『ペルソナ5』があなたの心を頂戴する  vol. 2

Review

『ペルソナ5』が美麗なビジュアルであなたの心を頂戴する!

『ペルソナ5』が美麗なビジュアルであなたの心を頂戴する!

2016年12月13日に行われた「PlayStation® Awards 2016」にて、国内&アジア圏での累計出荷枚数とダウンロード数が50万を超えたタイトルに贈られる“Gold Prize”と、ユーザーの投票で選ばれた上位10作品に贈られる“ユーザーズチョイス賞”をダブル受賞し、名実ともに名作となった『ペルソナ5』。蠱惑的なキャラクターたちや、シンプルかつ戦略性の高い戦闘システムで人気を博しているアトラスの『ペルソナ』シリーズ最新作だ。
すでにクリアーした人も多いかもしれないが、本稿ではそのスタイリッシュなビジュアル面から本作の魅力を改めて突き詰めていこう。まだ『ペルソナ5』に触れていない人も、本作の外見内面ともに個性的なキャラクターたちをぜひチェックしてほしい。記事の最後には開発チームとの一問一答コーナーも掲載しているので、「ビジュアルの魅力はすでに承知!」という人も要チェックだ。

なお、『ペルソナ5』で描かれる“怒り”と“反逆”を描く激アツなストーリーについては別記事で触れているので、興味があればそちらにも目を通してみていただきたい。今回同様、『ペルソナ5』開発チームを直撃した質問コーナーもあるので、クリアー済みの人にとっても一読の価値ありだ。

取材・文 / 村田征二朗


ペルソナ5 20th PS Storeスペシャルエディション
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2016年9月15日配信
12,800円 (税込)

ペルソナ20周年を記念し、ペルソナ3&4をフィーチャーした「スペシャルDLCコラボセット」と、アレンジ楽曲も含まれた「ペルソナ20thアニバーサリー・オールタイムベストサウンドトラック」、そして「限定テーマ&アバター」がセットになったお得なスペシャルエディションです。


キャラクターのハイレベルっぷりが異常!

 何か新しくゲームを遊ぼうとするとき、そのきっかけとなるもの。当然ながらゲーム選びではゲーム自体の内容が重要となりますが、それと同じくらい、あるいはそれ以上に大きいのがパッケージやゲーム画面を飾るビジュアルです。

 『ペルソナ5』はと言えば、『ペルソナ3』以降のシリーズではおなじみの副島成記氏によるキャラクターデザイン、そして赤と黒と白を基調としたデザインが超スタイリッシュに仕上がっており、そのビジュアルは日本のゲーム、いわゆる和ゲーにおける“日本らしさ”のひとつの完成形と言っても過言ではありません。

▲こちらは『ペルソナ5』の公式サイト。クールな色使いやパッケージにも使用されているキャラクターの美しい集合イラストが迎えてくれます。ゲームのさまざまなシーンが背景に動画で流れているという演出にも驚きです(しかもページが重くない!)

▲こちらは『ペルソナ5』の公式サイト。クールな色使いやパッケージにも使用されているキャラクターの美しい集合イラストが迎えてくれます。ゲームのさまざまなシーンが背景に動画で流れているという演出にも驚きです(しかもページが重くない!)

 『ペルソナ5』は表示されるメニューや、操作方法を示すUI(ユーザーインターフェース)も抜群に優れており、機能性とビジュアルの両立という点でも他作品から抜きん出ているのですが、こちらについては別の機会に触れさせていただきましょう! 本稿では、大きな魅力のひとつであるキャラクターのすばらしさを追求したいと思います。

 本作では、主人公が学校や街にいる人と絆を深めることで進行度に応じたアビリティが手に入るなど、人々との交流でゲーム進行に有利な効果が発生する“コープ”と呼ばれるシステムが存在します。この“コープ”で出会うキャラクターたちは主人公と同じように社会での居場所を失った人々です。もちろん全員という訳ではありませんが、これがまた美人に癒し系、イケメンからナイスミドルと男女ともに粒ぞろい! プレイ中に何度ひと目ぼれすればいいのか、というレベルで魅力的なキャラが何人も登場します。おまけにキャラクターによっては恋人関係になることもできるのだから、もう堪りません! さすがに全員の魅力について触れてしまうとネタバレ満載な文章を数万字に渡って書くことになってしまうので、本稿では数人をピックアップして軽くご紹介するに留めるとします。

