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ディズニーの過去と現在と未来がここに!『ディズニー・アート展 いのちを吹き込む魔法』見どころ紹介【後編】

ディズニーの過去と現在と未来がここに!『ディズニー・アート展 いのちを吹き込む魔法』見どころ紹介【後編】

ディズニー・アニメーションの歴史が2017年、日本で蘇る。
『ディズニー・アート展 いのちを吹き込む魔法』が東京・日本科学未来館で4月8日(土)〜9月24日(日)まで開催中。以降は大阪、新潟、仙台と続く予定だ。

このアート展ではアート集団チームラボによる最先端の技術を使ったディズニーとのコラボ作品から、1928年の『蒸気船ウィリー』のアニメーションから最新作『モアナと伝説の海』までの原画やスケッチ、コンセプトアートなど約500点を展示。
これまでの約90年のディズニーのアニメーション技術の革新の歴史を、年代ごとに分けて紹介している。

ディズニーの過去と現在と未来を感じられる素晴らしいアート展の見どころを前後編で解説しよう。(前編はこちら

新たな魔法の使い手たちの登場

1950年代になるとベテランアニメーターたちと、メアリー・ブレアやアイヴァンド・アールといった新進のクリエイターたちが作り上げるスタイルの異なるコンセプトアートや背景画によってディズニーは世界観を広げていく。
このゾーンでは、ディズニーの歴史に名を残すアニメーターたちの生スケッチやコンセプト・アートが数多く展示されている。

「ふしぎの国のアリス」(1951年)のコーナー

「ふしぎの国のアリス」(1951年)のコーナー

日本でも「メアリー・ブレア展」が開催されたことのある人気アニメーター、メアリー・ブレアは1940年にディズニーに入社した後、『ラテン・アメリカの旅』(1943年)や『ふしぎの国のアリス』(1951年)などでカラー・スタイリストとしてコンセプトアートを描いた。

「わんわん物語」のコーナー。本作は原作を持たないオリジナルストーリー。

アイヴァンド・アールは1951年にディズニーに参加。『わんわん物語』(1955年)で背景画を担当。『眠れる森の美女』のために描いたコンセプト・アートがウォルトに認められ、背景およびカラー・スタイリングを任せられた。

「ジャングルブック」のコーナー。「ジャングルブック」はウォルトが生前に直接見届けた最後の作品となった。

新たな次元へ飛び立とう。アニメーションの革命

きっかけは『リトル・マーメイド』(1989年)だった。この作品により、ディズニーは第二次黄金期へと突入する。
この頃より、CGをはじめとするデジタル技術を取り入れ、デジタルだからこそできる表現を追求していく。

「リトル・マーメイド」物語の2/3が海のシーンのため、さまざまな特殊効果を駆使して、水面や波、水中のゆらめきを表現した。

同時に、ハワード・アシュマンとアラン・メンケンなど一流のアーティストが参加して、豪華なミュージカルシーンや美しい楽曲を制作。自らの意思で力強く生きるプリンセスやヒーローたちを盛りたて、観客の心をつかんだ。

「美女と野獣」(1991)はアニメーション史上初めて、アカデミー賞作品賞にノミネートされた。ハワード・アシュマンとアラン・メンケンのコンビが音楽を担当。ドラマチックな名曲を作り上げた。

新しい時代へ。セル画から3DCGへの移行

最後のゾーンでは、2006年にディズニーとピクサーが一緒になって以降の3DCGで制作されたアニメーション作品が並ぶ。アニメーションはセル画からCGへの移行が行われ、人間の目、鼻、耳、髪の毛、皮膚、人の手では再現できなかった細部が精巧に表現されるようになった。

「塔の上のラプンツェル」(2010)ディズニー作品が培ってきた手描きアニメーションのぬくもりと、最新の3DCGの融合を目指した。制作総指揮を務めたのは、ベテランアニメーターのグレン・キーン。

『塔の上のラプンツェル』(2010年)、『シュガー・ラッシュ』(2012年)、日本でも大ヒットを記録した『アナと雪の女王』(2013年)、東京をモデルにした『ベイ・マックス』(2014年)、そして最新作の『モアナと伝説の海』など、多様な価値観や地球の未来など、社会的なテーマが色濃く描かれている。

「アナと雪の女王」(2013)は、自ら行動する現代的な2人のヒロイン、心に響く歌、映像の美しさなどさまざまな魅力が合わさり、世界中で大ヒット!

「ベイマックス」(2014)スタッフはいくつかのロボット工学関連施設を見学し、その際に見つけた医療用空気注入型ロボットを元にベイマックスの造形を考えた