LIVE SHUTTLE  vol. 157

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Perfume 2日間のFES!! ステージから届いた、愛とリスペクトと夢のようなエクスタシー感

Perfume 2日間のFES!! ステージから届いた、愛とリスペクトと夢のようなエクスタシー感

Perfume FES!! 2017〜前夜祭〜
2017年6⽉2⽇(⾦) 幕張メッセ国際展示場9-11ホール

取材・文 / 藤井美保
アイキャッチ写真・撮影 / 上山陽介 (6月2日より)


Perfumeが自分たちが大好きなアーティストを招いて対バンをするというあの「Perfume FES!! 」が、パワーアップして帰ってきた。デビュー10周年、結成15周年の記念公演の一環として2015年秋に武道館で行われて以来から、待ち焦がれていた人も多かったはず。4回目となる今回は、これまでで最大収容人数となる幕張メッセ国際展示場9-11ホールでの開催。それもアリーナはスタンディングで、しかも2デイズだ。Perfumeのアーティスト・パワーにあらためて脱帽。初日の6月2日は、「Perfume FES!! 2017〜前夜祭〜」と題して電気グルーヴと。スタートは、金曜日であることとアクセスを考慮したであろう20時。そんな大人時間のライブを仕切るPerfumeがなんとも新鮮だった。

撮影/河本悠貴(6月2日より)

とういことで、まずは電気グルーヴ。今年出したばかりのアルバム『TROPICAL LOVE』を中心に、スペイシーかつ極彩色のめくるめくステージを繰り広げた。知らず知らずに脳内麻痺が起きちゃうグルーヴと、あっちゃこっちゃ動きまわるがけっして頑張ったりしないピエール瀧と石野卓球の脱力パワーに、観客も思わずリラックスしてして揺れまくる。「プエルトリコのひとりっ子」、「いちご娘はひとりっ子」では、ゲストにトミタ栞も呼び込まれて、パッと可愛い花が咲いたような「♪ひーとりっ子」合戦。お腹にくるトライバル・ビートが圧巻の「Shameful」、嵐のような派手な白いレーザーがめちゃくちゃきれいな「新幹線」と、ノンストップで畳み掛けられるうちに、ホントに脳ミソぐるぐるになった。

ピエール瀧がドラム・パッドで加わった「N.O.」では、「ないし」づくしの最高にポップな「歌」に、スタンディングのお客さんから自然とワイパーが湧き起こった。電気グルーヴはテクノと言われてるけど、こういうポップさを忘れないからこそ多くの人に愛されるんだろう。そういう意味ではPerfumeに限りなく近いのかも、と、たぶんこの日の観客にとっては当然のことをあらためて思った。ラストはUFOのカップルがダンスする映像がファンタジックな「UFOholic」。ここに至ると、観客を煽るふたりの姿が、電気グルーヴの幻想世界を操る魔法使いのように見えてきた。『未知との遭遇』のあの「レミドドソ」でライブが終わっても、しばらくその魔法にやられたように脳が痺れていたのでありました。

<電気グルーヴ>撮影/上山陽介 (6月2日より)

撮影/河本悠貴(6月3日より)

休憩後、待ちきれない観客から手拍子が起こると、いよいよPerfume。ドキドキするようなSEとともに生き物のように光が動き出す。一体どこから出てくるんだろうと目を凝らしていると、いつしかサーッと眩しい白いライトが一斉にアリーナ内のステージに集まって、瞬間移動してきたかのように3人が登場。「TOKYO GIRL」が始まった。寒色系の光の筋が上から彼女たちを取り囲むように差し込むと、歌詞にあるように、その姿はまるで水槽の中で泳ぐ熱帯魚のよう。3人のダンスと光だけの世界がとても美しかった。暖色系のレーザーの中、ハンド・マイクで哀愁のメロディ「I still love U」、スピード感ある映像が加わっての「FLASH」。ここで前方のステージに移ると、あ〜ちゃんが「こんばんは! 最高の時を送ろうね」と言って「Magic of Love 」。これまでも何度も言ってきたが、何度言っても言い足らないほど、頭の先からつま先まで神経がビシッと通ったダンスはカッコよく、本当に見とれてしまう。

