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関ジャニ∞横山裕がダークヒーローに。手塚治虫の異色作『上を下へのジレッタ』が歌謡劇に!

関ジャニ∞横山裕がダークヒーローに。手塚治虫の異色作『上を下へのジレッタ』が歌謡劇に!

関ジャニ∞の横山裕が主演を務める舞台『上を下へのジレッタ』の制作発表が4月10日にBunkamuraシアターコクーンにて行われた。

取材・文 / 永堀アツオ 撮影 / 冨田望


いままで関ジャニで歌ってきて「低音がいい」なんて言われたことなかった

『上を下へのジレッタ』は、手塚治虫氏が1968年に発表した異色作を原作にした“妄想歌謡劇”。10歳の頃に読み、手塚が“ジレッタ”と称したナンセンスな妄想世界に魅了されたという脚本・演出の倉持裕は、横山が演じる主役の〈門前一郎〉について「高度成長期の日本人らしいバイタリティー溢れる男で、彼が類い稀なる行動力で縦横無尽に駆け回ることで物語が目まぐるしく展開していく。稽古が始まって1週間が経っていますが、原作の門前の勢いを損なうまいと、ハイスピード、ハイテンションを心がけて演出しています。まさに漫画のページを巡るようなスピード感でどんどん展開していく芝居になると思います」と意気込みを語った。

つねに野心満々でエゴイステックなテレビディレクターの門前役の横山は、日常と非日常が交錯する“妄想歌謡劇”に関して「歌ありの演劇は初めての挑戦です。倉持さんの世界観と宮川(彬良)さんの音楽、そして、演者のパワーとアンサンブルのみなさんの声が重なって、今、すごい化学反応が起きてます。毎日がとても刺激的だし、本当に自信を持ってお勧めできる作品だと思います」と胸を張った。

そんな横山と初共演で、空腹になると絶世の美女に変身する歌手を演じる中川翔子は「門前が持つパワーや魅力、カリスマ性を横山さんも持ってらっしゃいます。ボス、ついていきます!という感じで、現場の士気も高まってます」とコメント。

その他、会見には浜野謙太(在日ファンク)、本仮屋ユイカ、小林タカ鹿、玉置孝匡、馬場徹、竹中直人らが出席。浜野が「倉持さんと住んでる駅が一緒なので」と語り出すと、竹中が「え? 駅に住んでるの!?」とツッコミ、浜野は「違います。駅に住んでるわけないじゃないですかー。最寄りの駅が一緒なんです。だいたいわかるでしょ!」と返すなど、笑いに溢れた会見となった。

まず、妄想歌謡劇ということですが、みなさんが普段、ついついしてしまう妄想はありますか?

倉持 僕の場合、普段やっていることが妄想なので、現実的なことしか考えてないかもしれないですね。想像すること自体が仕事になっているので、仕事をはずして妄想するっていうことがほぼないですね。

中川 私は原作を読んで一番共感したのが、音ちゃん(浜野演じる山辺音彦)が妄想するシーンなんです。妄想が大好きです。そんなに友達もいなく、ずっと一日中、ひとりで宇宙に行ったり、エア妊娠、エア出産……すでに、エア孫もいます。

横山 あははははは。

中川 妄想は自由だし、人に迷惑をかけないしと思って(笑)。でも、妄想って強く念じてると、実際に何かしらの形で叶うと思うので、この妄想はやめずに続けたいと思います。

横山 そうですね。僕もデビュー当時は、東京ドームや京セラドームでライブがやりたいっていう妄想をしてて。メンバーのみんなともよく話してたんですけど、それが具現化したので、やっぱり言霊ってあるんやなって思いましたね。妄想も大事なんやなって。思い続ければ叶うこともあるんじゃないかなと思います。

最近の妄想は?

横山 今、夢をたくさん見るんですけど、必ず、舞台で失敗する夢なんです。セリフ出てこうへんとか。歌詞なんやったけ?っていう夢ばかり見てるので、しんどいです、今。

(笑)浜野さんは?

