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山崎育三郎&昆夏美の生歌、メンケンのピアノメドレー『美女と野獣』の世界に包む来日会見

山崎育三郎&昆夏美の生歌、メンケンのピアノメドレー『美女と野獣』の世界に包む来日会見

不朽のディズニー・アニメーションの名作を、エマ・ワトソンを主演に迎えてディズニーが自ら実写映画化した『美女と野獣』。アニメーションの『美女と野獣』(91)の他、『リトル・マーメイド』(89)、『アラジン』(92)などのディズニー作品でアカデミー賞を8度も受賞したディズニー音楽の巨匠アラン・メンケンが音楽を手掛け、『シカゴ』(02)、『ドリームガールズ』(06)のビル・コンドンがメガホンをとった本作。すでに公開中のアメリカをはじめ、全世界で大ヒットを記録している。4月21日の日本公開を前に、アラン・メンケンとビル・コンドンが来日し、都内で記者会見が実施された。会見には日本語吹替版の〈ベル〉役の昆夏美と、〈野獣〉役の山崎育三郎も登壇。昆と山崎が『美女と野獣』の生歌を、そしてメンケンがメドレーの生演奏を披露し、それぞれに本作への想いを語った。


『美女と野獣』のボール・ルームのシーンを再現した会見に、アラン・メンケンとビル・コンドンが登場すると、会場は盛大な拍手で包まれた。

美女と野獣

コンドンはアニメーション版について、「世界中で愛されている、“古典”ともいえる素晴らしい作品。完璧な映画です」と語りながら、「実写では、心理描写や背景など、もっとキャラクターについて語ることが出来るのではないかと考えました。実際にその出来事が起きているということを信じてもらえるような、現実味を帯びた作品にしたかった。そこで新しい歌や新しいシーンが誕生しました」と本作でのこだわりを語った。

そして〈ベル〉役を演じたエマについて「91年のアニメーション版の〈ベル〉は、当時、ディズニーの女性像として新境地を開拓したと評価されました。男の子よりも本に関心があるという、教養のある素敵な女性像です。そこから25年経って、〈ベル〉も前進していなければならない。今回の私たちの意図としては、本作の〈ベル〉は出来るだけ強い女性として描きたいという想いがありました。エマ自身も21世紀の強い女性像を体現していますし、一緒に仕事するには理想的な相手でした」と語り、エマを絶賛した。

美女と野獣

本作を「心から誇らしく思える作品」だと語るメンケンは、「(アニメーション版の頃に)作詞家のハワード・アシュマンが病を抱えていて、余命宣告されていたんです。その中で『美女と野獣』を作り上げたので、自分にとって、非常にエモーショナルな作品なんです」と、本作への思い入れの強さを、真摯な眼差しで語った。

また、〈ベル〉役のエマについては「本当に素晴らしかった。キャスティングの知らせを聞いたときから、なんて完璧な〈ベル〉なんだろう、と思っていました。もちろんエマにとっては初ミュージカルですので、彼女自身がとても不安だったそうですが、マイケル・コザリン(歌曲アレンジ・指揮)と、マット・サリヴァン(音楽プロデューサー)と、そしてビル・コンドンと、歌の特訓をしていらっしゃいました。僕は作曲家なので、あんまり近くにいると緊張してしまうかな、と思って、少し距離を置くようなスタンスでいました」と現場を振り返った。

 エマが劇中で着用する、アニメーション版と同じ黄色いドレスについて、コンドンは、「本作の時代設定は、原作に沿った18世紀初期フランスなんです。映画とアニメーションの設定が異なるので、全く同じものは使わないですが、人々の期待に応えたいという想いもあって。黄色いドレスは象徴的なものなので、色味は同じものを使いましたが、デザインは、時代設定とストーリーに合うものを考えました。これはプリンセスのために作られたドレスではなく、〈ベル〉のためのドレス。さらに現実味を帯びた世界で、この物語に根付いたものとして作りました」とドレスへのこだわりも披露した。

美女と野獣

そして〈ベル〉がそのドレスを着る、映画の最大の見どころの一つであるボール・ルームのシーンについて、コンドンは「高揚感があって感動的な素晴らしい場面」と前置きしながら、「本作では(アニメーション版の)真似はしていません。私たちは独自のものを作るという想いがあって、今回、(音楽には)ワルツを取り入れていますし、ダンス自体も振り付けがもう少し入っています」と続けた。

『美女と野獣』の音楽を手がけるのは、アニメーション版、ブロードウェイ版に続き、今回が3回目となるメンケンは、本作の主題歌『美女と野獣』について、「ダンス担当のスタッフが、大きな広場で二人が舞踏するシーンに繋げられないかというアイデアを出してくださったんです。それを意識したアレンジになっていて、通常のテンポからワルツのリズムに変わって、そしてまた最初のリズムに戻るというアレンジになっています」と、今回のアレンジの秘訣を明かした。

