黒川文雄のエンタメ異人伝  vol. 5

Interview

ドラクエ堀井雄二氏(中)ゆう帝、ミヤ王、キム皇、鳥嶋和彦、鳥山明、導かれし者たち

ドラクエ堀井雄二氏(中)ゆう帝、ミヤ王、キム皇、鳥嶋和彦、鳥山明、導かれし者たち

ゆう帝の由来はあのマンガから…

ちょっと、話がそれて、僕の個人的な質問なんですけど、『ファミコン神拳』(注11)での堀井さんのニックネーム「ゆう帝」の由来は何ですか?

注11)週刊少年ジャンプのグラビアページに掲載されていたテレビゲーム記事。ゆう帝こと堀井雄二氏のほか『メタルマックス』シリーズの宮岡寛氏(ミヤ王)や『ジャングルウォーズ』シリーズなどを手がけた木村初氏(キム皇)らが記事の制作を担当していた。

堀井 『ファミコン神拳』なんで『北斗の拳』からきているんですよ。『北斗の拳』って拳王とか聖帝が登場したじゃないですか。そこから、ゆう「帝」とかキム「皇」とかミヤ「王」とかね。だから、ゲームに付ける評価は「あたたたた」っていう。

なるほど!ちなみに、とみさわ昭仁さんの「カルロス」もそっち系なんですか?

堀井 いや、違います。彼は後から入ってきましたからね。北斗神拳から取ったのは最初の方の人だけ。

最近またウェブなどで『ファミコン神拳』の活動をされていますよね。

堀井 『ファミコン神拳』の復刻本を出したんですよ。それで、座談会とかして、懐かしかったねえみたいな。ホントにあの頃のジャンプは勢いがありましたよね。650万部とか売れていたんですからね。当時、巻頭カラーページは映画の特集とか載っていましたが、あまり読者アンケート結果がよくなかったんです。でも、それがゲームの記事を載せるようにしてからはアンケートの順位もあがり、『ゼビウス』の無敵モードを紹介したときだったかな? 思い切りマンガを抜いて2位くらいまでいったことがあったんです。そのときはうれしかったですね。

鳥嶋和彦氏の出会いとレベルアップ活動

実は先日お会いした坂口博信さんが、自分が『ウィザードリィ』を海賊版でプレイしていたとき、多分、堀井さんと当時ジャンプ編集者だった鳥嶋和彦さんは正規版を編集部で遊んで、「こういうのを僕たちも作ってみない?」ってなったのではないか、ということをおっしゃっていたんですけど。

堀井 ええ、鳥ちゃんも僕も『ウィザードリィ』にハマって、ひたすらやっていましたね。打ち合わせは5分で終わらせて、あとはゲームの話をしてました。でも、彼は編集者で忙しいですよね。逆に、僕はフリーライターで時間があるのでマッピングしながら延々とやってまして。それで、鳥ちゃんがプレイするときに「はい、マップだよ」って言って渡したら、「え? ありがとう!」みたいな。

そういうこともされていたんですね。

堀井 そうです。延々とレベルアップしてとか。でも、レベルが上がってくると経験値をためるのって大変になるじゃないですか。それで、あのー……セーブデータをダイレクトに書き換えていました(笑)。セーブデータはディスクに書き込まれるので、最初にちょっとセーブしておくんですね。それで、次にレベルアップしたら、またセーブしてどこが変わったかセクターを調べるわけです。で、そこをダイレクトに書き換えてレベルアップとか(笑)。だから楽に進めました。

うわ~すごい。そんなことまでやられていたんですか(大笑)!

堀井 最初はちゃんとプレイしていましたよ? でも、そのうちにレベルアップまで経験値が100万ポイント必要とかになって、これはできないなと。

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