Interview

<潔>高良健吾&<栄輔>松下優也の“男の絆”対談。『べっぴんさん』に生きる2人の再会

<潔>高良健吾&<栄輔>松下優也の“男の絆”対談。『べっぴんさん』に生きる2人の再会

〈栄輔〉はとにかく、〈潔〉には自分がここまできたよっていうのをちゃんと見せたい

松下 〈栄輔〉のほうは〈潔〉に対して尊敬もあったし、「やっぱりかなわないな」「かっこいいな」って、兄貴のように慕っていて。でも、この10年という期間で自分も会社を興して、これだけ人気になって、同じ業界に乗り込んでいくんだけど、いざ、〈潔〉と会ったときに、ライバルとして戦闘モードで再会したはずなのに肩透かしをくらうんです。〈潔〉は闇市の頃と同じように接してくれようとする。だから、ついつい、〈栄輔〉も10年前の関係に戻されそうになるんですよ。

松下優也

〈栄輔〉としては、あの頃とは違うんだっていう気持ちで帰ってきてる?

松下 そうなんですよね。〈栄輔〉には「あれ?……」って感じがある。だから、余計に〈栄輔〉がムキになってる部分は出たかなと思います。この10年という間に〈潔〉と同じ位置に辿り着いたつもりでいたけど、〈潔〉も同じだけの時間を過ごして、さらに上に行っているわけで。それが見えてくるのはもっと先のお話なんですけど、とにかく、〈潔〉には自分がここまできたよっていうのをちゃんと見せたいんですよね。

高良 僕がさらっと認めちゃったからね。「すげえな、お前」って。

松下 そう、それで肩透かしをくらうんですよね。もっと、くらってくれると思ってたんですよ、〈栄輔〉としては。そしたら、予想を上回る対応で、大きな器で受け入れられて。「おお、栄輔!」ってきてくれるし、周りも変わらずに「栄輔くん」っていう感じでこられると、ついついあのときに時間が戻されそうになる。でも、社長という立場としては、そうじゃいけない。〈栄輔〉は人によっていろんなベクトルがあるので自分的には難しかったですけど、仕事上ライバルになる〈潔〉には、ひとつ壁を作れたかなと思いますね。

高良健吾

それにしても、あのナイトクラブでの登場シーンはインパクトがありました。

高良 たしかに(笑)。

松下 恥ずかしいですよね。でも、日本のファッションの流れを変えた人気ブランドの生みの親という役柄だし、自分の着てる服に責任を持って出ようと思って。

高良 繰り返しになるけど、僕はやっぱり嬉しかったです。本当にいなくなったことを申し訳なく思っていたから。その10年の間に、〈栄輔〉に対していろんなことを思うわけじゃないですか。そしたら、自分の想像の何十倍もの姿で帰ってくるっていうのは、安心もするし、嬉しさしかないです。悔しさはまったくない。

松下 僕が再登場をするときに考えていたことがあって。〈栄輔〉や〈潔〉、〈すみれ〉さんや〈紀夫〉さんはみんな戦争を経験していて。でも、〈健〉ちゃんや〈龍〉ちゃん、〈さくら〉ちゃんの世代は戦争を知らない。世代間に溝があるから食い違いもあると思うんですけど、〈栄輔〉はどっちの気持ちも誰よりもわかってる人間だと思うので、そこは、自分にとっての大切な軸にしたいなって思って演じてますね。

高良健吾

これからは兄貴分、弟分ではなく、ライバル関係になっていくんですよね。

高良 それが嬉しいです。僕が思う〈潔〉というのは、闇市で絶対に悩んだり、苦しんだりしないといけないって思っていたんです。戦後という時代において、〈潔〉をヒーローのようには演じることはできなかったけど、悩みや苦しみを知って大人になった〈潔〉は、どんな困難がきても楽しめるんだという意識で今はやっていて。だから、〈栄輔〉とライバル関係になったことも嬉しいというか、楽しみですよね。

松下 〈栄輔〉は、30代中盤という年齢にしては感覚が若いと思うんですよ。だからこそ、これからの世代の子たちが求めているものもわかるし、〈さくら〉ちゃんの世代の悩みもわかる。仕事に対してもすごく前傾姿勢で向かって行っていて。そこは〈潔〉とは違う部分ですよね。俯瞰で見れないというか、見てるつもりなんだけど、自分の感情がまさって前しか見えなくなってるっていうか。

高良 そこは〈栄輔〉が勝ってるんです。〈潔〉はもう追いつけないし、〈潔〉にない部分ばかりを持って帰ってきてますからね。

松下優也

放送も残り2ヵ月となりましたが、今後のお2人がどうなっていくのか、物語の展開が楽しみで仕方ないです。最後に今後の見どころを教えてください。

松下 再登場からしばらくは〈栄輔〉に対して、「この人、何がしたいんやろう?」「何を考えているんやろう?」って思われるかもしれない。でも、〈栄輔〉には自分の中で正しいと思っていることがあるんです。「“黒栄輔”で戻ってきた」とか「ダークサイドに落ちた」って言われたりもするんですけど(笑)、それはあくまでもどちらから見るかによって違っていて。〈栄輔〉サイドから見たら、悪ではないし、ちゃんと自分の貫いてきた信念があって、自分が正しいと思ってきた道を進んできただけだから、そこは、ちょっとでも感じてもらえたらいいなって思います。

