『ペルソナ5』があなたの心を頂戴する  vol. 1

Review

55万本セールスの人気作『ペルソナ5』の魅力をテーマごとに再確認

55万本セールスの人気作『ペルソナ5』の魅力をテーマごとに再確認

ゲームメーカーのアトラスがリリースし、長く支持されているシリーズ最新作『ペルソナ5』。独特の世界に引き込んでくれる設定とイラストワーク、優れたゲーム性で根強いファンは作品ごとに増加している。すでにクリアーしたプレイヤーは多いが、すぐれた部分を抽出し、もう一度念入りに再確認したい。素通りしてしまったエッセンス、振り返りたい箇所を見ていこう。


“力”を手にするという浪漫

日常を過ごしていた自分がある日突然“特別な力”に目覚め、同じような“力”に目覚めた仲間たちとともに、人でも獣でもない謎の存在と戦う運命に巻き込まれていく……。教室で机に向かうとき、通勤電車に揺られているとき、あるいは休日をのんびりと過ごすとき、誰もが一度はこのような妄想を抱いたことがあるのではないでしょうか? そんな夢を叶えてくれるゲームが、アトラスから1996年に発売された『女神異聞録ペルソナ』を起点に以降、『ペルソナ2』、『ペルソナ3』とシリーズ作品を生み出し、いまもなお絶大な人気を誇る『ペルソナ』シリーズです。

 『ペルソナ』では現代を舞台に、高校生である主人公=プレイヤーはひょんなことから“ペルソナ”と呼ばれる“力”を手にし、同じく“ペルソナ”に目覚めた仲間たちとともに冒険を繰り広げていくこととなります。2006年に発売された『ペルソナ3』からは、周りの人々と交流し絆を深めることで戦闘が有利になるシステムも導入され、絶妙な難易度バランスの戦闘を楽しむRPG(ロールプレイングゲーム)パートとキャラクターたちとの交流を楽しむADV(アドベンチャー)パート、それらによって紡がれるキャッチーかつ濃厚なストーリーによって絶大な人気を誇っています。

2016年9月15日にプレイステーション4、プレイステーション3用ソフトとして発売され、出荷本数55万本超えという大ヒットを記録したシリーズ最新作『ペルソナ5』。発売日に本作を買い、100時間ほどかけてクリアーしたところ、ストーリーもビジュアルも音楽もシステムもすばらしいのひと言! 

▲こちらが『ペルソナ5』のパッケージイラスト。『ペルソナ3』以降のキャラクターデザインでおなじみの副島成記氏による、どこかダークな印象のイラストが超クール!

▲こちらが『ペルソナ5』のパッケージイラスト。『ペルソナ3』以降のキャラクターデザインでおなじみの副島成記氏による、どこかダークな印象のイラストが超クール!

本作の発売から2か月が経ち、世間は早くも年末商戦、各種ゲームの新作ソフトも続々発売しています。しかし、『ペルソナ5』はゲーム発売前に放映されたアニメのBlu-ray&DVD、オリジナルサウンドトラックなどのグッズ展開もまだ控えており、ネットでもキャラ愛やストーリー考察などでまだまだ話題になっています。そんな愛されるべき名作の『ペルソナ5』が発売済みのソフトとして埋もれるにはまだ早すぎる! ということで本稿では、まだまだ魅力が尽きない『ペルソナ5』の魅力を数回に渡り、テーマごとに独断と偏見によって、情熱と愛情をブチまけつつアツく紹介させていただきます。

紹介はもちろんネタバレなしでお届けしますので、『ペルソナ5』をまだプレイしていないという方もご心配なく! 本稿が『ペルソナ5』に興味を持つきっかけとなればうれしい限りです。そしてすでにクリアーされた方、あるいは絶賛プレイ中の方には「そ~うそう、そこがいいのよね~!」と共感していただければ幸いであります。

“怒り”と“反逆”の物語

 さて、発売以降、各種ゲームメディアやTwitterなどのSNSで高い評価を得ている『ペルソナ5』ですが、今回は本作のストーリーの魅力について語っていきましょう。『ペルソナ』シリーズと言えばストーリーの面白さ。今回の『ペルソナ5』は“怒り”と“反逆”がテーマとなっており、ある種革命的とも言えるアツさがあるのです!

▲戦闘中の演出の中でもキャラクターが“ブチッ”とキレるカットインが印象的。ここまでストレートに怒りを前面に出しているゲームはそうそうありません!

