LIVE SHUTTLE  vol. 153

Report

LUNA SEA、熱狂の武道館公演。結成日に宣言した次作のテーマーそれは“愛”

LUNA SEA、熱狂の武道館公演。結成日に宣言した次作のテーマーそれは“愛”

LUNA SEAが東京・日本武道館でバンド結成日を祝う「LUNA SEA The Anniversary 2017 5.29 日本武道館」を開催した。1989年に東京・町田のライブハウスThe Play Houseで初ライブを行った“誕生日”5月29日に開催されたこのライブには、14000人のファンが集結。
360°客席に囲まれたステージのうえで5人は、28年のキャリアを総括しながら、さらなる未来を予感させるライブを見せ付けた。

登場SEはベートーヴェンの「月光」。凄まじい歓声が沸き起こるなか、まずは最新アルバム「A WILL」の収録曲「Metamorphosis ~Beginning part」が演奏される。SUGIZOの重厚かつ壮大なギターフレーズが大音響で鳴り響き、さらにINORANのエッジ―なストローク、Jの骨太なベース、真矢の正確無比な爆音ドラムが重なり、唯一無二としか言いようがないバンドサウンドが出現する。全員の音が信じられないほどデカいのだが、まったくハウリングしないし、すべてのフレーズがしっかりと聴こえてくる。その強靭なサウンドの真ん中に立つRYUICHIのパワフルなボーカルもすごい迫力。この5人が揃ったときのオーラ、やっぱりハンパない。

「14000人のSLAVEたち、元気ですか? 結成記念日にこうしてオマエらと一緒にいられるのが本当に幸せです。どうもありがとう!」(RYUICHI)というMCの後は、メジャー1stアルバム「IMAGE」に収められた「Dejavu」「Image」などを披露。四半世紀前に生み出された楽曲を、表現力、演奏力を増した2017年のLUNA SEAが演奏する――この時空を超える感覚こそが、この日のライブの醍醐味だったと思う。さらに印象的だったのは、初期のナンバーのなかにLUNA SEAの核となる要素がしっかりと刻み込まれていたこと。ヘビィメタル、パンク、ゴシック、ニューウェイブ、プログレといった多様なファクターが(おそらくは無意識のうちに)込められていたからこそ、彼らの楽曲は時代に左右されず、いまもなお大きな魅力を放っているのだろう。

ライブ中盤では、個性的な演出を体感することができた。ステージ上部に設置されていたLEDスクリーンが降り、ステージを覆った状態で演奏が行われたのだ。いまだ戦火のなかにある世界を映し出し、子供たちの歌声が響いた「NO PAIN」。幻想的な光のコラージュのなかでSUGIZOがバイオリンの美しい音色を響かせ、INORAN、RYUICHIがアコースティックギターを演奏した「I’ll Stay With You」。常に最新のテクノロジーを導入し、楽曲のメッセージ性を際立たせてきたLUNA SEA。その最新モードをじっくり味わうことが出来たのも、この日のライブの大きな収穫だった。

真矢のエンターテインメント性に溢れたドラムソロ、Jのロック魂全開のベースソロによって、ライブは後半へ。最初期のライブアンセム「BLUE TRANSPARENCY 限りなく透明に近いブルー」(SUGIZO、INORANの鋭利なギタ―カッティングがカッコいい!)でさらなる熱狂を生み出したあと、RYUICHIが改めてオーディエンスに語りかける。武道館に来るとすごく神聖な空気の中に立たせてもらっている気持ちになること。LUNA SEAはこれから自分たちが作ってきた世界と新たに生み出す世界を融合させて突っ走っていこうと思っていること。「町田プレイハウスで出会って結成した約28年前には、いまのこの景色はさすがに想像していなかった。絶対に行けると思ってたし、絶対に行ってやると思ってたけど、さすがに30年近く先のことは見てなかったよね」という言葉、そして、その直後に放たれた名曲「I for You」のロマンティックなメロディはまちがいなく、観客の心に強く刻まれたはずだ。

「武道館まだ行けるか!?  ケガしなけりゃ何してもいいからな!」というRYUICHIの煽りから「STORM」「ROSIER」といったヒットチューンを連発、ライブの興奮は一気に頂点に達する。SUGIZO、INORAN、Jがステージ後方の客席近くまで近づくなど、臨場感あふれるステージングもインパクト十分。本当に華があるメンバーが揃っている。
「Metamorphosis ~Ending part」で本編は終了。スマートフォンのライトを掲げた観客は“Happy Birthday to LUNA SEA”合唱し、バンドの誕生日を祝福する。感動的な空気に満ちたステージに再び登場したメンバーは、壮大なロックナンバー「Anthem of Light」で観客の感情を揺さぶる。さらにINORANの攻撃的なギターフレーズから「TONIGHT」では客席から大合唱が。それはまさに5人のメンバーと14000人のオーディエンスが完全に一体になった瞬間だった。

“宇宙一の~(メンバーの名前)”というメンバー紹介では、バンド結成当初のエピソードを披露。「バンド加入前にRYUICHIがドーナツの差し入れを持ってきてくれたんだけど、1個しか入ってなかった」(INORAN)、「その頃のRYUICHIは眉毛がなくて、髪は緑。だから今日のドラムの色も緑にしました」(真矢)などの思い出話に花が咲く。さらにSUGIZOの機材、物販エリアの電源供給に再生可能な水素燃料電池が使用されていることも告知された。
ラストは極上のアッパーチューン「WISH」、神聖な雰囲気をたたえた「MOTHER」。LUNA SEAのキャリアを象徴するナンバーによって、ライブはエンディングを迎えた。この日のライブ中にLUNA SEAは、ニューアルバム(タイトル未定)が年内にリリースされること、そして、12月23、24日にさいたまスーパーアリーナで「The Holy Night 2017」を開催することを発表した。愛をテーマに掲げたという新作、そして、毎年恒例のクリスマスライブによって5人の音楽はさらに前進するはず。28周年を迎えたLUNA SEAはいま、新たなピークに向かいつつあるようだ。

取材・文 / 森 朋之

ライブ

LUNA SEA The Holy Night 2017 決定!

2017年12月23日(土・祝)、24日(日)
さいたまスーパーアリーナ 2days

詳細はLUNA SEA オフィシャルサイト:http://www.lunasea.jp/

LUNA SEA The Anniversary 2017
5.29 日本武道館 セットリスト

01. Metamorphosis ~Beginning part
02. PRECIOUS…
03. Dejavu

04. JESUS
05. Image
06. The End of the Dream
07. HURT
08. NO PAIN
09. I’ll Stay With You
10. Dr. Solo ~ Bass Solo
11. BLUE TRANSPARENCY
12. I for You
13. STORM
14. TIME IS DEAD
15. ROSIER
16. Metamorphosis ~Ending part
ENCORE
01. Anthem of Light
02. TONIGHT
03. WISH
04. MOTHER

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