 まずご紹介したいのは、主人公の居候先の近所で診療所を開いている女医の“武見妙”。医者でありながらパンキッシュな服装、そして鋭くこちらを見据えるその目つき、まさにクールビューティーここにありといった彼女に心奪われた方も多いでしょう。

▲白い肌とのコントラストが決まった髪、首筋にギラリときらめくチョーカー、そして紅く暗い光をたたえた瞳によって生み出されるのはそう、恋の病

▲白い肌とのコントラストが決まった髪、首筋にギラリときらめくチョーカー、そして紅く暗い光をたたえた瞳によって生み出されるのはそう、恋の病

 1枚目の画像は公式サイトの紹介ページのものですが、このページの武見妙の名の横に“死神”という不穏当な文字があります。こちらは彼女の“コープ”が対応する“アルカナ”を示しています。ここでのアルカナというのは、タロットカードでも有名な、“死神”や“星”などの絵柄によって物事の吉凶を占うものです。ゲームとしては戦闘面などで重要な要素なのですが、そちらについては別の機会に触れていきます。ちなみにこのアルカナ、カードが逆さの場合は“逆位置”と言って、カードの示す意味が逆転します(“死の予兆”や“終焉”などを暗示する“死神”の逆位置は“再スタート”や“再生”など)。

 さて、この武見妙が対応しているのは“死の予兆”を意味する“死神”のアルカナ。医者に“死神”という時点で若干嫌な予感がしますが、彼女が何故“死神”に対応しているのか、その理由は彼女との“コープ”のシナリオを読み進めていくことで明らかになります。自分の抱える問題と向き合う彼女の誠実さというか信念が垣間見えるのがまた良いのですが、そちらはぜひご自分でプレイして確認してみてください。

 そして、つぎにご紹介したいのはこちら、女流棋士の“東郷一二三”です。これまたグンバツの美人で、作中で彼女に付けられているふたつ名の“美人すぎる棋士”にも全力で納得せざるを得ません。

▲もはや説明不要の知的ビューティー。その美貌はまさに王手飛車取り級です

▲もはや説明不要の知的ビューティー。その美貌はまさに王手飛車取り級です

 彼女の“コープ”に対応する“星”のアルカナは“ひらめき”を暗示するもので、棋士にはぴったりです。輝かしいほどの美しさに加え、女流棋士のリーグ戦優勝の実績を持つ彼女ですが、“コープ”シナリオで彼女が披露する意外な、そして非常に個性的な一面は必見!

 ほかにも“高巻杏”や“新島真”など、主人公と同じ高校、秀尽学園に通う生徒たちも非常に魅力的で、ゲームを進めて新しいキャラクターが登場するたびに高鳴る胸の鼓動が春を告げます。しかも、プレイヤーがその気になれば二股三股どころではない自由恋愛を楽しむことができてしまい、違う意味で“心の怪盗”の神髄を発揮することもできてしまうのです!

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▲これまたとんでもなく美人なふたり。こちらの画像では、一見しっかりしている印象を与えてくるのですが、イベント中に見せてくれる少し間の抜けた一面も必見です

▲これまたとんでもなく美人なふたり。こちらの画像では、一見しっかりしている印象を与えてくるのですが、イベント中に見せてくれる少し間の抜けた一面も必見です

 もちろんプレイ中の脳内に春が訪れるのは男性プレイヤーだけではありません。主人公が男性であるため恋人関係には発展しませんが、主人公のバディ的存在となる“坂本竜司”、ダンディズム漂う喫茶店マスター“佐倉惣治郎”、ハードボイルドなミリタリーショップ店長の“岩井宗久”などなど男性キャラクターも素敵メンツとなっています。彼らとのやり取りが女性プレイヤーの心のオアシスとなることは間違いありません。“コープ”シナリオで描かれる彼らとの絆の物語には、女性キャラクターの“コープ”とはまた違った味わい深さがあります。

▲男性陣の“コープ”は年齢層の広さも魅力のひとつ

▲男性陣の“コープ”は年齢層の広さも魅力のひとつ

 主人公の選択とキャラクター自身の決断を通して友情や愛情などの絆を描くこの“コープ”は『ペルソナ5』の人気を支える大きな柱のひとつ。本作の趣旨とはちょっとだけ離れている気もしますが、気に入ったキャラクターがいれば、彼(彼女)に会うために本作をスタートしてみるというのもありではないでしょうか!

