Interview

古坂大魔王とリョウガ(超特急)が語るアニソンの魅力。アジアでも大人気音楽番組「アニ☆ステ」の現場とは。

古坂大魔王とリョウガ(超特急)が語るアニソンの魅力。アジアでも大人気音楽番組「アニ☆ステ」の現場とは。

TOKYO MXテレビにて、毎週木曜22:30~放送されているアニソン特化型番組「アニ☆ステ」。そのメインMCを務めている古坂大魔王とリョウガは、番組でさまざまなアニメやアニソンの関係者や、その制作現場などに赴き、時にファン目線でのアプローチから、アニメを中心としたコンテンツの新しい楽しみ方のヒントとも言える気づきをもたらしている。
そんな2人に、アニソンの魅力を中心に話を訊いた。ピュアに番組で体験することが楽しいという姿から、この番組への手応えを感じた。

取材・文 / 岡本 明 撮影 / 荻原大志


アニメ、アニソンの入り口は?

『アニ☆ステ』の中にアニメに関わる様々な制作現場を訪問するコーナー「アニ☆ステ サロン」がありますが、毎回、すごく面白いロケですね?

古坂大魔王 僕らも楽しいです。僕らが楽しんでるからみなさんにも楽しんでもらえるんじゃないかな。よく出演者が楽しそうだと視聴者の方にも楽しさが伝わるという言い方をしますけど、単純に音楽と玩具とアニメが出てくるだけで楽しいんです。もちろん、そういう番組なんですけど、僕らが強く興味を持って現場に行くと、見ている方にも楽しんでもらえているみたいです。だから、リョウガ君は年齢は違いますけど、僕の知らないジャンルのアニメをよく知っているので、リョウガ君が楽しんでいると、おじさんも楽しいんです(笑)。

今の話のようにアニメ、アニソンには世代によって入り口が違うと思うんですけど、おふたりは何が入り口でした?

古坂 子供の時には、「北斗の拳」「ドラゴンボール」「キン肉マン」ですね。僕が中学3年の頃にカラオケボックスが流行り始めたんですけど、アイドルがアニソンを歌うようになるのもその頃なんです。「ハイスクール!奇面組」をうしろゆびさされ組が歌ったり。でも、リョウガ君がまだ生まれてない頃だよね?

リョウガさんの入り口は?

リョウガ 最初に聴き始めたのは中学生の頃の、組曲「ニコニコ動画」、「ニコニコ動画流星群」とかがきかっけですね。もっと昔から聴いてはいましたけど、「Dr.スランプ」「おジャ魔女どれみ」とか。でも、ちゃんと聴く入り口はその頃ですね。

古坂 そうか~、時代だよね。

リョウガ だから僕は遅めというか、まだまだ勉強の余地はあるんですけど。そのあたりは素晴らしいと、その頃から思うようになりました。

どこに魅きつけられました?

リョウガ これはニコニコ動画のイメージですけど、コメントの弾幕があるじゃないですか。あの一体感ですね。見ず知らずの人たちがひとつの動画でコメントをして、弾幕を張ってる。

古坂 あれって、可視化したライブを見ているんだよね。なるほど、そこから入ってるんだ。あと、アニソンって根本のことを言うと、歌がうまい。しかも異常にうまい。ミュージカルシンガーかアニソン歌手かと思うぐらい、音楽的にすごいスキルが高いんです。子供って舐めちゃいけなんですよ。子供用にという設定で作ると、子供は見向きもしない。本気で作ったものしかハマってくれないんです。だからアニソンって、大人たちが本気で作ったもの。プロの力が入っているんです。アニソンのコード進行とか音作りは最先端のものが入ってますからね。だから、僕はアニソンって音楽的な見地からも面白いと思ってます。レコーディングスタジオにお邪魔したOxTさんも、すごい音楽知識あるじゃない?

リョウガ はい、全然ついていけなかったですけど(笑)。

古坂 あの知識を持っている人が1分半のために子供に受け入れられる曲を作るわけだよ。

リョウガ 流行る理由があるわけですね。

古坂さんがアニソンに魅かれたのは、短い収録時間に音楽的な知識が詰まっているというのが大きな理由ですか?

古坂 僕はアニメに歌から入ったタイプじゃなくて、まずオモチャから入ったんです。ガンプラからエヴァンゲリオンも初号機の形から、ウルトラマンも形から。要するに外側から入っているんです、グッズとか。ぞのグッズに関連して、ストーリーを知る前に耳に入ってくるのが歌なんです。アニメってすごく歌を重要視しているじゃないですか。テレビドラマって正直、ドラマにあまり即してない歌も多い。でも今は原作からアニメ化するときも主題歌ってそうとう大きな要素を持っていて、それが伝わってくるんです。アニメの最終回のラストを見た時、“あれ、最終回だけオープニングテーマが流れない?”、その代わりにエンディングにオープニングテーマが流れる、あの感覚!

リョウガ それ、メッチャ分かる!

