『ペルソナ5』があなたの心を頂戴する  vol. 4

Review

『ペルソナ5』のUIは造形美と機能美を兼ね備える?

『ペルソナ5』のUIは造形美と機能美を兼ね備える?

 ゲーム本編で使用された110もの楽曲を収録したオリジナル・サウンドトラックや、キャラクターたちの設定画やその他多数のイラストを収録した設定画集などが発売され、ゲームのリリースから時間が経ってもなおSNS上でファンからの反響が後を絶たない『ペルソナ5』。独特の世界設定やスタイリッシュなデザインで人々を魅了し、対戦格闘やリズムアクションなどの派生作品も多く生み出している『ペルソナ』シリーズの最新ナンバリングタイトルだ。

 本稿では、プレイヤーにストレスを感じさせない『ペルソナ5』の優れたゲーム設計に改めて注目し、その魅力を追求する。記事の最後には開発チームを直撃した一問一答コーナーも掲載しているので、ぜひとも最後まで目を通してほしい。また、過去の記事では『ペルソナ5』のストーリーやビジュアル、そしてダンジョン探索と戦闘の優れた点について触れているので、こちらも要チェックだ。過去記事においても、開発チームへの質問は記事の最後に掲載しているぞ。

 取材・文 / 村田征二朗


無駄なストレスがないという美しさ

 どれだけ面白い本であっても、ページがよれよれ、文字の印刷も擦れているのでは、満足にその内容を楽しむことはできません。同じように、面白いゲームに欠かすことのできないエッセンスのひとつに、“プレイ中の無駄なストレスがないこと”が挙げられます。スタイリッシュなビジュアルやカタルシスに満ちた物語、爽快感溢れるバトルに加え、この“無駄なストレスのなさ”も『ペルソナ5』が多くのユーザーに愛されている大きな理由のひとつでしょう。操作上のストレスを徹底的に排したゲームデザインであるからこそ、別の記事で紹介してきたストーリーやキャラクターなどのさまざまな魅力を余すことなく味わうことができるのです。縁の下の力持ち的存在でありながら、『ペルソナ5』の快適なゲーム体験における最大の功績に触れないわけにはいきません。

 本作のロールプレイングパート(RPGパート)におけるダンジョン探索の軽快さ、戦闘のテンポの良さや絶妙な難易度バランスについては別の記事で触れましたが、それらに限らず、『ペルソナ5』はゲームのあらゆる部分が“プレイヤーが快適に遊べること”を重視して作られており、プレイ中に余計なストレスを感じることがないのです。

 たとえば、アドベンチャー(ADV)パートでの移動。“学生ライフ”とも銘打たれたこのパートでは、プレイヤーは学校や街中で“コープ”(他人と絆を深めることでRPGパート攻略に有利な効果を得ることのできるシステム)の相手と会ったり、アイテムや装備品の買い出しをしたりするのですが、このマップがなかなかの広さです。しかし、マップ間の移動はショートカットできるようになっており、行きたい場所を選べばすぐさま目的地にたどり着くことができるため、あちこち行ったり来たりする場合も手間がかからない親切設計となっています。

▲渋谷などは現実の渋谷駅の複雑な構造を再現しているため迷うこともありますが、ショートカットを使えば万事解決です

▲渋谷などは現実の渋谷駅の複雑な構造を再現しているため迷うこともありますが、ショートカットを使えば万事解決です

▲離れた街への移動もショートカットでサクサク。余談ですが右スティックでアングルを変更することもできます

▲離れた街への移動もショートカットでサクサク。余談ですが右スティックでアングルを変更することもできます

▲“コープ”の相手からの呼び出しに応えた場合は相手のすぐそばにショートカットできるため、相手を探す手間も省けます。この場合、交通費を節約できます

▲“コープ”の相手からの呼び出しに応えた場合は相手のすぐそばにショートカットできるため、相手を探す手間も省けます。この場合、交通費を節約できます

 ゲームを始めてからクリアーするまで、数えられないほどのマップ移動を行うことになります。読み込みの速さも含めて、移動にストレスがないというのは非常に重要です。また、ショートカットを使わずに移動した場合はストレスが溜まるかと言えばそんなことはなく、新たな “コープ”の相手やショップなどを探す楽しみもあるのに加え、マップを歩き回ることで発見できるものもあり、基本的に移動が苦痛になることがないのです。