 また、RPGパートで “怪盗”の姿となった仲間たちの衣装がまたクールかつスタイリッシュ! 戦闘中に条件を満たすことで発動可能な一斉攻撃、“総攻撃”で敵を全滅させると見ることのできるキャラクターごとの演出は必見です。キャラクター目的で始めた人も大満足間違いなしの戦闘演出にはシビれるばかり!

▲通常の戦闘画面もさることながら、“総攻撃”での勝利時の演出は戦闘中とは思えないスタイリッシュっぷり。後ろで血(?)を噴き出す敵のシルエットがまたクールです

▲通常の戦闘画面もさることながら、“総攻撃”での勝利時の演出は戦闘中とは思えないスタイリッシュっぷり。後ろで血(?)を噴き出す敵のシルエットがまたクールです

初対面の印象が裏返るギャップに涙!

 『ペルソナ5』に登場するキャラクターのビジュアルがじつにハイパーなレベルなのは、すでにご紹介した通りですが、本稿で一番推したいのは、じつはここまでに挙げたキャラクターではなく、別にいます。それがこの方、主人公の担任教師でもある“川上貞代”です。

▲やる気ナッシングな川上先生ですが、“二つの顔を持つ女教師”と書かれているように、彼女にはもうひとつの顔が……

▲やる気ナッシングな川上先生ですが、“二つの顔を持つ女教師”と書かれているように、彼女にはもうひとつの顔が……

 ついさっきまでクールビューティーだの知的ビューティーだの言っていたのがいったいどういう心境の変化か、と思われたことでしょう。確かに彼女は髪もぼさぼさですし、教師ということで年齢も主人公よりいささか上。先ほどまでのキャラクターたちに比べると見劣りする部分もあるかもしれません(逆にこっちのほうがいいだろう! という方も当然いらっしゃるとは思いますが)。

 彼女の何がそこまで心を惹きつけるのかと言えば、それはずばりストーリー! “コープ”シナリオで描かれる彼女の苦悩は非常に痛ましく、シナリオを進めるにつれて「川上先生! いや川上! いや、貞代!!」と彼女についつい夢中になってしまいます。もう先の展開が気になりすぎて、本編もほかの“コープ”もそっちのけで彼女のシナリオを進めてしまうほど。彼女のシナリオについては詳細どころかその触りの部分すら明かしてしまうのがもったいない内容になっているので、ぜひともご自身で導入から結末まで見届けてください。

 彼女の“コープ”は“節制”のアルカナに対応しており、その暗示するところは“自制”や“献身”。そして“節制”の逆位置は“生活の乱れ”を暗示しているのですが、これがまさに川上貞代の物語をずばりそのまま示しているのです! シナリオを作られたスタッフの方々には脱帽しっぱなしですよ!

 彼女に限らず、“コープ”で関わる人物たちは純粋さや誠実さを持っており、そんな彼ら(彼女ら)を苛む理不尽な苦境から解放していくカタルシス、安堵感を味わうことができるのも“コープ”の大きな魅力です。メインシナリオのみならず脇道でもすばらしい物語を楽しむことができる『ペルソナ5』、やはり名作です……!

セリフの選択で主人公にがっつり感情移入!

 と、ビジュアル面でもストーリー面でもキャラクターが秀逸な『ペルソナ5』。しかしながら、魅力的なのは主人公の周りのキャラクターだけではありません。本作のすばらしい点として、主人公への感情移入のしやすさがあります。

 『ペルソナ3』や『ペルソナ4』でもそうでしたが、『ペルソナ5』の主人公にはデフォルトで設定されている名前がなく、プレイヤーが自ら名前を入力することになります。架空の名前を考える人、自分の名前を使う人、はたまた好きな有名人やキャラクターの名前で始める人、と選択はさまざまですが、ここで“主人公の名前を自分で決定する”ことが感情移入のひとつのポイントとなります。自分の名前を使えば感情移入度は爆裂アップ! キャラクターとのデートで名前を呼ばれたときの幸福感といったらありません。

 加えて、主人公が発言する際は基本的にその発言を選択肢から選ぶようになっており、物語の展開を左右する非常に大きな選択から、日常のささいなやり取りまで、数多くの選択をしていくことになります。これがうまいこと“主人公のセリフを読んでいる”のではなく、“自分で発言している”感覚を演出してくれるのです。

▲マトモなものから攻めた(ボケた)発言まで、選択肢は豊富。真顔で「天才か…」とつぶやくシュールさも主人公の個性を生み出していてグッド!

