映画『海賊とよばれた男』特集  vol. 1

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岡田准一が「自然と口ずさむ」と社歌を絶賛!『海賊とよばれた男』

岡田准一が「自然と口ずさむ」と社歌を絶賛!『海賊とよばれた男』

百田尚樹のベストセラー小説を、岡田准一×山崎貴監督で実写映画化した『永遠の0』のチームが再結集。史実を元に、戦前から戦後にかけて日本の経済を支える石油産業を築き上げていった男の波乱万丈の生涯を描いた『海賊とよばれた男』がついに完成、その完成記念イベントと完成披露試写会舞台挨拶が行われた。

劇中の台詞「熱が足りんのよ、熱が!」を現場の合言葉に

挨拶には主役である国岡鐵造を演じた岡田准一をはじめ、綾瀬はるか、吉岡秀隆、染谷将太、鈴木亮平、野間口徹、ピエール瀧、堤真一、國村隼、小林薫、そして山崎貴監督の計11名が出席。舞台挨拶の前には屋外でのレッドカーペットイベントも行われ、登壇陣は正装で登場。あいにくの空模様だったが、イベント開始直前に雨が止むという奇跡を起こしつつ、詰めかけた観客に語りかけたり、握手を行うなど、濃密なファンサービスを敢行した。

舞台挨拶では、観客から大きな歓声と拍手で迎えられ、まずマイクを取った岡田は「こんなすごい場所で、たくさんの方に完成を報告できることを嬉しく思っております。劇中のセリフで「熱が足りんのよ、熱が!」というのがあるんですが、現場ではそれを合言葉に、スタッフ・キャストと共に熱を持って作った作品です」と胸を張った。

レッドカーペットの感想を聞かれると、「僕ははじめて屋外でのレッドカープットだったんですが…」と、カーペットの発音を甘噛みすると、場内から大きな笑いが。
岡田は「いま横にいる吉岡さんが優しく『大丈夫ですよ』と言ってくれました(笑)。こうしたみなさんの救いがあって出来た作品です。レッドカーペットでもみなさんに背中を押してもらいました」と語った。

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的確なフォローをした吉岡秀隆は「寒くなってきましたね。映画は熱いです、どうぞ温まって帰ってください」と簡潔な挨拶。
染谷翔太も「男たちの熱さとエネルギーをみなさんに届けられると思うと嬉しいです」と現場の熱気を報告。鈴木亮平は「お待たせしました。ここにいる我々が「海賊と呼ばれた男」たちです!」と宣言すると、壇上はちょっと困惑した雰囲気に。すると鈴木は「訂正します!」と叫び、岡田を差しながら「ここにいるあの方が「海賊とよばれた男」です!」と宣言しなおすと、場内から大きな拍手が。
野間口徹は「どうも! 野間口です!」とハイテンションな挨拶。「絶対にみなさんが楽しんでもらえる作品になってると思うんでね!楽しんでね!」とアピールすると、ピエール瀧も「こんばんわー! ピエール瀧です!」と、こちらもハイテンション「ご覧のように野郎ばかり。今日は綾瀬さんがいますけど、現場では檄シブのオッサンばかりでした!」と嘆いた。

期せずして紅一点となった綾瀬はるかは「戦時中や戦後中? っていうんですか? そんな時代の本当に熱のこもった、あきらめることのない男性たちの姿は、本当に気持ちが熱くなります。明日からの生きるエネルギーになってくれたらうれしいです」と挨拶した。レッドカーペットの感想を求められると「雨が止んでよかったです」と癒し系のコメントで場を和ませた。

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そんな空気をさらに熱くするように堤真一も「こんばんは! 堤真一です! すごく楽しい現場でした!」と今日一番のハイテンションで挨拶。場内がザワつくなか、國村隼は「アンタのあと、やりにくいわ!」とツッコミつつ、「ここに並んでるメンバーのなかで、私だけはちょっと浮いてる役柄です。私が演じた鳥川という男は、国岡徹造が大嫌いです。でも、私、國村は、准一くんが大好きです」とコメント、場内からは囃し立てる声が響いた。

