LiSA 5th ANNiVERSARY SPECiAL season Ⅲ  vol. 2

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ロッククイーンLiSAが宙を舞った超ド級のエンタテインメントショー【the Moon編】

ロッククイーンLiSAが宙を舞った超ド級のエンタテインメントショー【the Moon編】

 それは“Sun”と“Moon”という2人の姉妹が、絶望の暗闇に包まれようとしている世界に光を取り戻さんと奮闘する壮大な物語――。

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 LiSAにとって初となる横浜アリーナ2Days公演「LiVE is Smile Always~NEVER ENDiNG GLORY~」、2日目は“the Moon”と題されていた。オープニングでは今回のライブでLiSAが描き出そうとしていた物語のプロローグとも言えるアニメが流された。この日の主人公は姉の“Moon”。妹の“Sun”とケンカをして家を飛び出した“Moon”は、ピンク色のカエル・モモコと出会い、この世界に訪れている危機を知らされる。驚く“Moon”だったが、彼女は力強くこう言い放つ――「怖いけど…私、行くわ!」。
 その瞬間、1曲目「crossing field」がスタート。観客たちの持つペンライトの美しい光とド派手なレーザーが会場を染め上げる中、LiSAの力強い歌声が世界を救う旅の始まりを高らかに告げる。間髪入れず、イントロからoiコールに沸いた「ROCK-mode」と、熱いパフォーマンスが炸裂した「Bad Sweet Trap」を連発することで、横浜アリーナは一瞬にして興奮に満ちた一体感に包み込まれることとなった。

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 「1日目はいろんな不安もあったけど、不安の魔物はもう倒してきました。なのでこの横アリは私たちのものです。思い切り遊ぶしかありません!」と、最初のMCで2日目への意気込みを語った後は、ステージの左右へとゆっくりと歩きながら「アコガレ望遠鏡」を歌い、曲に込めた思いを会場の隅々にまでしっかりと届けていく。続く「ヒトリワラッテ」では、ピンクのエレキギターをかき鳴らしながらロックな歌声を披露、繊細な感情を思う存分に吐き出した。イントロが鳴った瞬間に大歓声が巻き起こったのは「DOCTOR」だ。ステージ上に寝そべって歌ってみたり、ギタリストに絡みつきながら歌ってみたりと、妖艶極まりないパフォーマンスで観客たちを魅了していく。「Psychedelic Drive」では、長く伸びた花道の先に用意されたセンターステージでお立ち台に上り、ピンクの羽扇子を振りながら踊り狂うおなじみのシーンが。MCでの言葉通り、LiSA自身がその瞬間瞬間を心底楽しみつくしていることが鮮烈に伝わってくるから、観ているこちらの胸の中にも楽しさが充満してもうハジけそうだ。

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 ここまでの激しい展開から一転、「シロイトイキ」では柔らかで優しい世界観を描き出す。ステージ上には女性ダンサー2人が登場し、曲に込められた想いをLiSAの歌とともに視覚的にも伝えてくれる。“Sun”と“Moon”それぞれを表現しているであろう2人のダンサーが曲のラストではLiSAを間に挟んで手を繋いでいたのは、冒頭のアニメでケンカをした姉妹がお互いにかけがえのない存在であり、心では離れることなくしっかりと結ばれていることを示唆していたのであろう。楽曲で生み出す緩急や巧みな演出で“物語”の最中にいることを観る側に忘れさせず、さらなる没入感を高めていく構成は見事と言うしかない。「蜜」では再び艶っぽいロックを、激しく、美しく衣装を翻らせながらスタンドマイクで歌う。ステージ上の照明はもちろん、客席のペンライトまでもが真っ赤に光り、会場中が深紅色に染まったのは「träumerei」。その美しい光景は楽曲の世界観を何倍にも増幅させる効果を生んでいた。この曲に限らず観客たちはペンライトの光の色を楽曲ごとに、そのイメージに合わせて次々と変化させていく。そこにいるすべての人がライブを創り上げるための大事な一員――そんなことを実感させてくれるのがLiSAのライブの醍醐味だと思う。

