Interview

真野恵里菜、ひと癖ある役から等身大まで…ストイックな姿勢は“ハロプロ根性”から『君と100回目の恋』

真野恵里菜、ひと癖ある役から等身大まで…ストイックな姿勢は“ハロプロ根性”から『君と100回目の恋』

彼女の運命を変えるために100回人生を捧げようとする一途男子と、彼の1回の未来を守るために自分の運命を決めた歌姫――。miwaと坂口健太郎のW主演、さらに完全オリジナル脚本で贈る、時をかける純愛物語『君と100回目の恋』が公開。劇中のバンド“The STROBOSCORP”として「ミュージックステーション」への出演でも話題となった本作で、miwaが演じるヒロイン〈葵海〉の親友〈里奈〉として、“The STROBOSCORP”と二人の恋の行方を見守ってきた真野恵里菜に話を聞いた。撮影時のエピソードや、これまで“アクの強い役”を演じてきたからこその〈里奈〉役での意気込み、さらにハロー!プロジェクト(以下、ハロプロ)時代を経た今の自分についてまで語ってもらった。

取材・文 / 吉田可奈
撮影 / 三橋優美子


『君と100回目の恋』は、キラキラした眩しいシーンがたくさん散りばめられていましたね。真野さん自身、青春時代を重ねるシーンも多かったのではないですか?

私は大学に行っていないので、念願だった“キャンパスライフ”を疑似体験できて、すごく楽しかったです。もし大学に行っていたら、こういう男女のグループがあって、その中の一人を好きになって、でも好きって言えなくて……とか、そんなキラキラした経験が本当にあったんだろうなと思いながら演じていました。

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最初に脚本を読んだとき、どんなことを感じましたか?

原作があるものを映画化することが多い今の時代に、脚本が完全オリジナルと聞いて、これはかなりの挑戦になると思いました。それに、原作がないからこそ、他のキャストの皆さんがどんな解釈をしてくるか、演技をしてみないとわからなかったんです。全員が脚本を読んで感じたものをぶつける作業は、すごくワクワクしました。

撮影中はずっと岡山県に泊まり込みだったと伺いました。

そうなんです。撮影していた1カ月間、ずっとこの映画のことしか考えていなかったので、今まで以上に深く入り込むことができました。東京にいると、ありがたいことに他のお仕事も同時進行することが多いので、頭を切り替えることが多いんですが、ここまで一つの作品に没頭するのは初めてで。本当に勉強になりました。

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撮影の空いた時間もキャストの皆さんと行動することが多かったんですか?

そうですね。撮影が終わったらご飯を食べに行ったりしていました。実は、普段は人見知りする性格なので、そういうことをあまりしないんですよ。でも今回は、同じ場所で同じ期間を過ごしていたので、すごく仲良くなれたんです。その空気感がしっかりと画面にも出ていたと思うので、カメラが回っている場所以外でどう過ごすかも、すごく大事なんだなと感じましたね。みんなと一致団結して作ったと、胸を張って言える作品が出来ました。

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親友〈葵海〉役のmiwaさんとは、どんな交流をしていたんですか?

二人とも人見知りだったんですが、miwaちゃんから進んで声を掛けてくれたので、一気に距離を縮めることができました。空き時間に一緒に映画『ズートピア』(16)を観に行ったんですが、miwaちゃんはナマケモノが出てくるシーンがツボだったらしく、映画館で大声で爆笑し始めたんです。思わず私が「しーっ!」って注意しちゃうくらいに楽しんでいて(笑)。感情を全開にして楽しんでいるmiwaちゃんを見ていると、私もすごく楽しくなっちゃって、その後の数日間は、ずっとそのナマケモノの話題で爆笑していました(笑)。他のキャストの皆さんには引かれていたかもしれません(笑)。

(笑)。すごく仲良くなれたんですね。

はい。すごく良い関係を築けました。その雰囲気も画面に出ていると思います。

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〈里奈〉を演じることで心がけたことはどんなことでしたか?

