LIVE SHUTTLE  vol. 120

Report

Skoop On Somebody デビュー20周年アニバーサリー企画の第1弾がスタート!

Skoop On Somebody デビュー20周年アニバーサリー企画の第1弾がスタート!

デビュー以来、大人のラブ・ソングを歌えるグループとして日本のソウル/R&Bシーンを牽引してきたSkoop On Somebodyが、2月21日、20周年を迎えた。今年はこれからさまざまなアニバーサリー企画が計画されている。その第一弾として、”Skoop On Somebody 20th anniversary LIVE Vol.1 「Live in gloom」at JZ Brat Sound of Tokyo 7days”が、デビュー記念日をまたぐ2月18〜26日に開催された。会場となったJZ Brat Sound of Tokyoは、洋邦問わずジャズ系の一流ミュージシャンが出演する極上のナイト・スポット。「Live in gloom」というタイトルには、いつもとちょっと違う「gloom」=「ムーディな薄暗がり」のなかで音楽を楽しんでほしいという意味と、「僕らのリビングルームへようこそ」という意味をこめたという。

スタッフなど周囲の人々からは、祝祭感あふれた華やかな20周年企画も提案されていたそうだが、TAKEもKO-ICHIROも、「ありがたいことだけど、なんかちょっと違うかも」と、そこへは向かわなかった。代わりに、自分たちの今の気持ちにフィットするこの「7days」というカタチを選んだ。派手なお祭りにするのではなく、デビューを夢見て大阪でセッション三昧の夜を送っていた時代、つまり、Skoop On Sombodyの原点に帰るスタイルをとったわけだ。

やわらかい笑顔で、心地よさそうに観客と対峙するふたりからは、「20周年だからこそ地に足をつけたチャレンジをしたい」という奥底の静かなる意志が伝わってくる。それを証明するかのように、この「7days」では、TAKEの声とKO-ICHIROのピアノだけで自分たちを曝け出して奏でる日と、サポート陣とともにグルーヴィーなサウンドを聴かせる日の2パターンを用意。さらに、毎回違うセット・リストに挑むという徹底ぶりだった。編成や楽曲によってまったく違う魅力を提示できるのは、それぞれがボーカリスト、キーボーディストとして研鑽を積み、技術とハートの奥行きを広げてきたからこそだろう。

デビュー記念日のこの日はバンド編成。メンバーは、磯貝サイモン(g、cho)、GAKUSHI(k、b、cho)、福長雅夫(d、perc)といった若手の強者たちだ。TAKEが中心となってぽつりぽつりとヒストリーを語りながらの構成で、まずはデビュー前、大阪ミナミあたりでよくセッションしていたというモンテル・ジョーダンの「This Is How We Do It」から。続いて、まだSKOOPという名前だった頃のデビュー曲「No make de on the bed」。めったに聴けないこの曲に、会場からはため息のような歓声が上がった。サポート陣との阿吽の呼吸で、色気のあるメロウなグルーヴが紡がれていく。「バラ色」では、観客もじっとしていられず、定番の追っかけコーラスで加わる。曲が終わるやTAKEが冗談めかして、「じゃ、最後の曲です」と言うくらい、演るほうも聴くほうも序盤からすごい熱気だった。

「理想の音楽を追い求めて、恵まれた環境でデビューさせてもらったから、実はもっといきなり売れると思ってたんだよね」とTAKEが本音をこぼすと、KO-ICHIROも「10位どころか、オリコンに載ってなかったですからね」と、苦笑いで当時を振り返った。そんなある意味せつないエピソードから、「僕たちはR&Bのブルースの部分を大事にしてきた」と、本当にせつない「想い」をゆったりと。KO-ICHIROが弾くフェンダー・ローズ(エレピ)の音が、当時の匂いを運んでくるようだった。
「どれだけの人に届いているんだろうと悩んでいた」頃に出したSKOOP名義最後の「Where do we go」も、デビュー曲同様これまでライブではあまりやってこなかったナンバーだ。完璧なコーラスに彩られたこのゴスペル調の曲を聴きながら、彼らが何かを乗り越えようとしてた時代にふと思いを馳せた。理想と現実とのはざまで、きっと表には出せないいろんな葛藤を抱えていたんだろう。

「2回目のデビューという気持ち」でSkoop On Somebodyと改名して出した「ama-oto」では、遅まきながら路上ライブやインストア・ライブに積極的に取り組み、「人のありがたみを知った」というエピソードをしみじみと。なんとサポートのGAKUSHIは、当時憧れのSkoop On Somebodyのインストアに何度も足を運んでいたという。葛藤にもがいていた彼らの音楽が、それでも脈々と次世代に受け継がれていたという事実に、思わずジンとしてしまった。
「潮騒」、「Nice’n slow」と、これぞSkoop On Somebodyと言える濃密なベッドサイド・ミュージックで観客をうっとりさせたあとは、「みんなの曲になった」とスマッシュヒット「sha la la」を晴ればれとした表情で披露。「いろんな人とコラボすることで世界が広がった」と聴かせてくれた、映画やドラマやCMなどとの一連のタイアップ曲のメドレーも、実に楽しかった。