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 再び挿入されるアニメパート。そこで“Moon”は世界を救うための助言をパンダの占い師から与えられ、大切な“Sun”を自転車で探しに行くことになる。「ヒトリが気楽で好きだったのに…」と不服そうに言う“Moon”だったが、その裏には人と繋がることの喜びが滲んでいるようにも見えた。その思いを証明するかのように、「No More Time Machine」でステージ上に登場したLiSAは片手にビデオカメラを持ち、「みんなと過ごしてる今日を全部ここに残すよー!」と嬉しそうにムービーを回していく。そして「WiLD CANDY」で自転車にまたがると、そのまま空中に浮かび上がった! 天井からは星形の紙飛行機が舞い落ち、客席はペンライトが放つピンクの光に包まれている。その中を、メインステージから会場後方までゆっくりと自転車を漕ぎながらのフライング。メインステージのスクリーンには巨大な満月が浮かび、かごにモモコを乗せた自転車で空を飛ぶLiSAの影が映っているという、まるで何かの映画で見たようなシーンが展開された。その後、自転車はアリーナ後方に設置されたトリコロール柄のサブステージへと着陸。そこで待ちかまえていた“Sun”と“Moon”の格好をしたダンサー2人とともにキュートなダンスを披露しながら「アシアトコンパス」が歌われた。そう、“Sun”と“Moon”は見事、再会を果たしたのだ。

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 「“the Moon”は久しぶりの曲が多いんですよ。我ながら楽しんでもらえる曲ばっかりやなーと(笑)。もっと楽しくなる曲やるよ」と言ったLiSAは、客席を“Sun”と“Moon”の2チームにわけて楽しいコール&レスポンスを繰り広げながら「エスケープゲーム」を披露。続く「Rally Go Round」ではサブステージの真ん中部分が切り離され、トロッコとして稼働。センターステージへと向かいながら、観客たちとより近い距離でのコミュニケーションを取っていく。広い会場を思う存分使いつくす、ハッピーなアイデア満載のライブに観客は大いに沸いた。
 メインステージに戻ったLiSAと、ダンサーが扮する“Sun”&“Moon”はクールな衣装へと着替え、「Brave Freak Out」へ。そこから物語はいよいよクライマックスへと突入、ステージには世界を恐怖に陥れている巨大な怪物(ディスペア=絶望)が現れた。「She」では花道から伸びたリフトに乗り込み、空中から力強い歌声を放つことでその猛威に立ち向かうLiSA。ダンサー2人は地上から剣を持ち闘いを挑んでいる。だが“絶望”はまだ倒れない。そこで、「みんなで闘う準備はいいですか!」という一言で決起した1万3000人とともにキラーチューン「Rising Hope」を叩きつけることに。炎が立ち上るステージに向かい、oiコールで応戦する観客たち。「全然足りなーい!!」というLiSAの煽りに、その声は横浜アリーナを揺さぶるほどに大きなものとなっていく。割れんばかりの大合唱も鳴り響く。そして、LiSAが最後にふるった剣の一太刀によって“絶望”は見事打ち砕かれることとなった!
「私たちの勝利! みんなでお祝いしよう。お祝いの歌OK?」
 そんな言葉とともに歌われた「Hi FiVE!」で最高にハッピーな景色を描き出すと、再びアニメが流れ出す。“Sun”と“Moon”が再会することで希望の光が世界に満ち、未来を勝ち取ることができた――そんな物語に“NEVER ENDiNG GLORY”というタイトルがつけられて後世に語り継がれていったということが明かされた。そして流れ始めたエンドロールとともに「終わらない冒険」が歌われ、感動的な“♪ラララ”の大合唱を巻き起こしながら壮大なストーリーを描き出したこの日のライブは幕を閉じたのだった。

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 だが、LiSAの物語、栄光への道はもちろんここで終わるわけではない。アンコールでは来年にアリーナツアーを開催することを発表し、新曲「Catch the Moment」を届けることでしっかりと“未来”も見せてくれた。そして、次に会えることに期待してツヨガリながらさよならを告げる「ツヨガリ・ファンファーレ」と、自転車でアリーナを周回しながら歌われた「best day, best way」でこの日のライブはエンディングを迎えたのだった。

