Interview

葉山奨之と山崎紘菜が映画「春夏秋冬物語」で演じる上で意識した幼馴染としての距離感 

葉山奨之と山崎紘菜が映画「春夏秋冬物語」で演じる上で意識した幼馴染としての距離感 

Hilcrhymeの名曲「春夏秋冬」をモチーフに映画化された「春夏秋冬物語」がいよいよ4月8日より公開になる。
本映画は、Hilcrhyme のライブパートと幼馴染の二人の主人公で展開されるドラマという2つの要素を組み合わせた作品になっている。
昨年12月11日に東京ドームシティホールで開催されたHilcrhymeのツアーファイナル公演が「現在」という時間軸になっており、ライブ会場で披露される「主人公にとって思い出深いHilcrhymeの楽曲」と共に、彼らの「幼い頃」「学生時代」「社会人になった現在」までの軌跡をフラッシュバックしながら追っていきながら、主人公二人が織り成すそれぞれの時代の切ないノスタルジックな物語がLIVE映像に寄り添うように表現されている。 その重要なストーリーは今注目の俳優、葉山奨之と山崎紘菜のダブル主演で展開されていく。
その主演の二人にこの映画について話をうかがった。二人の話から、多くの方々に愛されている楽曲をテーマにした映画に対して、どのように向き合ったのかを感じてほしい。

取材・文 / 大窪由香 撮影 / 荻原大志


Hilcrhymeの「春夏秋冬」という楽曲がモチーフの映画について

Hilcrhymeの「春夏秋冬」は2009年リリースの楽曲ですが、その頃お二人は中学生ですよね。当時聴かれてましたか?

葉山奨之 もちろん聴いてました。当時中学校二年生の時で、着うたとしてダウンロードしたり、友達みんなでカラオケ行ったら絶対に歌う、みたいな……ですよね?

山崎紘菜 そうでした。全部言ってくれました(笑)。私もその頃に聴いていたので、ファンの方も若い人が多いのかなと思ってたんですけど、映画本編のライブシーンを見ると、男女問わず、幅広い年齢のお客さんが映っていて、本当に広い世代の多くの方に愛されてるんだなぁとビックリしました。

映画『春夏秋冬物語』

楽曲が映画の原作になるというのは、今までもあまりなかったことだと思いますが、この映画のオファーを受けた時どんなふうに思われましたか?

山崎 ライブとドラマが合わさった映画っていう、まったく新しい試みだったので、どんなふうになるんだろうと、すごく楽しみでもあり、不安でもありました。

葉山 僕は『春夏秋冬』を聴いていたので、これを映画化するんだとすごく懐かしい気持ちにもなったし、自分でいいのかなっていうのがありました。でも、僕もどういう作品に仕上がるんだろうと想像がつかなかったので、面白かったですね。

「春夏秋冬」を聴いていた頃は、それぞれがそれぞれのストーリーを思い描いていたと思うんですが、この脚本を読まれてどんなことを思いましたか?

山崎 曲を聴いてイメージする物語って、自分の思い出だったり、人それぞれ違うものがあると思うんです。『春夏秋冬』って、いろんな人から愛されてる曲で、みなさんの中でストーリーがあるのに、新しくここでストーリーを生み出すっていうことがちょっと怖かったですね。私が曲を聴いて思い描いていた『春夏秋冬』ともまた違うストーリーだったので、こういう曲の解釈もあるんだと楽しめました。

葉山 台本をもらってから『春夏秋冬』を久しぶりに聴いたんですけど、詞がストレートなので、すごく想像しやすくて。その分、このストレートな詞を映像でどう表現しようかなと、そのことをずっと考えてました。歌詞の大事な部分を僕らはちゃんと表現しないといけないわけで、分かりやすくなるように、ひねくれないように気をつけました。だから撮影中もずっと『春夏秋冬』を聴いてましたね。

葉山奨之

二人が演じる上で意識したのは幼馴染の距離感

それぞれの役どころを演じるにあたって、どんなことを意識されましたか?

