Review

MOVIE REVIEW『アメリカン・ドリーマー 理想の代償』

MOVIE REVIEW『アメリカン・ドリーマー 理想の代償』

 

闇社会が存在し得た
怪しい時代の空気感が漂うシリアス・ドラマ

 

カーラジオやテレビのニュースでは昨今街で頻発している事件を日々リポートしている。そんな中、故郷の南米からニューヨークに移り住み、一代で石油運搬会社を築いた主人公の移民のアベル(オスカー・アイザックが適役)が、事業拡大のためにユダヤ人から土地を購入しようとしている。しかし、手付金を打って30日以内に残金を支払わなければ、その時点で話はチャラ。もちろん手付金も戻ってこない。時を同じくして、石油を運搬中のトラックは何者かに襲われ、運転手は常に石油横奪と命の危険を感じながらハンドルを握っている。野心を抱いて国境を越えてきた1人の移民が生き馬の目を抜く業界で、清廉潔白を信条にビジネスを進め、指先が成功にかかった矢先に突き付けられるトラブルの数々。それでも成功を勝ち取るために、アベルが払うであろう代償とは?その厳しい現実を観る者全てに突き付けて来る。時代背景はレーガン大統領が規制緩和政策に乗り出す直前の1981年のアメリカ。闇社会が存在し得た時代の空気感が、全編にわたり重厚に漂う。(清藤秀人)

©2014 PM/IN Finance.LLC. American-dreamer.gaga.ne.jp.


映画

『アメリカン・ドリーマー 理想の代償』

オフィシャルサイト

配給 GAGA
公開 10月1日(木)全国ロードショー
監督 J・C・チャンダー
出演 オスカー・アイザック、ジェシカ・チャステイン、デビッド・オイェロウォ、アレッサンドロ・ニボラ、アルバート・ブルックス ほか