 “栄光”に向かう闘いは終わることなく続いていくという決意とともに、この横浜アリーナの2日間にはもうひとつ大きなメッセージがあった。MCで本人も言っていたが、この日のライブは人間が生きる上で抱えることになるであろう心の影、心の闇を歌った楽曲がセットリストには数多く並べられていた。それがつまるところ、明るく輝く“the Sun”に対しての“the Moon”というライブタイトルに紐づけられていたわけだ。彼女はライブ序盤でこう言っていた。「君の寂しさもわがままも全部ここに置いて行っていいよ」と。その言葉によってこの日披露された楽曲のどれもが、観客たちの心の澱を柔らかく解きほぐすことになり、様々な影を心に落としている自分自身を肯定することに繋がったはずだ。
「自分の中の“Sun”と“Moon”を全部愛してあげてください。難しいことだけど、それを私が全部音楽にしていくから」
もう大丈夫。僕らはもう僕らの世界を飲み込まんと襲ってくる“絶望”に恐れることなんてないのだ。

“Sun”と“Moon”を心に抱くLiSAというアーティストが、絶望の暗闇に包まれようとしている僕らの心に光を取り戻さんと奮闘する壮大な物語――それはここからも真っすぐに力強く続いていく。

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取材・文 / もりひでゆき 撮影 / hajime kamiiisaka

LiVE is Smile Always~NEVER ENDiNG GLORY~【the Moon】2016年11月27日(日)セットリスト

01. crossing field
02. ROCK-mode
03. Bad Sweet Trap
04. アコガレ望遠鏡
05. ヒトリワラッテ
06. DOCTOR
07. Psychedelic Drive
08. シロイトイキ
09. 蜜
10. träumerei
11. No More Time Machine
12. WiLD CANDY
13. アシアトコンパス
14. エスケープゲーム
15. Rally Go Round
16. Brave Freak Out
17. She
18. Rising Hope
19. Hi FiVE!
20. 終わらない冒険
Encore
01. Catch the Moment(2017年2月15日発売新曲)
02. ツヨガリ・ファンファーレ
03. best day,best way

リリース情報

(C)2016 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/SAO MOVIE Project

(C)2016 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/SAO MOVIE Project

ニュー・シングル発売決定!
Catch The Moment
「劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-」主題歌
2017年2月15日発売
【初回生産限定盤(CD+DVD)】
SVWC-70233-34 ¥1,800 +税
・同梱特典
☆「Catch the Moment」ミュージッククリップ&特典映像収録DVD付
☆16P撮り下ろしブックレット封入
【期間生産限定盤(CD)】
SVWC-70235 ¥1,300 +税
【通常盤(CD)】
SVWC-70236 ¥1,200 +税
※「初回生産限定盤・通常盤」と「期間生産限定盤」はCDの収録楽曲が異なります。

ライブ情報

2017年アリーナツアー決定!

LiVE is Smile Always~LITTLE DEVIL PARADE~
2017年6月17日(土)神戸ワールド記念ホール(兵庫)
2017年6月24日(土)・25日(日)さいたまスーパーアリーナ(埼玉)
2017年7月01日(土)日本ガイシホール(愛知)
http://www.lxixsxa.com/live/

【LiSA Profile】

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アニソンやJ-POPといったフィールドの壁を超えて、ソリッドなロックからキュートなポップスまでスタイルにとらわれず体現で きる女性ヴォーカリスト=LiSA。 2011年ソロデビュー。以来、シングル9作、配信限定シングル1作、フルアルバム3作、ミニアルバム1作、ライブBD&DVD3作をリリース。数々のアニ メ主題歌・劇中歌を担当、全てのシングルが上位にランクインするヒットを連発。 ラウド系ロックからポップスまでを唄いこなす、変幻自在さが持ち味の音楽性は、アニメファンだけでなくロックファンからも 大きな支持を得ており、数々のアニメフェス、ロックフェス共に出演するアーティストとして、確固たる存在感を発揮している。 観客を興奮の渦に巻き込んで行く圧倒的なライブパフォーマンスは、海外でも高い評価を受けており、その活躍の場は日 本だけには留まらない。また、最近では大ヒット映画「ミニオンズ」で日本語版キャストに抜擢され吹き替えに初挑戦するな ど、様々なフィールドで活躍をする、今最も注目されている女性アーティストの一人。2016年3月23日に初のアナログ盤 「Letters to U」、4月20日には2ndミニアルバム「LUCKY Hi FiVE!」、。6/29(水)LiSA初のミュージッククリップ集「LiSA MUSiC ViDEO CLiPS 2011-2015」リリース!8/24(水)には、TVアニメ「クオリディア・コード」OPテーマになっている、待望のニュー・シングル「Brave Freak Out」を発売し、11月26、27日に行われた初の横浜アリーナ公演は大成功をおさめた。

オフィシャルサイトhttp://www.lxixsxa.com/

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