Interview

広瀬すず&大原櫻子、親友同士で語る『チア☆ダン』撮影と劇中歌制作の知られざるエピソード

広瀬すず&大原櫻子、親友同士で語る『チア☆ダン』撮影と劇中歌制作の知られざるエピソード

2009年3月、福井県立福井商業高等学校のチアリーダー部“JETS”が全米チアダンス選手権大会で優勝した。この実際に起こった奇跡のような話を、広瀬すず主演で実写映画化! これまで以上に大変だったというチアダンスの特訓をこなし、感動を呼ぶ見事なダンスを見せてくれた広瀬すずと、プライベートでも親友であり、本作の主題歌の『ひらり』と挿入歌の『青い季節』を歌った大原櫻子のスペシャル対談が実現。撮影時のエピソードや楽曲完成までの秘話はもちろん、二人の普段の仲の良さが垣間見える可愛らしいトークは必読です!

取材・文 / 吉田可奈 撮影 / 三橋優美子
ヘアメイク(広瀬すず):菅野綾香(ENISHI)
スタイリスト(広瀬すず):安藤真由美(super continental)
ヘアメイク(大原櫻子):木内真奈美(オティエ)
スタイリスト(大原櫻子):赤石侑香(辻事務所)


完成した映画『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』をご覧になって、いかがでしたか?

広瀬 JETSのメンバーに心から感情移入してしまい、胸が熱くなりました。もちろん、このお話の基となった初代JETSのみなさんが素晴らしいからこそ、このような映画になったんですが、何よりも、この作品でのJETSメンバーの頑張りを知っているからこそ、すごく感動したんです。私たちはこの撮影に入るまで、ほとんどがチアダンスの初心者。そのときのことを思い出すと、改めてこみ上げてくるものがありました。

相当練習したんだな、というのが伝わってきました。

広瀬 私自身、『ちはやふる』(16)の競技かるたや、『海街diary』(15)でのサッカーなど、かなり練習を重ねてから撮影に入ることが多いんです。なので、今回のチアダンスも相当な覚悟をしていたのですが、いろんなパターンのダンスを覚えて、みんなで合わせるというのは、かなり大変でした。この映画は、「ここだけ撮影できればいい」というものではなくて、ちゃんとダンスをインプットして、マスターしなくてはいけなかったんです。福井弁なども体に染み込ませなければ良いものは出来ないと思ったので、今まで以上に大変でしたね。さくちゃん(大原櫻子)も出演しているのですが、ものすごくキレのいいチアダンスを披露してくれたんですよ。

大原 いやいや、私が覚える量に比べたら、すずちゃんはその何倍も覚えなくちゃいけなかったんです。普段からよく連絡を取り合っていて、すずちゃんがずっとチアダンスを練習していることを知っていたので、その努力に感動しました。

大原さんは、この作品を観てどんなことを思いましたか?

大原 チアダンスをしたことのない女の子たちが全米を制覇するという話は本当に壮大だし、嘘のような話に聞こえますよね。でも、彼女たちは本当にやってのけるんです。しかも、それが実話を基にしているからこそ、すごく感動しましたし、すずちゃんや(中条)あやみちゃん、その他のみんなの頑張りを観て、みなさんのことを人として尊敬しました。観終えた後は、「私も頑張ろう!」と心から思えたんです。

撮影中も連絡を取り合っていたんですか?

大原 取ってたよね。

広瀬 うん。さくちゃんがダンスシーンを撮影した後にも会ったよね。そこでさくちゃんは短時間しか練習をしていないのに、完璧にダンスをこなしてたんです。その姿をJETSメンバーのみんなと見て、「なんで私たちはこんなに時間をかけているのにできないんだ!」って思い詰めたこともあったんです。

大原 えっ! 嘘でしょ!?(笑)

広瀬 本当だよ。さくちゃんのダンスを見て、みんなで焦ったからね。

お二人とも、お仕事に対してとても熱く、がむしゃらなタイプに見えますが、プライベートではどんな感じなんですか?

大原 プライベートは正直……。

広瀬 てろんてろんだよね(笑)。

大原 うん(笑)。てろんてろんです(笑)。

広瀬 でも、さくちゃんは、自分自身がどんなに辛くても他人のことを心配して、愚痴とか言わないんですよ。それがすごいなと思うんです。私はすぐに弱音を吐いちゃうもん(笑)。

大原 それはすずちゃんが本当に大変だからだよ~!

広瀬 いやいや。頑張っているさくちゃんの姿を見ると、「もっと頑張らなくちゃ」って、いつも刺激をもらっています。

忙しい中でも、時間を作って二人で会うことが、リフレッシュになっているのかもしれないですね。さて、今回は主題歌の『ひらり』と挿入歌の『青い季節』を大原さんが担当されています。この楽曲はどのように作られたのですか?

