Interview

仲里依紗、純粋な女子のはずが…なぜボンネットを破壊!?『土竜の唄 香港狂騒曲』

仲里依紗、純粋な女子のはずが…なぜボンネットを破壊!?『土竜の唄 香港狂騒曲』

高橋のぼるの人気コミック『土竜の唄』を、監督・三池崇史×脚本・宮藤官九郎×主演・生田斗真で実写化したハイテンションなアクションコメディ『土竜の唄 潜入捜査官 REIJI』。この第二弾『土竜の唄 香港狂騒曲』がついに公開される。日本を飛び出し、香港が舞台となった本作は、前作以上にありえない展開が続く衝撃作だ。本作からの新キャストとして瑛太、本田翼、古田新太、菜々緒など新たに豪華俳優陣を迎えて、キャストもスケールアップ! 今回は、生田斗真が扮する主人公〈菊川玲二〉が前作から愛し続けるマドンナ〈若木純奈〉を演じる仲里依紗に話を聞いた。驚くほど一途な〈純奈〉の印象や作品の話だけでなく、プライベートの話やいま抱いている夢まで、幅広く語ってもらった。

取材・文 / 吉田可奈 撮影 / 三橋優美子


〈純奈〉という純粋で一途な女の子を演じていると、ピュアになれる気がしました

映画『土竜の唄 香港狂騒曲』が完成しましたが、あらためて若木純奈役を演じてみて感じたことはありますか?

 脚本を読んで最初に思ったのは、純奈は前作からずっと玲二くんのことを思い続けている純粋な子なんだな、ということでした。とにかく一途ですよね。たとえ玲二くんが大阪に行こうと、香港に行こうと、ずっと好きで、心配し続けているんです。でも正直、あまりにもピュアすぎて「この子は本当に彼氏が出来なさそうだな」とも思いました(笑)。

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 たしかに、前作で玲二に贈った防弾チョッキのセンスも、なかなかのものでしたよね(笑)。

そうなんですよ! “レイジ”ってワッペンをつけちゃうセンスはすごいですよね(笑)。それに服のセンスもいいのか悪いのか、少女のようで、独特なんです。純奈を見ていると、こういう子が“一途な女の子”の代表格なんだろうなって、改めて思いました。

 三池崇史監督作の名物であるアクションシーンを身近で体感してみて、いかがでしたか?

三池監督はとにかくこだわりが強くて、一瞬で終わるシーンに2日間かけたりするんです。その準備を待って、1日、全く撮影が進まない日もありました。菜々緒さんがパトカーで登場するシーンなんかは、まさにそうでしたね。でも、それだけこだわった分、出来上がったシーンは迫力のある画に仕上がるんです。それはやっぱりすごいですよね。

本作で仲さんは、本田翼さん演じる轟迦蓮とバトルを繰り広げますね。

そうですね。迦蓮に“ババア”って言われてブチ切れるシーンでは、本物の車のボンネットを足で何度も蹴っていたんです。撮影中、なかなかカットがかからなかったので、必死に何度何度も、全力で蹴っていたら、「絶対に割れないからどんなに蹴っても大丈夫」って言われていたボンネットが「バリン!」って割れたんです! 割れた瞬間、「え! こんなにもろいの!?」と、かなり驚きました(笑)。

きっと監督は割れるのを待っていたんでしょうね。

 ほんと、勘弁してほしいです(笑)。

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今回は、純奈のお色気シーンもアクションシーンも少なめでしたね。

そうなんです。なので、三池組に出演したという実感が薄いんですよ(笑)。いつも三池監督の作品では本当に大変なアクションが多かったのですが、今回は、私は芝居パートだったので、少し物足りなさがあるんです(笑)。

本当はもっと暴れたかったのでしょうか?