▲マトモなものから攻めた(ボケた)発言まで、選択肢は豊富。真顔で「天才か…」とつぶやくシュールさも主人公の個性を生み出していてグッド!

 メインシナリオでも“コープ”シナリオでも、あらゆる場面で選択肢が頻繁に登場するため、プレイを進めていくうちに、プレイヤーごとの主人公像ができあがっていきます。感情移入が強ければそれだけシナリオへの没入感も増し、『ペルソナ5』で描かれる珠玉の物語をよりいっそう楽しむことができるというものです。2016年12月26日に発売される設定資料集ではキャラの初期設定画やラフ画などが見られるほか、これまで明かされなかったメインキャラクターたちのパーソナルデータも判明するかも!? とのことなので、『ペルソナ5』ファンとしては見逃せないアイテムです。早く読みたい!!

 ということで、今回の記事では『ペルソナ5』のキャラクターの魅力をお伝えしました。ところで、『ペルソナ5』のジャンルはロールプレイングゲーム(以下、RPG)。RPGにおいて重要なのは、ストーリー、キャラクター、そして戦闘です。別の機会では、『ペルソナ5』のすばらしき戦闘システム、そしてその絶妙に設定された難易度について触れていきましょう。死にそうで死なないと思って油断してたらやっぱり死ぬ! 見事な戦闘バランスは至高のひと言に尽きます!

開発チームを直撃! 一問一答クエスチョン!

 『ペルソナ5』開発チームに一問一答形式でさまざまな質問を行っていく本コーナー。今回は、記事のテーマに合わせて『ペルソナ5』のキャラクターたちに関する一問一答を中心にご紹介します。


登場人物はキャラクター自体の要素(性別や容姿)から作成したのでしょうか? それともコープやメインストーリーのイメージからでしょうか?

『ペルソナ』シリーズは人の内面にスポットを当てているという事もあり、キャラクターを外見から決める事は殆どありません。『ペルソナ5』でもそれは同様で、まずは設定を起こしてから相応しい容姿を副島(キャラクターデザイナー・副島成記氏)のほうでデザインするプロセスで生み出されています。

各キャラクターの怪盗コスチューム、総攻撃で敵を倒した際の演出はキャラクターごとに個性が出ていますが、これらはどのようにデザインしたのですか?

義賊やアウトロー等のピカレスクヒーローの装束には、幾つかの“定番スタイル”があると思います。それらを選び出し、各キャラクターに割り当てていく作業が起点となっています。総攻撃の演出も、個性を前面に押し出したデザインとなっています。

ゲームに登場しない、キャラクターの隠し設定はありますか?

隠し設定とまで呼べるものは、あまり多くはないです。とは言え、当然ながら少しは日の目を見なかった設定もあり、一部は今後リリースされる公式設定画集などに載る事になるかも知れません(笑)。

コープのストーリー作りでこだわっている、重視している点は何でしょうか?

 前作までのコミュと最も違うのは、彼らもまた主人公らと同じく“はみだし者たち”だ、という点だと思います。コープは前作までのコミュに相当するシステムではありますが、今作ではただ絆を深めるだけでなく、利害関係をきっかけにして秘密を共有するという一歩踏み込んだ関係性までを描いており、その為にもコンセプト重視で作りました。

コープのストーリー展開は、恋人になるかどうか以外は基本的に分岐しませんが、ストーリーを分岐させていないのはなぜでしょうか?

まず単純に“情報量の多いメインストーリーの中で、更に10キャラクター以上ものコープが個別に分岐してしまうと、プレイヤーにとって管理しづらいものになってしまう”という事情がありますが、それと同時に今作のコープは“協力関係に引き入れるために接近し、その成否を追う”という部分がメインなので、それに絞った形にしてあります。

 過去作に比べて、恋人関係になることのできる女性が多いのはなぜでしょうか?

