Interview

話題のRPG系バンド“魔法少女になり隊”とは? サウンドとバンドの魅力を新作インタビューから探る

話題のRPG系バンド“魔法少女になり隊”とは? サウンドとバンドの魅力を新作インタビューから探る

「ボーカル・火寺バジルが魔法にかけられた呪いをとくために歌という魔法を使って冒険しているラウドでポップでファンタジーなRPG系バンド」 “魔法少女になり隊”が3rdシングル「ヒメサマスピリッツ」をリリース! 和テイスト×ヘビィメタル×ユーロビートという強烈なサウンドと“姫様が恋する将軍様に会うために駆け抜ける”というストーリーを描いた歌詞がひとつになった表題曲は、コンセプト、MVのビジュアル、音楽性を含め、魔法少女になり隊の際立った個性をビビッドに示している。さらにカップリングにはアニメソングの名曲「ラムのラブソング」のカバー、切ないラブソング「sayonara fantasy」を収録。音楽的な幅広さを体感できるのも本作の魅力だろう。
今回は火寺バジル(Vocal/魔法少女見習い)、gari(VJ&Vocal/妖精)、ウイ・ビトン(Guitar/スナイパー)、明治(Guitar/女剣士)の4人にインタビュー。「ヒメサマスピリッツ」の制作をフックにしながら、バンドの現状について話を聞いた。

取材・文 / 森朋之 撮影 / キセキミチコ


アメリカに行くことが決まって、「日本人らしさが伝わるような、和っぽい曲がほしいね」という話になって(gari)

バジル (こんにちは! 魔法少女になり隊のボーカル火寺バジルです。魔女の呪いによりしゃべれません。筆談で話します。よろしくおねがいします!!)

よろしくお願いします! 魔法少女になり隊は2016年9月にシングル「KI-RA-KI」でメジャーデビュー。今年1月には「革命のマスク」をリリースするなど、順調にレベルを上げていて。メジャーデビュー以降の冒険のなかで、いちばん印象に残ってることは何ですか?

バジル (gariが着ているTシャツを指さす)

gari たまたま今日「KNOTFEST」のTシャツを着てきたので(笑)。「KNOTFEST」はかなり印象深いイベントでしたね。以前から「いろいろなことをやりたい」という気持ちが強かったので、出演できることになったときは「ラッキーだな」と。魔法少女になり隊はジャンルに捉われず、楽しいと思ったことを表現するバンドなんです。そんな自分たちがメタルに特化したイベントに出て、アニソンのカバーをやって。「こういうことが出来るようになったんだな」って実感しましたね。

「おジャ魔女カーニバル!!」をカバーしたんですよね。

ウイ・ビトン そうなんです。1曲目の時点では様子見のお客さんが多かったんですけど、2曲目に「おジャ魔女カーニバル!!」をやったらドカーン!と盛り上がって。「これかっ?!」っていう感じでしたね。

人によっては懐かしいと思うだろうし、いまの人たちは新しいと感じるんじゃないかな(バジル)

KNOTFESTでアニソンをやるバンドなんて、他には絶対にいないですからね。では、ニューシングル「ヒメサマスピリッツ」について。楽曲を作ったのはいつ頃なんですか?

gari 「ヒメサマスピリッツ」は、2年くらい前にアメリカでライブをやる直前に作ったんです。アメリカに行くことが決まって、「日本人らしさが伝わるような、和っぽい曲がほしいね」という話になって。

ウイ・ビトン 初披露もアメリカだったんです。日本に戻ってからもずっとライブでやっていて、いまはもう鉄板の曲になってますね。

明治 必ず盛り上がりますからね。コンセプトもはっきりしている、楽曲の色が強いから、ライブで聴いてもわかりやすいんじゃないかなと。

和楽器とヘビィメタルとユーロビートを一緒にやったら楽しそうだなって(ウイ・ビトン)

gari 今回のリリースにあたって、少しだけ歌詞を変えてるんです。「姫様が将軍様に恋をして、街を駆け抜けていく」というストーリーは同じで、さらに肉付けして。この曲、ビジュアライズ化しやすいんですよね。曲を聴けば絵が見えてくる感じがあるし、そこから「東京の街を姫様が駆け抜ける」というMVのコンセプトも浮かんで。全員のイメージが共通していたから、制作もすごくスムーズでした。