ラスト・スパートは、「Wednsday Lady」、「Sunny Day」、「UP」と、最新のミニ・アルバム2枚から、クールでハッピーで最高にポップなナンバーを続々とけしかけた。KO-ICHIROのリーダーシップのもとで巻き起こるメンバーの化学反応で、素敵な音のマジックが生まれ、それに面白いように反応するTAKEの歌声が、どんどんと高みに向かっていく。それはもうファンタスティックとしか言いようのない光景だった。本編最後は「My Life〜風に吹かれて」。歩んできた道のりと心情が楽曲ごとに刻み込まれていることをあらためて知った観客は、Skoop On Somebodyとともに歩んだそれぞれの20年も重ねてこの人生讃歌に聴き入り、大きな感動と幸せを噛みしめたことだろう。

「今の僕たちの気持ちに近いかもしれない」と、アンコールではダニー・ハサウェイのバージョンで「A Song For You」をふたりだけで。昨年末亡くなったレオン・ラッセルへの追悼の意もこめられている気がして、空へ祈りを届ける気持ちで耳を傾けた。そして、オーラスに届けられたのは、なんと「7days」の間に「歌詞を書き直しては育てている」という新曲だった。片方ずつの翼を合わせれば空をも飛べるというこの歌は、Skoop On Somebodyの未来に向けたふたりの「決意」に思えたのだった。

デビュー前から夜の居場所であったステージにポンと素のまま立ち、何も飾らない自分たちの言葉で語り、心で感じるままに奏でた20周年。演出されたショーではけっして見ることのできない、彼ら発信の「本音」に触れられた貴重な一夜だった。
3月頭からは、ふたりだけで全国20箇所を回るアニバーサリー・ツアーVol.2「Coming 2 you」がスタート。5月24日には「めちゃくちゃいい!」と本人たちが豪語する5年半ぶりのシングルもリリースされ、6〜7月のアニバーサリー・ツアーVol.3へと続いていく。観客とのさまざまな距離感のなかでトライする「地に足をつけたチャレンジ」が、この1年でどう育っていくのか、楽しみでならない。

取材・文 / 藤井美保

リリース情報

★5月24日にシングルとしては約5年半振りとなる20周年記念シングルをリリース決定!★
詳細はオフィシャルサイトで随時発表となります。

sos_sdJK

SING+DANCE(シング アンド ダンス)

2016年6月15日発売

【初回生産限定盤(CD+DVD)】
SECL-1914~15 ¥2,315+税
【通常盤(CD)】
SECL-1916 ¥1,852+税
【収録曲】

[CD]
01.UP
02.Oh My Friend
03.THE MUSIC
04.Love Song
05.Because
06.Wednesday Lady [DVD] ※初回生産限定盤のみ
01.UP(Music Video)
02.Love Song(Music Video)
03.Because(SPECIAL DOLPHINS PERFORMANCE in AQUA PARK SHINAGAWA)

ライブ情報

Skoop On Somebody 20th anniversary LIVE Vol.2「Coming 2 you」

3月19日 (日) 長崎県美術館2Fホール

3月20日 (月・祝) 熊本ぺいあのPLUS
3月22日 (水) 宮崎ニューレトロクラブ
3月24日 (金) 鹿児島Live HEAVEN
3月26日 (日) 高松SUMUS cafe
3月28日 (火) 神戸クラブ月世界
3月29日 (水) 神戸クラブ月世界
3月31日 (金) 金沢 21世紀美術館・シアター21
4月05日 (水) 盛岡 あさ開十一代目源三屋
4月06日 (木) 青森 1/3
4月08日 (土) 山形 蔵オビハチ
4月09日 (日) 郡山 THE LAST WALTZ
4月11日 (火) 栃木悠日カフェ
4月12日 (水) 群馬SLOW TIME Cafe
4月17日 (月) Motion Blue YOKOHAMA


Skoop On Somebody 20th anniversary LIVE Vol.3

6月10日(土)新神戸オリエンタル劇場
6月11日(日)名古屋芸術創造センター
6月18日(日)豊洲PIT
6月25日(日)道新ホール
7月01日(土)大阪サンケイホールブリーゼ
7月02日(日)福岡イムズホール
7月08日(土)広島ブルーライブ
7月14日(金)仙台Rensa
7月15日(土)新潟LOTS
7月22日(土)横浜ランドマークホール
7月23日(日)横浜ランドマークホール

Skoop On Somebody

97年SKOOPとしてメジャーデビュー。2000年現在のアーティスト名に改称。TVドラマや映画の主題歌、人気TVアニメ『BLEACH』『エンジェル・ハート』のエンディングテーマに抜擢されるほか、CMソングに起用された『sha la la』がロングヒットを記録。ミュージカル楽曲の書き下ろし、東方神起やCHEMISTRY、関ジャニ∞など様々なアーティストへの楽曲提供や楽曲アレンジメント、ヴォーカル参加などその活動は多岐に渡り、近年は海外公演も多数行う。ヴォーカルTAKEはブロードウェイミュージカル「RENT」のトム・コリンズ役として出演するなど俳優としても活動中。May J.、クリスタル・ケイ、広瀬香美など女性アーティストをゲストに迎えたデュエットアルバムや、あたらしい朝を思わせる新境地のミニアルバム『THE SOUND OF SUNRISE』など、オリジナル作品のリリースを続け、2015年にはエプソン アクアパーク品川にて、ドルフィンパフォーマンスと生演奏とのコラボイベントを開催し話題に。2016年 活動の経歴は20年目を迎え、アニバーサリーイヤーを精力的に活動中。

オフィシャルサイトhttp://www.skoop.jp/index.php

vol.119
vol.120
vol.121