Interview

『女囚セブン』で舞妓姿がキュートな久住小春が語る撮影現場と女優としての今。

『女囚セブン』で舞妓姿がキュートな久住小春が語る撮影現場と女優としての今。

2009年「モーニング娘。」およびその母体である「ハロー!プロジェクト」から卒業後、ファッション誌「CanCam」専属モデル等、活躍の場を広げ、今は女優を中心に活動いている久住小春。現在、久住自身もファンだったという金曜ナイトドラマに出演している。主演の剛力彩芽を中心に個性的な女優が集った“訳あり7人の女囚”によるバトルが話題となっている『女囚セブン』である。このドラマのキーを握っていると思われる役どころ、彼女自身と同じ“小春”という役を演じている。そこからも運命を感じたという久住小春にこのドラマでの役どころ、役への向き合い方を訊いた。勉強熱心で、好奇心旺盛なかたわら、努力家だと唸らせる取材から、女優としての覚悟が見えた。

取材・文 / 土屋恵介
撮影 / キセキミチコ/KISEKI inck


『女囚セブン』で演じる小春役-「運命だなと思いましたね。」

まず、ドラマ『女囚セブン』への出演が決まったときの感想は?

私、『女囚セブン』が放送されている、金曜ナイトドラマの枠が面白くて毎クール見ていたんです。まさか自分がそこのドラマに出られることになるとは思わなくて、それがまずうれしかったですね。内容も、女子刑務所の話ですって聞いたときはめっちゃ面白そうだなと思いました。さすがは金曜ナイトドラマ、裏切らないなと思いました(笑)。『罪を犯した7人の女同士のバトル』は、すごく面白そうだなって。

久住さんが演じるのは、小春役って自分と同じ名前ですね。

たまたまみたいなんですよ。台本ができた時点で、小春って名前だったらしくて。
そこに私が決まったんです(笑)。運命だなと思いましたね。

小春役についてはどういう印象がありますか。

主役の剛力彩芽さん演じる芸妓の琴音が、無罪なのに悪い人にはめられて刑務所に入ってしまい、小春は、その事実を知った琴音の後輩の舞妓なんです。悪いヤツは誰かってこっそり探偵みたいに謎を解いていくって役どころなので、ちょっと意味深な感じでお芝居をがんばっています。

舞妓さんの格好をするのは初めてですよね。

初めてです。私、着物のお仕事は結構させてもらっているんですけど、舞妓の着物って普通の着物を5着くらい着ている感じなんです。毛布を肩に背負っている感覚なんですよ。髪も重いし、準備に2時間くらいかかるんです。ドラマなので丸1日その恰好ですし、しかも白粉を塗っているときと、普通のときもあるから、そこは大変ですね。

小春役をもらって、自分なりにどんな勉強をしましたか。

もともと舞妓さんの知識がほとんどなかったので、ネットで“舞妓 動画”って調べて全部見ました。動画を見て、こういうしゃべり方するんだ、こういう動きをするんだって勉強しました。現場にも、元舞妓さんの方が指導でいらしてくださっていて、シーンごとに、手の動きとかを教えてくださいます。

実際やってみてどうですか。

舞妓さんなりの動きがあるので、知らないことがいっぱいでした。座るとき、手を重ねて座るのがきれいなのかなと思ったら、とにかく手を見せないでって言われたんです。着物をクロスさせて、その中に手を入れるのが正しいと聞いて、なるほどって。あと、お酌をするので、立ったり座ったりが多いんです。着物の裾が長いので、それを、さっときれいに見せるのに神経を使ってます。常に上品な感じを意識して演技してます。

共演者の方とはどんな会話をしてますか。

梶芽衣子さんとご一緒するシーンが多いので、空き時間は、梶さんがプライベートの話をしてくださいますね。最初、大先輩すぎて、すごい緊張していたんです。そしたらめちゃめちゃ気さくな方だったんです。長い空き時間があったときに、“そこにスーパーがあったから”って、めちゃ大量にお菓子とか買ってきてくださり、すごく優しんですよ。

