男子禁制!? 乙女ゲームの世界  vol. 8

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オトメイトが挑み続ける乙女ゲームのカタチ②

オトメイトが挑み続ける乙女ゲームのカタチ②

最近では男性もよく乙女ゲームをプレイしているそうですが、男性に見てもらいたいポイントや理解してもらいたい部分はありますか?

谷口 男性を落とすゲームではありますが、物語や設定が凝っている作品も多いので、そういった部分は男性でも楽しめると思います。“オトメイト”という名称のブランドではありますが、プレイするのは乙女じゃないといけないということはありません!(笑) ぜひ、男性もプレイしていただきたいです。

渡邉 『サイケデリカ』はヒロインに声が付いていますから、男性でもプレイしやすいと思います。

寺嶋 そういえば、ゲームの発売後に男性のプレイヤーの方からアンケートはがきをいただいたんですが、そこに「神ゲー」とひと言だけ書かれていたことがすごく印象的でした(笑)。

谷口 それはすごい! 嬉しいですね。

寺嶋 その方はヒロインを演じた声優さんのファンで、気になって購入をしてくださったみたいなんですが、男性にも内容が面白かったと言っていただけて、すごく嬉しかったです。

北野 私が思うこととしては、かっこいい男性キャラクターたちが活躍するという点は、少年漫画と共通しているということ。そういった観点では、男性も十分楽しめるのではないかと思います。

谷口 やはり、男性は乙女ゲームに触れる機会が少ないんでしょうか……。

北野 ジャンル自体知らない方もいらっしゃると思います。

寺嶋 私も最初に興味を持ったのは、ゲーム雑誌で『華ヤカ哉、我ガ一族』の評価が載っていたからなんです。そこで初めて「こういった作品があるのか」と知りました。

渡邉 乙女ゲームというジャンル自体がまだまだ歴史が浅いので、男性からの偏見は少なからずあるのかもしれませんね。でも、現在ではユーザーも多いですし、すでに確立しているジャンルなので、苦手意識を持たないでいただきたいなと思っています。

では最後に、今後挑戦したいことについて教えてください。

渡邉 新しい企画をたくさん考えたいとは思っているんですけど、いまは続編『ニル・アドミラリの天秤 クロユリ炎陽譚』の作業に追われています……! 早く皆さんに続編をお届けできるよう、目の前にあるものに頑張って取り組んでいきます。

北野 私は……もし可能であれば、ひとりのキャラクターをとことん掘り下げた作品を作ってみたいです。選択によって相手との関係性が変わって、その人とのいろいろなルートが楽しめるような……。

寺嶋 『シーマン』(※6)のようですね。

全員 えっ!?(笑)

寺嶋 コミュニケーションが取れるという意味です(笑)。

北野 うーん、そう言えなくもない……かな?(笑)

谷口 私は、ひとつの作品を長く遊べるような仕掛けを考えたいです。たとえば、周回プレイを繰り返すことでつぎつぎと要素が増えていくとか……スルメみたいなゲームを。さまざまなゲームがある中で選んで買ってくださったわけですから、何度も楽しんでいただけるものを作りたいです。では、最後に寺嶋さん。締めてください!

寺嶋 私は、『サイケデリカ』じゃないものだったら人外ゲームを……(笑)。

全員 えっ!?(笑)

北野 具体的にはどういったゲームですか?

寺嶋 フラッシュアイデアですが、犬が二足歩行をしているというか、顔面が動物だったり。あとは、メカみたいな無機物なものもいいですね。そういった、人間ではないものを作ってみたいなと思っています。

北野 それは……恋愛ものですよね?(笑)

寺嶋 もちろん恋愛ものですよ(笑)。私の性分として、他の方がやらない分野を開拓してみたいんです(笑)。

谷口 たしかに。私の中で、寺嶋さんにはいい意味で尖った作品を作り続けてほしいという願望があります(笑)。

渡邉 そうですね。つぎにどんな作品を作るのか楽しみです。

寺嶋 大丈夫です。ちゃんとお客様のことはつねに考えていますから!

渡邉 どんな要素でも、本当にこだわりを持って作っていますからね。そういった細かい部分も、ぜひ注目していただきたいです。

北野 こだわりを持って作っています!

▲アイディアファクトリーの内部に潜入。ポスターやトロフィーが、所狭しと並んでいる

2日に渡ってお送りした4人のディレクターの座談会、いかがだっただろうか。彼女たちの乙女ゲームへの情熱は凄まじいものがあり、日々作品に真摯に向き合っていることがわかった。インタビューの最後、レコーダーを切ったあとに「みんなとたくさん話ができて、新鮮でした」という言葉を聞くことができたことから、彼女たちにとっても濃いディスカッションの場だったのではないかと推察する。そういった飽くなき探求が、次の作品への手がかりになるのだろう。今後もオトメイト作品から目が離せない。


※1 『薄桜鬼』

オトメイトのメガヒット作品。ひょんなことから新選組の屯所で生活することになった主人公の雪村千鶴が、激動の乱世を生きる新選組の隊員たちと甘くも切ない恋を紡いでいく。

※2 『ときめきメモリアル Girl’s Side』

KONAMIから発売されている女性向け恋愛シミュレーションゲーム。3年間の学園生活のなかで、勉強や運動など学園生活を満喫しながら、気になる彼との恋愛を体験する。

※3 『ソラユメ』

骨董屋のひとり娘である主人公の守永皐月が、偶然召喚してしまった悪魔ルーエンの“もの探し”という要求に応えるため、夢とも現実ともつかぬ歪んだ世界に身を投じていく。TAKUYOから発売。

※4 『華ヤカ哉、我ガ一族』

舞台は大正時代。日本を代表する財閥の宮ノ杜家で使用人として働くことになった主人公・浅木はるが、個性的な6人の兄弟に翻弄されつつも持ち前の明るさで苦難を乗り越えていく物語。

※5 『遙かなる時空の中で』

コーエーテクモゲームスが手がけるシリーズ作品。異世界に召喚された女子高生が八葉と呼ばれる8人の男性たちとともに敵と戦いながら、時空を越え、運命を切り拓く。

※6 『シーマン~禁断のペット~』

セガから発売された育成シミュレーションゲーム。水槽内を回遊する、顔は人間、体は魚の姿をしたシーマンにマイクデバイスを使って話しかけると、近寄ってきたり返事をするなど、音声認識をする。


ソラユメ

華ヤカ哉、我ガ一族 幻燈ノスタルジィ

オトメイト公式サイトhttp://www.otomate.jp/
©2015 IDEA FACTORY
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