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『聖剣伝説コレクション』懐かしい冒険をSwitchで!

『聖剣伝説コレクション』懐かしい冒険をSwitchで!

1991年にゲームボーイで『聖剣伝説 〜ファイナルファンタジー外伝〜』(以下、初代『聖剣伝説』)が発売、現在までに11作品がリリースされている『聖剣伝説』シリーズ。いまでも根強い人気を誇る名シリーズだ。そして2017年6月1日、Nintendo Switchにて、初期3作品をまとめて収録した『聖剣伝説コレクション』が発売され、当時のファンを中心にSNSでも大きな盛り上がりを見せた。

本稿では、『聖剣伝説コレクション』に収録されている各作品の魅力を振り返るとともに、最新機種で往年の名作がプレイできることの意義について触れていく。当時『聖剣伝説』を遊んでいた人も、そうでない人も、本稿で『聖剣伝説』の魅力を感じてほしい。

文 / 村田征二朗


いま、移植作が遊べる喜び

「あの名作が再び登場!」という宣伝文句は昨今珍しくありませんが、いざ詳細を見てみるとビジュアルやBGMが一新されたリメイクであったり、スマートフォンアプリとしてのリリースであったりと、当時それらの作品をプレイしていた人からすると、「想像していたのとちょっと違うな」と思うことも少なくないでしょう。もちろん、システム面や操作面の不便な部分が改善されていたり、イベントが追加されたりするなど、リメイク版ならではの良さもあります。

そんな中、2017年6月1日にNintendo Switchで『聖剣伝説コレクション』が発売されました。本作は、1991年にゲームボーイで発売された初代『聖剣伝説』、1993年、1995年にリリースされた『聖剣伝説2』および『聖剣伝説3』を一挙に収録した移植作品です。『聖剣伝説』シリーズは、剣と魔法のファンタジックな雰囲気の中、若き少年少女が“マナの力”を巡って冒険をくり広げていくアクションRPGです。

ポータブルのゲーム機どころかスマートフォンでもハイクオリティな3Dゲームが当たり前になってきた現在でも、ドット絵が持つ雰囲気というものは一切色あせず、『聖剣伝説コレクション』に収録されている3作品も、3Dグラフィックに勝るとも劣らない魅力を放っています。

▲画像は『聖剣伝説2』。ゲーム機の性能が限られていたからこそのデフォルメ感がドット絵の魅力です

リメイクされ、現代的になったグラフィックで当時の物語を再体験するというのも楽しいものですが、プレイしていたころの懐かしさをそのまま味わいたいプレイヤーとしては、当時のグラフィックやサウンドに再び触れることができるだけでも感動ものです。『聖剣伝説』シリーズはBGMが名曲揃いなことでも有名ですが、個人的には起動時やメニュー画面の操作中に鳴るSEが非常に懐かしく、それを聴けただけでも購入した価値がありました。

▲初代『聖剣伝説』での“ピコーン”というゲームボーイの起動音はかなり久しぶりに聴いただけあって、思わず「懐かしい!」と声が出るところでした

そういった“懐かしさ”の意味で、移植作品にはリメイク版とは違った価値があります。本作に限らず、バーチャルコンソールなどで配信されている過去の作品にも言えることですが、美しいドット絵、限られたゲーム機の性能を巧妙に使いこなしたゲーム性など、往年の名作と呼ばれるゲームはいまでも十分に楽しむことができます。

個人的には、やはりドット絵で描かれる世界の質感には3Dグラフィックでは再現し得ないものがあり、3Dが当たり前になっている世代の人にもぜひ体験していただきたいところです。また、『聖剣伝説3』はバーチャルコンソールなどでの配信がされておらず、最新機種でプレイできるのは本作が初となります。往年のファンからしても、まさに待望の一作でしょう。

▲スーパーファミコン後期の作品だけあって、ドット絵もかなり緻密な『聖剣伝説3』。主人公や仲間を6人のキャラクターから選択できるなど、ユニークなシステムも備えています

今回の『聖剣伝説コレクション』では初代『聖剣伝説』から『聖剣伝説3』までがセットになっていますから、時系列順にプレイしてシステムやビジュアル、サウンドの進化を追っていくのもいいですし、まずは思い入れがある作品から遊ぶのもいいでしょう。前作をプレイしていないとストーリーがわからない、ということもないので、初めて『聖剣伝説』シリーズを遊ぶ人も、ひとまず気になった作品をプレイして、その後ほかの作品に手を出すというスタイルでもまったく問題ありません。

▲移植に際して追加されたミュージックモードでは、各作品のBGMをループ再生で聴くことが可能。作業用BGMとして使うこともできてしまいます

3作品すべてにクイックセーブ、クイックロード機能が追加されているため、隙間時間にも遊びやすくなっています。また、テレビで遊んだりベッドに寝っ転がりながら遊んだりと、Nintendo Switchということで自由にプレイすることができるので、本作は『聖剣伝説』を改めてプレイするのにもうってつけの1本だと言えるでしょう。Nintendo Switchを持っている人、あるいは購入する予定の人にはぜひ本作をプレイし、聖剣にまつわるそれぞれの伝説を堪能していただきたいところです!

また、『聖剣伝説2』では最大3人、『聖剣伝説3』ではふたりでのオフラインマルチプレイが可能となっており、これもNintendo Switchの携帯性と非常に相性が良くなっています。スーパーファミコン時代は自分の家に遊びに来た友人や、兄弟とのマルチプレイが時代的にも主流でしたが、本作ならばNintendo Switchを外に持ち運ぶことで、いつでもどこでも協力プレイが楽しめるのです。筆者も当時は兄弟といっしょに遊んでいたものですが、やはり複数人で遊ぶと、ひとりのときとは違ったワクワクが楽しめます。ぜひとも友人や兄弟、あるいは親子でのマルチプレイを楽しんでみてください。

▲コントローラーを追加で購入せずとも、Nintendo Switchに付属しているジョイコンを分割して使えばふたりプレイができる点もうれしいところ

なお、本作では、ゲーム内の操作説明のほかに、公式サイトにて各作品のオリジナル版の取り扱い説明書が公開されており、不明な点があればこちらで確認することができます。コントローラーの基本操作をはじめ、Nintendo Switch版とは一部仕様が異なっているものの、ゲームボーイ、スーパーファミコン時代の説明書をそのまま見ることができるというのも貴重なので、システムを理解している人でも、一度目を通してみると面白いかもしれません。

▲キャラクターやワールドマップが、ゲーム画面のグラフィックとは違ったイラストで見ることができるのも説明書の醍醐味。イラストを見るために読んでみるのも一興です