Column

Chelsyの新作ミニアルバムから響くポップ感。進化し続けるバンドの今、3人の今を訊く  

Chelsyの新作ミニアルバムから響くポップ感。進化し続けるバンドの今、3人の今を訊く  

3人組ガールズバンド、Chelsyは通算3枚目となるミニアルバム『WILL BE FINE TOMORROW』を以って、新段階に突入したようだ。新段階と言っても、もともと彼女達が持っていた一面により焦点が絞られただけかもしれないが、これまでを<ロックバンド>だとしたら、今作は<ポップバンド>。それぐらいの大きな変化が感じられる。また、それぞれのメンバーに目を向けると、ヴォーカル&ギターのMIOは<GIVE ME OW>としてソロ活動も行い、ドラムのAMIは母親に対する感謝の気持ちを歌ったソロ楽曲「おかあさんへ」を配信リリースし、ベースのSHIZUKAは今までに見せたことのないクールでセクシーな部分を全面に押し出したデジタル写真集を配信。個の輝きも増していく中で、7月2日にはChelsy史上最大規模となる渋谷クラブクアトロでのワンマンライブも決定した彼女たちに、バンドとしての現在の心境を聞いた。

取材・文 / 永堀アツオ 撮影 / 荻原大志


自分たちの色を追求していこうっていう姿勢を最近は構築できてるんですね。そういう姿勢の一歩(AMI)

前作から8ヶ月ぶりになりますね。

SHIZUKA ご無沙汰ぶりです(笑)。

MIO 配信でのリリースはあったんですけど、CDとしてのリリースは久しぶりですね。

AMI 森川葵さんと斎藤巧さんの主演映画『A.I.love you』の主題歌「It’s fine days」と三重のサッカーチーム<ヴィアティン三重>のオフィシャル・サポーターズソングとして書き下ろした応援歌「Orange」の2曲は配信リリースしてて。その2曲を含めた4曲入りのミニアルバムになります。

SHIZUKA うちって、MIOがアコギも弾くし、エレキも弾くしっていうスタイルだったんですけど、「アコースティックの方が合うよね」っていう話をしてて。エレキをやめるっていうわけじゃないんですけど、そういう曲を増やしていこうって話してたんですね。

MIO アコギの曲を増やすことでライブが盛り上がらないわけではないなっていうことに気づいたし、私たちでしかできない見せ方を追求してた時期だったね。

AMI みんなで意思の疎通はしてて。結成6年目に突入したんですけど、今までいろんな曲をやってきて、ここから先に進んでいくにあたって、声にはどれが合うかとか、みんなで考えられるようになったし、音や歌詞にもっと向き合って、自分たちの色を追求していこうっていう姿勢を最近は構築できてるんですね。そういう姿勢の一歩を示したような1枚になってますね。

「私たちはこれからも進化し続けますよ」って言えるような1枚になったなって思ってて(MIO)

全曲、MIOさんがアコースティックギターを弾いてる曲になってますね。

SHIZUKA ガンガンロックするガールズバンド!っていう感じではなく、爽やかで良質なポップスの色が強いアルバムになってますね。今までとは少し違った、新しいサウンドかなとは思います。

AMI ジャケットもカジュアルな印象になっていて。今までのパキッとしたのとは違った、新しいチェルシーを見せることができたかなって思ったし、自分たちとしても、新しい世界や魅力が見えそうな気がしていて。自分らもワクワクする1枚です。

MIO 私たち、進化してるんだよって提示できるような1枚かなって思いますね。今も試行錯誤してるし、いっぱい模索してる中で、「私たちはこれからも進化し続けますよ」って言えるような1枚になったなって思ってて。今後にも期待してもらいたい1枚です。

AMI ほんと、準備はいっぱいできてるしね。自分たちが成長してるっていう感覚を3人で感じてる時期に出せてよかったし、今のままどんどん成長していきたいと思ってます。

表題曲「Restart」はライブではかなり前からやってた曲ですよね。

AMI そうですね。私がChelsyの曲を書こうと思って書いた1曲目が4枚目のシングル「I miss you」で、その次に作ったのが、「Restat」だったと思います。かなり前の曲なので、ライブではいつ最初にやったか覚えてないくらいで。渋谷eggmanで海の演出をしたデビュー記念ライブ(「Seaside Chelsy」 2014年9月24日)の時にやってる?