……はい(笑)。ボンネットを蹴るシーンくらいでしたね。初日にそのシーンの撮影だったんですが、私が本気で“ババア”と言われたことに腹立ってボンネットを蹴り続けているように現場でも見えたんじゃないかなって不安で(笑)。それはカットかけてくれなかったからですよ(笑)! でも、今回は純奈のシーンしかほとんど芝居のシーンがなかったので、芝居シーンに集中させていただきました。だからこそ、“ババア”と言われてブチ切れてボンネットを破壊するシーンは、すごくギャップを感じてもらえると思います。

主演の生田斗真さんとは二度目の共演になりましたが、いかがでしたか?

玲二くんの役柄は、本当に面白いし、大変なんです。常に怒ったり驚いたりしているから、生田さんの顔は疲れて筋肉痛になりそうですよね(笑)。でも生田さんは、撮影中は屈託なく「純奈だ~」って話しかけてくださったりしていました。盛り上げ役になってくれていたので、現場がすごく明るくなりましたね。

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 映画は、真面目にふざけている印象が強く、すごく面白かったです。

ありがとうございます! まさに三池監督は真面目にふざける作品が多いので、完成した作品はすごく面白いですよね。私ももっとふざけたかったくらいです(笑)。次回、三池監督に呼んでもらえたときは、もっとふざけた役を演じてみたいです。でも、これまでは強めの役が多かったので、純奈というピュアな女の子の役も、とても楽しかったです。自分もピュアになれる感じがしますね。

撮影中はどんな雰囲気だったのでしょうか?

(皆川)猿時さんが、私の服を着て女装するシーンの準備をされていたとき、お見かけしたんですが、“見てはいけないものを見てしまった”感覚が強くて、かなり衝撃的でした(笑)。舞台で活躍されている俳優さんが多かったので、本番のときの一体感がすごかったんですよ。すごく勉強になりましたし、楽しかったですね。

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手のひらからの投稿が世界に届くと実感した瞬間、夢が広がりました

2016年はこの『土竜の唄 香港狂騒曲』を撮影されていたと思うのですが、どんな1年でしたか? インスタグラムなどでかなり写真をアップしたりと、プライベートも充実しているように感じました。

今年は海外に行く機会が多かったですね。あと、インスタとかSNSでいろいろと発信することで、女優としてだけでなく、いろんな世界が広がった気がしました。自分が好きなバンドについてインスタに投稿したら、そのアーティストの方々が実際にアメリカで見ていてくださって、PV(DNCE 「Body Moves」)に出演させていただくことになったんですよ。こんな私の手のひらの中からの投稿が、世界に届くと実感した瞬間、すごい時代になったなって本当に驚きましたし、さらに夢が広がりました。

いま、仲さんが持つ夢とはどんなものですか?

私、ずっと洋服屋に憧れていたんです。これまでは「どうしたらなれるんだろう?」と思っているだけだったんですが、SNSなどですぐに世界とつながれるいま、やろうと思えばなんでもできることに気づいたんですよね。2017年は、長年の夢である、古着などを売る洋服屋を始めるという夢を叶えるために動き出せたらいいなと思っているんです。

素敵な夢ですね。

その時その時で楽しいと思ったことをやりたいんです。女優業もそうですが、楽しいと思っているからこそ良い表情ができるし、面白いものができるんです。だからこそ、ひとつのことに固執せずに、やりたいと思ったことを実行しようと思ったんです。

 プライベートも、その考えを重視しているんですか?

 そうですね。気づいたら時間は過ぎていくものだから、思ったことはすぐに行動に移そうと思いました。とはいえ、自分よがりのものでは何も身にならないので、自分が取り残されていかないように、年のはなれた妹に、いまの流行やいま面白いと思うものについてよく聞いているんですよ。

妹さんから情報収集しているんですね。

はい。若い子の声はすごく“旬”。さらに好きなものも似ているので、話しているだけでリフレッシュできるんです。

妹さんは前作『土竜の唄 潜入捜査官 REIJI』はご覧になったのですか?

