Interview

メロディー・チューバックが魅せた二十歳の表情と歌声。声楽科在学の実力にうなずく多彩な新作

メロディー・チューバックが魅せた二十歳の表情と歌声。声楽科在学の実力にうなずく多彩な新作

デビューからわずか3ヵ月ではやくも2ndミニアルバム「Harmony」をリリースしたメロディー・チューバック。今年1月29日で二十歳となったことを受け、大人っぽい表情を増量、新たなトライにも積極的に取り組んだ本作は、彼女が持つ無限の可能性をあらためて提示する仕上がりとなっている。デビューからの期間で手にしたアーティストとしての気持ちの変化とともに、収録される全7曲の制作エピソードをじっくりと聞いた。

文 / もりひでゆき


もっといろいろな曲で、いろいろな思いをどんどん伝えていきたい

CDデビューから約3ヵ月が経ちましたが、その間に気持ちの変化などはありました?

デビュー作の「Melody」が店頭に並んでいるのを見たり、リリースイベントなどでファンの方と実際にお会いしたことで、「あーほんとにデビューしたんだな」ってあらためて実感したところはありましたね。その上で、もっといろいろな曲で、いろいろな思いをどんどん伝えていきたい、みんなに届けていきたいっていう気持ちも強くなっている感じです。

ライブも何度か経験しましたよね。慣れてきました?

まだ慣れてきたというほどではないんですけど、最初は歌うだけで精一杯だったところから、お客さんとの一体感をより求めるような気持ちにはなってきていますね。会場にいる人たちともっともっと一緒に盛り上がりたいとか、みんなの反応を見ながらMCをちゃんと進めなきゃなとか、そういう部分に関しての欲が出てきているというか。

デビュー直前のコンベンションライブを拝見しましたが、その段階ですでに堂々としたパフォーマンスをされている印象もありましたけどね。お客さんとのコミュニケーションもしっかり取れていたように思いましたし。

そんなことないですよー! お客さん目線になってパフォーマンスすることの難しさを実感しました。私1人が勝手に歌って、勝手にしゃべって終わっちゃったなって自分では思ったりもしたので、今後はもっと心を交わし合うライブができるように頑張っていきたいですね。

ライブだとメロディーさんの歌声がより生々しく伝わってきたのが印象的で。音源とライブの歌の違いについてはどう考えています?

リスナー目線で言うと、ライブではCDとは違った歌が聴きたいなって私は思うタイプなんですよ。なので自分のライブでも、会場によって歌い方や気持ちの込め方に変化があっていいんじゃないかなとは思ってます。その瞬間の私のリアルな感情を大切に歌へ込めていこうと思っているので、ファンの方にはそういう部分を楽しんでもらえたら嬉しいですね。

また、デビュー直後の1月29日には二十歳になりましたね。成人となってみての変化はどうです?

正直、自分の中ではまだ19歳のときとあんまり変化はないです(笑)。ただ、たまにふとした瞬間に「そうだ、もう二十歳なんだ!」って思って身が引き締まることはありますね。

どんな瞬間に?

自分がすごく子供っぽい言動をしちゃってるときとか。家族に対してわがままを言ったりとか、高校生の妹と同レベルでケンカしちゃったりとか(笑)。そういうときには「ヤバいヤバい!」って我に返りますね。ちゃんとした成人になれるよう、これから頑張りたいと思ってます(笑)。

大人になった私、さらにパワーアップした私を見せたいという気持ちも強かったです

今回リリースされる2ndミニアルバムのジャケットは前作と比べてすごく大人っぽい雰囲気ですよね。二十歳になったことをふまえて、狙ってそうしたんですか?

そうですね。今回はちょっと背伸びしてる感じというか、大人っぽさのあるクールな表情で撮影したいなって思ったんです。衣装に関しても、私は基本的にかわいい系のファッションが好きなので、二十歳が着ても大丈夫なかわいい洋服を選んでみたりしましたし。撮影はすごく楽しかったですね。

ミニアルバムの内容に関しても、ちょっと大人っぽい表情や、前作では見えていなかった表情がしっかり提示されていますよね。2枚目の作品としてどんなものにしようと思っていたんでしょうか?

