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大満足の完成度『ライザのアトリエ』新たなシステムに興奮が止まらない!

大満足の完成度『ライザのアトリエ』新たなシステムに興奮が止まらない!

ガストブランドの「アトリエ」シリーズ最新作として発売中の『ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~』。前回の記事では、作品の主軸となる探索と採取、調合、そして戦闘といったシステムを紹介した。本稿では、そのなかでも筆者が感動した調合の新要素や、ライザたちの活動拠点となる隠れ家“ライザのアトリエ”について解説。その魅力も紹介していきたいと思う。

文 / 長田雄太


姿を変えていく秘密の隠れ家

アンペルに弟子入りを志願し錬金術士として成長していくライザは、自分たちが住む島の対岸にある広場にライザのアトリエを建設。島の大人たちに邪魔されない秘密の隠れ家として、そこをライザと仲間たちの活動拠点とした。アイテムの調合をはじめ、採取地などをまとめた地図(メモリーマップ)の確認ができるほか、周辺には魔物がいないので自由に歩き回りながら素材の採取も可能だ。

ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~ エンタメステーションゲームレビュー
ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~ エンタメステーションゲームレビュー

▲今回の隠れ家(アトリエ)は誰もが子供の頃に作ったであろう秘密基地のスケールを大きくした感じで、少年心をくすぐる

そんな隠れ家(アトリエ)には“模様替え”の機能もあり、特定のアイテムを調合することで内装と外装を自分好みに変えることができるようになる。しかも見た目が変わるだけでなく、例えば邸宅風の内・外装にすると探索の際にレアな素材を入手できる確率が上がるなど、さまざまな恩恵が得られるのだ。なお、内装は床やベッド、外装は屋根や外壁などをパーツごとに変更でき、パーツの種類は多岐にわたる。リゾートや片田舎など各テーマのパーツによって得られる恩恵は異なるので、集めれば集めるだけ冒険の役に立つようになる。

ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~ エンタメステーションゲームレビュー

▲リゾート風の外装。調合などを行う隠れ家(アトリエ)は何度も訪れる場所になるので、見た目が変わるだけでも気分転換になる

ライザや仲間たちはいろいろな物を隠れ家(アトリエ)へ持ち込んだり作ったりするので、物語を進めれば屋内や広場が自然と姿を変えていく。ときおり広場を回っていると、レントによって温泉が掘られているなど変化していく隠れ家(アトリエ)の姿は秘密基地がアップグレードしていくのと同じ感覚で、見ているだけでも楽しい。

ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~ エンタメステーションゲームレビュー
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▲最初は何もなかったが、物語が進んでいくうちに仲間たちがいろいろなもの持ち込み、だんだんと賑やかになっていく

ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~ エンタメステーションゲームレビュー
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▲仲間たちが持ち込むものからは、珍しい素材が入手できることもある。広場には井戸が掘られるなど、採取が可能なものが作られたりもする

これらに加えて10月10日に実施されたアップデートでは、広場に新たな要素“ぷにといっしょ”、“ラムローストくん2号”が追加。ぷにといっしょでは大きな“ぷに”が広場に棲み着き、ライザたちに懐いたのか素材を餌として与えることができるようになる。餌となる素材は1日に3回まで与えられるのだが、その種類でぷにの“体力”、“色つや”、“機嫌”のパラメーターが変化。パラメーターの数値によってはぷにの色が青から緑や赤に変化し、6回餌を与えるとどこかに出かけていき素材を採取してきてくれるのだ。

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▲餌をあげていたらシルバーぷにに変化。シルバーぷには、銀色系の素材を多く採取してくれた。なお、一度素材を採取して戻ってきたぷには再び青色になり、パラメーターもリセットされる

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▲「アトリエ」シリーズのマスコット的存在であるぷにとライザのやりとりは、見ているだけでも癒やされる