徹造引き入る国岡商店の番頭となる甲賀治作を演じた小林薫は「僕と野間口くんのふたりは最初から国岡商店にいる役で、僕らにはこれといった入社エピソードがありません。ただ、います。ずーっといます」とコメントした。

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最後に山崎貴監督が「改めてみると、ほんとにすごいメンバーが揃っていて、この人たちで映画が撮れてうれしいいです。一人の男の、長い人生を描いているので、何かを感じ取ってもらえたらら嬉しいです」と作品に込めた想いを語った。

リンスは、あっさり。コンディショナーは、こってり…!?

現場でのエピソードを尋ねられると、岡田は「綾瀬さんが来てるときの現場のみんなの喜びようといったら、ありゃしなかった(笑)。でも、今日、綾瀬さんは僕のことを「国鐵さん」と呼ぶんですよ、現場では鐡造さんだったのに、急に略されたので、なんか仲良くなれたかなって思いました」と綾瀬の天然ぶりをいじった。その綾瀬は「私の撮影はわずかな日々でしたが、活気があって、私も男性陣だったら混じりたいなって思ってました」と語った。

吉岡は「綾瀬さんがいらっしゃるとオジさんたちは浮き足立ってました。綾瀬さんがスタジオに来る前に『リンスとコンディショナーの違いはなんだ』ということを話してたので、綾瀬さんが来たときに聞いてみたら「リンスは、あっさり。コンディショナーは、こってり」と解説してくれて、それを聞いたオジさんたちはみんなキュンとして、一瞬で恋に落ちました」と語った。

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そんな現場の雰囲気を染谷は「すごくいやすい現場で、いるのが楽しかったです」とコメントした。

鈴木は60歳の鐵三を演じた岡田と向き合ったときのスゴさを語り、「近い距離で話していても60歳にしか見えない立ち方、声の出し方で、こんなに落ち着いてる30代がいるんだと思った。そんな岡田さんが新年一発目の撮影の日に60代の姿のまま僕にツカツカと近寄ってきて、小声で「お年玉ちょうだい」と言われて(笑)。なんで、僕がこんな立派な人にお年玉あげなくてはいけないのかと思いました」と語った。

岡田が劇中で90代まで演じており、小林は「彼はドラマの仕事で習った格闘技を、師範になるまでやるぐらい追求する人なんで、60代、90代の役をやってもできる人だと思ってました。ただ、現場ではずっと野間口くんをイジってましたけど(笑)」と語り、当の野間口は「最初は染谷くんをイジってたんだけど、彼がオールアップでいなくなったあと僕になって。寂しさを紛らわしてたのかな」と語った。

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その野間口と共演シーンが多かったというピエール瀧は「野間口さんとは仲良くなりすぎて、本番で彼のことを役名じゃなくて、野間口さんって言ったことがあって。トチってないのになんでNGなんだろうって思いました」と語った。

堤は「僕は60代の岡田くんとの共演が多くて。集中するために、なるべく喋らないようにしてたので、僕は居場所がなくなってずっと現場をウロウロしてました」と語ると、岡田は「僕が不安なときに堤さんが『ちゃんと60代に見えるよ』って言ってくださったので、有り難かったし、頑張れました」と感謝の気持ちを述べる。すると堤は「どういたしまして!」と受けて、会場を沸かせた。

國村は「撮影中は。僕の大好きな准一くんは目の前にはいない。そこにいたのは憎たらしいことしか言わない国岡のジジィ。おかげで僕も非常にやりやすかったです」と語った。

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この抜群のチームワークで現場の雰囲気も最高だったようで山崎監督は「船に乗って突っ込んでいくシーンがあるんですけど、そのまま座礁してしまって、みんな大爆笑したことがあって。その空気を感じたときに、この戦いに勝ったって思いましたね」と語った。