ここで、日本語吹替版の〈ベル〉役の昆夏美と、〈野獣〉役の山崎育三郎がステージに登場し、主題歌『美女と野獣』を熱唱。二人のパフォーマンスを受けて、コンドンが「素晴らしかった。いますぐ日本語版『美女と野獣』を作らないと!」とコメントすると、山崎が「よろしくお願いします」と冗談っぽく笑顔を向けながら懇願。一方のメンケンは「本当に素晴らしくて、心動かされました。二人とも素晴らしい才能が備わっています。美しく歌い上げていただいて、感動しています」とコメント。

美女と野獣 美女と野獣

さらに、メンケンがピアノで『美女と野獣』メドレー(『朝の風景』『ひとりぼっちの晩餐会』『強いぞ、ガストン』『美女と野獣』『時は永遠に』『ひそかな愛』)を生演奏すると、集まった報道陣からも感嘆の声が漏れ、会場が映画の世界観に包まれた。

美女と野獣

二人の前で『美女と野獣』を歌唱することは「ここ最近の中でも一番緊張した」という昆は、メンケンの生演奏に「涙が出ました」と感激の表情。さらに「普段はあんまり緊張しない方なんですけど、今日は緊張しました」と語る山崎も「幼い頃にサンタクロースに『アラジン』のビデオをもらったのが、僕のディズニーとの初めての出会いでした。なんて美しい音楽なんだろう、と思って、子供の頃に何度も観て、そこからディズニー作品が好きになって。それが僕が、ミュージカル俳優になりたいと思ったきっかけの一つでもあるんです。メンケンさんがピアノを弾く姿は、僕にとってモーツァルトが目の前で演奏してくれているような感覚。夢のような気持ちで幸せです」と、本人を前に、感慨深い表情で語った。

美女と野獣 美女と野獣

 最後に昆は、「この映画にはたくさんの愛が詰まっています。ぜひ、大切な方と観てください」、山崎は「僕は男性なので、〈野獣〉目線で観てしまうのですが、〈野獣〉の幼少期など、語られることのなかった部分まで深く掘り下げられています。男性が観ても心動かされて魅了される映画です」とそれぞれ作品をアピール。

 そしてメンケンは「本作には大きな期待を持っていましたが、それをはるかに超える素晴らしい作品が完成しました。監督をはじめ、全ての方の想いが詰まった作品。世界中の方に観ていただきたいと思っています」と笑顔でコメント。コンドンは「今朝、取材時に知ったのですが、日本ではディズニー・アニメーションの中で『美女と野獣』が最も人気があると聞きました。本作はアニメーション版へのトリビュートになっていますし、敬意を表しています。さらに新しいバージョンにもなっています。楽しみながら作った作品でもありますので、ご覧になる皆さんにも、楽しんでいただきたいです」と作品をアピールして、イベントを締めくくった。

「美女と野獣」日本版デュエットソングMV

映画『美女と野獣』

2017年4月21日公開

美女と野獣

魔女によって〈野獣〉の姿に変えられてしまった美しい王子。呪いを解く鍵は、魔法のバラの花びらが全て散る前に誰かを心から愛し、そして愛されること――。
だが、〈野獣〉の姿になった彼を愛する者などいるはずがなく、独り心を閉ざして暮らしていた。そんな絶望の日々に変化をもたらしたのは、聡明で美しい〈ベル〉という女性だった。
自分らしく生きながらも、周囲から「変わり者」と呼ばれ心に孤独を抱えていた彼女は、外見に囚われ本当の自分を見失っていた王子を少しずつ変えていくが――。
果たして、その出会いは王子の運命を変えることができるのか?

【監督】ビル・コンドン
【脚本】ステファン・チボスキー、エヴァン・スピリオトプロス
【出演】エマ・ワトソン、ダン・スティーヴンス、ルーク・エヴァンス、ジョシュ・ギャッド、ケヴィン・クライン、ユアン・マクレガー、イアン・マッケラン、エマ・トンプソン、ネイサン・マック、ググ・バサ=ロー、オードラ・マクドナルド
【日本語吹替版キャスト】昆夏美、山崎育三郎、岩崎宏美、村井國夫、吉原光夫、藤井隆、成河、小倉久寛、濱田めぐみ、島田歌穂、池田優斗
【衣裳】ジャクリーヌ・デュラン
【スコア・歌曲・作曲】アラン・メンケン
【作詞】ハワード・アシュマン、ティム・ライス
【音楽プロデューサー】マット・サリヴァン
【スコアアレンジ】クリストファー・ベンステッド
【歌曲アレンジ・指揮】マイケル・コザリン

©2017 Disney Enterprises, Inc.


美女と野獣
アリアナ・グランデ、ジョン・レジェンド

エマ・ワトソン主演の実写版「美女と野獣」主題歌。アリアナ・グランデ×ジョン・レジェンドの豪華デュオで贈る名曲!