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故郷・岡山でB'z稲葉浩志が証明した圧倒的な音楽の幸福感

故郷・岡山でB'z稲葉浩志が証明した圧倒的な音楽の幸福感

INABA / SALAS“CHUBBY GROOVE TOUR 2017”
2017.2.15 岡山CRAZYMAMA KINGDOM

2月15日、僕は岡山に向かうべく新幹線のチケットを買った。すでに20年以上もB’zを追走していながら、稲葉さんの故郷である岡山でのライブを体験したことがなかったゆえ、だ。新神戸駅を過ぎたあたりから、備前の国に近寄っていく言い知れぬ拍動がある。それは昔、稲葉さんが高校の授業を早退して、ポリス(UKのバンド)のライブを観に、倉敷に向かった時の拍動と同じものかもしれないし、違うものかもしれない。少なくとも言えることは「ライブにときめいている」という点では、一点の曇もない。

岡山CRAZYMAMA KINGDOM(ライブハウス)は、僕の眼鏡のレンズを拭わなければならぬほどの熱量だった。稲葉さんいわく「僕は、県北の出身なので、岡山は都会でした。かっこいい服とかたくさんありました」とのこと。「AISHI-AISARE」の強靭な8ビートが、容赦なく客席に叩き込まれて、本編は終了した。何やら、岡山まで揺られてきた新幹線の車窓に飛んでいく愛しい数々の風景に寄せた雑感にも近い純粋概念が、ステージ上から放たれるようだ。

今回のツアーでは、カヴァーが2曲あった。1曲はデヴィッド・ボウイの「MOONAGE DAYDREAM」であり、もう1つはザ・クラッシュの「POLICE ON MY BACK」である。どちらもアーティスト(バンド)のキャリアにあっては初期の楽曲だが、それが、10代の稲葉さんをとらえ、海を越えてスティービーと共鳴し、故郷の岡山で演奏しているという現実が、我が耳を圧倒していった。そうした“連鎖”が自分を育んだ大切なものとして凝固し、どこにも行き場がないような故郷のライブハウスで音楽開陳される幸福感は、何物にも代えがたいものだったと言える。

文 / 佐伯明

稲葉浩志

9月23日生まれ。岡山県出身。1988年、B’zでデビュー。ヴォーカル及び作詞を担当。1997年、全作詞・作曲・編曲を手掛けたソロとしての1stアルバム「マグマ」をリリース。2004年からはソロライブツアーも開催。2014年は4年ぶりのアルバム「Singing Bird」をリリースし、東京・品川ステラボールで10公演のライブを行った。2016年1月13日に約5年半ぶりのシングル「羽」を発表し、2016年1月~3月に全国アリーナツアー「Koshi Inaba LIVE 2016 ~enIII~」を開催。ツアーファイナルを日本武道館で行った。2016年8月24日には、配信シングル「YELLOW」発表。

稲葉浩志オフィシャルサイトhttp://en-zine.jp/
B’zオフィシャルサイトhttp://bz-vermillion.com


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スティーヴィー・サラス / Stevie Salas

カリフォルニア州サンディエゴ出身。デビュー前からGeorge ClintonやRod Stewartのリードギタリスト、UKヒット曲のWas (Not Was)「Out Come the Freaks」の共同プロデュースなどで活動。デビュー作「Colorcode」はヨーロッパ諸国でカルト的なクラシック作品であり、日本では2作目の「Back from the Living」がThe Rolling StonesやAerosmith を抑え、ベストアルバムと評された。稲葉浩志の作品ではアルバム「Peace Of Mind」「Hadou」に参加している。

オフィシャルサイトhttp://www.steviesalas.com


INABA / SALAS
CHUBBY GROOVE
2017年1月18日発売
【初回限定盤 CD+DVD】
BMCV-8050 ¥3,700+tax

【通常盤 CD】
BMCV-8051 ¥2,800+tax

VERMILLION RECORDS

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