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ロマンポルノリブートのトリを飾る「ホワイトリリー」公開!中田監督、飛鳥凜他初日舞台挨拶に登場!

ロマンポルノリブートのトリを飾る「ホワイトリリー」公開!中田監督、飛鳥凜他初日舞台挨拶に登場!

日活株式会社が1971年に製作を開始した「日活ロマンポルノ」が、生誕45周年を迎え、いままでのロマンポルノの監督を担ったことがない監督陣による新作の製作、そしてクラシック作品の企画上映などによる継続的なロマンポルノ・リブート・プロジェクトがスタートしている。

塩田明彦、白石和彌、園子温、中田秀夫、行定勲という日本の映画界を牽引している個性的な5人の監督による完全オリジナル新作が2016年11月より順次公開。『ジムノペディに乱れる』(行定勲監督)、『風に濡れた女』(塩田明彦監督)、『牝猫たち』(白石和彌監督)、『アンチポルノ』(園子温監督)が公開され、オーラスを飾る第5弾『ホワイトリリー』が2月11日に公開となった。 本作は、ロマンポルノの名称・小沼勝監督のもとで助監督として学び、日本のホラー映画の第一人者である、中田秀夫監督がメガホンを取った作品。師弟関係の女性2人を中心としたレズビアンの世界で、女性同士の究極の恋愛を描いている。

その公開初日2月11日(土)に、新宿武蔵野館にて中田秀夫監督、出演した飛鳥凜、山口香緒里、町井祥真による舞台挨拶が行われた。

中田監督は1985年に日活に入社し、自身でロマンポルノ作品の監督ができなかった想いを今作に込めたという。終演後と言うこともあり、冒頭の挨拶で“リブート作品5本全て観た方は?と来場者にアンケートを実施した監督は「日活OBとしては、5本でチーム1本だと思っています」とコメント。公開日を迎え「同じ想いを持った巨匠監督の他界、そして当時監督できなかった同世代の仲間たちの想いを背負って公開初日を迎えられ、感慨もひとしおです」と、新作5名の監督の中で唯一当時の空気感を継承した中田監督の想いを語った。

オーディションで出演が決まった<はるか>役の飛鳥は、「オーディションは約2年前なんですけど、“この役をやりたい”という思いで臨んだオーディション会場には女性が沢山いて、脱落式でした。実際、下着姿で濡れ場を演じられるかどうかも審査されて、とても緊張しました」と当時を振り返り、合格した時は中田作品に参加できる喜びと同時に覚悟を決めたと語った。

山口は、「18で仕事を始め、当時良くして頂いたスタッフからロマンポルノからも多くの女優さんたちが大きくなっていったという流れから“女優は脱がなきゃだめだよ”って話を聞いていて。まじめだった私は作品に必要ならば演じたいと考えてましたが、この年でロマンポルノのお話を頂けるとは思っていませんでした。身体に自信があったわけではないので、実際の裸を監督に見てもらう場を設けてもらって」とのエピソードも披露した。

二人の秘密に入りこむ<悟>役を演じた町井もオーディションでの出演だったようだ。「当時受けていたオーディションがうまくいかない時期で、今作の女性陣は決まっている中、男性役が決まらないと1カ月位オーディションをやってました。毎週、ドキドキして生きた心地がしなくて。合格の連絡がマネージャーから来た時には“僕なんかでいいんですか”という思いとと共に<悟>を自分のものにしていこうと決めました。」と覚悟を決めたことを語った。

大変だったシーンは?と問われると、中田監督は師匠である小沼監督の作品『昼下がりの情事 古都曼陀羅』へのオマージュと思われるエピソードを語り、「神社での濡れ場のシーンがあるんですが、基本的に内緒でやるんです。住職がお茶を持ってくるのを、照明技師が必死で止めてたんです」と、会場を盛り上げた。「現在は法的順守が大事だから、きちんと神社に許可を取ろうと相談したところ、“神様はそんな小さくありません”と許可を頂き、感動した」と撮影秘話を披露した。

飛鳥は、中田監督がダイニングで“緊張と緩和”を演出したシーンについて「血のりもしたし、時子先生(山口)が見ているところで濡れ場を演じるシーンが、はちゃめちゃで大変でした。」と苦労を語った。山口は1週間しかない撮影スケジュールで、深夜・早朝の繰り返しが大変だったようだが、中田監督の現場にはいたく感動したという。「殺伐とした雰囲気になるんですが、監督の作る現場、スタッフの方々の雰囲気がホント良くて、こんな現場あるんだなと久々に経験させてもらった」と熱い想いを持った映画制作現場からの作品を裏付けるコメントだった。
町井は、撮影に入った最初のシーンから濡れ場を演じることを求められ、思い切った演技ではないと判断した監督が「町井君、そこには“メス”と“オス”しかいないんだよ!」とゲキを飛ばされたエピソードを披露して会場を笑わせていた。

心を縛りあうということをテーマにしたこの作品からSかMを聞かれ、飛鳥は「なんでも自分で決めたいと思うタイプなのでSです。」と答えると山口は「苦しむ時間が嫌いじゃないのでMじゃないかと。」と役回りとは全く逆だったことがわかった。中田監督は「若い女性から怒られるのにグッとくるからMです。」とオチをつけて会場を沸かせた。
最後に、中田監督は「50周年に向けて、第2弾、第3弾と女性や若手の監督だったりと、オリジナルで映画をなかなか作れない時代なので、いろいろなところで推薦していただくことで、一度水面下に潜ったロマンポルノを飛翔させるべくお力をお貸しいただければと思います。」と、今後のリブートプロジェクトの継続を望む言葉を込め、締めくくった。
関東ではあるが、3月から楽天地シネマズ錦糸町での凱旋上映も決定したようで、見ていない作品も是非チェックしてほしい。

取材・文 / エンタメステーション編集部

映画『ホワイトリリー』

2017年2月11日(土)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開

傷ついた過去を慰めあうように寄り添い生きてきた二人の女。彼女たちの秘密に踏み込んできた男によって、それぞれの愛が暴走をはじめる……。
ロマンポルノの名匠・小沼勝監督の元で助監督として学んだ中田秀夫監督が、初めてのロマンポルノでレズビアンの世界に挑み、歪んだ愛の果てにある女同士の究極の純愛を描く。

監督:中田秀夫
脚本:加藤淳也 三宅隆太
キャスト:飛鳥凛 山口香緖里
町井祥真 西川カナコ 三上市朗 鎌倉太郎  伊藤こうこ 榎本由希 松山 尚子 はやしだみき

企画製作・配給:日活
2016/日本/80分/5.1ch/ビスタ/カラー/デジタル/R18+
©2016日活

オフィシャルサイトhttp://www.nikkatsu-romanporno.com/reboot/whitelily/