▲ゲームの進行に従って変化するモブキャラクターの会話も面白いため、たまにマップをぶらぶらするのもオススメです

▲ゲームの進行に従って変化するモブキャラクターの会話も面白く、たまにマップをぶらぶらするのもオススメです

 イベントシーンは基本的にスキップや早送りができるので、ゲームオーバーになってセーブポイントなどからやり直し、同じイベントを見ることになっても時間をそれほど取られません。また、早送り中でも選択肢が出た際には会話のログの確認が可能で、話の流れがわからずに選択肢を間違える、ということにもなりません。早送りやスキップを使うと驚くほど速くゲームを進めることができるので、「1周目で見ることができなかったイベントが気になるけど、2周目をやるには時間がないし……」という人にも安心です。

▲ビデオテープの早送りを連想させる画面上下のエフェクトも味があります

▲ビデオテープの早送りを連想させる画面上下のエフェクトも味があります

 これらの細かな便利さというのは一見大したことはないのですが、こういった気遣いがなくシステム面が不親切だとプレイ中に細かなストレスが蓄積してしまい、いかにすばらしい物語も、またいかに個性的なキャラクターも、プレイヤーはその魅力を十分に味わうことはできません。『ペルソナ5』の至れり尽くせりなゲームデザインはそういった不備を一切感じさせず、逆にゲームの世界への感情移入をより容易にする潤滑油のような存在となっています。“無駄なストレスのなさ”という、RPGに限らずすべてのジャンルで重要なこの1点において、『ペルソナ5』はあらゆるゲームの手本となる一本であると言っても過言ではありません。

造形美と機能美を兼ね備えたUIがすごい!

 物語やキャラクターはもちろん、ゲームとしてのデザインもすばらしい『ペルソナ5』ですが、とりわけ注目されているのがユーザーインターフェース(UI)の完成度の高さです。UIとはゲーム内の情報をプレイヤーに視覚的に伝えるもので、多くの場合はメニュー画面や戦闘中のコマンド表示、パラメーター表示などを指します。

 『ペルソナ5』のUIが優れている点として、その造形美と機能美が非常に高いレベルで同居していることが挙げられます。『ペルソナ』シリーズのビジュアルのスタイリッシュさについてはもはや改めて言うまでもありませんが、シリーズの中でも『ペルソナ5』のUIデザインは特に目を見張るものがあります。

▲静止画像で見てもスタイリッシュに決まっているメニュー画面ですが、軽快な効果音やメニュー起動時、切り替え時の画面の動きもプレイヤーを楽しませてくれます

▲静止画像で見てもスタイリッシュに決まっているメニュー画面ですが、軽快な効果音やメニュー起動時、切り替え時の画面の動きもプレイヤーを楽しませてくれます

▲“コープ”対象のキャラクターからアイテムを購入する際の画面もポップな色使いとクールなシルエットがたまりません

▲“コープ”対象のキャラクターからアイテムを購入する際の画面もポップな色使いとクールなシルエットがたまりません

 デザインが単純にビジュアルとして格好いいというだけでなく、画面の見やすさ、わかりやすさ、操作に対する反応の正確さや速さなど、機能面でも他の追随を許さないレベルに仕上がっており、これが本稿で最初に触れた“ストレスのなさ”にもつながっています。

 そして『ペルソナ5』におけるUIの機能性とデザイン性の高さをもっともよく表しているのが、戦闘画面です。別の記事でも触れましたが、戦闘のテンポ感の向上に大きく貢献している、ボタンひとつひとつがコマンド選択に直結している“ダイレクトコマンド”と呼ばれるシステムは本作の大きな特徴です。このシステムをわかりやすく、かつ『ペルソナ5』らしいスタイリッシュなデザインで表現したUIは、視覚的にプレイヤーを楽しませてくれるだけでなく、戦闘をよりスピーディに、よりスタイリッシュに演出してくれるのです!