ここでいつもの「3人合わせてPerfumeです」の挨拶。そして、それぞれが思いおもいに「Perfume FES!!」について語った。「今日は興奮してるんです。憧れてよいものかもわからない孤高の存在、電気グルーヴさんとの対バンで。みんなの仕上がり具合を見て、ライブがどうだったかわかりました。最高に間違いないですよね!」と言ったのはのっち。「楽屋まで届いていた音を聴いて、今日はお客さんになりたいなと思ってました。若い人たちって知ってるのかな」とつぶやいたかしゆかは、観客の年齢層を10代〜50代まで挙手をうながして確認。「50代」で手を挙げた少数派の人たちには、「おじさまたち素敵です」とのっちが優しくフォローした。

撮影/河本悠貴(6月2日より)

あ〜ちゃんは、Perfumeが上京して中田ヤスタカのプロデュースで作品作りをすることになった2004年、勉強のために「Wired Music Festival」に行き、電気グルーヴを初めて観たことを振り返った。「まだそういう音楽があるって全然わかってなかったから、マジでポカーンとしちゃいました(笑)。おじさんがずっとふざけとると思って衝撃的だったんです。その後、よさに気づいてからは大ファンになりました。対バンができて夢のようです」というあ〜ちゃん流リスペクトに、会場は大ウケ。そのとき目撃した電気グルーヴはずっとセグウェイに乗ってたとのことで、この日の「グループ分け」が「セ・グ・ウェイ」になったのも、論理を超越する楽しさだった。

後半はキュートでカッコいい「いじわるなハロー」から。「FLASH」に通じる古武道的なダンス・ソロに引き込まれた。「サンスター Ora2」でお馴染みの「宝石の雨」は、ちょっと低めのトーンが魅力的。と、ほっこり系の曲が続いたところで、インパクト抜群の爆音系「GAME」。低音が怪獣の鳴き声のようにうなるなか、ライトセイバーのように光る棒を使って曲の世界観を表現する3人。久々にそのパフォーマンスを見る幸せに、会場は沸きに沸いた。そこからの「エレクトロワールド」は、レーザーに埋め尽くされ、夢のようなエクスタシー感だった。

撮影/上山陽介 (6月2日より)

「まだまだあるけんね。ついてこいやー」で始まった「P.T.A.」のコーナーでは、電気グルーヴへの愛を再び語りつつ、「今回はコラボレーションはできませんでした」と告白。でも、3人の電気グルーヴ愛は止まらない。「昨日夢を見たんですよ。瀧さんとキスをする。で、こんなのが浮かんじゃいました」と、のっちはアカペラで「♪夢でKISS KISS KISS」と歌い出した。すると、電気の「Shangri-La」が流れ、なんと一旦ソデに引っ込んでいたあ〜ちゃんが、「セグウェーもどき」に乗って登場。コラボは叶わずとも電気グルーヴ愛をめいっぱい表現しきった3人は、爽快な笑顔で「日頃の憂さを忘れて盛り上がっていきましょう!」と、短いセットリストで盛り上がるには最強の「Party Maker」を繰り出した。ダンスクイーンよろしくお立ち台に乗ってのダンス・ソロは、絶対損させないぞという気迫に満ちたキレだった。対象的にラストは、ビタミン・カラーの光の下、三方に分かれてみんなの近くに3人。そして、「Puppy love」。観客も「やっぱりコレだよね」と言わんばかりに、いつもの「上下上上、下上下下」のダンスを最高の笑顔で楽しんだ。

撮影/河本悠貴(6月2日より)

予定されていた曲目はここまで。でも、これで終わりではなかった。コラボなくみんなを帰すのがしのびないという気持ちがあったようで、なんと予定外の1曲が追加されたのだ。「急に決めたから、照明さんとかドキドキかも」と、そうは言っても、あ〜ちゃんはスタッフに絶対の信頼の信号を送る。そして、「みなさん、ひとつになりましょう!」と、精一杯の声で「チョコレイト・ディスコ!」をコール。これにはもう幕張は大揺れ。サプライズ感いっぱいの「前夜祭」となった。

2日目の6月3日には、「お互い大好き同士」というチャットモンチーが登場。彼女たちが「TOKYO GIRL」のカバーををやり、Perfumeはチャットモンチーのリクエストに応えて久々に「Baby cruising Love」をやるというさりげないコラボ・シーンも。そして、この幕張の2日間が終わるや、「Perfume FES!! 2017」が9月に愛知と大阪で開催されることも発表になった。対バン相手の告知はまだだが、きっとまた意外な「愛」を見せてくれるはず。以前取材したとき3人は、「リスペクトする人たちの現場を見て、自分たちの糧にしたい」と話してもいた。いつか振り返ったとき、「Perfume FES!!」での出来事は、きっとPerfumeの成長物語に欠かせないエピソードとなっているにちがいない。