▲戦闘中の演出の中でもキャラクターが“ブチッ”とキレるカットインが印象的。ここまでストレートに怒りを前面に出しているゲームはそうそうありません!

『ペルソナ5』未プレイの方々のためにも、まずは公式サイトで確認できる程度のあらすじを紹介いたしましょう。

地方に住んでいた主人公は春から上京し、都会の高校に転入するが、ふとしたことから“異世界”に入り込んでしまい、そこでの事件をきっかけに“ペルソナ”という“力”に目覚めます。

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▲追い詰められた主人公が一転、“ペルソナ”の“力”に目覚め、邪悪とも言える笑みを浮かべる激アツの覚醒シーンは必見。1枚目のシーンは3Dモデル、2枚目はアニメとなっていますが、3Dモデルでここまでキレイに表情が描かれているのにも驚きです

▲追い詰められた主人公が一転、“ペルソナ”の“力”に目覚め、邪悪とも言える笑みを浮かべる激アツの覚醒シーンは必見。1枚目のシーンは3Dモデル、2枚目はアニメとなっていますが、3Dモデルでここまでキレイに表情が描かれているのにも驚きです

その後、主人公は自分と同様に“ペルソナ”に目覚めた仲間たちと“心の怪盗団”を結成し、“異世界”を使って、生徒を虐げる傍若無人な教師や盗作に溺れたクリエイターなど、歪んだ欲望を持った“腐った大人”たちを改心させていく。そして学生と“怪盗”との二重生活を送っていくうちに“異世界”の謎が明らかになっていき……、というのが『ペルソナ5』の簡単なあらすじとなります。

悪人シバきと弱者救済による爽快感と安堵

 『ペルソナ5』を特徴づけているのは、ターゲットとなる“腐った大人”たちに対する“怒り”と“反逆”に重きを置いているという点です。作中に登場する“腐った大人”たちは、悪行の規模に違いはあれど、見事に底なしのクズ揃い。しかしそれでいて社会的には権威のある人物だったりするおかげで憎さ百倍ウザさ万倍です。

中でも主人公の転入先の高校にいる体育教師はとくに酷く、高圧的な態度が鼻に付くうえに、体罰の噂まである様子。現実でも身近に存在する問題が関わってくるので、よほど心が広くない限りはまさに“ブチッ”といってしまう人物です。

▲絶妙に憎たらしい表情も相まって印象最悪な鴨志田センセー。本作屈指のクソ野郎っぷりを見せてくれます

▲絶妙に憎たらしい表情も相まって印象最悪な鴨志田センセー。本作屈指のクソ野郎っぷりを見せてくれます

具体的な内容は伏せますが、その悪行の数々は外道や畜生という言葉では生ぬるいほどです。シンプルに“怒り”を抱かせる要素がてんこ盛りで、「こいつはくせえッー! ゲロ以下の臭いがプンプンするぜーーッ!!」と言いたくなるほどのクズっぷり。そして、加害者に追い詰められた被害者たちの姿が丁寧に、そして煽情的に描かれることで、“腐った大人”に対する“怒り”はさらに募っていきます。

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▲“腐った大人”に抵抗する術もなく苦しんでいるキャラクターの描写は、なかなかにくるものがあります

▲“腐った大人”に抵抗する術もなく苦しんでいるキャラクターの描写は、なかなかにくるものがあります

周りの大人たちが助けてくれようともしない“詰んだ”状況に絶望している当の被害者たちは、加害者に立ち向かおうとする主人公たちに対し、「逆らったって無駄」、「大人しくさえしていれば、これ以上酷い目には遭わない」、「迷惑だ」と逆に非難の言葉を浴びせます。

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▲主人公たちが下手に行動を起こして事態が悪化することを恐れる被害者の姿がまたリアル

▲主人公たちが下手に行動を起こして事態が悪化することを恐れる被害者の姿がまたリアル

ここまで無抵抗にさせられてしまった被害者の姿を見ると、もう加害者に対する「シバき倒すぞこの野郎!」の念はとどまることを知りません。そしてここが重要なのですが、そんな加害者や被害者を見た主人公たちは、この状況を一変することのできる“力”を持っているのです。これはもう「俺たちがやらずに誰がやる!」と思うのが人の道でありましょう!