浜野 エロい妄想を……いや、ちょっと、言うのやめとこう(笑)。

横山 すげえしてますよね(笑)。昨日、「俺、明日、女の子たちに言うわ」って言ってたじゃないですか?「それ、言ったらセクハラやぞ」って言ったんですけど。

浜野 だって、みんな、稽古場で、ピッタピタのやつ着てるじゃん。そのせいで……。

本仮屋 そんなこと思ってたんですね(笑)。私は小さい頃からミュージカルが好きで、歌手になりたかったので、もしも自分が歌うならっていう妄想はいつもしてました。だから今回、その妄想が叶って、すごく嬉しいです。舞台の上で歌うことは本当に楽しいですし、生きてて良かった!と思ってます。

竹中 僕はもう、最近はみんないなくなっちゃうから、契約書を交わすと死んだ人に会えるっていう妄想をよくしますね。氷河が広がったところに白い宇宙服を着た死んだ人がうつ伏せで埋まってて、「あなたが一番会いたい人がこの中に眠っているから」って言われるんですね。とても懐かしい人が真っ青な顔で白い宇宙を着てるんだよ。で、僕が抱き起こした瞬間に、その人の顔が、ものすごい綺麗な肌色になって、赤ちゃんのような顔で「おお、竹中!」って言ってくれるんだよね。そういう妄想をしてます。

ありがとうございます。横山さんへの質問です。門前は野心家ということですが、役作りに当たってどなたか参考にした方はいますか?

横山 野心家でパッと思い浮かんだのは、うちのメンバーの村上(信吾)ですかね。お金好きですからね〜、彼。まぁ、参考にはしてないですけどね(笑)。とにかく、この門前という役は野心に溢れていて。近くにいたら被害を被りそうなんですけど、俯瞰で見たときにかっこいいな、俺もこうありたいなって思わせる男性なので、稽古で少しでもものにできるように、お客さんにカッコいい門前を見せれるように、今、頑張ってる次第でございます。

役柄とご自身でどこか似てる部分、共通点はありますか?

浜野 いい質問ですね。知りたいです。

横山 いや〜今、倉持さんに「感情的に、パワフルに」っていう演出を受けてるので、体全身で演じてるんですけど、僕、普段こんな感じはないんですね。こう見えて、グループでもあんまり喋らないですし。バラエティに出てるから喋ってるイメージがついてるかもわかんないですけど、静かなほうですし、(門前のような)こんな男おったらめんどくさいなって思いながらやってます。

中川 番組では何回かお会いしたことがあったので、明るくて華やかで関西弁でずっと喋ってる人なんだろうなって思ったんですよ。でも、実際は観音様みたいな。

横山 あははははは。どういうこと?

中川 横山大明神と呼んでます。それくらい分け隔てないというか。「みんな、ご飯食べに行くぜ!」って声をかけたりとか、門前と共通したカリスマ感があると思います。舞台はチームワークというか、みんなで同じ方向を向いて頑張るのが大事だと思うんですけど、私はどうしても引きこもって、ひとり言を言って暮らしているからこそ、横山さんのコミュニケーション能力の高さがすごく勉強になってます。

座長として引っ張っていこうっていう意識の表れですかね?

横山 一度、みんなでご飯に行く機会があったんですけど、あんまり僕も「行くぞ!」とは言えないんですよ。そこはハマケンを通して「ちょっとみんな誘ってくれへん?」って。

浜野 本当にやらせるんですよ(笑)。「俺、よう言われへんから」って。なんで? 

横山 あはははは。任せてるんです。

2人は昔から仲良しで?

浜野 いや、初めてです。

横山 同い年なんですよね。

すぐに意気投合した?

横山 そうなんですよ。僕はもう若干、下に見てますけど(笑)。

浜野 おい! 見下してんのか!!(笑)

中川 仲いいな(笑)。

倉持 舎弟みたいになってる(笑)。

浜野 上から見られるのも悪くないですよね(笑)。いつも体のことを言われるので。「そんな体して、お前」って。

横山 だって、この体で「鍛えてる」っていうから、「ウソやろ」って言っただけです。ザ・中肉中背じゃないですか?

浜野 いや、鍛えてるんだって。この小胸筋。触る?

横山  いやいや、触らんわ!