観てくれました。軽い感じで「面白かったよ~」と言ってくれたので安心しました(笑)。今回の続編も観てくれるらしいので、生の旬な感想を聞いてみようと思います(笑)。

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では最後に、『土竜の唄 香港狂騒曲』の見どころを教えてください。

全部が見どころというくらい盛りだくさんで、何も考えず観ていただける、アトラクションみたいなエンターテイメント映画になっています。宮藤官九郎さんが描く脚本は、理解できなくて無理がありそうなのに、映像になると最高に面白くて、本当に「こんな映画、観たことない!」って思うほど、驚きの連続なんです。ぜひその驚きを劇場で味わってもらいたいです。

 

映画『土竜の唄 香港狂騒曲』

 2016年12月23日(金・祝)公開

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凶悪な犯罪組織・数寄矢会に潜り込んだ〈菊川玲二〉。後先考えない行動力と瞬発力で、思いがけず日浦組の若頭に就任してしまった彼は、潜入捜査の最終ターゲットである数寄矢会会長〈轟周宝〉から、極悪非道なチャイニーズマフィアの撲滅と、〈轟周宝〉の娘である〈轟迦蓮〉の身の安全を守るように命じられる。一方、警視庁では、エリート警察官の〈兜真矢〉が組織犯罪対策部課長に就任。警察官とヤクザの癒着撲滅を目指す〈兜〉は、〈玲二〉の逮捕に向けて動き出す。そんな中、〈迦蓮〉がチャイニーズマフィアに誘拐され、香港で人身売買のオークションに出品されてしまう。そこで〈玲二〉は、義兄弟の契りを交わした日浦組組長、クレイジーパピヨンこと〈日浦匡也〉と、全身ヒョウ柄のタトゥーを入れた日浦組舎弟頭〈黒河剣太〉と共に、チャイニーズマフィアの巣窟・香港へと向かう。

【監督】三池崇史
【原作】高橋のぼる(小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」連載中)
【脚本】宮藤官九郎
【音楽】遠藤浩二 
【出演】
生田斗真 瑛太 本田翼 古田新太 菜々緒 / 上地雄輔 仲里依紗 / 堤真一
吹越満 遠藤憲一 皆川猿時 岩城滉一
【主題歌】「NOROSHI」関ジャニ∞
【配給】東宝

オフィシャルサイトhttp://mogura-movie.com/

©2016フジテレビジョン 小学館 ジェイ・ストーム 東宝 OLM
©高橋のぼる・小学館


原作漫画が期間限定で無料配信中!(2017年1月11日まで)
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土竜の唄

著者 :高橋のぼる
出版社 :小学館
掲載誌 :ヤングサンデー

谷袋署百観音前交番に勤務する警察官・菊川玲二は、揺ぎない正義感を持った熱い男だが、まっすぐ過ぎるがゆえにやり過ぎてしまうこともしばしば。この日も「万引き少女に過剰な身体検査をしたコンビニ店長に対して拳銃を向けた」ということで、署長から呼び出しを受けることに。すると署長の口からは、なんと玲二への懲戒免職勧告が飛び出して…

仲里依紗

1989年生まれ、長崎県出身。2006年のアニメ映画『時をかける少女』(細田守 監督)で主人公の声を担当。主演作『純喫茶磯辺』(08/吉田恵輔 監督)で第30回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞、第63回毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞を受賞した。2010年の主演作である実写版『時をかける少女』(谷口正晃 監督)、『ゼブラーマン -ゼブラシティの逆襲-』(三池崇史 監督)で、第34回日本アカデミー賞新人俳優賞をはじめ数々の賞に輝いた。その他、近年の代表作に【映画】『モテキ』(11/大根仁 監督)、『ハラがコレなんで』(11/石井裕也 監督)、『BRAVE HEARTS 海猿』(12/羽住英一郎 監督)、【ドラマ】『きょうは会社休みます。』(14/NTV)、『テミスの求刑』(15/WOWOW)、『逃げる女』(16/NHK)など。音楽番組「The Covers」(NHK BS)にレギュラー出演中。
オフィシャルサイトhttp://artist.amuse.co.jp/artist/naka_riisa/