この義憤とも言える感情がRPGパート攻略のモチベーションのひとつともなり、“悪い大人”を改心させた際のザマミロという胸のすく感じ&スカッとするサワヤカ感、そして加害者から解放された被害者たちを見ることができたときの安堵の気持ちにつながるのです。

▲ADVパートに負けず劣らず、RPGパートも戦闘の演出や絶妙な難易度など魅力満載なのですが、こちらについてはまた別の機会に触れていきます

▲ADVパートに負けず劣らず、RPGパートも戦闘の演出や絶妙な難易度など魅力満載なのですが、こちらについてはまた別の機会に触れていきます

理不尽に怒ってくる大人たちや、無茶な業務を要求してくる上司など、“嫌だけど逆らうことのできない存在”に悩まされた経験は誰しもが持っていることかと思われます。そういった経験があるからこそ、理不尽に苦しめられる被害者たちに共感でき、また状況を変える“力”を持つ主人公たちに憧れ、状況を変えるたびにカタルシスを感じるのです。

また、『ペルソナ5』の“反逆”の物語は、ゲームであるからこそ見る(読む)だけでなく、会話における選択やダンジョンの攻略などを通して物語に能動的に関わることとなり、それゆえ登場人物への感情移入もひとしおです。そういった意味でも、『ペルソナ5』という物語はぜひともゲームで“体験”していただきたい作品です。ゲームとしての本作の魅力については、また後日語らせていただきましょう。

話を盛り上げるBGMがサウンドトラックに!

『ペルソナ5』を名作たらしめる物語の構造や表情豊かなキャラクターたち、それらに加え、プレイヤーの感情を動かす大きな演出効果を持っているのがBGMです。『ペルソナ』シリーズはその印象的なBGMが人気を博しており、ポップな曲調をメインにした『ペルソナ3』以降のサウンドトラックは数万単位のヒットを連発するなど、ゲーム音楽のCDとしては異例の売り上げを記録しています。本作『ペルソナ5』もまた、日常からバトルから泣きのシーンから、BGMが怒りや悲しみの感情にブーストをかけるかける! そして冒頭でも軽く触れましたが、つい先日、そんな本作のサウンドトラックが2017年1月17日にリリースされることが発表されました。

▲学生としての主人公と怪盗としての主人公、二重生活という本作の特徴をスタイリッシュに表現したジャケットにも注目です。赤と黒を基調にしたデザインがカッチョイイ!

▲学生としての主人公と怪盗としての主人公、二重生活という本作の特徴をスタイリッシュに表現したジャケットにも注目です。赤と黒を基調にしたデザインがカッチョイイ!

3枚組となるこのCD、収録曲数はなんと110曲! ゲームサントラの曲数が多いのは珍しいことではありませんが、さすがに110曲というのは驚きです。日常パートの曲を聴いて和むも良し、怪盗パートの曲で通学通勤する自分を鼓舞するも良しと、日常を『ペルソナ5』で染め上げるこの名盤確定のサントラ、発売が待ち遠しいですね……!

モブの言葉で補強される世界

さて、ちょっと話が脱線しましたが、『ペルソナ5』では主要キャラクターたちの魅力もさることながら、名もなき人々、いわゆるモブの存在もストーリーの面白さを補強する重要な要素となっています。

▲事件について話をする学生や会社員など、無名の人物の言葉が物語のリアリティを増します

▲事件について話をする学生や会社員など、無名の人物の言葉が物語のリアリティを増します

校内や街中で聞こえてくる人々の会話は、“怪盗団”やターゲットとなる人物についての噂話などなのですが、これが物語の進行に従ってさまざまに変化しています。また、SNSで“怪盗団”の是非を問うようなYes/No投票が行われるなど、現代を舞台にした本作ならではの演出により、“怪盗団”に対する“世論”の動きを知ることができます。

ここで描かれる街の人々やSNSの意見の移り変わりは、現実の“炎上”や“祭り”といった、インターネットの発達によってより明確に表れるようになった“大衆の無責任な正義感”とでも呼ぶべきものがよく表れています。10年前とは、そしておそらく10年後ともまったく違う世論の表れかたは、2016年に“現代”を舞台にして作られた本作の醍醐味とも言えます。その点でも、本作はいまこの時代にプレイすることでより共感でき、感情移入できる作品だと思います。

“コープ”と“コープ”の符合

ところで、『ペルソナ3』以降のシリーズでは、主人公の周りの人々と絆を深めることで戦闘が有利になるシステムが登場している、ということを冒頭でお話ししましたが、『ペルソナ3』と『ペルソナ4』において、このシステムは“コミュニケーション”を略して“コミュ”と称されていました。しかし、『ペルソナ5』では“コミュ”ではなく、“コープ”と名称が変化しています。

