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『宇宙戦艦ヤマト2202』制作陣がぶっちゃけトーク! 初日舞台挨拶レポート

『宇宙戦艦ヤマト2202』制作陣がぶっちゃけトーク! 初日舞台挨拶レポート

6月24日(土)、東京・新宿ピカデリーにて、『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第二章「発進篇」の公開初日舞台挨拶が行われた。「発進篇」のエンディング主題歌『月の鏡』を担当した神田沙也加、クラウス・キーマン役の声優・神谷浩史、桐生美影役の中村繪里子、羽原信義監督、シリーズ構成を担当した作家・福井晴敏が登壇し、本作の制作秘話や見どころ、劇場公開を迎えての意気込みが語られた。

『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』は、1978年に上映された名作『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』をリブートし、新キャラクターや原作にはなかった展開を交えた話題作。第一章「嚆矢篇」が今年2月に上映され、新たな『さらば』の謎めいたストーリーは、往年の『ヤマト』ファンのみならず、新たなファンを獲得し、熱狂させている。

この日の舞台挨拶は、新宿ピカデリー、シアター1での1回目上映後の10:20より開催。朝8:30からという早い上映にもかかわらず客席は満員御礼で、初代『ヤマト』ファンと思わしき熟年世代から10代、20代のアニメファンまで幅広い層が詰めかけ、おなじみの「宇宙戦艦ヤマトのテーマ」のBGMにのって登場したみなさんを大きな拍手で出迎えた。司会進行は、大のアニメファンとして知られる松澤千晶アナウンサー。まずは一言ずつ全員が挨拶し、羽原監督が「ようやく発進しました。今、ご覧いただいて、“なぜここで終わるんだ?”という雰囲気がひしひしと伝わってきます」と観客の気持ちを代弁すると、福井も「ひどい終わり方でしたね(笑)」と畳みかけ、羽原監督から「誰が考えたんですか!」とツッコミが。最初からぶっちゃけムード全開のユーモラスなトークに、客席からもステージからも笑いが起こった。

羽原&福井のフレンドリーな発言に促されてか、キャスト陣の公開初日の印象も、かなりぶっちゃけぎみ。中村繪里子が「発進するときに、まさかあのような立場になるとは。発進したあとも、まさかあんなところであんなところで終わるとは!と、みなさんと同じ気持ちです」と戸惑いを見せると、本シリーズの舞台挨拶に登壇するのは初めてという神谷浩史は「監督と福井さんの話の流れなら言えるなぁと思って……出来ましたね! 良かったです。アフレコでは絶望的に画がなくて、久しぶりに羽原監督の(絵)コンテを観ました(笑)。不安でしたが、すごいクオリティで完成していて、安心しました」とぶっちゃけトークで会場を沸かせた。そして神田沙也加からはエンディング主題歌『月の鏡』について、「エンディングは、物語の余韻を増長し、次への期待感をあおるすごく大事なもの。すごく責任感のある役回りを任せていただいたと思う」と語り、毎回、作品に呼んでくれるヤマトスタッフに感謝の気持ちを述べた。

そして、そんな厳しい制作スケジュールにありながらもクオリティ高く完成した第二章「発進篇」の内容については、それぞれの立場から語られた。第一章「嚆矢篇」にもオペレーターとして登場した桐生美影について、中村繪里子が「まさか私にとって“発進篇”が“(見守る篇)”になるとは(笑)。だからこそ、この先の展開が楽しみ」と言うと、福井から「置いてきぼりのままにするなら、呼ばないですからね! ご覧のみなさんにもそこは汲んでいただきたい」と、今後の活躍に期待がかかる嬉しいコメントも。

そして、本作の真の意味でキーマンとなっているクラウス・キーマンについて神谷は、「今回はなんといっても“乗せろ、いいから!”という謎の説得力のある言葉に、台本を見たときからシビれました」と、キーマンの名台詞に言及。「あれはどこから出てきたんですか?」と問われた福井は、「自分が男前だと十分認識しているヤツだけができる技なんです」と答え、羽原監督と共に「神谷さんのキャスティングは最初から決まっていた」「脚本の台詞を読んだときから、神谷さんの声しか浮かんでこなかった」と制作初期のエピソードを披露。神谷も「今日、来て良かったー! 嬉しいです!」と喜びの表情を浮かべていた。なお、キーマンとなる人物がキーマンという役名になったことについて福井は、「名前の付け方が安易じゃないかと言われるんですが、それはたまたま。宇宙人のガミラス語では、“高橋トオル”のような(普通の)名前なんです」とおもしろい裏設定(?)を説明してくれた。