古坂 あれはやっぱり歌を作品の中の一員にしているからなんです。タイアップじゃないのがいいですね。そういう意味では、スキルを持った人たちがちゃんとした愛を持って作っていると思います。

作り手も歌い手もすごいレベルで制作していることになりますね。

古坂 まさにそうです。LiSAさんとか、いろんな歌手の中でも一番かっこいいと思っていて。あと、GARNiDELiAさんとか可愛いしダンスもうまいメンバーもいる。三森すずこさんも可愛い。そういうプロフェッショナルな人たちがすごいクオリティの曲作りや歌や演奏を繰り広げている。もう、ヲタクのものだけではなく、世界で盛り上がっているのに日本が一番遅いと思いますよ。

しかもジャンルに関係ないですからね。

古坂 ロックでもテクノでもラップでも、関係ないですからね。

お気に入りのアニソンは…

最近、特に気に入っているアニソンというと?

古坂 さユりさんですね、「クズの本懐」の「平行線」を歌っていた。番組でも共演したことありますけど、“酸欠少女”というキャッチコピーもあって、本人のキャラクターもかなり変わっている。あの歌声は川本真琴さんの再来のような、何かちょっと他とは違う方向性を持っていますね。すごく尖がって、すごく伸びる声。不思議ちゃんの雰囲気ありますけど、ちゃんとした子なので、あの子の声は素晴らしいなと思います。あとはLiSAさんですね。

リョウガ うん、マジでいいですね。

古坂 この間、飲みに行ったんだけど、今度一緒に行く?

リョウガ いやいや、死んじゃいますよ(笑)。

古坂 それぐらい好きなんですよ。

リョウガ 「Rising Hope」が好きなんですよ。曲の一発目からかっこいい。

古坂 あれはすごいよね。小林克也さんが自分のラジオで、“この子すごいね”って言ったんです。小林さん、アニソンに厳しい方なんですよ。自分の番組でランキングにアニソンが入ってくると文句言うの(笑)。わかるよ、ベテランだし海外の音楽に詳しい人だから。でも、LiSAさんは褒めていた。“すごいな、なんだこの声は!”って。

リョウガ 魂こもってますよね。

古坂 本人は弱腰なんですけど(笑)。あの子、感覚で生きているから。

リョウガ 僕が最近、エンディングの映像と相まって好きなのが「エロマンガ先生」。

古坂 サラッと言ってるけど、不思議なタイトルだよね。

リョウガ そうなんですけど(笑)。エンディングテーマのTrySailさんの「adrenaline!!!」が非常に可愛くて。アニメのヒロインが曲に合わせて歌ったり動いているんです。その作品にリンクしてイメージに合っていて、お互いにさらに魅力を引き出しているアニソンなので、見ていて心がきれいになります。

古坂 たまに、歌を調味料にしている作品が多いじゃないですか。それって失礼な気もする。曲って、盛り上げるためのSEじゃないんだから。演者だと思うから。キャラが歌ったり、1期と2期で変わったりするストーリーもあるしね。

世界中にファンがいる日本のアニメ

カラオケで歌うアニソンというと、何が挙がりますか?

リョウガ 僕はカラオケではアニソンしか歌いません。

古坂 何から歌うの?

リョウガ 時と場合によるんですけど、よく歌うのは和田光司さんの「Butter-Fly」です。2年前に生誕祭を小さな会場やらせてもらったんですけど。カラオケ大会をして、そこで「Butter-Fly」をはじめ、王道からマニアックなものまで歌いましたね。

アニソンしか歌わないんですか?

リョウガ 知らないんですよ。そもそも、興味あるもの、気になるものしか頭に入ってこないので。ドラマの主題歌も知らなくて、“恋ダンス”が流行った「恋」も、これなんだ~って。

古坂 あなた、芸能人だよね?

リョウガ (笑)。らしからぬと思っているんですけど、アニソン以外興味が持てなくて。日常もずっとアニソンしか流れてないし。最近、「この素晴らしい世界に祝福を!」のラノベを読みながら、「このすば」のアニソンを聴いたり、アニメのBGMを聴いています。

どっぷり浸ってるんですね?

リョウガ そのぐらい曲の力がすごいなって、日々、感じてます。

もう、人生を形作っているのがアニソンと言っていいような?

リョウガ 最近、特にそう思いますね。

古坂 この年代はしょうがないんでしょうね。だって邦画の興行収入ランキングにずっとアニメが入っていますからね。あと、声優さんって芝居がうまい。ミュージカル俳優さんも言ってました、“勝てる人いないよな”って。声優さんは30才過ぎても高校生役ができますからね、そこが実写と違うところで。そういう意味ではアニメは世界中の人が求めている日本のコンテンツです。と言いつつ、アジア圏もアニメをそうとう頑張って作っていて。

リョウガ おっと、日本の文化であり続けることを願うばかりです。

日本のアニメを見て日本語を勉強する外国人もいますからね。

古坂 いますね。ラジオをやってる時にオーディションで、中国からきた女子高生がいたんですけど。日本のアニメで日本語を覚えたって言ってましたから。「きゅいん!」「ふぁい!」とか言ってて(笑)、語尾が「ぞなもし」って(笑)。

リョウガ 何を見たんでしょうか(笑)。

古坂 オーディションは落ちましたけどね(笑)。

リョウガ 落とさないでよ、かわいそうに。

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