▲戦闘中のコマンド表示は見た目も格好いいうえに、配置がコントローラーのボタン位置とリンクしているため直感的に操作することができます

▲戦闘中のコマンド表示は見た目も格好いいうえに、配置がコントローラーのボタン位置とリンクしているため直感的に操作することができます

 ADVパートにしてもRPGパートにしても、あらゆる画面がクールかつスタイリッシュ、しかも機能性を十二分に備えているのです。画面に映る要素がどれも『ペルソナ5』らしさに満ちており、システマチックな表示によって現実に引き戻されることもなく、プレイヤーがひたすら作品の世界に浸ることができるという点は、優れたストーリーや美麗なキャラクターデザインに並んで、本作の大きな魅力のひとつです。

▲セーブ画面も主人公の行動を記録する手帳がモチーフとなっており、作品世界の雰囲気を崩しません

▲セーブ画面も主人公の行動を記録する手帳がモチーフとなっており、作品世界の雰囲気を崩しません

手軽に楽しめる寄り道要素

  徹頭徹尾、プレイヤーに親切なゲーム設計のおかげでゲームをストレスなく楽しむことのできる『ペルソナ5』。基本的に一度立ち寄った場所にはショートカットでサクっと移動でき、攻略には直接関係のない寄り道要素として存在するスポットにもついつい足を運んでしまいます。そして、本作はメインストーリーのみならず、このADVパートにおける寄り道要素も非常に魅力的なのです。

 ミニゲームを楽しむことができる釣りやバッティングセンターにレトロゲーム、かなり個性的なボイスドラマを聞くことのできる映画館やDVD鑑賞など、さまざまな寄り道要素があり、攻略の合間の息抜きにはもってこいです。寄り道をこなすことでアイテムの入手や、“コープ”の進行などで要求されることのある“優しさ”や“度胸”、“知識”といった“人間パラメーター”の上昇などのボーナスもあるため、まったく無駄というわけではないのもポイントです。

▲バッティングセンターでは5球以上打てば猛打賞が、ホームランを1本でも打てばホームラン賞がもらえ、ご褒美のアイテムがゲットできます

▲バッティングセンターでは5球以上打てば猛打賞が、ホームランを1本でも打てばホームラン賞がもらえ、ご褒美のアイテムがゲットできます

 どの施設も攻略上は利用しなくとも問題ないのですが、映画やDVDは内容がユニークどころではない個性を発揮しており、鑑賞することでアップするパラメーターよりもどんな内容なのかが気になってしまうほどです。

▲“サラえもん”や“バブリーヒル高校白書”など、どこかで聞いたことがあるようなタイトルには、プレイ中に思わずツッコミを入れたくなってしまいます

▲“サラえもん”や“バブリーヒル高校白書”など、どこかで聞いたことがあるようなタイトルには、プレイ中に思わずツッコミを入れたくなってしまいます

 RPGの寄り道要素と言えば、熱中しすぎるあまりメインストーリーの本筋を忘れてしまうということも少なくはありませんが、『ペルソナ5』のミニゲームなどは短い時間で楽しむことが可能で、まさに“ミニ”ゲームとして楽しむことができ、本編攻略に支障をきたすことはありません。このあたりからも、あくまで本編のストーリーを楽しんでほしい、という開発チームの思いが見て取れます。

『ペルソナ』は、いいぞ

 別の記事や本稿では、『ペルソナ5』のストーリー、キャラクター、ダンジョン探索と戦闘、そしてUIなどのゲーム設計のすばらしさについて触れてきましたが、本作のみならず、『ペルソナ』シリーズはいずれも優れたストーリーや心をつかんで離さないキャラクターたちが登場します。本作で初めて『ペルソナ』を遊んだ人や、本稿で『ペルソナ』に興味を持たれた方は、ぜひとも過去のシリーズ作品にも触れてみてください。いずれも強烈な個性を持った作品ですので、『ペルソナ5』を気に入ったのであればきっと楽しめるはずです!

 初代『ペルソナ』である『女神異聞録ペルソナ』、その続編の『ペルソナ2 罪』および『ペルソナ2 罰』、そして『ペルソナ3ポータブル』、『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』などは現在PlayStation®Storeにてダウンロード版が販売されており、PlayStation®Vitaさえあれば過去作はひと通りプレイすることができます。『ペルソナ5』で初めて『ペルソナ』に触れた方には、まずはシステムやビジュアルが近い『ペルソナ3ポータブル』、『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』などがオススメ! 過去作もスタイリッシュなビジュアルや骨太なストーリーなどでファンに長く愛され続けている名作ですので、楽しめることは間違いありません。レッツ、『ペルソナ』!

開発チームを直撃! 一問一答クエスチョン!

『ペルソナ5』に関する疑問質問を開発チームに訊きました。今回はゲーム中に表示されるUIに関する質問が中心となっています。開発チームのこだわりが見える回答には注目です!