MIO 4曲目のバラード「Blue moon」は自分たちに海の映像を投射してやったけど、「Restart」はやってないかも。でも、デビュー曲「I will」と同じ時期からやってるはず。

太陽の光が水しぶきに反射してるような、キラキラした笑顔が弾けるような曲になったなって(AMI)

そのあとのワンマンライブ「Chelsy’s Haapy Easter」(2015年4月5日)では間違いなく聴いてます。当時から、Chelsyの楽曲の中ではアグレッシブなロックでも、切ないバラードもない、ちょっと異色な印象を受けてたんですが、どんな発想から作った曲でしたか?

AMI 私は景色や色をイメージしてから音にするんですけど、この曲は最初、爽やかな朝焼けの海沿いをドライブしていて、サビに入ったら太陽が昇るような景色をイメージして作ってて。でも、歌詞がつき、メンバーで演奏して、ライブを繰り返すことで、すごくポップでキャッチーな要素が加わって。今ではお客さんが手拍子で盛り上がってくれる曲になってるんですけど、太陽の光が水しぶきに反射してるような、キラキラした笑顔が弾けるような曲になったなって思います。ライブで成長した曲ですね。

MIO 歌詞はプロデューサーの近藤ひさしさんなんですけど、初めて聞いた時に、いい意味でわかりやすくて、すごく可愛らしい曲だなって思って。ちょっと切ない歌詞だけど、ポジティブに失恋を前向きに歌った曲だと思うんですね。特に自分が好きな部分は、<左だけ上がる眉>とか、その人だけにしかない癖が書いてあるところで。全く同じ曲じゃなくても、きっと誰もが、私もあの人のこういうところが好きだったなっていうのがあると思うんですよね。すごくリアルで日常感があるし、失恋してる女子たちがいい恋を始められるような曲になったかなって思います。

ライブで聴いていた時は失恋を明るく乗り越えていく歌だと思ってたんですけど、よくよく歌詞を見ると、相手の方は……。

AMI ちょっと危ない関係ですよね(笑)。

SHIZUKA 付き合ってたかどうかはわからないですよね。そういう関係だと別れる別れないがないから、ズルズルしがちじゃないですか。でも、この子はきっぱりと、<いい恋を始めちゃうんだ>って振り切ってる。それでもやっぱり会いたいとか、好きになってもらいたいっていう失恋ソングじゃないので、失恋した女子がカラオケで歌って元気になって、失恋から立ち直れる曲になってれたらいいなって思います。

失恋ソングだけど、心が弾むというか、思わず体が動いちゃうようなサウンドになってますよね。

SHIZUKA イントロのベースのフレーズがいい感じでとれたなって思いますね。結構、動いてるんですけど、歌は邪魔しなくて。心地よい感じで動くベースラインを意識して作りましたね。

AMI こういうビート感は初めてに近かったので、踊り出せるようなドラムを叩けるように考えました。あと、この曲をもっとキラキラさせたくて、キメも多いので、彩りを添える感じでちょっと遊びました。

MIO 今までになかったリズムなので、ちょっと難しかったんですね。たくさん詰まっている可愛らしいフレーズのハマりが良くなるように意識して歌って。レコーディングでは、めっちゃ踊りながら歌ったんですけど、今回、この曲にダンスがついたんですよね。ダンスのあるおかげで、みんながもっともっと盛り上がれて、失恋してる女子たちが、いい恋を始められるような曲になったかなって思いますね。

ダンスのレッスンもあったので、撮影の日までの準備期間が今までで一番長くて(SHIZUKA)

ミュージックビデオでは3人も踊ってますね。ダンスシーンは初ですか?

MIO 初めてです! 今までのMVの中でも、ダントツでいろんな要素が詰まってて。先生役を演じてて、バンドシーンやダンスシーンがあって。いろんなシーンがあるので、事細かに何度も見てもらえると楽しいかなって思って。私、自分では気づかなかったんですけど、最後のダンスシーンで、どうやら、足と手が一緒に踏み出してるみたいで(笑)。友達が教えてくれたんですけど、そういうちょっとした発見がいっぱいあるMVに仕上がったなって思ってます。

(笑)先生役はいかがでした?