大原 『青い季節』は、この映画のための書き下ろしだったので、主人公の〈(友永)ひかり〉ちゃんを演じたすずちゃんの気持ちを反映させたかったんです。なので、すずちゃんに電話をして、すずちゃんとして〈ひかり〉ちゃんを生きて、どう思ったかを聞きました。

広瀬 インタビュアーさんみたいでした(笑)。

大原 そしたら、すごく良いことを言ってくれたんですよ。

どんなことを言ってくれたんですか?

大原 「アメリカの大会でスポットライトを浴びたときに、“自分の足で立てている”って実感したんだよね」と言っていて。そこで見た景色は、今の自分にしか見られないし、今しか感じられないものなんだって教えてくれたんです。それを聞いた瞬間、なんて素敵なことなんだって思った反面、すごく儚さを感じたんです。その気持ちを、作詞家のいしわたり淳治さんに伝えたら「明日が見えないのは 今が眩しいから」って書いてくださったんです。

広瀬 すごい! 鳥肌が立った!

大原 本当にすごいよね。その他の歌詞も、全部が私たちのことを代弁してくれているようで、心から共感できる歌詞になったんです。

広瀬 私も最初に聴いたときに、自分たちの想いがそのまま言葉になって、リズムに乗って、吐き出してもらえているような気持ちになったんです。それに、すごく楽しい音楽だったから、ニヤニヤしちゃいました(笑)。

大原 普段から仲が良いからこそ、すずちゃんのことはわかっていたし、一緒にお仕事ができるのなら、ちゃんと一緒に作りたいと思ったんです。それがすごく素晴らしい形になって、嬉しかったですね。

広瀬 レコーディングに行くときも、「頑張れ~!」ってメッセージを送って、どんな曲になるのかすごく楽しみにしていたんです。いざ出来上がったら、タオルを振り回したくなるような曲だったのですごく楽しかったし、嬉しかったです。

 一方の『ひらり』は、すごくドラマティックなバラードですよね。

広瀬 この曲が映画で流れる瞬間は、みんなの夢が満開に咲いているときなんです。だからこそ、この曲を聴くとみんなのことが恋しくなります。それに、エンディングで〈ひかり〉の後輩たちが全米に向かって花を咲かそうとしている姿が曲と重なって、すごくウルウルしちゃいました。

大原 今のコメントが素敵すぎて泣きそうになっちゃった(笑)。実は、「一緒に試写を観ようね」って約束していたんですが、仕事の都合で入れ違いになってしまったんです。なので、観終えたときにお互い長文のメッセージを送り合って気持ちを伝えました。

広瀬 珍しく長文だったよね。いつもは一言とか、要件しか送らないのに(笑)。

大原さんから見て、広瀬さんと〈ひかり〉はどこが似ていると思いますか?

大原 すごく思いやりがあって優しいところと、ただ立っているだけでも人を惹きつける魅力があるところですね。〈ひかり〉ちゃんの魅力は笑顔ですが、すずちゃんには湧き上がるオーラがあるんです。

広瀬 でも私は〈ひかり〉ほど優しくないよ。

大原 そう?

広瀬 だって、あるシーンでセンターを指名された〈ひかり〉は、これまでセンターだった〈(玉置)彩乃〉を気遣って、先生に掛け合いに行くんです。もし私なら、純粋に喜ぶと思ったんです。もちろん、良きライバルに対しての想いはあるけど、自分にも向上心があるから、センターを任されるのはすごく嬉しいこと。だから、〈ひかり〉の気持ちがよくわからなくて、何度も監督とその気持ちを話し合ったんです。その他のシーンでも、どうしても〈ひかり〉がセンターになれないことに「めっちゃ悔しい!」って思っていて(笑)。改めて自分の性格は負けず嫌いなんだなって思いました(笑)。

大原 本当に負けず嫌いだよね(笑)。でも、プライベートは……。

広瀬大原 てろんてろん(笑)。

大原 あはは。そのメリハリは凄いと思うよ。

では最後に、本作を楽しみにしている方にメッセージをお願いします。

大原 この映画は、最初はコミカルで笑えるシーンがすごく多いのに、エンドロールは涙でスクリーンが見えなくなるくらい感動するんです。それくらい感情を突き動かされるセリフがすごく多いんですよね。なかでも、(チアダンス部顧問の)先生役の天海祐希さんのセリフがすごく良いので、ぜひ注目して聞いてほしいですね。あとは、なによりも、実際にあった話だということに改めて注目してもらいたいんです。だって、全米制覇ですよ!? 日本一になるだけでも大変なのに、全米制覇してしまう彼女たちの努力を観逃さないでほしいですね。