地下鉄のホームに怪盗団の面々が揃っているタイトル画面も非常にスタイリッシュですが、メメントス(都会の地下鉄をモチーフとしたダンジョン)同様、こちらのデザインも早い段階で決定していたのでしょうか?

最初期から決まっていたわけではありませんが、メメントスのビジュアルが草案段階から地下鉄のイメージで見通せていたので、こちらも比較的早い段階で固まったと記憶しています。

『ペルソナ5』では「ヒソヒソ」、「ガヤガヤ」といった擬音が視覚化されていますが、こちらの演出はどのような意図で追加されたのでしょうか?

『5』からの新要素ではなく『3』や『4』から存在する『ペルソナ』シリーズお馴染みの表現のひとつなので、特別な強い意図が込められているわけではありませんが、群衆表現のデフォルメに適した演出だと思ったから、という面はあります。

本作の大きな特徴とも言える“ダイレクトコマンド”ですが、このアイデアは開発初期からあったのでしょうか?

 開発のかなり早い段階から基礎部分は実装されていました。しかし、コマンド階層やボタンの割り当て、コマンドヘルプの内容に至るまで、細かい調整を相当な回数繰り返して今の状態に至っています。

イベントシーンの早送りで画面上下に表示されるエフェクトや、時間軸が移る際に画面が回る演出など、ビデオテープのような雰囲気を感じますが、これらの演出にはどのようなテーマがあるのでしょうか?

 今作は本編のかなりの部分が”ある時点からの回想”という構成ですが、2時間そこそこの映画ならともかく数十時間を費やすRPGともなると、今が本当の現在ではないことを定期的に意識させてくれる何かが無いと成立しなくなる恐れがありました。そういった意図を含めています。

メニュー画面が内容ごとに異なるデザインになっているのも印象的です。これらのメニューデザインはどのように作成されたのでしょうか?

 何か特別なノウハウがあるわけではなく、ひとえにUIデザインスタッフの頑張りの賜物です。気に入って頂けたなら嬉しいです。

メニューを開く際の効果音も小気味いい音になっていますが、ゲーム中の効果音の作成におけるこだわりなどはありますか?

 これも担当のサウンドスタッフの地道な頑張りの賜物ですね。本人に聞いてみたところ、「効果音は全て”何か”が動いた音であると捉えており、その”何か”がたとえ具体的な物でなくとも……抽象的だったり、メタ表現などであったりしても、音という物理現象に置き換えるために、必ず素材や構造をイメージする事を心掛けている」という返答でした。キャラクターデザイナーに”絵柄”があるように、効果音にも作者の個性がにじみ出るもので、シリーズ全作品の効果音に関わってきた担当者の趣味が強く反映されていて、きっとそれが伝統的な心地よさとして感じられるのだと思います。

主人公の日記帳を模したセーブ画面のデザインもユニークですが、どのような意図でこのデザインを採用されたのでしょうか?

 難易度選択や主人公の名前入力などもそうですが、作中世界から見たときメタ概念となるような入力も「そういうものだ」と割り切らずに、できるだけゲーム内の主人公の行動になぞらえて表現することで没入感を阻害しないように心がけました。

 診療所やミリタリーショップのショップメニューもオシャレなデザインになっていますが、ほかのショップにも個別のデザインを入れ込む予定はありましたか?

診療所とミリタリーショップだけに特別なUIがあるのは、この2つがいわゆる”道具屋”と”武器屋”に相当するという事を直観的に理解してもらえるよう強調したい意図からです。なので、他のショップとはあえて見た目の差別化を図っています。

主人公が自由に歩き回ることができる街と、イベントなどでのみ訪れる街がありますが、自由に移動できる街を先に決めたのでしょうか? ほかにも歩けるようにする予定だった街はありますか?

 開発初期にはキーフリーで歩けるスポットをもっと増やす案もありました。ですが日常サイドでキャラを操作して歩く時というのは、漫然とした散策ではなく殆どが特定の目的のための移動なので、キーフリースポットをいくら増やしても、ゲーム上の機能が薄かったり他と重複していたりすると自由度が高まった感覚は得られない事がわかりました。なので、主要な機能に対して必要十分な数である現在の形に落ち着きました。

授業中の問題に加えてクロスワードやテレビ番組のクイズなど、作中でさまざまな問題が出現しますが、こちらは開発チームの皆さんで問題のアイデアを出し合ったのでしょうか?

