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心折れずに楽しむ『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア』オンラインプレイのデビュー指南

心折れずに楽しむ『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア』オンラインプレイのデビュー指南

前回の記事では、ナンバリングをいったんリセットし、リアリティラインが上がったことにより“楽しい”だけではなくなった『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア』(以下、『モダン・ウォーフェア』)のキャンペーンモードについて語らせてもらった。今回はキャンペーンモードと双璧をなす、いやむしろシリーズのファンにとってはこちらが本命の戦場ともいえる、オンラインマルチプレイを紹介していきたい。

文 / マンモス丸谷


新兵は段階を踏んでのデビューが重要

まず最初に断っておくと、「コール オブ デューティー」のオンラインマルチプレイは、「FPS初心者でもすぐに楽しめます!」とは言えない、キャンペーンモードとは違った意味で過酷な戦場になっている。なぜなら敵として対峙する人間、つまり本作のプレイヤーがCPUと比べて激烈に“強い”から。(筆者のように)それほどFPSが得意ではなく、本作の難易度レギュラーのキャンペーンモードをつつがなく終わらせることができる程度の実力だと、自分が主役として活躍したうえでチームも勝利する……なんてことは夢のまた夢。もし叶ったら、その試合のリザルトは必ずスクリーンショット(できれば試合の動画も)で保存するだろう。
しかし、それだけ強いワンマンアーミーがゴロゴロしているということは、「コール オブ デューティー」のマルチプレイが長年に渡って多くのプレイヤーに愛された結果であり、優れた対戦ツールだという証拠でもある。また『モダン・ウォーフェア』に関してはCO-OPモードの復活、加えてマルチプレイのルールにバリエーションを持たせることで、多くの層が満足感を得られるように腐心しているように感じられる。そういうわけなので、本作のオンラインマルチプレイに足を踏み入れる際は、段階を踏んで各種モードに触れていくことを推奨したい。

コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア エンタメステーションレビュー

▲人間相手のマルチプレイではどこから撃たれたのかわからないまま一瞬で死亡、リプレイでようやく敵の位置が判明するケースが珍しくない。CPU戦とは異なる慎重な立ち回りが要求される

オンラインマルチプレイに手をつける際に勧めたいのはベタではあるがやはりCO-OPモード、なかでも“スペシャルオプス”になるだろう。出現する敵はすべてCPU、マッチしたプレイヤー間で争う要素がないため、対人戦では頻繁に起こるエイムの差で撃ちあいに負ける、敵の姿を発見するまえにヘッドショットで撃ち抜かれるといった“死因”で脱落するケースは少ない。また、CO-OPでの戦線離脱は体力がゼロになると瀕死(立って移動できなくなり、攻撃手段もハンドガンのみに限定される)、一定時間後に死亡し戦線離脱というプロセスを踏み、時間内に蘇生措置を行なえばその場で復活する。そのため全滅しないことが重要なので、キル数が稼げなくても味方に追従し蘇生や軍需品を提供しているだけでもチームに貢献でき、ゲームに参加している感覚も得られるはずだ。

コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア エンタメステーションレビュー
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▲CO-OPで遊べるモードのなかでもストーリーが存在し、さまざまなミッションが発生する“スペシャルオプス”は、キャンペーンモードの延長線上のような感覚でプレイできる

コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア エンタメステーションレビュー

▲出現する敵の数が非常に多く、戦闘の難易度はキャンペーンモードの比ではない。しかし、キャンペーンモードではあまり味わえない正面切っての銃撃戦が楽しめ、対人戦では重要かつ難度の高い索敵にあまり気を取られずに行動できるのは、CO-OPならではの魅力

コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア エンタメステーションレビュー
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▲“サバイバル”、“スペシャルオプスクラシック”はより戦闘に特化したCO-OPモード。どちらのモードも使用できる武器に制限があり、前者は現地調達+敵を倒した際の報酬で購入。後者はミッションによって異なる初期装備とキルストリークとして供給される武装を活用して、大量の敵兵に対処していく

CO-OPモードのなかでスペシャルオプスのプレイを勧めるのにはさらに理由がある。それは敵の撃破やミッションの達成でXP(経験値)を得ることができ、多くのマルチプレイでも使うことになる銃のカスタマイズパーツ、特殊な兵器、サポートアイテムを戦場に投入させられるキルストリークとフィールドアップグレードを充実させられるからだ。