ラムローストくん2号は、古式秘具であるラムローストくん2号との戦闘が楽しめる追加要素。一切行動をしないラムローストくん2号への“総合ダメージ”、“チェイン数”、“一度の攻撃で与えたダメージ”の新記録を目指すもので、一定の記録を更新するたびに報酬が得られる。ラムローストくん2号は自身の行動順になっても攻撃などしてこないが、5回行動順が回ってくると戦闘が終了する。挑戦は何度でも可能なのでスコア更新で報酬獲得を目指すのもいいが、戦闘不能になるリスクがないのでより効率良くダメージを与えていくにはどうすればいいかなどの研究にも活用できる。前回の記事でも述べたように本作では戦闘システムも一新しているので、戦闘での腕を磨くという意味でもラムローストくん2号は大いに役立ってくれるとてもありがたい存在だ。

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▲『シャリーのアトリエ ~黄昏の海の錬金術士~』でも似たような名前を見かけたラムローストくん。倒すことはできないが、それ以上にどうしても名前が気になってしまう

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▲10月10日のアップデートでは写真撮影のためのさまざまなシチュエーションを作れる“フォトモード”も実装。フォトモードではキャラクターの配置やポーズ、朝・昼・夕方・夜の時間帯などを自由に変えられる

新要素で調合はより奥深いものに

拠点を隠れ家(アトリエ)に移してからも、錬金術士として腕を磨いていくライザ。物語が進行していくとアンペルから新たな技術を教わったりするのだが、なかでも驚いたのが“アイテムリビルド”だ。新要素となるアイテムリビルドは名称のとおり、調合で一度作ったアイテムをもう一度作り直すことができるというもの。調合では材料を投入して条件を満たしていくとマテリアル環が開放されていき、完成品の品質が上がるなどのメリットがあるのだが、一度の調合で材料を投入できる回数には限りがあるため「あともう1回材料を投入できれば、もっといいアイテムになるのに……」という場面が多々出てくる。そんなときにアイテムリビルドを利用すれば、なんと1回目の調合で開放されたマテリアル環はそのままでさらに材料を投入できるのだ。

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▲アイテムリビルドを利用すれば、より理想のアイテムを生み出すことができる

ただし、アイテムリビルドは材料を投入するたびに“ジェム”を消費しなければいけない。ジェムはいらなくなった素材や調合アイテムを“ジェム還元”することで手に入るが、アイテムリビルドで高品質の材料やアイテムを投入すると消費するジェムの数もどんどん増えていくので、より良いアイテムに調合し直す場合は大量に用意しておく必要がある。各アイテムにはレベルが設定されており、それがライザの錬金レベルを超えている場合は調合ができない。また、アイテムレベルがキャラクターの器用さを超えると装備できなくなり、戦闘中に使えなくなってしまう。アイテムリビルドでは材料を入れていくとアイテムのレベルが上がっていくので、錬金レベルや装備させるキャラクターの器用さを超えないように調整する必要があるのだ。

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▲同じ素材でも新たな採取地でより高品質のものが見つかったりする。低品質の素材、もう使わないであろうアイテムはどんどんジェムに変えていこう

制約や条件は多いが、アイテムの性能をさらに引き上げてくれるアイテムリビルドは十二分に魅力的だ。過去のシリーズで調合時に「もっといいアイテムが調合できたはず……」と辛酸を舐めさせられてきた筆者にとっては、まさに待ち望んでいた要素。初めてアイテムリビルドを利用した際は、脳から変な汁でも出ているのではないかというぐらい興奮しっぱなしだった。

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▲採取道具の“探索リュック”は、一度の探索でより多くの素材を持ち帰れる優れもの。1回目の調合ではマテリアル環の開放が中途半端で持ち帰れる素材の数を50個増やすまでに止まったが、アイテムリビルドでマテリアル環をすべて開放し倍の100個に増やすことができた

アイテムを再調合できるというだけでも驚愕なのだが、調合における新要素はこれだけではない。なんと調合で採取地すらも生み出すことができるようになっている。それが“採取地調合”だ。ストーリーを進めて“トラベルボトル”と呼ばれるアイテムを手に入れれば、ボトルにアイテムを投入するだけで採取地のマップを作成できる。もちろん、作った採取地では自由に探索や採取を楽しめる。ボトルに入れるものによって採取地で採れる素材の種類は異なるが、それらの情報は調合するまえに知ることができるので、自分が欲しい素材だけが揃った採取地を選んで作れるのだ。採取地には魔物もいて戦闘になるリスクもあるが、魔物もボトルに入れるアイテムによって変化する。自分が欲しい素材を落とす魔物も考慮しつつ調合すると、より理想に近い採取地を作ることができるだろう。