MIO 1stシングルでは「I will」で女子高生役をやったんですけど(笑)、それから3年が経って、先生役になってしまって。

AMI 私が元気な体育の先生で、SHIZUKAがエッチ……じゃなくて、セクシーな音楽の先生(笑)、MIOが女子人気の高い英語の先生。私はバスケをしてるところで普通に笑っちゃったところも使ってもらってるんですけど、学生時代に戻った気持ちになりました。

MIO うん、青春だったね。1日限りの青春を感じた。

SHIZUKA すごく楽しく撮れたんですよね。ダンスのレッスンもあったので、撮影の日までの準備期間が今までで一番長くて。エキストラの学生の子達も結構、前からダンスの練習をしてくれてたから、みんなで作るぞ! っていう感じがすごかったですね。

AMI ダンスレッスンを受けて、リハーサルが4時間あって。エキストラの子達にダンスレッスンを受けてもらうだけでも負担が大きかったのに、当日もすごく楽しそうに踊ってくれるし、監督の指示以上のものを出してくれて。本当に私達だけじゃなく、エキストラの皆さんがいたことで場の空気も明るくなったし、みんなが笑ってる瞬間は、あの子たちがいたから本当に出せたものだから、めちゃくちゃ感謝してますね。

SHIZUKA あと、私たちがMVで踊ったダンスを簡略化したものを YouTubeにアップしてるんですね。皆さんに見てもらって、6月22日から始まる東名阪ツアーで踊ってもらえたらなって思います。私たちは演奏してて踊れないから。

MIO ライブで踊って欲しいなっていう思いがあって。だから、今回の東名阪ツアーは「ちぇる子とちぇる男のカーニバルはじめちゃうんだツアー」になってるんですけど。

Chelsyに対して、皆さんがもっと期待を感じるようなライブをしたいなって思ってますね(AMI)

7月2日(日)の東京公演はChelsy史上最大規模となるCLUB QUATTROですね。

MIO 埋めます! とにかく挑戦の日でもあるし、絶対に今まで見たことのないChelsyを見せたいと思ってるし、自分たちもすごいワクワク、楽しみにしてて。Chelsyに関わってくださってるみんなと一緒に着々と、大事に準備を進めていきたいです。今は、楽しみなことしかないっていう感じです。

SHIZUKA アーティストになる前から行ってたライブハウスなので、知る人ぞ知るバンドじゃなくて、名の知れたアーテイストがやるライブハウスっていうイメージがあって。やっとここまでこれたかっていう、ようやくライブの規模がステップアップした感じがありますね。そこでどんなChelsyを見せられるのかが今から楽しみでもあります。

AMI ワンマンライブ自体が久しぶりなんですね。間は空いちゃったけど、それって、私たちにとってはマイナスなことじゃなくて。密度を濃くする時間に使っていたって思ってるから、クアトロでは、これまで準備してきたもの、溜めてたものを全部出してやるっていう気持ちでいます。今までChelsyが考えに考えてきたものを形にできる日だって思うし、本当に、その日しかできない今のChelsyの全部を見せたいと思ってます。ミニアルバム『WILL BE FINE TOMORROW』には、手に取ってくれた人が明日、ちょっとでも明るい気持ちになれるようにっていう思いを込めた曲が詰まってるんですけど、ツアーでは、私たち自身、これからのChelsyに対して、皆さんがもっと期待を感じるようなライブをしたいなって思ってますね。

ライブ情報

Chelsy LIVE 2017~ちぇる子とちぇる男のカーニバルはじめちゃうんだツアー~

6月22日(木) 大阪・心斎橋hills パン工場
6月24日(土) 名古屋・Heart Land
7月2日(日) 東京・SHIBUYA CLUB QUATTRO

Chelsy

MIO(Vo,Gt)、SHIZUKA(Ba,cho)、AMI(Dr,cho)。
2014年9月に「I will/Animation」でメジャーデビュー。キュートなルックスと瑞々しい歌声、確かな演奏力が魅力の3ピースのガールズバンドとして注目。2016年4月にレコード会社移籍後に第一弾で発売されたミニアルバム「ESCAPE ON THE WEEKEND」は、TOWER RECORDS渋谷店 総合チャート堂々のウィークリー1位を獲得。5/24に3rd mini ALBUM「WILL BE FINE TOMORROW」をリリース。関東近郊を中心にリリースイベントも敢行。アルバムリード曲である「Restart」は、MVの中でバンドとしては珍しい、メンバーが、“いい恋ダンス”を真剣に踊るシーンも見られるので、ぜひYou Tube(Honey Bee Records Official Channel)もチェックしてほしい。
アルバムを引っさげての東名阪ツアー Chelsy LIVE 2017〜ちぇる子とちぇる男のカーニバルはじめちゃうんだ〜」が6/22(木)よりスタート。ツアー最終日となる7/2(日)東京・SHIBUYA CLUB QUATTRO は、Chelsy史上最大規模の会場となる。

オフィシャルサイトhttp://chelsy-official.com


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