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▲出撃時の武装を自分で選べるタイプのモードで重要になってくるのが、武装のロードアウト(装備)。ここで選べる銃は使い込んでいくことでレベルアップし、サイトやマズルといったパーツを使ってカスタマイズが実行できる

コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア エンタメステーションレビュー
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▲戦闘中に一定条件を満たすと使用が解禁されるキルストリーク、フィールドアップグレード(CO-OPモードの場合は軍需品)では、ドローンでの索敵や友軍戦闘機を呼び出しての爆撃、歩兵戦車の投入といった近代兵器の活用が可能に

“武装のアンロックに経験値稼ぎが必要”と言ってしまうとハードルの高さを感じてしまう人もいるかもしれないが、ロードアウトを充実させてキャラクターを強化できるという要素は、むしろ初~中級者の救済措置として働く面のほうが強い。まずはスペシャルオプスでXPを稼ぎつつ、他のプレイヤーと連動して行動するイメージをつかんでから、マルチプレイに移行するのがベターといえるだろう。

戦場のサイズで雰囲気が変わるマルチプレイ

『モダン・ウォーフェア』のオンラインマルチプレイには大きく分けて5つのルールが存在しており、どれを選んだかによって参加可能な人数、戦場のサイズ、使える武装、HUD(ヘッドアップディスプレイ)の有無などが異なり、それにともない試合の難易度(勝ちやすさというよりは試合への介入のしやすさ)もルールによって劇的に変わってくる。5つのルールのなかでオンラインマルチプレイデビュー向きと筆者が勧めたいのは、①(スペシャルオプスで充実させた)ロードアウトを使用でき、②HUDやマップが表示され、③マップが狭く肉眼での視認も容易な“SHOOT HOUSE 24/7”。このルールは狭めの固定マップを舞台に6対6で戦うというゲームモードで、対人戦でエイムより実力差が出やすい索敵能力が勝敗を分ける要素に(他のルールよりは)なりづらく、絶えずどこかで撃ちあいが発生するため待つ時間が少なく、試合に参加している感覚も得やすい。そしてロードアウトが使えるということは、XPが入手できるモードでもあるため武装の充実も図れる。慣れないうちは死体の山を築いてしまうだろうが、やり返せるチャンスも多く訪れるはず。まずは“SHOOT HOUSE 24/7”でマルチプレイならではの撃ちあいを体験してみてほしい。

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▲マップが固定なのもポイント。くり返しプレイすることで地形が把握でき、待ち伏せや狙撃ポイントを避けての行軍などが自然に身につく

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▲試合が進むと自陣、敵陣の区別がつかない混戦になるケースも多く、リスポーン直後に撃たれて即死することがあるのはネック。しかし、戦闘より索敵が長くなりがちなルールよりは、FPSの楽しさを感じやすいはず

“SHOOT HOUSE 24/7”のようなスピーディーな展開の戦いが苦手という人は、“GROUND WAR”を推したい。このルールは“SHOOT HOUSE 24/7”と同様にロードアウト、HUDは使用可能だが、最大64人のプレイヤーが戦場に参加するチーム戦(32人対32人/4人1組の小隊で行動する)で、マップはマルチプレイのなかでも最大級。そのため接敵までに余裕があり、ある程度落ち着いた戦いができる。その一方で試合が膠着しすぎないような配慮も行なわれていて、敵味方ともに頻繁に爆撃やジャミングといったサポートを要請できたり、兵器に搭乗して戦えるマップも存在する。かつての「コール オブ デューティー」シリーズのような、ド派手な大規模戦闘が楽しみたい人の要望にも応えられるゲームモードでもあるだろう。

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▲相手プレイヤーだけでなく、支援兵器からの爆撃も脅威になる“GROUND WAR”。索敵は“SHOOT HOUSE 24/7”より難しいが、不確定要素が多いため戦闘時に銃撃の巧みさ以外で勝負できる余地は多い