撮影/上山陽介 (6月3日より)

<CHATMONCHY>撮影/上山陽介 (6月3日より)

撮影/河本悠貴(6月3日より)

撮影/西槇太一(6月3日より)

撮影/西槇太一(6月3日より)

撮影/河本悠貴(6月3日より)

撮影/河本悠貴(6月3日より)

撮影/上山陽介 (6月3日より)

セットリスト

Perfume FES!! 2017〜前夜祭〜
2017年6⽉2⽇(⾦) 幕張メッセ国際展示場9-11ホール

■電気グルーヴ
M1 ⼈間⼤統領
M2 Fallinʼ Down
M3 プエルトリコのひとりっ⼦
M4 いちご娘はひとりっ⼦
M5 Missing Beatz
M6 Shameful
M7 新幹線
M8 FLASHBACK DISCO
M9 Babyʼs on Fire
M10 N.O.
M11 Love Domination
M12 UFOholic
■Perfume
M1 TOKYO GIRL
M2 I still love U
M3 FLASH
M4 Magic of Love
M5 いじわるなハロー
M6 宝⽯の⾬
M7 GAME
M8 エレクトロ・ワールド
M9 Party Maker
M10 Puppy love
アンコール  チョコレイト・ディスコ

Perfume FES!! 2017
2017年6⽉3⽇(⼟) 幕張メッセ国際展示場9-11ホール

■CHATMONCHY
M1 恋の煙
M2 隣の⼥
M3 M4EVER
M4 いたちごっこ
M5 TOKYO GIRL(Perfume カバー)
M6 Majority Blues
M7 Magical Fiction
M8 こころとあたま〜湯気
M9 ⾵吹けば恋
M10 シャングリラ
■Perfume
M1 TOKYO GIRL
M2 I still love U
M3 FLASH
M4 Magic of Love
M5 Baby crusing Love
M6 宝⽯の⾬
M7 GAME
M8 FAKE IT
M9 Miracle Worker
M10 Puppy love
コラボ はみがきのうた

写真ギャラリー

ライブ情報

『Perfume FES!! 2017』追加公演
9月6日(水)・9月7日(木)愛知・愛知県体育館
9月13日(水)・9月14日(木)大阪・大阪城ホール

『Perfume FES!! 2017』特設サイト
http://www.perfume-web.jp/cam/pfes2017/

Perfume

あ~ちゃん(西脇綾香)、かしゆか(樫野有香)、のっち(大本彩乃)からなる3人組テクノポップユニット。2000年に広島で結成。

2007年にシングル「ポリリズム」がブレイク、独自な楽曲、歌詞、ダンス、MC等で多方面から評価を得る。2013年10月2日にはアルバム「LEVEL3」を発売、アルバム5作連続オリコンウィークリーチャート1位を獲得。
2013年12月には東京、大阪にて自身初の2大ドームライブを行い大成功を納める。
2014年8月には7都市14公演をまわるアリーナツアー『Perfume 5th Tour 2014「ぐるんぐるん」』を開催し、約13万人を動員。同年11月にはワンマンツアーとして巡る地としては初となる、アメリカを含めた「Perfume WORLD TOUR 3rd」を開催。多くの海外ファンを熱狂させる。
2015年9月21日に、結成15周年、メジャーデビュー10周年を迎え、同年、10月には、2014年に行った「Perfume WORLD TOUR 3rd」の模様を撮影したドキュメンタリー映画「WE ARE Perfume -WORLD TOUR 3rd DOCUMENT」を公開。
2016年4月6日には、前作「LEVEL3」から約2年半ぶりとなるオリジナルアルバム「COSMIC EXPLORER」をリリース。7月6日には、ドキュメンタリー映画「WE ARE Perfume -WORLD TOUR 3rd DOCUMENT」Blu-ray & DVDをリリース。
2017年2月には、約1年3ヶ月振りのリリースとなる、水曜ドラマ『東京タラレバ娘』の主題歌「TOKYO GIRL」をリリース。カップリングには、PerfumeがCM出演した「Ora2 ×Perfume くちもとBeauty Project」のCM楽曲「宝石の雨」を収録。同年4月には、Perfume 6th Tour 2016「COSMIC EXPLORER」のBlu-ray & DVDをリリース。

オフィシャルサイトhttp://www.perfume-web.jp

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