▲メニュー中ほどの“Cooperation”からコープの進行具合が確認可能。このサレオツなメニュー画面のスタイリッシュさについても、別の機会で触れていきます

▲メニュー中ほどの“Cooperation”からコープの進行具合が確認可能。このサレオツなメニュー画面のスタイリッシュさについても、別の機会で触れていきます

“コミュ”に比べるとややなじみが薄い “コープ”という言葉ですが、上記の画像からも確認できるように、こちらは“Cooperation”、略して“コープ”からきており、単純に人との関わりを示す“コミュ”とは違い、もう少し限定的に“協力関係”などを示す言葉となっています。主人公たちは“怪盗団”ですので、なるほど彼らを利する人々は確かに“協力関係”にあり、“コミュ”より“コープ”が相応しいというのも道理です。

▲各“コープ”は “愚者”や“魔術師”といったタロットカードの“アルカナ”に対応しており、ランクを上げることでさまざまな恩恵を得ることができます

▲各“コープ”は “愚者”や“魔術師”といったタロットカードの“アルカナ”に対応しており、ランクを上げることでさまざまな恩恵を得ることができます

しかし、プレイを進めるうちに、この名称の変化には、“協力関係”を示す“コープ”のほかにも、もうひとつの“コープ”がかかっているのではないかと思えてきました。それは、“(困難・苦境などに)うまく対処する”という意味の単語、“cope”。『ペルソナ5』の物語は、“腐った大人”たちに“反逆”していく、つまりは権力による虐待やその隠ぺいといった逆境に“対処”し、克服していく物語なのです。そんな物語における、人々との関わりを示すシステムの名が“協力関係”と“対処”を意味する“コープ”というのはじつに面白い符合です。

これまでの“コミュ”とは違い、“コープ”ではランクを上げることでゲーム進行の手助けとなる“コープアビリティ”を得られるようになりました。シリーズ作品であればシステム名は過去作のものをそのまま使ってしまいそうですが(むしろ名前を変えないほうが楽な気すらします)、システム名にも意味を持たせるという細部のこだわりに、スタッフのち密さと情熱を感じることができるという意味でも、やはり『ペルソナ5』は大したゲームであります!

さて、今回は『ペルソナ5』のストーリーの魅力をお伝えしてきましたが、素晴らしいストーリーに欠かせないものと言えば、ずばり魅力的なキャラクターたち! ということで別の機会では『ペルソナ5』に登場するキャラクターたちについて触れていきます。超高レベルなビジュアルのキャラは必見です!


開発チームを直撃! 一問一答クエスチョン!

ステキ要素満載でプレイヤーを楽しませてくれる『ペルソナ5』。幸運にも、そんな本作を開発したスタッフの方々に一問一答形式で質問を伺うことができましたので、今回、そしてそれ以降の機会で紹介していきます。


『ペルソナ5』開発を終えて、いまの気持ちは?

発表から随分お待たせしてしまったのですが、ファンの皆さんからのご期待の声をいただけて、なんとか集中したまま開発を終えることができました。幸運なことに、発売後にも多くのご支持をいただけて、ありがたい気持ちで一杯です。

『ペルソナ5』では“反逆”や“怒り”がテーマとして描かれていますが、今回このようなテーマで描くこととなったきっかけは何でしょうか?

日本に限らず、なんとなく社会(というか、それを作り上げたもの)に対しての不満が、溜まっているように感じていたので、それに様々な意味で対抗する物語が体験出来れば、多くの方に楽しんでいただけるんじゃないか……と考えたことがきっかけです。

プレイ数分で衝撃のシチュエーションに突入しますが、このような導入シーンができあがった経緯をお教えください。

主人公たちが能動的な目的だけで怪盗団を結成していくという流れは一見楽しそうなプレイに思えたのですが、目的が自由となると展開に巻き込みにくく、2つの時間軸を使うことにしました。加えて、ピカレスクロマンを形作ろうとするうえで、破滅の美学……というシチュエーションが持つ魅力、引力を、どういう形でRPGの中に落とし込もうかと思考錯誤した結果でもありますね。

主人公たちは“怪盗団”を結成しますが、何故“怪盗”なのでしょうか?