残る“REALISM MOSHPIT”、“GUNFIGHT”、“GUN GAME”は、最初に挙げた①~③の条件のどれかに大きな制約がかかっている、やや玄人向けといえるゲームルール。まず“REALISM MOSHPIT”は、参加プレイヤー数は6人対6人とスタンダードだが、②のHUDが使用できず、マップもそこそこの広さがあるので③の索敵もやや難しい。ルール名に“リアリズム”と冠するだけのことはある、超本格的な戦闘になっている。
“GUNFIGHT”は2人対2人という、最小のチーム戦というのが最大の特徴。こちらもHUDはなし、さらに支給される武装も両軍固定、しかも数ラウンドごとに銃の種類が変わっていくので高い適応力が要求される。さらにマップは狭いものの、索敵が超重要。相手に自分もしくは相方の位置が一方的にバレてしまうと1人対2人の状況を作られ、著しく逆転が難しくなる。索敵の精度、不用意な移動がダイレクトに勝敗を分ける緊張感は、ほかのモードでは味わえない感覚だ。
最後の“GUN GAME”はチーム戦ではなく、最大10人で戦うバトルロイヤル形式のルール。HUDは使えるものの周囲すべてが敵というルールの性質上、“GUNFIGHT”と同じく索敵と移動には細心の注意が必要だ。また、敵を倒すたびに装備している武器が変化していき、すべての武器でキルを達成することが勝利条件になっている。勝ち抜くのは非常に難しいルールだが(筆者は一度も勝利できず……)、個人戦なのでいくら死んでも気楽に再チャレンジできる点は気楽だった。また、ある意味残酷なほどに実力差が出るルールなぶん、「コール オブ デューティー」が得意というより、FPS全般に精通している人にとっては最も勝ちやすい(実力を発揮しやすい)ルールかもしれない。

コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア エンタメステーションレビュー

▲本作のチーム戦をやり込んだプレイヤー向けに用意された、エンドコンテンツ中のエンドコンテンツといった趣のある“REALISM MOSHPIT”。HUD情報がないため、通常時に画面に映るゲーム的な情報は制圧すべき拠点の位置ぐらいだ

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▲2人チームという性質上、自身のパフォーマンスが勝敗を大きく左右する“GUNFIGHT”。それだけに勝てたときの達成感はひとしお。1ラウンドごとの決着が早く(6ラウンド先取で決着)、短い時間で遊べるのも長所か

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▲“GUN GAME”は、『モダン・ウォーフェア』のマルチプレイで唯一の個人戦。シビアなゲームルールではあるのだがチームメイトがおらず、優勝者が決まるまでは何度でも復活できるため意外とカジュアル(?)にプレイできる

本作に限らず長期シリーズの対人戦というものは、どんなジャンルでもハードルは高くなりがち。しかし冒頭でも触れたとおり、多くのプレイヤーが継続的にそのタイトルを遊び続けているということは、シビアさを乗り越えた先にそのゲームでしか体験できない楽しさ、達成感があるという裏返しでもある。FPSが得意でないプレイヤーがいきなり勝ちを積み重ねることは厳しいかもしれないが、本作には格上にも一矢を報いる可能性の要素(ロードアウト)やゲームルールが用意されており、超上級者であっても銃弾そのものを回避するのは困難。索敵と移動に重点を置いて行動すれば、チームの一員として試合に参加することはそれほどは難しくないはずだ
またシナリオのあるCO-OPモードでは、物語としてのリアリティを追求したがゆえに敵を倒す爽快感は過去作からやや薄まった感のあるキャンペーンモードを補完するようなワイルドなミッション、そして銃撃戦が体験できる。ハードなシナリオと激しく楽しい撃ちあいは相反する要素に見えてどちらも本作の大きな魅力なので、オンラインマルチプレイ側の『モダン・ウォーフェア』もぜひ味わってみてほしい。

フォトギャラリー
コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア ロゴ

■タイトル:コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア
■発売元:ソニー・インタラクティブエンタテインメント
■対応ハード:PlayStation®4
■ジャンル:FPS
■対象年齢:17歳以上
■発売日:発売中(2019年10月25日)
■価格:パッケージ版・ダウンロード版 各7,900円+税


『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア』オフィシャルサイト

 

© 2019 Activision Publishing, Inc. ACTIVISION, CALL OF DUTY and MODERN WARFARE are trademarks of Activision Publishing, Inc. All other trademarks and trade names are the properties of their respective owners.