意識的に増やしているわけではないです(笑)。ただ『ペルソナ5』はピカレスクなので、コープについて“学生(子供)が大のオトナと渡り合って認められる”というテイストが意識されており、『ペルソナ3』や『ペルソナ4』では恋愛の対象として描かれなかった大人世代の女性とも、あえて恋人になれるように描いた面はあります。

坂本竜司は陸上部時代、どの種目の選手だったのでしょうか?

短距離中心の選手でした。怪盗モノである以上、走るシーンがそこそこある事は初めからわかっていたので、そこで活きるようにしたいと考えました。加えて言うと、竜司の登場と同じ時期に別の運動部(バレーボール)がクローズアップされるため、差別化の意図もあったと思います。

坂本竜司や高巻杏、新島真はほかの生徒とは違う制服の着こなしをしていますが、秀尽学園では制服を多少アレンジするのもOKなのでしょうか?

キャラクターによってはOKなレベルを踏み越えていると思いますが(笑)、今作の仲間たちはアウトローの集まりなので、拘りを曲げないという事でしょう。

ゲーム内でカルビーの「じゃがりこ」が頻繁に登場するのはなぜでしょうか?

企画段階で実際に現代の都会の高校生活をリサーチした際、「じゃがりこ」を見かける事が多かったという体験から来ています。あるある感の演出として、本物を登場させたいと思いました。

コープの相手からの呼び出しを受けるかたちで移動すると交通費が浮くのは仕様でしょうか? ※『ペルソナ5』では別の街などに移動する際、定期券外への移動には電車賃がかかる。

隠れ救済措置ですね(笑)。コープキャラクターからの誘いは当然ながら相手の都合で届くものなので、それに備えてお財布の残りを気にするよう強いられるのは楽しくないだろうと。もっとも、微額なので気付かずにプレイされている方も多いのではないかと思います。

声優のキャスティングはキャラごとに指名されたのでしょうか? もしくはオーディションでしょうか?

敵味方含め、主要なキャラクターは全て指名にてオファーさせて頂きました。ベテランの名優の方々の演技には大変助けられたと思っています。

『ペルソナ3』では犬のコロマル、『ペルソナ4』ではクマ、『ペルソナ5』は猫のモルガナと、シリーズを通して動物(クマはちょっと違いますが)が登場していますが、動物たちの存在にはどのようなこだわりがありますか? ※『ペルソナ4』のクマは動物の熊ではなく、デフォルメされた外見をしている。

純粋に、愛嬌のあるマスコットがいたほうがパーティーの見た目にもアクセントが付いて面白いだろうと思っての事です。“猫”については『ペルソナ3』の当時からアイディアは出ていたものの、人間との対比で小さすぎてバトルの見た目が成立しづらいという壁に阻まれてきました。ですが今回“認知によって姿が変わる”という設定を得て、晴れて登場させる事ができました。

 『ペルソナ3』、『ペルソナ4』では部活動の選択がありましたが、『ペルソナ5』にないのはなぜでしょうか?

『ペルソナ3』や『ペルソナ4』の仲間たちは異世界について口外できないだけでしたが、『ペルソナ5』の主人公は居場所すら奪われて二重生活を送る事になります。なので、スタンスの違いを明確に描く必要がありました。学校は大人に管理された時間帯、その後は大人に抗う時間帯、というコントラストをくっきり出すためにも、今作の部活動は自由な場とせず、メインストーリーの中で過去作とは全く違うテイストで描いています。

 『ペルソナ3』以降、主人公は複数のペルソナを扱うことが可能な、ペルソナ使いの中でも特殊な能力“ワイルド”を持っていますが、これは主人公=プレイヤーが不特定多数の人物であることを反映しているのでしょうか?

主人公以外のキャラクターは独自の人格を持っていますが、主人公にだけはそれが無く、人格にあたる部分はプレイヤーのみなさんが担うことになります。ならば、ユーザーが手に取るまで定まらない、言わばワイルドカードである彼には、あらゆる可能性が開けていなければならないという事です。また一方で、そのユーザー自身が己の内に無限の選択肢を持つという事の表現でもあります。


 主要キャラクターの声優はすべて指名でキャスティングした、など物語の舞台だけでなくキャラクター制作においても、並々ならぬこだわりがあることを感じることができます。「じゃがりこ」がゲーム内に登場するのも実際の高校生へのリサーチ結果というのも本当に驚きです。これだけ丁寧に作られていることを知ると、「PlayStation® Awards 2016」でのダブル受賞という偉業を達成したことにも納得ですね!

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