バジル (“私ら、こんなこともできちゃうんだぜできちゃうんだぜ!“という必殺奥義的なポジションの曲ですね。”和×メタル”なので)

和を想起させる音像とアグレッシブなヘビィメタルが合体してるっていう。さらにユーロビートの要素も入ってますよね?

ウイ・ビトン そうですね。いろんな音楽の要素を1曲のなかで表現するのが好きなんですけど、「ヒメサマスピリッツ」は特にそれが出ている曲だと思います。和楽器とヘビィメタルとユーロビートを一緒にやったら楽しそうだなって。もともと好きですからね、ユーロビートも。

明治 小さい頃に自然と聴いてましたからね。その頃は「これはユーロビートだ」と意識はしてなかったですけど。

gari (アニメ)「頭文字D」の音楽もユーロビートだったしね。

バジル (「ヒメサマスピリッツ」は歌っていても楽しいです。踊りを付けたり、いろんな楽しみ方できるし。人によっては懐かしいと思うだろうし、いまの人たちは新しいと感じるんじゃないかな)

そう、じつは幅広い年齢層のリスナーにアピールできる曲なんですよね。ちなみにメンバーのみなさんの音楽的なルーツって、どんな感じなんですか?

明治 私はビジュアル系などを聴いてましたね。バジルはアイドルとか…。

バジル (アイドル、歌モノですね)

gari 僕は「もってけセーラーふく」(2007年)くらいの時期にアニソンから入って。

明治 いまはいろいろ聴いてるよね。

gari うん。アンダーグランドの音楽が好きなんですよね。ヘンなヤツが(笑)。ウイさんはメタラーかな。

ウイ・ビトン それだけじゃないけどね(笑)。メタルも好きだし、J−POP、パンクも聴くので。もちろんユーロビートも。どちらかというと激しいやつが好きなんですけど、魔法少女になり隊の楽曲に関しては、僕のエゴが出てるかもしれないですね。gariさんのシャウトもぜひ入れてほしいと思ってたし。

gari ぼくは、スクリーム系の音楽を聴いてたわけじゃないんですよ。YouTubeで外国人の方がやっている「How to scream」を見て、「全然わかんない」って思いながらやり始めたので。

ホントにいろいろなテイストが混ざってるんですね、魔法少女になり隊の音楽は。

バジル (みんな違うものが好きだからこそ、いまのバンドのスタイルになってるよね。楽しい!を第一に何でもやってみようって)

2曲目は「ラムのラブソング」のカバーを収録。

バジル(今回のシングルは3曲を通して恋愛がテーマなんですけど、みんなが知っていて、盛り上がれる曲といえばコレだ!ということで選びました。「うる星やつら」は私がアニメを好きになったきっかけの作品なんです。小さい頃から原作も読んでました。となりのおばちゃんの家に漫画があって、遊びにいくといつも読んでたので)

ウイ・ビトン 僕はアニメを観てないですけど、曲は知っていて。今回バンドでやることになって改めて聴いてみたんですけど、すぐに「これはメロコアしなかい」と思って。

gari 「メロコアにしか聴こえない」っていう名言も飛び出したからね。

ウイ・ビトン アレンジしたものを聴いてもらったら、メンバーも「いいじゃん」って言ってくれて。

明治 とにかくスピードが速いので、(ピックを持つ)右手が大変ですけどね。トリッキーなフレーズもあるし。スタジオでやってみたときは「ライブが楽しみだな!」と思いました。早くライブでやりたいですね。

gari 7月1日のレコ発イベントでは必ずやると思います!