広瀬 高校生の女の子たちがこんなにも努力をして、無理だと思うことを乗り越えようとする。そんな彼女たちを、全力で支えようとしてくれる先生に出会えることも、なかなかないと思うんです。その追体験をさせてもらったのは本当に貴重で、贅沢な時間だったなと思います。そして、演じることで改めて本物のJETSさんを心から尊敬したんです。運命を自分たちの手で変えていく魂のようなものが詰まっているので、どの世代の方が観ても楽しめる作品になったと思います。本当に笑って泣ける映画になっているので、多くの人に観てもらいたいですね。そして、この映画が、観た人の背中を押すようなきっかけになったら嬉しいです。

広瀬すず

1998年生まれ、静岡県出身。2012年に雑誌『Seventeen』の“ミスセブンティーン”に選ばれ専属モデルとなる。ドラマ『幽かな彼女』(13/CX)で女優デビューを果たし、『学校のカイダン』(15/NTV)で連続ドラマ初主演。第68回カンヌ国際映画祭コンペティション部門にエントリーされた映画『海街diary』(15/是枝裕和 監督)での演技が絶賛され、第39回日本アカデミー賞新人俳優賞をはじめ多くの賞に輝いた。2016年は、第40回日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞した『ちはやふる -上の句-』(小泉徳宏 監督)、優秀助演女優賞に輝いた『怒り』(李相日 監督)、『四月は君の嘘』(新城毅彦 監督)に出演し、エランドール賞新人賞を受賞。今年は本作の他、映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』(8月18日公開/新房昭之 監督/声の出演)、『三度目の殺人』(9月公開予定/是枝裕和 監督)、『先生!』(10月28日公開/三木孝浩 監督)が公開待機中。

オフィシャルサイトhttp://www.web-foster.com/pc/artists/hirose/suzu

大原櫻子

1996年生まれ、東京都出身。2013年に映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』(小泉徳宏 監督)のヒロインオーディションで5000人の中から抜擢され、スクリーン&CDデビューを果たす。翌年、女優として第23回日本映画批評家大賞で、シンガーとして第56回輝く!日本レコード大賞で新人賞ダブル受賞という快挙を遂げた。2015年、ソロデビュー満1年でNHK紅白歌合戦に初出場。2016年、全公演完全ソールドアウトとなった3rdツアーを開催し、ツアーファイナルは自身初となる日本武道館公演(追加公演含めて2DAYS)を成功させた。映画・ドラマの主な出演作に、ドラマ『水球ヤンキース』(14/CX)、『恋仲』(15/CX)、『好きな人がいること』(16/CX)、映画『舞子はレディ』(14/周防正行 監督)など。現在、本作の主題歌であるニューシングル『ひらり』が発売中。また5月からは初の主演舞台『Little Voice(リトル・ヴォイス)』に出演する。

オフィシャルサイトhttp://sakurako-web.com/

映画『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』

全国東宝系にて大ヒット公開中!

県立福井中央高校に入学した〈友永ひかり〉は、中学からの同級生でサッカー部の〈山下孝介〉を応援したいためだけにチアダンス部へ入部する。しかし彼女を待ち受けていたのは、顧問の女教師〈早乙女薫子〉による、「目標は全米大会制覇! おでこ出し絶対! 恋愛禁止!」という超厳しいスパルタ指導だった。早々に周りが退部していく中、チームメイトで部長の〈玉置彩乃〉の存在もあり、何とかチアダンスを続けていく決意をする〈ひかり〉。しかし、素人だらけのチームは、初めての大会で観客に笑われるほどの失敗をしでかしてしまう。チーム内での確執も深まり、みんなの気持ちは完全にバラバラになってしまった。しかし、校長や教頭が廃部を決定する寸前、〈ひかり〉は校長室におしかけ「私たちアメリカで優勝します!」と宣言してしまう。

【監督】河合勇人
【脚本】林民夫
【音楽】やまだ豊

【出演】
広瀬すず
中条あやみ 山崎紘菜 富田望生 福原遥
真剣佑 柳ゆり菜 健太郎 南乃彩希
大原櫻子 陽月華 木下隆行(TKO) 安藤玉恵 緋田康人 きたろう
天海祐希

【主題歌】『ひらり』
【挿入歌】『青い季節』
大原櫻子(ビクターエンタテインメント)

【配給】東宝

オフィシャルサイトhttp://cheerdance-movie.jp/

©2017 映画「チア☆ダン」製作委員会

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関連書籍

ノベライズ「チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話」

みうらかれん(文)
榊アヤミ(絵)
KADOKAWA / アスキー・メディアワークス / 角川つばさ文庫


チア☆ダン「女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話」の真実

円山夢久(著者)
KADOKAWA / アスキー・メディアワークス

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