいなと思っております!」と意気込んだ。

PSYCHO-PASS サイコパス Chapter1―犯罪係数― エンタメステーションステージレポート

数々の事件の裏で暗躍しながらも犯罪係数が計測されないため、ドミネーターによる執行が不可能な「免罪体質」の持ち主、槙島聖護(まきしま しょうご)役を演じるのは、多くの2.5次元舞台でイケメン役を演じることが多い前山剛久は「僕自身、アニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』が大好きで、槙島聖護を演じられるのがとても光栄です。稽古では本作を演劇でやる意味、生身の人間が演じる意味を考えてきました。今日の初日が“最高パス”になるように頑張りたいと思います」と微笑んだ。

PSYCHO-PASS サイコパス Chapter1―犯罪係数― エンタメステーションステージレポート

続いて行われた質疑応答で、“演出で苦戦した点”について聞かれた久保田は「アニメ原作ではありますが、より人間の本質を出したほうが“深み”が出るといいますか……。そこに生きている人たちの“想い”や、それぞれの“人生”があるということを噛みしめながらやっていこうという話をしたり、劇中にはないシーンをやってみたりしました。そうやって少しずつみんなとの関係性を築き上げていった感じです。演出というか、まぁ気持ちの問題ですね」と。また、本作の“見どころ”については「情景描写として、アンサンブルの皆さんがたくさん動いて華やかにシーンに“色”を添えてくれていますので、そこも見どころになると思います」と語った。

PSYCHO-PASS サイコパス Chapter1―犯罪係数― エンタメステーションステージレポート

さらに稽古中のエピソードについて質問されると、久保田は“待ってました!”という表情になり「誕生日のキャストも結構多かったんですけど、“誕生日じゃない人”のお祝いもひとつあって……」と、新婚の細貝をチラ見。「僕は古くからの友人なので、みんなとお祝いできたのがとても嬉しかったです」と笑顔を見せた。
また、監修の虚淵 玄(ニトロプラス)が稽古場に訪れた際には、通し稽古を見られて「こんなに面白い本を書いた覚えはない」と言葉をかけられたそうで、「我々としては最大の賛辞ですし、“早く続きをやりたい”という言葉をいただけたのも身に余る光栄です」と本作への自信をのぞかせた。

さらに心情を掘り下げた重厚な人間ドラマ

その後、公開されたゲネプロは、公安局刑事課へ新任監視官・常守 朱(河内美里)が配属されるところから物語が始まり、「女子高校生連続猟奇殺人事件」と、3年前に狡噛慎也(久保田悠来)の部下だった佐々山光留(細貝 圭)が命を落とした「標本事件」との繋がりを追うなかで、最悪・最凶の犯罪者、槙島聖護(前山剛久)の存在が浮かび上がり、現在と過去の出来事を行き来しながら、かつて監視官であった狡噛が執行官になった理由が明かされ、登場人物それぞれが抱える“心の闇”が描かれていく。

PSYCHO-PASS サイコパス Chapter1―犯罪係数― エンタメステーションステージレポート

犯行現場の中には思わず目を覆いたくなるような残酷な描写もあるが、演出の三浦の手にかかると美しい“墓標”として舞台上に再現されていたのが実に印象的。
また、ステージ上に組まれているのは無機質な鉄筋のセットで、それらが目まぐるしく移動や回転し、映像が重なることで刑事課の分析室~街角~犯行現場の学園~公園へと刻々とシーンが移り変わっていく。タイミングや位置を少しでも間違えたら成立しない、緻密な計算の上に成り立つ演出はもちろん、スピーディーな展開からは一瞬たりとも目が離せなかった。

PSYCHO-PASS サイコパス Chapter1―犯罪係数― エンタメステーションステージレポート

さらに注目すべきは、狡噛を演じる久保田と常守を演じる河内の“バディ”感。
犯罪に対する嗅覚の鋭さと鍛えられた肉体をもって犯人を追い詰める狡噛は、舞台や映像作品への出演経験も豊富でアクションや殺陣など身体能力の高さに定評のある久保田そのもののようであり、新人監視官の常守が葛藤し迷いを抱えながらも自身の信じる正義を胸に全力でぶつかっていく姿は、まだ芝居経験は浅いが真摯に芝居と向き合う河内の姿とピッタリ重なる。