そんな山崎監督のVFXを駆使した撮影技法いついて岡田は「山崎さんは、30メートル四方の駐車場ぐらいのスペースがあればなんでも撮れるんですよ。初日に東京大空襲を僕が見てるシーンを撮ったんですけど、前回はどんな情景になるかを丁寧に教えてくれたんですけど、今回はもう慣れてると思われたのか「もうすごいことになってます」っていうひとことだけでした(笑)」と語ると、山崎監督は「岡田くんとはツーカーなんで、雑な指示でもいい感じにできるんです」とフォローした。

山崎作品は「人と人との触れ合いを優しく見つめているような展開」が持ち味

ヒット作を連発する山崎作品がなぜ観客に受け入れられのかを問われた堤は「運」とひとこと。MCが「監督とお付き合いの長い堤さんに、ぜひ分析をしていただきたい」と食い下がると、「だから、運がいいだけ」とピシャリ。そして、山崎組の常連でない人のほうががわかるかもと壇上を見回し、綾瀬さん、そして野間口さんが初参加…と指摘すると、野間口は「僕は初参加じゃないんです!『茶川さん!』ってセリフもありました!」と『ALWAYS 三丁目の夕日』に出演していたことをアピール。山崎監督も「今回、現場で初めましてって言ったら『僕出てます』って言われました」と苦笑した。

野間口は山崎作品の魅力を「柔らかな雰囲気のなかに硬質なメッセージが内包されてるというんですか…」と評論家のように語りはじめると、堤から「もうええわ!」とツッコミが。

代わりに國村が「いい意味でわかりやすさがありますよね。作りものだとわかってるはずなのに、観てるうちに実在の世界に入り込んでしまう。人と人との触れ合いを優しく見つめているような展開が、やっぱり山崎監督の作品なんじゃないでしょうか」と語ると場内から思わず拍手が。

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鈴木も「CGのクオリティが高いので、逆にCGであることを忘れて、より人間ドラマに入っていけるのがすごいと僕は思いました」と語ると、こちらも場内から拍手が。

染谷は「言葉にすると安くなるんですけど、ユーモアあるというか。重いテーマなんですけど、ユーモアがあるので入り込みやすいんだと思います」分析した。

「国岡商店社歌」は自然と口ずさむ

劇中で何度も流れる国岡商店の「社歌」について聞かれた山崎監督は「日本人は辛いときに歌を歌う民族のような気がしてて、今回も辛いときにみんなで歌を歌って乗り越えるという場面を作りました。歌でつなぐことでひとつの大きな流れができたらいいなって。吉岡くん率いるタンク班が打ち上げの時にこの社歌を自然に歌いはじめた時は感動しましたね」と感慨深く語ると、岡田も「社歌は頭に残るし、つい口ずさんでしまう素晴らしい歌。歌に気持ちを乗せて進んでいく、気持ちのいい歌だなと思います」と絶賛した。この「国岡商店社歌」は、すでに配信中。岡田をはじめとしたキャストたちが合唱に参加したバージョンは11月30日発売されるオリジナル・サウンドトラックに収録されている。

最後に岡田は「今日は本当にありがとうございます。どういう映画になっているのか楽しみにされてる方もいらっしゃると思いますが、期待を裏切らない作品に仕上がっていると思います」と映画の出来を讃えると、場内は大きな拍手で包まれた。

取材・文 / エンタメステーション編集部

映画「海賊とよばれた男」よりキーとなる劇中歌が先行配信!
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映画「海賊とよばれた男」劇中歌
国岡商店社歌 合唱団Ver.

リンク先のサイトで試聴ができます


原作コミカライズ「海賊とよばれた男」
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海賊とよばれた男 1巻

著者:百田尚樹 (原作)、須本壮一 (作画)
出版社:講談社

昭和20年8月15日、日本敗戦。それは、石油販売会社「国岡商店」が何もかも失った日でもあった。莫大な借金だけが残り、もはや再生不可能と全社員が覚悟する中、店主・国岡鐡造は「愚痴をやめよ」と発し、会社再生、そして日本再建にとりかかることを表明する。一人の馘首もせずに再生の道を模索する鐵造だったが、売る油は一滴もない。前途は絶望的であった。2013年本屋大賞1位『海賊とよばれた男』のコミカライズ

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