Interview

乃木坂46の生田絵梨花、ミュージカル女優を目指すきっかけ『ロミオ&ジュリエット』に

乃木坂46の生田絵梨花、ミュージカル女優を目指すきっかけ『ロミオ&ジュリエット』に

幼少期からクラシックバレエとピアノを学び、現在は音楽系の大学に通う、乃木坂46の生田絵梨花。グループ加入時から「ミュージカル女優になるのが夢」と公言し、ミュージカル『虹のプレリュード』(14)や『リボンの騎士』(15)で主演を務めた彼女は、新キャスト、新バージョンで4年ぶりの上演が決定した『ロミオ&ジュリエット』のオーディションに参加、見事にヒロインであるジュリエット役を勝ちとった。憧れ続けたミュージカル女優として本格的に歩みを踏み出した彼女の現在の心境とは……。

取材・文 / 永堀アツオ 撮影 / 冨田望
ヘアメイク / 林田凛 スタイリスト / 市野沢祐大


初めて、自分が本当にやりたいと思って掴んだ作品

前作から4年ぶり3度目の上演が決まった大ヒットミュージカル『ロミオ&ジュリエット』のオーディションを受けた経緯から聞かせてください。

私、2013年の再演を観ていて。“この舞台を観たことがきっかけ”と言ってもいいくらいに、「自分の将来、ずっと舞台を目指していきたい!」って強く思わせてくれた作品だったんです。そのときから「いつかは……」という憧れを抱いていたので、再演が決まってオーディションがあるという話を聞いただけで嬉しかったですね。でも、そのとき自分は19歳になってて。ジュリエットは14歳の女の子なので「これがラストチャンスだろうな」「絶対に受けるしかないな」と思って受けました。

ikuta_241416

衣装協力 / ワンピース(コトゥ/ロードス 03-6416-1995)、シューズ(チエ ミハラ/ザ ブティック ヒットマン ルミネ有楽町 03-6268-0957)、その他スタイリスト私物

自分の人生の目標のひとつとなるくらい、この作品に惹かれたのはどんな部分でしたか?

楽曲の素晴らしさもそうですし、ダンサーさんたちも含めて、パフォーマンスにグッと魅了されました。お話自体にもすごくパワーがあって、悲劇なんだけど、すごく胸を打たれて、光が見えたというか……。すごい力を持った作品だったから、こんなに惹きつけられたのかなって思いますし、とにかく、舞台から発せられるものすごいエネルギーの渦に圧倒されたっていうのが一番ですね。

もともとミュージカル女優志望だったんですよね。

そうですね。一番最初は、小学校低学年のときに観た『アニー』。もともと歌うことが好きだったというところと、自分と同じ歳の子がすごいキラキラ輝いていたのを見て、あっち側に立ちたいなって思うようになって。その気持ちはグループに入ってからも、ずっとありました。

ikuta_241462

乃木坂46の一期生として合格したのが2011年で、前作『ロミオ&ジュリエット』の上演が2013年だから、グループ活動を始めてから2年くらい経った頃に観劇してることになります。

グループに入るまでは「ミュージカルが好きで、ミュージカル女優になりたい」っていう気持ちでいたんですけど、ステージで歌って踊るという共通点からアイドルになって。デビュー当時は、アイドルの活動は多岐にわたっているので、目の前のことをやるのに必死になって、ミュージカルをやりたいっていう気持ちが頭の片隅に行っちゃってたんですよ。そんなときにこの作品を観て。アイドルはホントにいろんな活動をするんですけど、自分がやりたいことはやっぱりミュージカルだなっていうのを思い出したというか、再燃したというか。そこからはずーっと、その気持ちは一筋かなって思います。

乃木坂46の活動と違って、ひとりでオーディションや舞台に向かう気持ちはどんなものですか?

それがまた全然違って。乃木坂は大人数なので、みんなで支え合っている感じだけど、ひとりでポーンと放り込まれていく感じだったので、ずっと緊張してました。

ikuta_241410

では、オーディションを勝ち抜き、ジュリエット役が決まったときはどう感じました?

それが、オーディションを受けてから連絡がこなくて(笑)。「精一杯やったけど、ダメだったのかな。でも、小池(修一郎)先生にオーディションを見てもらえたし、それだけですごく尊い時間だったな」って気持ちを切り替え始めた頃に連絡をいただいたので、気持ちの整理がつかないというのが一番でした。「え? 嘘でしょ!!」っていう気持ちが続いて、1週間後くらいに徐々に嬉しさが出てきた感じでしたね。

ikuta_241465

2016年の9月には赤坂BLITZで制作発表の記者会見がありました。

決まってからしばらくは嬉しいとか、楽しみっていう気持ちが大きかったんですけど、この作品が好きだからこそ、自分なんて……っていう気持ちが大きくなってきちゃったんです。そういう緊張や不安を取り除くために、とにかく歌い込んで、やるしかない!って気持ちを奮い立たせて、稽古場に臨みました。稽古場に入ったらみなさんすごくあったかくて。大人キャストのみなさんも、いつも朗らかに接してくださるので、稽古場に入ってからは、緊張感よりも楽しさのほうが大きくなったかなと思ってます。

夢が実現したっていう喜びに浸っている感じではない?

初めて、自分が本当にやりたいと思って掴んだ作品なので、その気持ちはすごくあります。でも、そればっかりを考えちゃうと、プレッシャーでステージに立てなくなっちゃうので(笑)、今はそれを取り払って、お芝居に集中しようって自分に言い聞かせてますね。

ikuta_241442

(笑)では、台本を受け取ったときはどんな感想を持ちました?

今回、演出が新しくなるので、最初は台本も変えるっていうお話で。でも、結果としては、今、再演時と同じ台本を使ってるんです。だから、話的にはすごく変わるっていうわけではないんですけど、演出が違っていて。同じセリフでも、私が観ていたイメージのものとは全然違う口調になっていたり、動きも変わっていたりして。そういう、人物像がちょっとずつ変わってきてるのかなって思います。

ジュリエットという女性の人物像はどう捉えてますか?

作品についてあまり知らないときは、かわいらしいとか、儚いイメージが大きかったんですけど、原作を読み込んだり、いろんな国の映画を観たりしていると、ほんとに強い女の子だなっていうのを感じて。お嬢様だけど、おとなしいわけではなく、意志が強かったり、一歩間違うとわがままになってしまうかのような幼さもあって。私自身としては、ただのロマンチックなお話ではなくて、もっと人間味を出せたらいいなと感じてますね。

ロミオ役の2人についてはどんな印象を持ってますか?

古川(雄大)さんは、私が再演を観たときにロミオをやっていたので、最初に接しているときは不思議な気持ちでした。でも、『ロミジュリ』の世界観を一番知ってらっしゃる方でもあるので、お芝居をしている最中も引っ張ってもらってる感じがします。大野(拓朗)さんは、すごく明るくて。いつも周りを笑わせてくれるので、安心感があるなって思います。

編集部のおすすめ