生の演技と画面を通じて見る演技の違い

梶さんにはアドバイスとかもらいましたか。

正直、演技のこととか、大先輩すぎて質問できないんです。でも、撮影のときに、カメラの位置が決まったら、“次こっちから来るから、あそこ見よう”とか全部指示してくださいます。“このカットじゃ、小春ちゃんがわからないからもっと出してあげて”って言ってくださったり、私のことまで気配りしてくださるんですよ。私もドラマの現場に慣れてなくて、どうしようって探りながらやっていたので、本当にありがたかったです。

それは梶さんに感謝ですね。

はい。あと、悪い政治家役の高嶋政伸さんと2人のシーンも多いんです。高嶋さんは、楽屋でずっとセリフの練習をされているんです。あんなにいろんなドラマに出ていらっしゃる方が、ずっと練習されてるので、自分ももっとやらなきゃってなりますね。でも、冗談とかもたまに言ってくださったり、リハのときに、本番と違うことを言って笑わせてくれたりもします(笑)。

そうやって場を和ませてくれるんですね。

そうなんです。あと、高嶋さんとお酌のシーンで、食べ物があるとめっちゃ食べるんです。カレーなんて3食も食べちゃったり、“リハでも完食したよ”っておっしゃってて。ドラマではすごい悪い役なんですけど、ほんとはすごくいい人です(笑)。

(笑)。では、久住さんが、小春以外の役をやるとしたら、どの役を演じてみたいですか。

安達祐実さんの役ですね。最初はあまり理解できないなって思ったけど、なんで罪を犯したか過去のフラッシュバックもあるじゃないですか。そこで共感できる部分が多いんですよ。あと、一番普通っぽいし、気持ちの動きが見ててわかるので。

なるほど。さて、ドラマは謎を解き明かして物語が進んでいきますが、久住さん個人が解き明かしたい謎ってありますか。

今回、梶さんとお仕事をさせていだたいて、実際に生の現場でお芝居を見た梶さんと、画面を通した梶さんが、ちょっと違う感じになっていたんです。梶さんの演じる一条涼は、全てを知っている頭のいい役で、あえて顔に表情が出ないお芝居をされていらっしゃるんです。それがオンエアーを見たら、逆に凄まじいオーラが出てたんです。それはとても驚きました。それは、謎を解き明かしたいと言ったら失礼ですが、どうしたらそういう演技ができるようになるのか知りたいですね。

説得力のある顔の角度とかを熟知してるんですかね。

たぶん、そういうのをわかっていらっしゃるんだと思います。でも、梶さんに、どうしてですかって聞いても私が理解できるのかな?っていうのはあるんですけど(笑)。

自然にできるくらいの蓄積があるのか、現場の空気で対応していってるのか、今度聞いてみるのはどうですか。久住さんの役が、もしかしたら今後キーを握る存在になっていくかもしれないし、そうなったときに、説得力のある画が必要になってくるかもしれないし。

そうですね。じゃあ、がんばって聞いてみます(笑)。

さて、久住さんは現在、モデルや演技のお仕事を中心とされてますが、共通点ってありますか。

モデルさんと女優のお仕事は、表現するという部分で共通点があると思います。ドラマだと監督が求めてるものに近づこう、監督が想像してるものに染まっていくみたいな感覚があるんです。モデルでも、例えばOLさんみたいに歩くシーンとかの場合は、私はOLじゃないので誰かになりきってるんです。モデルは写真の中で、女優は映像の中で、誰かになりきるんです。

歌ってた時代とは違いますか。

アイドルは自分自身がやってるって感じなんです。なので感覚が違いますね。

なるほど。そこは大きく違いますね。では、久住さんがこれから、演じてみたい役柄ってありますか。

自分とは全く違う人をやってみたいなと思います。犯罪者とか、誰かを騙す役とか。

そうなんですか。アクションは?

いや〜、体動かすのが苦手なんですよ、センスがないんです(笑)。

(笑)。刑事役なんか似合いそうですよ。

でも、走る姿がかっこわるい、ヘンって言われるんです(笑)。