『ホライゾン ゼロ・ドーン』が一新する洋ゲーの事実  vol. 3

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『ホライゾン ゼロ・ドーン』が呼び覚ます狩猟本能

『ホライゾン ゼロ・ドーン』が呼び覚ます狩猟本能

アップデートで任意のBGMが再生できるようになるなど、細かな進化を重ねている『ホライゾン ゼロ・ドーン』。完全新規タイトルながら発売後わずか2週間で世界での販売本数が260万本を突破した本作は、ゲリラゲームズ制作の名作アクションロールプレイングゲーム(以下、RPG)だ。

 本稿では、海外製のゲーム、いわゆる“洋ゲーを食わず嫌いになるのはもったいない”をテーマごとに伝えていく。3回目となる本稿では、本作のアクションゲームとしての面白さについて触れていく。「見た目よりも触ってみての面白さはどうなのか?」と思っている人は、ぜひ本稿で『ホライゾン ゼロ・ドーン』のスリル溢れるバトルの魅力に触れてみてほしい。

文 / 村田征二朗


Horizon Zero Dawn


オープンワールドながらアクションはガチ!

街やダンジョンとフィールドマップに境目がないオープンワールドのゲーム。オープンワールドと言えば、その名の通り広く開けた世界を冒険できることが売りですが、一方で戦闘は半自動的であるなど、アクション面が弱いイメージがあるのではないでしょうか。近年はアクション性が高い作品も増えてきましたが、本作に対しても正直なところ、やはりオープンワールドだと操作する楽しさが弱いのではないかという懸念がありました。ところが実際に遊んでみると、主人公はバリバリに動かすことができ、敵である機械獣もアグレッシブに攻めてくるため、本作はオープンワールドの上でアクション要素の強さが際立っているゲームなのです。

そして本作の魅力は、アクションの要である戦闘において、ステルス要素と激しいバトルとで、異なる興奮を味わえるところにあります。

▲殺意むき出しで襲い掛かってくる機械獣とのバトルは手に汗握ります!

主な敵として登場する機械獣たちは個としての戦闘能力が高く、正面切って戦えば1vs1でも苦戦を強いられるほどです。しかも機械獣たちは基本的に数体がまとまって行動しており、プレイヤーは草陰に潜んで機械獣のすきを窺い、相手に気づかれないように戦うのがセオリーとなります。

草陰に潜んでいれば基本的には見つからないのですが、装備が貧弱なゲーム序盤は機械獣との戦闘が特に恐ろしいこともあり、いつ見つかるかと警戒しながら進んでいくのはなかなかのスリルです。ゲームが進行して装備が調ってくるころには、さらに強い機械獣が新たな脅威として登場するため、機械獣から隠れて進むというスリルはゲーム全編を通して楽しむことができます。

▲一度見つかってから隠れて機械獣をやり過ごす際の緊張感は、スリラー映画並みです

機械獣から隠れるスリルもなかなかのものですが、いざ戦闘が始まれば、そのスピード感と絶妙なバランスの難易度がプレイヤーを楽しませてくれます。オープンワールドのアクションは少々もっさりしているイメージがあったのですが、本作では敵も味方も機敏に動き、戦闘中もステルスアクションとは違った、バチバチのアクションとしてのスリルが味わえます。

ゲーム中盤以降に登場する機械獣たちは体力も高く、射撃系の攻撃がこちらの回避ルートを予測して狙い撃ちしてきたりと、かなりの強敵揃い。主人公アーロイも回避アクション、ダッシュ、スライディングとすばやく動くことができますが、やはり基本性能では圧倒的に機械獣が有利です。そのため、戦いかたを工夫しないと機械獣に遭遇するたびに重傷を負わされてしまいます。

▲機械獣のエイム(狙い)の正確さには度肝を抜かれますが、「機械ならしかたない」と納得できてしまうのがニクい……!

タフなうえに攻撃もアグレッシブでやっかいな機械獣ですが、現実の人と獣の戦い同様、頭を使うことで戦いを優位に運ぶことができます。

本稿で毎回最後に掲載している“機械獣図鑑”のコーナーでも紹介している通り、各機械獣にはそれぞれ特殊な部位が存在します。この部位に特定の矢を撃ち込んだりすることで、いわゆる“部位破壊”ができ、敵を弱体化したり、部位の爆発で大ダメージを与えたり、機械獣に装着されていた重火器を使用できたりと、戦闘を有利に展開することができるのです。

▲一部の部位は特定の矢を撃ち込むことで大爆発を引き起こして、周囲にダメージを与えることもできます(近くにいると巻き込まれますが……)

▲機械獣から奪った重火器は弾の補充ができないものの、戦況を一変できるほどの威力が魅力です

装備が揃わない序盤では部位破壊に必要な武器を持っていないこともあり、苦戦を強いられることも少なくありません。しかし、そこで苦戦するぶん、部位破壊で楽に機械獣を倒すことができるようになったときの征服感はかなりの快感です。知識と道具を得ることでプレイヤーが狩られる側から狩る側へと変化していくスリルと興奮は、本作ならではの体験でしょう。

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