そして3曲目の「sayonara fantasy」は、切ないイメージのラブソングですね。

明治 まさに「“ザ・ラブソング”を作ろう」というテーマの曲ですね。

ウイ・ビトン 哀愁がすごく感じられる曲だなと思います。「ヒメサマスピリッツ」「ラムのラブソング」が元気な曲だから、バランスもいいなって。

バジル(切なく歌うのがとても難しくて。初めてのチャレンジだったし、ボーカルとしてかなり試された1曲です。でも、歌っていると気持ちいいんですよ)

gari いい曲ですよね。ライブのPAスタッフの方も「この曲、(シングルの)リードじゃないの? もったいない!」って言ってくれて。シングルを手に取って、ぜひ聴いてほしいなって思います。

J−POPファンにもアピールする1曲になりそうですね。シングルの初回限定盤に付いているDVDにはライブ映像「ワンマンツアー2017 〜メロディア王国にさよならバイバイ ワタシはみんなと旅に出る〜」(LIVE AT 2017.01.29 SHIBUYA TSUTAYA O-WEST)を収録されています。

gari メジャーデビューしてから初めてのワンマンツアーだったですが、「ボーカルのバジルにかけられた呪いを解くために冒険をする。そのためにはハピネスが必要なんだ」というコンセプトをしっかり掲げたライブができて。お客さんの盛り上がりもすごかったんですよ。特に映像になっているO−WESTのライブはすさまじかったですね。

ウイ・ビトン 一体感が尋常じゃなかったよね。お互いに「楽しもう」という気持ちをしっかり持っていたし、会場に「とてつもないことが起きる」という雰囲気があって。

魔法少女になり隊という名前のせいか、「ヘンなアイドルかと思ってた」って言われることも(明治)

オーディエンスの雰囲気も独特ですよね。ロックフェス好きそうな人もいれば、アイドルファン的な人もいて。

ウイ・ビトン もともと「いろんな人が集まる場所になったらいいな」と思っていたんですよね。

gari このバンドはいろんなタイプのイベントに出てるんですよ。最初に話したKNOTFESTもそうだし、アイドル系のイベントにも出て。そこで気に入ってくれた人がワンマンに来てくれて、唯一無二の空気が生まれたんじゃないかなと。

明治 最近、以前よりもライブが楽しみになってるんですよね。「今週末、ライブだ。イエイ!」みたいな(笑)。

ウイ・ビトン そうなんだ(笑)。

明治 ライブの体力がついて、周りがみえるようになったことが大きいと思いますね。お客さんに求められていることも少しずつわかってきて、見せ方も確立しつつあるんじゃないかなって。

バジル(ライブはもちろん楽しいけど、“カッコ良く”見られたいという気持ちも大きくなってきました(笑)。女子ボーカルだからってナメられたくないっていうヘンな意地もあるので)

ウイ・ビトン ロックバンドですからね。

明治 うん。魔法少女になり隊という名前のせいか、「ヘンなアイドルかと思ってた」って言われることもあるので。

gari それも美味しいと思うけどね。「ヘンなアイドルかと思ってたら、こんなバンドだったのか?!」って(笑)。

その他の魔法少女になり隊の作品はこちらへ

ライブ情報

魔法少女になりな祭 2017

7月1日(土) 渋谷STAR LOUNGE 
出演:Wienners、魔法少女になり隊
7月2日(日) 渋谷STAR LOUNGE 
出演:オメでたい頭でなにより、魔法少女になり隊

魔法少女になり隊

火寺バジル<パート:Vocal 職業:魔法少女見習い>、gari<パート:VJ&Vocal 職業:妖精>、ウイ・ビトン<パート:Guitar 職業:スナイパー>、明治<パート:Guitar 職業:女剣士>。ボーカル・火寺バジルが魔女にかけられた呪いをとくために歌という魔法を使って冒険しているラウドでポップでファンタジーなRPG系バンド<魔法少女になり隊>。

オフィシャルサイトhttp://mahousyoujoninaritai.com/

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