クイズ系は、毎度かなり知恵を絞って作られています(笑)。特に授業は、本物の教科書問題のようにしてしまうと楽しくないですし、かと言って全く知恵を問われない問題だとリアリティや嬉しさが無くなってしまうので、調整になかなか頭を使います。ただ、今作では学校は”束縛を強いられる場所”というニュアンスを意図したため、『3』や『4』よりもジョークめいた問題を少なめにしてあります。

“怪盗同盟”や“行動記録”などのオンライン要素の構想はいつごろからありましたか?

 前作『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』で既にネットワーク要素を導入していた経緯もあり、今作でもオンラインの要素を入れる事は開発初期段階から構想に入っていました。ただ、全てのユーザーさんが必ずしもオンラインでプレイするとは限りませんから、通常プレイの補助となる仕様に留めるべきという考えもあり、具体的な構築は他の仕様が出揃ったのち開発終盤に固めていきました。

コーヒー(とカレー)が売りの“純喫茶ルブラン”に主人公が居候したり、パレス攻略でもコーヒーがSP回復アイテムとして重宝したりと、本作ではコーヒーの存在が大きく設定されているように思えますが、こちらはなぜでしょうか?

 特別にコーヒー推しに描いたつもりは無いですが(笑)、コーヒー(特に豆から挽いたようなコーヒー)というのは、基本的に大人が好む飲み物だと思うので、大人世代と子供たちとの接点として象徴的な意味が生じている面はあるかもしれません。

 DVDや映画館で見ることのできる映画(ドラマ)は非常に個性的な内容となっていますが、これらの台本も『ペルソナ5』ディレクターの橋野桂氏が手掛けられたのでしょうか?

 かなりの数があるため、多数のスタッフが掛け持ちで手がけました。中には実在の作品を連想させる内容になっているものもあり、気づいた方はニヤリとされるかも知れませんね(笑)。

 ベルベットルームが刑務所なのはなぜでしょうか?

 ピカレスクというジャンルにそぐうこと、加えて、主人公が置かれている”近い未来に破滅が予約された状態からスタートする”という境遇を象徴的に表していること、などによります。特に序盤は、学校をことさら窮屈な雰囲気で描いているように、仲間以外の全てを高圧的に描くことで主人公が理不尽に爪はじきにされている様子を強く印象づけたいと思いました。その意味からも、従来の”かしずく従者”としてのベルベットルームとは違うイメージにしています。各種機能が刑の執行というビジュアルになっているのも、基本的には”牢獄”に沿わせたものです。

最後に『ペルソナ5』、そして『ペルソナ』シリーズのファンへのひと言をお願いします。

 大変有り難いことにシリーズも今年で20周年を迎えることができました。開発スタッフ一同、ファンの皆さんからの応援があってこそだと思っています。『ペルソナ』シリーズをはじめとして、アトラスは常に皆さんのゲームライフを一層盛り上げられるように、さまざまなチャレンジを続けていきたいと思っていますので、今後とも宜しくお願いします!


 プレイヤーが感じる自由度を考えて任意で動くことのできる街の数を設定したことや、没入感を強めるためにセーブ画面などをシステム的な表示ではなく、主人公の行動に合わせたデザインにしていることなど、今回の一問一答でも開発チームのプレイヤーに対する気遣いが非常によく感じられました。効果音作りにおけるこだわりが伺える回答からは、未プレイの方ですら開発チームのゲームに対する愛情と情熱を感じることができるのではないでしょうか!

 別の記事や本稿におけるこの一問一答を通して、ストーリーからビジュアル、戦闘などのシステム面やサウンドに至るまで、ゲームを構成するありとあらゆる部分に開発チームのこだわりがあることを知ることができて、『ペルソナ5』がこれだけの名作になったことも改めて納得です。この作品を世に出してくれたこと、そして本コーナーで真摯な回答をいただけたことには、いちファンとしても感謝しかありません!

  20周年を迎えた『ペルソナ』シリーズ、そして25周年を迎えた『真・女神転生』シリーズ、さらには“PROJECT Re FANTASY”と称される新規RPGなど、今後のアトラスの動向にも要注目です!

 

ペルソナ5オフィシャルサイト http://persona5.jp/
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