モリコメンド 一本釣り  vol. 8

Column

凄まじい勢いの注目度。MV再生400万回を突破した、ポルカドットスティングレイのリスナーへの訴求力

凄まじい勢いの注目度。MV再生400万回を突破した、ポルカドットスティングレイのリスナーへの訴求力

毎年のように、いや、毎月のように“次にブレイクするのはコレ!”というニューカマーが登場しているような気もする昨今のバンドシーンだが、このバンドの拡散スピードはホントに圧倒的。現状の規模でいうと数百人キャパのライブハウスくらいなのだが、「2017年末にはアリーナクラスのバンドになっているのでは?」という業界内のザワザワ感を含め、今年もっとも注目すべきバンドあることはまちがいないだろう。

“福岡を拠点に何かを企む、超常ハイカラギターロックバンド”を掲げる4ピースバンド、ポルカドットスティングレイ。2015年に活動をスタートさせた彼らが最初に注目されたのは「テレキャスター・ストライプ」もMVだった。ギター/ボーカルの雫が制服姿→浴衣姿→バニーガール姿になる演出で話題を集めたこのMVは、2016年3月の公開から約1年でYouTubeの再生回数400万回を突破。超キャッチ—なメロディライン、ライブの盛り上がりを想定したアレンジを施した楽曲も高い評価を獲得し、早耳の音楽ファンの間で一気に認知度を上げた。さらに2016年10月に行われた初ワンマンライブ(新宿red cloth)は発売3分でソールドアウト、11月にリリースされた初の全国流通盤「骨抜き E.P.」(タワーレコード限定)はタワーレコード全店総合アルバムチャートで2位を獲得。メディアでの露出も瞬く間に増え、ウェブ媒体でのインタビューのほか、GoogleAndroidの新CM「見せたい写真、パッと出る」篇に出演(CMソング「夢の中へ」のカバーも担当)、アプリ「Google フォト」のウェブCMにも登場するなど、凄まじい勢いで知名度を上げている。

ギターロックのフォーマットを取り入れつつ、ボカロ曲、アニソン的な要素を取り入れた音楽性も高さ、そして、MVを中心としたビジュアル・ワーク、ウェブの特性を活かしたプロモーション戦略、ライブグッズの優れたデザイン性を含め“バンドというメディアを使った総合エンターテインメント”を実現しているポルカドットスティングレイ。その中心は紅一点のボーカリスト、雫である。ゲーム音楽に精通し、ゲーム・ディレクター、アプリ・クリエイターとしても活動(←人気スマホゲーム「さわって!ぐでたま」のディレクターとしても有名)している彼女は、自分のクリエイションを総括的に発揮する方法として“バンドを組む”という方法を選択。その基本スタンスはユーザーへの訴求だ。何も考えずに友達と一緒に盛り上がりたいのか、共感できる歌詞を聴いて切なくなりたいのか、キャッチ—な歌メロを口ずさみたいのか。作詞・作曲、アレンジ、サウンドメイクなどの楽曲制作のすべては、リスナーの立場に立って行われるといっても過言ではないだろう。

リスナー心理を考えたクリエイションは、ゲーム音楽の作り方とも共通している。ゲームの展開、登場人物の感情を巧みに描き出すゲーム音楽は、UX(ユーザー・エクスペリエンス/製品、サービスを通じて得られる体験)をもとにして制作されるのが前提。雫はおそらく、その方法論をバンドの音楽に応用している。さらにインパクトのあるMVを制作することで、ユーザーに対する印象をさらに補強しているのだ。前述した「テレキャスター・ストライプ」はその好例。フックのあるギターリフ、様々なイメージを喚起させるリリック、意外な展開とキャッチ—なフレーズを組み合わせたメロディ、そして、スピード感のある演出で最後まで飽きさせないMV。そのすべてが効果的に合わさった結果が、楽曲のヒット、そして、バンドの知名度の向上につながったというわけだ。