山崎 私は、葉山くんが演じる修ちゃんと幼馴染みということで、恋人でもない、でも友達よりも家族に近いような、幼馴染みならではの空気感を出せるようにすごく気を付けました。

葉山 人との距離感の違いと言いますか、今つきあってる彼女と幼馴染みと、会話とかでは全然違う顔を見せたりするのかなと思ったので、そのへんは気を付けて演じました。

葉山さんはHilcrhymeのライブをご覧になったことがあるそうですね。

葉山 はい、そうです。

山崎 そうなんですか?

葉山 何年か前にフェスで見たんですよ。友達に誘われて“イナズマロック フェス”を見に行ったら、すごく楽しくて(笑)。初めて行ったフェスがイナズマだったんですよ。その時にHilcrhymeさんが出てたので、『見よう見よう!』って友達と一緒に見たのを覚えてます。

その時のライブの印象を覚えてますか?

葉山 めっちゃ盛り上がってましたね。野外なので響き方とかが全然違ってて。僕が見たのはすごく後ろの方だったので、もっと前で見たかったな(笑)。

山崎紘菜

山崎さんは音楽フェスとか行かれたりしますか?

山崎 フェスは“カウントダウンジャパン”に何回か。大変です、体力が(笑)。

葉山 確かに(笑)。ほんとに朝から晩までだからね(笑)。オールナイトなんて『人が少ないからいいぞ。ミュージシャンとの距離が近くなるから』って友達に聞いたので行ったんですけど、寝ましたね(笑)。

山崎 でも行ってみたいな。キャンプができるところもあるんですよね? 

葉山 “フジロック”とか“ap bank fes”もそうですよね。

お気に入りのシーンと思い出

映画の中で、お二人が気に入ってるシーンを教えてください。

山崎 私は、二人の高校生時代のシーンがすごく好きです。友達でもない恋人でもない、でもすごく親しいっていう。二人の思い出がたくさん詰まっていて、一番好きです。

葉山 僕はタクシーの中ですかね。タクシーの中は監督と二人きりだったんですよ(笑)。どんなふうに仕上がるのか分かんなかったんですけど、見てみると、東京の風景がすごくきれいだなと。まったくストーリーと関係ないですけど(笑)。きれいだなと素直に思いました。

映画『春夏秋冬物語』

では、撮影中大変だったことは?

葉山山崎 寒かった!

見事にハモりましたね(笑)。

葉山 ほんとに寒かったですね。

山崎 寒かったですね〜。春夏秋冬一年を通した物語なので、寒いのに夏のシーンの撮影で、(葉山さんが)『あちぃ!』って言ってるお芝居を見てて、大変そうだなって(笑)。

葉山 小刻みに震えるって、映画とかドラマでは見たことがあったけど、ほんとにこうなるんだって思いました(笑)。心から冷えました。

映画『春夏秋冬物語』

お二人は二度目の共演なんですよね(2012年映画「今日、恋はじめます」以来)?

山崎 前は全然しゃべらなかったんです。お互いデビューして間もないくらいで、セリフもほとんどなかった役で。

葉山 A、Bみたいな、役名もついてなかったよね。

山崎 それが今回W主演っていうふうに決まって、すごく嬉しかったです。4、5年ぶりですからね、そんなに仲良くなかった幼馴染みに会った、みたいな。

葉山 アハハハハハ。確かにそんな感じ。初めましてでもないし、ちょっと訳分かんないような、感じたことのないような再会でしたね。

山崎紘菜

お二人には実際、幼馴染みはいますか?

山崎 いないから、ちょっと憧れてました。

葉山 僕もいないですね。どっからが幼馴染みっていうんですかね。

山崎 幼稚園とかからじゃないですか。小学生でもまだありかな。

そうですよね。同じ校区で考えると。

葉山 確かに。中学もぎりぎりそうですかね。その境目がよく分からないですよね。友達と幼馴染みと。

映画を拝見していると、幼馴染みの絆って他の人が入り込めないものがあるので、彼女の立場からすると怖い存在だなと思ってしまいました(笑)。

葉山 確かに美麗ちゃんの気持ち考えちゃうとそうなりますよね。結構すごい女の子だよね、美由ちゃんって。

山崎 まあ、そうですね……。でも映画の予告に、『現在の恋か初恋か』って言葉が出ていて、高校生のシーンの撮影の時に、監督に聞いたんですよ。『もっと好きっていう気持ちとかを出した方がいいですか?』って。そしたら監督が、『ここはまだ全然好きじゃないよ』っておっしゃっていて。だから予告の“初恋”は、修ちゃんが美由ちゃんのことを好きだったのかなと。その予告を見て“初恋だったんだ!”ってビックリしたんです。