PSYCHO-PASS サイコパス Chapter1―犯罪係数― エンタメステーションステージレポート

もちろん、ほかのキャストからも、佇まいや表情、台詞の端々などから自身が演じるキャラクターへの愛や作品に対するリスペクトがヒシヒシと伝わってくる。
橋本祥平が演じる縢 秀星の笑顔に隠された悲しみと怒り、立道梨緒奈が演じるクールで冷静沈着な六合塚弥生の孤独、愛加あゆの演じる唐之杜志恩の自由奔放な振る舞いの中でフッと見せるあきらめの表情、そして、真田佑馬が演じるエリート監視官・宜野座伸元の内なる葛藤。そんな若者たちを支える刑事課の“とっつあん”こと征陸智己のにじみ出るような包容力をベテラン俳優・今村ねずみが好演。

PSYCHO-PASS サイコパス Chapter1―犯罪係数― エンタメステーションステージレポート

回想シーンで登場する佐々山光留 役の細貝 圭は“熱血漢で荒っぽく、女好き”という振り幅の大きなキャラクターをエネルギッシュに演じ、チェ・グソン 役の磯野 大は感情を抑え不気味さが滲み出るような芝居で存在感をアピールした。さらに、原作ファンを公言する前山剛久は、知的で冷酷、美貌の殺人鬼・槙島聖護を熱演。
アニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』がつくり上げた世界観を大切にしつつ、さらに心情を掘り下げた重厚な人間ドラマに仕上がっていた。

PSYCHO-PASS サイコパス Chapter1―犯罪係数― エンタメステーションステージレポート

上演に先立って行ったインタビューで、久保田は「気持ち悪く終われたら正解だと思っている」と語っていたが、実際にゲネプロを観てその意図するところがようやくわかった。
監視と管理、人間の資質を数字で分類する怖さ。フィクションではあるけれど、いずれ遠くない未来に起こり得る話かと想像するだけで恐ろしく感じると同時に、“そうならないため”に心はどうあるべきか警鐘を鳴らしている作品でもあるのだろうと思うのだ。
前山が「キャラクターを知ってもらうこと、作品の世界観を理解してもらうことに時間を割いている」と言っていたように、今回の物語はまだ幕を開けたばかり。これから先の物語も早く舞台化されることを切望せずにはいられない。

舞台版『PSYCHO-PASS サイコパス Chapter1―犯罪係数―』は、11月10日(日)まで品川プリンスホテル ステラボールにて上演される。 千秋楽公演はニコニコ生放送にて独占生配信され、2020年3月18日(水)には早くもBlu-ray とDVDの発売が決定! ニコ生の視聴方法やBlu-ray とDVDの購入特典など、それぞれ詳細は公式サイトを要チェック。

舞台版『PSYCHO-PASS サイコパス Chapter1―犯罪係数―』

2019年10月25日(金)~11月10日(日)品川プリンスホテル ステラボール

<ニコニコ生放送独占生放送>2019年11月10日(日)18:00開演回
詳細はこちら

脚本:亀田真二郎(東京パチプロデュース)
演出:三浦 香
監修:虚淵 玄(ニトロプラス)

出演:
狡噛慎也 役:久保田悠来

宜野座伸元 役:真田佑馬
常守 朱 役:河内美里
縢 秀星 役:橋本祥平
唐之杜志恩 役:愛加あゆ
六合塚弥生 役:立道梨緒奈
チェ・グソン 役:磯野 大
泉宮寺豊久 役:大塚尚吾
王陵璃華子 役:藤本結衣

佐々山光留 役:細貝 圭

征陸智己 役:今村ねずみ

槙島聖護 役:前山剛久

ほか

主催:舞台版『PSYCHO-PASS サイコパス Chapter1―犯罪係数―』製作委員会

オフィシャルサイト
オフィシャルTwitter(@pp_butai)

©サイコパス製作委員会
©舞台版『PSYCHO-PASS サイコパス Chapter1―犯罪係数―』 製作委員会

舞台版『PSYCHO-PASS サイコパス Chapter1―犯罪係数―』Blu-ray & DVD 発売

発売日:2020年3月18日(水)
<Blu-ray> ¥9,000(税別)
<DVD>¥8,000(税別)