4月26日にはミニアルバム「大正義」をリリース。ヒロミ・ヒロヒロ(tricot/Ba)、イガラシ(Ba/ヒトリエ)を迎えた本作には、このバンドの王道とも言えるエッジーかつポップなギターロック「エレクトリック・パブリック」、ファンキーなギターリフと高速のビートが絡み合うアッパーチューン「シンクロニシカ」、「ああ、私の春であるあなたにとって、可愛いだけで終わっていたかった」という切ないキラーフレーズを持つ「本日未明」など6曲を収録。テイストの違う楽曲を並べることで、幅広いリスナーに対応した作品に仕上がっている。楽曲の主人公のキャラクターによって表情を変化させる雫のボーカルもさらに向上しているようだ。

さらに「VIVA LA ROCK fes.2017」(5/3)、「JAPAN JAM 2017」(5/5)などの大型フェスに出演し、6月には「大正義」のリリースに伴う全国6か所のワンマンツアーを開催。卓越したクリエイションにより、ロックバンドの活動すべてを“作品”として体現しているポルカドットスティングレイ。メンバーのキャラクターや個人的な感情に頼らず、純粋かつ高品質な創造性を軸にしたこのバンドのスタイルは、今後のバンドシーンに大きな影響を与えることになりそうだ。

文 / 森朋之

ライブ情報

4月9日(日) 東京・渋谷CLUB QUATTRO
「J-WAVE SONAR MUSIC LIVE VOL.1」
<出演者> ビッケブランカ / the peggies / ポルカドットスティングレイ

4月12日(水)東京・渋谷 TSUTAYA O-nest
「thirsty リリースツアー ~水をおくれよ~」
<出演>おいしくるメロンパン、め組、ポルカドットスティングレイ

4月17日(火)東京・新代田 FEVER
「Scorebook #8」
<出演者> (50音順):ポルカドットスティングレイ / みるきーうぇい / リーガルリリー

4月28日(金)北海道・札幌cube garden
「AIR-G’ 35th Anniversary New Music Lab 2」

5月3日(水・祝) 埼玉・さいたまスーパーアリーナ
「VIVA LA ROCK 2017」

5月4日(木・祝) 新潟・新潟市内12会場(サーキット)
「NIIGATA RAINBOW ROCK 2017」
<出演者>おいしくるメロンパン / 岡崎体育 / ORANGE POST REASON / GLIM SPANKY / Silent Silen / cinema staff / Slimcat / パノラマパナマタウン / Halo at 四畳半 / Bentham / BURNOUT SYNDROMES / ポルカドットスティングレイ / mol-74 / LAMP IN TERREN / LILI LIMIT

5月5日(金・祝) 千葉県 蘇我スポーツ公園
「rockin’on presents JAPAN JAM 2017」
<5/5 出演者>Aqua Timez / androp / OKAMOTO’S / 感覚ピエロ / KEYTALK / クリープハイプ / SUPER BEAVER / スピッツ / SPECIAL OTHERS / パスピエ / THE BACK HORN / ヒトリエ / フジファブリック / BLUE ENCOUNT / THE BAWDIES / ポルカドットスティングレイ / レキシ / 忘れらんねえよ

5月20日(土) 大阪・大阪城音楽堂
「RUSH BALL★R」
<出演者>cinema staff / Halo at 四畳半 / Ivy to Fraudulent Game / Shout it Out / THE BOY MEETS GIRLS / サイダーガール / テスラは泣かない。 / ポルカドットスティングレイ

2017年6月 全国6都市でのワンマンツアー開催!
「ポルカドットスティングレイ 2017 TOUR 大正義」

全公演、即日SOLD OUT!!

6月2日(金)大阪 シャングリラ
6月9日(金)福岡 INSA
6月10日(土)広島 cave-be
6月16日(金)名古屋 JAMMIN
6月18日(日)札幌 SOUND CRUE
6月22日(木)東京 渋谷WWW X


オフィシャルサイトhttps://polkadotstingray-official.jimdo.com

「骨抜き E.P.」 ポルカドットスティングレイ

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