高良 僕は、このドラマで、やり続けてる人たちのすごさを感じてるんです。戦時中に“これだ”と思ったものに出会えた人たちが、こんなにもそれを続けていて、ドラマの中でももっともっと続いていく。ひとつのことに対しての人生のかけ方に敬意を払いたいし、僕は理想だなと感じ、こういうふうに生きられたら最高だなと思います。しかも、戦時中、本当に大変だった時代を生きてきた人たちがやり続けて、その人たちが蒔いた種がこれからもっと広がっていく。それが、きちんと形になっていくドラマなので、これからの世代の物語自体も見どころになるかなと思いますね。

松下優也 高良健吾

ありがとうございます。ちなみに、松下さんがいない間はどうしてました?

高良 僕は連絡取ってましたよ。

松下 2ヵ月も空くと、また入っていくのにドキドキするんで、連絡をくれて嬉しかったです。僕が音楽の仕事でニューヨークに行ってたときに高良くんからメールをいただいて。「完成したヤツ観たよ。〈栄輔〉めっちゃ良かったよ」とか。

高良 「ニューヨークどう?」とか、「いつ戻ってくんの?」とかね。

いない間も共演者のことを気にしてるなんて、すごくいい関係性ですよね。

松下 そうですね。本当に〈潔〉が高良くんで良かったなと思いますし、お芝居面でも、人としても支えられたなって思います。ただ、さっきの〈男会〉で、「若い連中みんなでライブに行った」って話してたじゃないですか。その日、僕はいなかったので、うらやましかったです。なに、その面白そうなのって。

高良 いいですよね。焼き鳥食べて、みんなでライブに行くって。

松下 昨日も「いつこっち(大阪)にくるの? 一泊するの?」って誘ってくれて。でも今日、僕、日帰りなんで。また次、誘ってくださいね。

高良 うん、わかった。

X4のライブに招待したりとか?

松下 春にツアーがあるんで、ぜひ来てもらいたいです。

高良 行くよ。〈男会〉のみんなで茶化しに(笑)。

松下 そんな、高良くんとかみんなできたら、お客さん全員、ステージ見ないで、後ろ向くやん(笑)。

高良 あはは。

NHK連続テレビ小説『べっぴんさん』

平成28年10月3日(月)~平成29年4月1日(土) 全151回
【放送時間】
<NHK総合>
(月~土)午前8:00~8:15/午後0:45~1:00[再]
<BSプレミアム>
(月~土)午前7:30~7:45/午後11:00~11:15[再]
(土)  午前9:30~11:00[1週間分]

オフィシャルサイト

『べっぴんさん』主題歌
Mr.Children ヒカリノアトリエ
ヒカリノアトリエ

Mr.Children
ヒカリノアトリエ
2017.1.11発売
TFCC-89625 ¥1,389 + 税(1,500)



<収録曲>

1. ヒカリノアトリエ
2. つよがり (Studio Live)
3. くるみ (Studio Live)
4. CANDY (Studio Live)
5. ランニングハイ (虹 Tour 2016.11.7 FUKUI)
6. PADDLE (虹 Tour 2016.10.14 KUMAMOTO)

高良健吾

1987年生まれ、熊本県出身。2005年にテレビドラマ『ごくせん』(NTV)にて俳優活動をスタート。2006年には『ハリヨの夏』でスクリーンデビュー。『横道世之介』ほかで数々の映画賞も受賞。最近の出演作に【映画】『シン・ゴジラ』(16/庵野秀明 脚本・総監督)、『蜜のあわれ』(16/石井岳龍 監督)、『きみはいい子』(15/呉美保 監督)、『悼む人』(15/堤幸彦 監督)、『私の男』(14/熊切和嘉 監督)【テレビドラマ】『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(16/CX)、『花燃ゆ』(15/NHK)などがある。また、現在オンエア中の『精霊の守り人 悲しき破壊神』(NHK)、映画『続 うつくしいひと』(17年公開/行定勲 監督)にも出演。

オフィシャルサイト

松下優也

1990年生まれ、兵庫県出身。2008年にシングル「foolish foolish」でソロのシンガーとしてデビュー。2015年にボーカル&ダンス・グループ“X4”を結成。2009年に映画『悲しいボーイフレンド』(草野陽花 監督)で俳優デビュー。最近の出演作に【映画】『明鳥』(15/福田雄一 監督)、『時をかける少女』(10/谷口正晃 監督)、『ヒカリ、その先へ』(10/江原慎太郎 監督)【テレビドラマ】『私のホストちゃんS~新人ホストオーナー奇跡の密着6ヵ月~』(14/EX)、『カルテット』(11/MBS)【舞台】『花より男子』(16)、『モンティ・パイソンのSPAMALOT』(15)、『タンブリングFINAL』(14)、『Paco~パコと魔法の絵本~from「ガマ王子vsザリガニ魔人」』(14)、『黒執事』(シリーズ/09・10・13・14)などがある。また、4月よりX4としてライブツアーを開催。

オフィシャルサイト

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