(笑)浜野さんがムードメーカーになってるんですね。

横山  いや、本当に助かってます。

稽古場もつねにこんな感じですか?

横山  本当にパワフルに動いているというか、スピードがめまぐるしく過ぎてる感じがしますね。今回、歌が盛りだくさんなので、僕も初めてボイトレをやらせていただいて。歌と踊りってこんなに難しかったっけ?って思ってます。関ジャニって、そういうのあんまりやってこなかったので、大変やなって思いながらやってます。こんな歌うんやって。

浜野 ずっと歌ってるもんね。

中川 すごい量ですよね。

ボイトレの成果は出てますか?

倉持 それはもう目に見えて、日に日に成果は出てると思いますよ。横山くんはすごいですよ。人一倍、練習量も多いし、みんなより先行して歌稽古も始めてたし。

本仮屋 みなさんが歌ってるところを見ている時間も長いんですけど、横山さん、すごくパワフルだし、歌も素敵ですよね。

横山 いやいや、嘘ばっかり(笑)。

本仮屋 とっても素直な方なんだなっていう印象です。演出を受けても、フリの指導を受けても、言われたことをすぐにそのままできる反射能力もすごいなって尊敬してます。それに、一回も、台本を持って稽古をやらないんですよ。必ず台本は置いて、立ち稽古に入る。毎日、膨大なセリフ量と歌と振りがあって、どうなってるんだろう、このタフさはって。本当に尊敬してます。

横山 だから夢に出てくるんですよ。うなされてます。今日も5時半に起きましたからね。「セリフ出てこーへん」って。ベットを飛び起きて、リビングに行って台本を読んで、ちょっと一安心して、寝る、みたいな。

本仮屋 まじめ。

横山 まじめって、なんか恥ずかしいな(笑)。

浜野 僕もこんなイメージなかった。関ジャニでは「横山でーす。いえーい!」みたいな。

横山 どんなイメージや(笑)。

浜野 歌、いいっすよ! メンバーもびっくりすると思う。

横山 ほんまですか?

浜野 声が高い人だと思ってたんですけど、低音がすごく良くて。

横山 (嬉しそうな顔で)そう、みたいなんですよ。そんなの僕、知らなかったんですよね。いままで関ジャニで歌ってきて「低音がいい」なんて言われたことなかったので、そう言っていただいてありがたいなって思います。でも、歌は本当に難しいんですよ。ハモったりもするので、もうね、「アーーー!」ってなってますから。

横山さんの新しい一面が見れそうですね。

横山 倉持さんに引き出していただいてて。今すごい刺激のある毎日を送ってるなと思います。さっき、まじめって言われましたけど、ちゃんとしないとついていけないんですよね、本当に。だから、頑張ります!

メンバーは観に来ますか?

横山 ほかのメンバーも同じ時期に舞台をやっていたりして忙しいみたいなんで。でも、時間があったら来てくれると思いますよ。来れないとしても、ほかのメンバーも頑張ってるので刺激は受けてますし、失敗して迷惑をかけないようにしたいなとも思ってます。

では、最後に読者に向けてメッセージをお願いします。

横山 新しい形の舞台を見せられるんじゃないかなと思ってます。妄想歌謡劇という、タイトルがいいなと思いますし、みなさんがまだ観たことのない“ジレッタ”という世界に連れて行きたいと思いますので、楽しみにしていてください。

妄想歌謡劇『上を下へのジレッタ』

【東京公演】2017年5月7日(日)〜6月4日(日)Bunkamura シアターコクーン
【大阪公演】2017年6月10日(土)〜6月19日(月)森ノ宮ピロティホール

※立見券前売り決定! 2017年4月16日〜チケットぴあにて発売開始
詳しくはこちら

【原作】手塚治虫
【脚本・演出】倉持裕
【音楽】宮川彬良
【出演】横山裕 中川翔子 浜野謙太 本仮屋ユイカ
小林タカ鹿 玉置孝匡 馬場徹 銀粉蝶 竹中直人
【企画・製作】Bunkamura

オフィシャルサイト

原作本『上を下へのジレッタ』

上を下へのジレッタ

著者:手塚治虫 (著)
出版社:手塚プロダクション