葉山奨之

演じる上で大切にしていること

なるほど。お二人ともこのお仕事を始められてから丸5年経ったわけですが、役を演じるうえで大切にしていることはどんなことですか?

葉山 なるべく自分を殺す作業をしてるかな。自分と近い役だったら全然役作りはしないんですけど、真逆な人間の役だったら自分を殺す作業に1ヵ月ぐらいかかったりしますね。その作業が一番大変なので、よっぽどのことじゃないとあんまりしないですけど。あと、僕は基本コミュニケーションをとらないと嫌なので、出演者含めスタッフさんとあんまり壁を作らないようにしています。みんなが一緒に同じ方向を向いてるのが一番いい作品だと思いますし。そのために、自分が主役だったらみんなの軸になって、コミュニケーションをすごく大事にしてます。

山崎 私は役を理解するのを諦めない、ということをすごく大切にしてます。実際に、“この子のことがまったく分からない”っていうキャラクターが今までに何回もあって、新しいキャラクターに出会うたびに、どういう気持ちでこの言葉を言ってるんだろうとか、普段どういう生活をしてるんだろうとか考えるんです。想像が追いつかなくて諦めそうになるんですけど、そこで諦めたら絶対にだめだと思って、向き合い続けることを意識してます。私が諦めたらそのキャラクターはいなくなってしまうから。自分が諦めちゃだめだなと思うようにしてます。

山崎紘菜 葉山奨之

では最後にこの映画の見どころを教えてください。

葉山 Hilcrhymeさんの『春夏秋冬』という曲プラス、ライブ映像もすごく盛りだくさんなので、Hilcrhymeさんファンの方はもちろん楽しめると思いますし、あまりHilcrhymeさんの曲を聴いたことがない人が見ても楽しめるような作品になっていると思います。デートとかにぴったりなんじゃないですかね。ぜひデートで見に来てほしいです。

山崎 ライブ感満載の映画だったので、ライブに来ているような楽しみ方もできますし、プラス『春夏秋冬』のストーリーも楽しめる、二つのいいところがギュッと詰まっている映画になっています。みなさんそれぞれ『春夏秋冬』に対する思い、曲に対する思いがあると思うんですけど、この映画を見て、新しい『春夏秋冬』の物語をみなさんに感じていただけたらうれしいです。この映画を見たら絶対にHilcrhymeさんの他の曲も聴きたくなると思いますし、『春夏秋冬』という曲を、もっともっと楽しめると思います。

映画『春夏秋冬物語』

映画「春夏秋冬物語」

2017年4月8日公開

映画『春夏秋冬物語』

【ストーリー】 舞台は東京。24歳デザイナーを目指す美由、夢を追い続け苦悩する美由を支える幼なじみの修二。
そんな修二には年上の彼女美麗がいた。彼女との生活を大切にしつつも、美由のことが気になる修二。そんな時、美由に思いがけない事件が起きる。そして、美麗からも決断を迫られることに。
交差する3人の想い、修二の選ぶ決断は……

監督:園田俊郎
脚本:CRG、Kyse
出演:葉山奨之 山崎紘菜
小池由 希志真ロイ 財田ありさ 東加奈子
主題歌:Hilcrhyme「アフターストーリー」(未発表新曲)
制作:ディー・ウォーカー
企画・配給:ユニバーサル コネクト
企画・製作:ユニバーサル J
配給協力:KADOKAWA
日本語/80分/カラー/シネマスコープ/5.1ch
©2017 UNIVERSAL MUSIC LLC.
オフィシャルページhttp://www.universal-music.co.jp/cinema/shunkashuto2017/