古くからある、誰もが知る言葉で、自由奔放なその主人公像は小説や映画、アニメなどで「憧れの存在」としても良く知られています。しかし、RPGという感情移入や共感を第一に設計する物語で使われることは稀で、多くの皆さんに面白がってもらえる試みかもしれないな、と考えました。

『ペルソナ3』では銃、『ペルソナ4』ではメガネがペルソナ発動のトリガーとなるアイテムでしたが、『ペルソナ5』でまさに“ペルソナ”が意味する仮面を主人公たちが着けることになったのはなぜでしょうか?

怪盗というモチーフそのものが、ユング心理学的なペルソナにそのまま通じるように思ったことで、トリガーを考慮せず、出来るだけストレートにネタを表現したほうがテーマが伝わりやすいと思ったからです。スマホという存在も然りです。

“怪盗チャンネル”という形で怪盗団に対する“世論”が見えるようにしたのはなぜでしょうか? “怪盗チャンネル”が誕生した経緯をお教えください。

ネットによる世論形成や意思の繋がりは、近年、ますます盛んになっており、ネットを利用する誰もが無視できないソースになっています。相手の実態が不透明なままで、怪盗団の人気が形成される「ある種の不気味さ」のようなものが出せれば、人物に最低限感情移入してもらうための土台(リアリティ)作りのひとつになってくれれば、と期待して演出しました。

 “コミュ”の名称が“コープ”になったのは、“~にうまく対処する”という意味の“cope”とのダブルミーニングのようにも思えますが、“コミュ”から“コープ”へと名称を変更したのはなぜでしょうか?

前作までのコミュ以上に「目的や思想」に共鳴し合うことで結ばれる「絆の強さ」を『ペルソナ5』では描きたくて、コープという名称に変えています。これに合わせて、コープシナリオも「共に居場所のない存在」から開始させるなど、今作ならではの工夫を施しています。

開発チーム内で人気の“コープ”はどれでしょうか?

人それぞれの好みでどのコープにもそれぞれ人気があり、どれと決めてしまうのは難しいですね。

“四軒茶屋”、“蒼山一丁目”など、一部の地名は現実のものとは異なる名前(漢字)になっていますが、こちらはなぜでしょうか?

日本の都心部という舞台設定を活かすために、新宿や渋谷といったランドマークとしての存在感がある都市は実名による記号とし、その大ターミナル周辺の街(四茶や蒼山)は、あくまで「あるかもしれない周辺の何処か」という設定を選んでいます。

ゲーム内で購入できるレトロゲームのラインアップはどのように決めたのでしょうか?

古き良きレトロゲームの黄金時代を支えた様々なソフトラインアップの中から、特に個性的で魅力溢れたジャンルを厳選し、あのラインアップにまとめました。担当者の愛情も、少しは入っていたかも知れません(笑)。

クリアー後、2周目の楽しみ方は?

1周目のステータスや装備を引き継いでプレイすることが出来るので、1周目では難しかったコープ全MAXを始めとする数々のやり込み要素に有利な状態でチャレンジ出来ます。用意されたイベントは1周するだけでは見きれないほどのボリュームを用意していますので、是非様々な要素にチャレンジして、怪盗団やそれを取り巻く人々の新たな一面を確認してみてください。(また、2周目以降でないと戦えない強敵もいます。こちらも是非挑戦してみてください!)

ファン、プレイヤーにメッセージをお願いします

いつも応援をして頂き、有難うございます! クリアーまでにかかる時間は決して短くない作品ですが、クリアーの声もたくさん頂けるようになって嬉しいです。皆さんの心に残るゲームプレイに、ほんの少しでもなってくれたら……と願っています。


 質問への回答からも、“プレイヤーがゲーム(で描かれる物語)に感情移入し、共感できるようにしたい”というスタッフ陣の熱意と気遣いが伝わってきます。“社会への不満に対抗する物語”というのは、『ペルソナ5』のストーリーを端的に言い表しており、本作をプレイした(している)プレイヤーの方々も大きくうなずける言葉ではないでしょうか。『ペルソナ5』未プレイの方も、この言葉が気になったのであればぜひプレイしてみてください! 本作で描かれる“反逆”の物語にきっと共感できることでしょう。

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ペルソナ5 公式コンプリートガイド

著者:電撃攻略本編集部 (編)
出版社:KADOKAWA / アスキー・メディアワークス


取材 / 文 村田征二朗
©ATLUS ©SEGA All rights reserved.

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