〈里奈〉は本当に等身大の女の子。親友の〈葵海〉に向かってズバッとアドバイスするのに、自分の恋愛に対して言われると恥ずかしくなって何もできなくなっちゃうような、すごく可愛らしい子なんですよ。その“等身大であること”を強く心がけましたね。

真野さんがここまでナチュラルな役を演じるのは、珍しいですよね。

そうなんですよね(笑)。なぜか私にオファーが来る役は、アクの強い役ばかりで、ここまでナチュラルなお芝居はほとんど初めてだったんです。でも、だからこそ、〈里奈〉はこういう子だって決めつけたり変に役作りしたりするのはやめて、現場でみんなと接する中で、〈里奈〉を見つけていったんです。こんな風に役を模索するのも初めての経験だったので、すごく新鮮でした。

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なぜ今まではアクの強い役ばかりきていたのでしょう?(笑)

それがまだ解明しきれてはいないんです(笑)。でもきっと、アイドル時代に、普段着ないような服を着たり、非現実的な世界の中にいたりしたイメージがあるからなのかな? と思っていて。そういう印象があると、この映画のようなリアルな作品に出演したら、そのイメージが出ちゃうかな、という不安も多少はあったんです。でも逆に、役を通して自分に近い素顔を出せるチャンスだと思って、思い切って演じさせていただきました。役者はあまり自分自身を表現する場がないですが、そういう意味では、この〈里奈〉は普段の私とすごく近いキャラクターだと思っています。

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この数年で様々な役を演じることにより、改めて演技の楽しさに目覚めたのかもしれないですね。

そうですね。私が経験していないことを表現するのはすごく大変ではあるんですが、とにかく楽しいんです。最近では子持ちの役や、結婚もしたことがないのにバツが付く役などに挑戦させていただいたんですが、いろんな人の話を聞いて想像しながら表現していくことがすごく楽しいんです。さらに、この年で大学生にも高校生にもお母さんにもなれるのは、役者ならではの特権ですよね。メイクさんと衣装さんのおかげもあって、様々な表現ができるので、その都度、皆さんの期待以上のものを返せる役者になりたいと思っています。

お話を聞いていると、ストイックな印象を受けました。

きっと“ハロプロ根性”だと思います(笑)。食事や睡眠時間、体調管理などがいかに大切かということも、ハロプロ時代にかなり叩き込まれました。実は今も、横に並んでいる子たちよりも目立つにはどうしたらいいか? と考える癖が抜けないんです(笑)。でもそれは大切なことだと思っていますし、経験できてよかったと思います。

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本作は、“タイムリープ”がキーワードになっていますが、もし真野さんが時間を戻せるなら、何をしたいですか?

実は、この作品に出会うまでは、「もう少しハロプロにいたらどうなっていたかな」「卒業を早めていたらどうなっていたかな」と考えることがあったんです。でも、過去に戻れるのが自分一人なら状況は変わらないし、運命は決まっているんだ、ということをこの映画で気付かされたんです。それなら、戻ることよりも、今をしっかり生きることが大事だと思うようになりました。今、自分の身に降りかかる嫌なことも苦しいことも、全部経験なんだと思えるようになったので、この作品に携わることができて本当に良かったなと思います。

ありがとうございました。それでは最後に、本作を楽しみにしている方にメッセージをお願いします。

この映画は恋愛もの、タイムリープものではありますが、その先入観をすべて取っ払って観ていただきたいんです。きっと人によって受け止め方や着眼点が違う映画だと思うので、ぜひ観た後に、多くの人たちと感想を語り合ってもらいたいですね。映画って、完成して終わりではなく、観た方に感想をもらって成立するもの。私もTwitterやブログでコメントをもらうと嬉しいので、ぜひいろんな人たちと感想を共有して、いろんな余韻が残ればいいなと思っています。

