Interview

月9『貴族探偵』美しい鑑識・田中道子が語る未来図

月9『貴族探偵』美しい鑑識・田中道子が語る未来図

『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』で見せた“魔性の女”に続いて、現在は月9『貴族探偵』の“日本一美しい鑑識”役で話題の田中道子。
ミス・ワールド2013日本代表からモデルを経て昨年女優デビュー、現在はバラエティ番組やCMへの出演も相次ぐなか、5月15日には初めての写真集『M』が発売される大型新人だ。
身長172cm、近寄り難いほど端麗な容姿は、苦労や悩みなどなさそうに思えるけれど、意外にも落ち込んだり、理想と現実とのギャップに悩んだりする日々もあったとか。
「ダメな自分を見せようと決めた」彼女に、ドラマの話はもちろん、10歳の変貌と初めての反抗、“夢の育て方”について聞いた。

取材・文 / 村崎文香 撮影 / キセキミチコ


RPGで言うと、自分のレベルは上げずに武器と防具だけ揃えてボスに挑んで、メタメタにやられてた(笑)

女優デビュー第2弾となるドラマ『貴族探偵』(フジテレビ系月曜夜9時〜)が好調です。個性派揃いの役者陣の中でも、田中さんの容姿と鑑識の制服とのギャップ、刑事役の生瀬勝久さんとの絶妙な掛け合いに目が奪われます。

観てくださって、ありがとうございます! 実はあの鑑識の服、スタイル良く見えるように、細かい部分に工夫が凝らされているんです(笑)。
この役、実は原作にはなくて、最初は無表情で、事件にしか興味がない、ロボットみたいな役という設定だったんです。ところが、現場に入って急遽“キャラ変”しました。
生瀬勝久さんがああいうキャラクターなので、ツッコミ役で生瀬さんに寄っていったら、あんな感じになりました(笑)。
実際の私は感情の起伏も激しいし、喜怒哀楽もあるほうなので、愛着がどんどん増しています(笑)。

この先はどんな展開になるのでしょう?

第4話で、貴族探偵の優秀な使用人の一人、佐藤さん(滝藤賢一)を好きになっちゃうんです。それから後半にかけての展開は……楽しみにしてください。

初出演ドラマ『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』と比べて、いかがですか?

『ドクターX』のときは細かく演技指導つけてもらうのではなく、自分で考えて演じることが多かったのですが、今回は癖のある役者さんが多いので(笑)、バランスを見て演出も細かくつけてもらっています。
生瀬さんとは『ドクターX』のときからご一緒しているので、リハーサルが終わったあと、控え室での休憩時間に“指導”していただいています。台詞を何十回も言って「このほうがキャラに合ってるよ」とか「こっちのほうが観てる人には面白い」とかアドバイスをくださって。試行錯誤しているときがいちばん楽しいです。

ドラマ『貴族探偵』より 提供:フジテレビ

女探偵役の武井咲さんは事務所の先輩でもありますが。

武井さんは物怖じせず、自然体で、カッコいいと思います。米倉涼子さんと並んで憧れの先輩です。私も、そんなふうに自然体でやっていけたらいいと思っています。

自然体というのが実は難しかったりします。

モデルのお仕事をさせていただいていたときは、どちらかといえば真逆でした。つくりこんで、いいところだけを切り取って見せていくやり方。実は窮屈に感じることもあったんです。
ミス・ワールドのときもそう。“ダメな自分”を見せることができなかった。「一日30種類の野菜を使って自炊してます!」みたいな感じで(笑)、常に気持ちはハッピー、リーダーシップがあって、フレンドリーで……というのが基本、というか目標でした。
それはそれで楽しかったし、勉強にもなったのですが、女優のお仕事を始めて、それは演技をするうえでは必要のないことだということがわかりました。それから、改めて自分と向き合う時間を持つようになりました。

素の自分を認められるようになった。

はい。自分のダメなところも「面白いじゃん!」と言ってもらえると、自分を良く見せようとか、見栄を張ることもしなくなってきました。
そう思えるようになってからは、バラエティ番組に出るのも、こういうインタビューを受けるのもラクになりました。
いま思えば、『ドクターX』のときはまだ殻をかぶっていたと思います。実は、第1話の放送を観て、ひとりで家で大泣きしたんです。納得いかなくて。でも、その悔しさは絶対次に生かそうと思って、今回の月9もやらせていただいています。

『貴族探偵』第2話の、ずっこけるシーンもよかったです。

何も考えずにやったんですけど、監督にも面白いと言ってもらえて。そうやって演技の幅が広がっていくのは、自分でやっていても楽しいです。
それまでは、RPGで言うと、自分のレベルは上げずに武器と防具だけ揃えてボスに挑んでメタメタにやられてた(笑)。
ミス・ワールドのときには見せられなかった自分のダメな部分……ズボラなところや大雑把なところも、やっと自分で認めてあげられるようになりました。自分の気持ちを隠したり、否定したりするのはやっぱり辛い。
「ずっと泣くのを我慢してたら 笑えなくなってた」(二宮和也「どこにでもある唄。」)という歌詞があって。自分の気持ちを押さえ込むと感情の幅が小さくなる。ある程度解放して、怒るときも泣くときも喜ぶときも最大限。そうやって感情を目いっぱい揺らしていきたいと思います。