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▲採取地調合で作ったマップは連続して入ることができない。再び同じマップに入りたいときは、ジェムを消費することで探索できるようになる。また、ボトルに別のアイテムを入れて採取地調合し直すと、採取地は変わるがジェムを消費せずボトルに入れるようになる

しかも採取地調合で作りだしたマップにはパスワードが割り振られており、これをSNSなどでシェアすることでほかのプレイヤーが自分と同じ採取地を作ることが可能。逆に、ほかのプレイヤーが公開しているパスワードを入力すれば、そのプレイヤーと同じマップを作ることもできる。パスワードを使って作り出した採取地はジェムを消費して復元する必要があるが、まだ見ぬ採取地へと赴くことができたりもする。正直、アイテムリビルドだけでも十分満足だが、うまくできれば一ヶ所の採取地だけで素材を揃えることができる採取地調合は非常にありがたい。

ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~ エンタメステーションゲームレビュー

▲トラベルボトルのなかには島の対岸から行ける採取地とは異なる、幻想的なフィールドが広がっていることもある

調合や戦闘システムが一新されたことにより、今までとは違った刺激を得られるようになった『ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~』。それだけでも十分に魅力的な本作なのだが、さらに隠れ家(アトリエ)の模様替えやアイテムリビルドなどの要素も加わり、シリーズに新たな風を吹き込むことに成功している。特に調合の新要素に関しては、ぜひ過去のシリーズをプレイしたことがある人に触れてほしい。「今回の『アトリエ』はこんなにパワーアップしているのか!」と驚くこと間違いなしだ。

ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~ エンタメステーションゲームレビュー

▲ストーリーを進めていくとジェムを消費して、調合したアイテムの複製も作れるようになる

拠点を隠れ家(アトリエ)に移し、錬金術士として着実に成長していくライザ。仲間たちもそれぞれの目標に向かって腕を磨く一方で、島とその対岸では竜の出現などの異変が起こり、ライザたちはかつて栄えた王国を蹂躙し滅亡の原因となった化物“フィルフサ”とその勢力を知ることになる。さまざまな異変のなかで再び活動しだしたフィルフサを止めるため動き出すライザたちは、やがてフィルフサの本拠地である異界とそこへつながる門の存在、さらには自身たちが住む島に隠された驚愕の秘密を知ることになる。

ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~ エンタメステーションゲームレビュー

▲フィルフサから逃げるボオスを救出するため、門から異界へと足を踏み入れたライザたちはキロという少女に出会う。キロはずっとひとりでフィルフサと戦っていたそうだが、異界そしてフィルフサとはいったい……

なんてことのない日常から抜け出すために始まった、少女と少年たちによるひと夏の小さな冒険。しかし、それは島外からの来訪者との出会いから次第に壮大なものへ、そして平凡な毎日を守るためのものへと変化していく。冒険を通して成長した彼女たちがどのようなエンディングを迎えるか、ぜひ皆さんがプレイを経て確かめてほしい。
さて、最後にうれしいお知らせをひとつ。Steam®版とDMM Games版が発売となった。Steam®版では、11月12日まで早期特典コスチューム「サマーアドベンチャー!」を無料配信中! 魅力的に露出を高めたライザに会うチャンスだ。

フォトギャラリー
ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~ ロゴ

■タイトル:ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~
■メーカー:コーエーテクモゲームス
■対応ハード:PlayStation®4、Nintendo Switch™、PC(Steam®、DMM GAMES)
■ジャンル:錬金術RPG
■対象年齢:12歳以上
■発売日:発売中(2019年9月26日)
(Steam®は10月29日、DMM GAMESは発売日未定)
■価格:パッケージ版・ダウンロード版 各8,580円(税込)


『ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~』オフィシャルサイト

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