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真野恵里菜

1991年生まれ、神奈川県出身。2008年にハロー!プロジェクトよりソロ歌手としてデビュー。2013年にハロー!プロジェクトを卒業後、バラエティ、テレビドラマ、映画、舞台、女優として活躍中。主な出演作に【映画】『わが母の記』(12/原田眞人 監督)、『劇場版 SPEC~結~ 漸ノ篇/爻ノ篇』(13/堤幸彦 監督)、『THE NEXT GENERATION パトレイバー』(14・15/押井守 監督)、『リアル鬼ごっこ』(15/園子温 監督)、『orange-オレンジ-』(15/橋本光二郎 監督)、【ドラマ】『みんな!エスパーだよ!』(13/TX)、『結婚式の前日に』(15/TBS)、連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(16/NHK)、『逃げるは恥だが役に立つ』(16/TBS)、【舞台】『悼む人』(12)、『ベター・ハーフ』(15)、『グランドホテル』(16)など。出演映画『覆面系ノイズ』が11月25日に公開予定。
真野恵里菜オフィシャルサイト

映画 『君と100回目の恋』

2017年2月4日公開

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同じ大学に通う幼なじみの〈葵海〉と〈陸〉はバンド“The STROBOSCORP”を組み、〈直哉〉と〈鉄太〉、そして〈葵海〉の親友〈里奈〉と共に充実した大学生活を送っていた。あるライブの数日前、〈直哉〉が〈葵海〉への想いを告白。曖昧な態度の〈葵海〉に、〈直哉〉を想い続けてきた〈里奈〉は行き場のない気持ちをぶつけてしまう。そして訪れたライブ当日、7月31日。その日は〈葵海〉の誕生日でもあったが、ライブでは大失敗。その帰り道、〈葵海〉は交通事故に遭ってしまう。しかし気が付くと〈葵海〉は1週間前と同じ教室にいた。動揺する〈葵海〉に〈陸〉が打ち明ける。「俺、時間を戻せる」――。想い合っていた二人は、一緒に1年前に戻り、恋人として幸せな日々を過ごす。そしてライブを成功させるため、特別な曲の制作にとりかかる。しかし実は、〈陸〉のタイムリープには重大な秘密があった。そして、再び運命の7月31日がやってくる……。

【監督】月川翔
【脚本】大島里美
【出演】miwa 坂口健太郎 竜星涼 真野恵里菜 泉澤祐希 太田莉菜 大石吾朗 堀内敬子/田辺誠一

【主題歌】「君と100回目の恋」葵海(miwa)
【劇中歌】「アイオクリ」The STROBOSCORP

【音楽】伊藤ゴロー
【音楽プロデューサー】安井輝
【主題歌・劇中歌プロデューサー】吉竹直樹

【配給】アスミック・エース

オフィシャルサイトhttp://kimi100.com/

©2017「君と100回目の恋」製作委員会


リリース情報

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「君と100回目の恋」Original Soundtrack
2017年1月25日発売
初回生産限定盤(CD+DVD)
SRCL-9291~2/¥3,400(+税)
通常盤
SRCL-9293/¥2,800(+税)

[収録曲]
01. 単純な感情 / The STROBOSCORP
02. 壊れたレコード
03. インフィニート・ボッサ
04. water pipes
05. 静かな
06. Birthday Morning / アンドーズ
07. in the mists
08. water piper
09. 時の冒険
10. BGM / androp
11. Flip the script I
12. Flip the script II
13. 27 / SUPER BEAVER
14. 図書室
15. in the mists II
16. Lost Script I
17. Lost Script II
18. 時のレクイエム
19. Air-Time
20. アイオクリ(movie ver.) / The STROBOSCORP
21. 君と100回目の恋(movie ver.) / 葵海 starring miwa
22. エンディングテーマ
23. アイオクリ -instrumental-
24. 君と100回目の恋 -instrumental-

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