前作は私のことをまずみんなに知ってもらおうっていう自己紹介的な作品だったと思うので、今回はよりいろんな人に聴いてもらえるような内容にしたいなって思ってました。二十歳にもなったので、大人になった私、さらにパワーアップした私を見せたいという気持ちも強かったですね。

ファルセットだけで歌った曲を1曲目に入れるのを定番にできたらいいな

1曲目の「Harmony」は前作同様、メロディーさんの歌声が多重録音されたナンバー。アルバムの世界へグッと引き込まれる素敵なオープニングだと思います。

私の声の特徴のひとつであるファルセットだけで歌った曲を1曲目に入れるのを定番にできたらいいなと思って今回も入れました。ただ前回はほんとに声だけで構成されていたんですけど、今回はトラックも加わって、曲中に展開もあったりするので、より壮大な雰囲気になってると思いますね。多重録音した声の数もかなり増えているので。

どのくらい重ねたんですか?

16本くらいかな。「何回同じところ歌うんだろう」って思うくらい、何度も歌いましたね(笑)。フレーズによって声質を変えたところもあったりするので、そういう部分まで耳を傾けていただけたらなって思います。

2曲目は「幸せのストーリー」。タイトル通り、幸せなムードに溢れたブライダルソングです。

過去、現在、未来という時間の流れがひとつのストーリーになっている歌詞と、幸せな気持ちになれるサウンドがすごく気に入ってます。今までは自分がブライダルソングを歌うなんて考えたこともなかったんですけど、周りには結婚した友達もけっこういるので、そういう人たちのことを想像しながら歌いましたね。ただ、この曲はブライダルソングとして作りましたけど、必ずしも男女の恋愛だけを重ね合わせなくてもいいかなとも思っていて。

確かに友達や家族といった大切な人を思い浮かべて聴いてもマッチしますよね。

そうなんですよ。これからずっと一緒にいたいなって思う相手は、結婚相手だけではないですもんね。だから自分にとっての大切な人をイメージしながら自由に聴いてもらえばいいかなって思います。私自身、レコーディングのときには親友の顔が浮かんでいた瞬間もあったので。

現役の子たちのパワーはとんでもなかったですね。みんなめっちゃ元気だし、飲み込まれそうでした

続いては本作のリード曲となる「君がずっと好きだから」です。これは、日本最大級のJK(女子高生)団体「チームシンデレラ」とのコラボによって生まれた曲だそうですね。

このお話をいただくまでそういう団体があることすら知らなかったんでビックリしたんですけど、「女子高生と一緒に曲が作れるんだ!」と思ってすごく楽しみにしてました。実際の作業もほんとに楽しかったですね。

「共感できる、今一番カラオケで歌いたい曲」を作るというコンセプトがあったそうですね。

はい。そのコンセプトの元、女子高生のみんなと一緒に具体的なテーマを決めていったんですけど、圧倒的多数で恋愛の曲、その中でも片思いの曲がいいっていうことになって。ずっと友達だった男の子のことを好きになってしまったけど、今までの関係が崩れるのが怖くて気持ちが伝えられないよっていうせつない片思いソングになりました。

アイデアや意見を交わし合う現場はかなり盛り上がったんじゃないですか?

もう、すっごい盛り上がりました(笑)。「それあるある!」みたいな。私は高校を卒業して2年くらい経ってますけど、実際はまだJK気分でいたところもあったんですよ。「まだまだ行けるんじゃない?」って(笑)。でも現役の子たちのパワーはとんでもなかったですね。みんなめっちゃ元気だし、飲み込まれそうでした。でもそういう経験がすごく刺激になったし、リアルな意見をたっぷり詰めこむことができたので、女子高生の子たちにはほんとに響く曲になったんじゃないかな。もちろん、片思いというテーマは年齢関係なく共感できるものでもあると思うので、女性の方々にはぜひ聴いて欲しいですね。

次の「STAGE」という曲は、新たなチャレンジを感じさせる仕上がりですね。

前作にはかっこいい系の曲が入っていなかったので、今回は絶対やりたいなと思っていたんですよ。なのでEDMに初挑戦しました。テンポの速いダンスミュージックは家で聴いたりはするんですけど、自分で歌ったことはほんとに一度もなかったので、最初は「歌えないかも」って思っちゃってたんですけど、いろいろ自分なりに模索しながら堂々と歌えるように頑張りました。

こういうサウンドもすごく似合うなぁって思いましたよ。

ほんとですか? だったら良かったです(笑)。力強く歌っているサビはわりといつも通りの声の出し方なんですけど、AメロやBメロ、あと最後の英語パートなんかは、ビートをしっかりカラダで感じながらクールに歌うことを意識したんですよ。最初は難しかったけど、練習を重ねたことでできるようになったのが嬉しかったですね。この曲はアルバムの中で唯一ラブソングじゃなくて、今の時代を生き抜くためのメッセージを込めた内容にできたのも良かったなって思います。

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