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Little Glee Monster。いつかその名の通りモンスターになる日が来る

Little Glee Monster。いつかその名の通りモンスターになる日が来る

リトグリライブツアー2017 ~Joyful Monster~
2017年4月9日 国際フォーラム ホールA

2017年の初頭に行われたLittle Glee Monster(リトル・グリー・モンスター)の武道館公演を観て、「日本の音楽の未来に希望の光が灯った」と感じてから3ヶ月、東京国際フォーラムAで4月9日に行われた全国ツアーのファイナル公演を観た。彼女たちはいい意味ですっかりプロになって、清々しい表情で次なる第一歩を踏み出していた。

正真正銘のヴォーカル・グループである彼女たちの魅力を体験するには、一切のごまかしがきかないライブという神聖な場がふさわしい。リトグリの本質はライブにおけるレベルの高いパフォーマンスと、気持ちのまとまりから生まれてくる潔さにあるからだ。

6人が6様の歌声と個性を持つ彼女たちは、高いレベルでひとつひとつの楽曲を構築しながら、グループとして唯一無二の表現にまで高めていく。オリジナル・ソングの場合でもカヴァー曲でも、ア・カペラの場合も、その方法は常にアグレッシブで挑戦的なものとなる。

Little Glee Monster

ライブにおけるリトグリの歌には、ある程度の完成形があっても、限界というものはない。彼女たちは音楽面を支えているバンドとともに、生の演奏と観客のリアルな反応のなかで、生きている音楽を瞬間々々で形にしていく。
打ち込みや口パクが当たり前になった時代にあって、リトグリはバンドと一体になって、生きた音楽を聴かせる、ほんもののヴォーカル・グループであろうとしている。

そういう意味でリトグリのパフォーマンスには、勝負と記録の両方に挑むスポーツに近いところがある。日頃から目標に向けて自己の身体能力と技術を徹底的に鍛えてきたアスリートが、最高の結果を出すために晴れの試合に出て全力を尽くす。そのときの緊張感や勝負にかける思いからは、必然的に人間としての普遍的な潔さがにじみ出てくる。

Little Glee Monster

リトグリでは誰もがソロのヴォーカリストとして主役であり、それと同時にハーモニーやコーラスをつける脇役を、瞬時に切りかえて務める。それは一人ひとりが高いプレッシャーを自分にかけて、練習や訓練を欠かさないと実現できないものであろう。

それを徹底することによって全員がひとつになり、生きている音楽を奏でることで、ほんとうの喜びに到達できる。それが観客にも伝わっていくので、祝祭空間が生まれる。

Little Glee Monster

毎回毎回のライブが自分たちの成長につながっていることを、まだ10代の前半だった頃から自然に学んだリトグリは、いつしかそれをふつうのこととしてできるようになった。だからこそ高い目標に向かって進んでいく時にも、現実から逃げずに頑張れるのだと思う。

リトグリのメンバーが保ち続ける緊張と集中力は、観客と一緒になって素晴らしい時間と空間を共有したいと願う、純粋な心根によって支えられている。したがってライブの場に立ち会った観客にとって、リトグリの放つ歌声の美しさや力強さが、一人ひとりに個人の感動や体験として強く記憶される。

Little Glee Monster

最後に彼女たちの自然体で飾らないMCについても触れておきたい。この日は芹奈が4日前に出演した東京ドームでの「美空ひばり 生誕80周年記念コンサート」で、「リンゴ追分」をうたった自らの体験から、こんな思いを語っていたのが印象的だった。

「ひばりさんは観に来ているみんなの中に生きていたんです。こういうアーティストになりたい、みんなの心のなかにずっと生きつづけるようなアーティストになりたい」

Little Glee Monster

そういえば美空ひばりはデビューして間もない10代前半のころ、大人の歌を大人以上に情感を込めて、しかもオリジナルシンガーよりも上手にうたったことから、マスコミを通じて「ゲテモノ」や「化け物」というレッテルを貼られたことがあった。そのときの悔しさを忘れずに、日々の精進を重ねることで、ついには誰もが認めるほんもののアーティストになった。

夢と目標は高いほどいい、そんなふうに思えるリトグリはまだ10代後半の若さだが、いつかその名の通り、モンスターになる日がやってくると信じたい。

Little Glee Monster

文 / 佐藤剛

「リトグリライブツアー 2017 ~Joyful Monster~」
2017年4月9日 国際フォーラム ホールA

セットリスト

1. JOY
2. My Best Friend
3. 私らしく生きてみたい
4.Don’t Worry Be Happy
5. Happy Gate
6. 春夏秋冬
7. HARMONY
8. Catch me if you can
9. Feel Me
10. NO! NO!! NO!!!
11. アカペラメドレー
12. 会いにゆく
13. 小さな恋が、終わった
14. 人生は一度きり
15. Hop Step Jump!
16. SAY!!!
17. 全力REAL LIFE
18. 好きだ。
19. はじまりのうた
EN1. 放課後ハイファイブ
EN2. 空は見ている
EN3. 青春フォトグラフ

ライブ情報

「rockin ‘on presents JAPAN JAM 2017」
5月6日(土)千葉県・千葉市蘇我スポーツ公園

「POP HILL 2017 in 金沢」
5月7日(日)石川県・石川県産業展示館4号館

「oricon Sound Blowin’2017~spring~」ゲスト出演
5月13日(土)東京・TSUTAYA O-EAST

アース・ウィンド&ファイアー – JAPAN TOUR 2017 -サポート・ゲスト決定!
5月22日(月) 東京・日本武道館

日本赤十字社主催 LOVE in Action Meeting(LIVE)
6月6日(火)東京・国際フォーラム ホールA

Little Glee Monster

芹奈、アサヒ、麻珠、MAYU、かれん、manaka。
研ぎ澄ました歌声で人々の心に爪痕を残すことをテーマに結成された女性ボーカルグループ。力強い歌声と高度なアカペラをも歌いこなす透き通ったハーモニーを武器に、2014年10月29日「放課後ハイファイブ」でのメジャーデビュー前よりNTV「スッキリ」、CX「めざましテレビ」や、大型夏フェスでの歌唱、多数の著名アーティストとの共演を果たす。
2015年秋には東京EXシアターなどを含む 1万人規模の日本全国13か所のワンマンツアーを開催。2015年末にはTDCホールでの主催イベントも完売。2015年9月23日リリースの最新シングル「好きだ。」は TBS系金曜ドラマ「表参道高校合唱部!」主題歌に抜擢され、オリコン最高位4位、ウィークリー6位を獲得し、2016年1月6日には待望の1stアルバムをリリースし、オリコン最高2位を記録。2016年3月の東名阪Zeppツアーを経て、2017年1月6日にリリースした2ndアルバム「Joyful Monster」はオリコン2位を獲得。8日に開催した日本武道館公演では13000人を動員し大成功させた。女子中高生に圧倒的な支持を獲得し、ファンの7割が同世代の女性。家族でライブに参加するファンが非常に多いことが特徴。
2017年5月22日には伝説のバンドEARTH,WIND&FIREの日本武道館公演でのゲストアクトとして登場すること、さらには2017年秋に、初の北海道ワンマン公演を含む全国ツアーを開催することも発表された。

オフィシャルサイトhttp://www.littlegleemonster.com/