また、本作ストーリーのオリジナル展開について福井は、「原作の『さらば』もそうですが、“脱サラもの”という雰囲気がある。“俺たちだけで起業しようぜ、ダメだこの会社!”と起業=船出したら、いきなり約束していたメインバンクが離れて大混乱が起こる。ちょうど今(第二章)は、メインバンクから“すまないが、おたくとの取引は……”“もしもし!?”というところで終わったんです(笑)」と解説。客席からも納得の拍手と笑いが巻き起こった。そしてもうひとつ気になるオリジナル要素は男女の恋愛。なかでも、オリジナルの『さらば』には描かれていない、『2199』で原田真琴と結婚して『2202』では息子をもうけた加藤三郎夫妻について羽原監督は、「古代進と森雪とは違った形の愛を表現するには、家族愛も必要。そこは狙って入れました」と、新たな『さらば』ストーリーの奥深さを語ってくれた。

次の話題は神田のエンディング主題歌『月の鏡』について。この曲は自身が声を担当するテレサの声、テレサの歌としてレコーディングしたという神田は、「(テレサは)女神様と呼ばれる存在ですから、万物の平安をイメージして、(レコーディングブースの)照明を落として、世界観に入り込って歌うようにしました」と制作秘話を述べた。また『月の鏡』が流れるエンディングのスタッフロールには本編映像も挿入されているが、そのセレクトは羽原監督が担当。「なるべく歌詞とリンクし、曲の雰囲気の流れに合わせて編集しています。歌詞の中の“私ひとりじゃない”のところでは、編集版では古代が発進前に緊張しているところに島(大介)がやってくる」といった表現もあるとのこと。これから第二章「発進篇」を鑑賞する人は、そのあたりもぜひ注目してみよう。

そしてステージでは、6月21日に54歳の誕生日を迎えたという羽原監督へのサプライズな催しも行われた。福井の「今、(第三章の)スケジュールが大変なことになっている。このまま走りきれるか不安なので、テレサに祈ってもらいたい」との言葉を受け、神田がマイクを掲げ、テレサの声で「羽原監督、おめでとうございます。この作品は、マジであなたにかかっています。体調に気をつけて、どうか最後まで走り抜けてください」と静かに語ると、「(嬉しくて)泣きそうなんですけど!」という羽原監督に、客席から大きな拍手が贈られた。

最後は、登壇者全員から本作ファンに向けてのコメントで締めくくられた。
「(第二章は)すごく気になるところで終わったと思いますが、これからもシリーズは続きます。視聴者としてもテレサとしても、ヤマトの行く末がとても気になっているところです。これからもこの作品を大切に、参加していければと思います」(神田沙也加)

「会場を見渡すと、老若男女、様々な方がいらっしゃる。これだけ様々な方がいらっしゃったら、“なぜなら、この艦がヤマトだからだ”と言われて納得できる人と納得できない人がいると思います。僕はキーマンとして、“ヤマトだからだ”と言われても“はぁ……”という、中立の立場で今はいます。ただ、彼が今度どうなっていくのかが、この先の見どころ。(納得できない方は)キーマンの目線で追っていくと、物語を理解する糸口になるんじゃないかと思います」(神谷浩史)

「第二章が無事発進し、ヤマトも発火しました。いろいろな思いをのせて、いろいろな世代の方が様々な愛情で『ヤマト』という作品を動かしてくださっている。今、みなさんと同じ嬉しい気持ちでいっぱいです。今後もみなさまと、ヤマトに対する愛や楽しみ方を分かち合っていけたらと思います」(中村繪里子)

「前作(第一章)は期間限定公開でありながらも、興行成績がとても良かった。第二章は当然、上回るだろうという空気が我々にのしかかっています(笑)。それに応えるためにも、みなさん応援よろしくお願いします」(福井晴敏) 「先ほどアフレコの風景も暴露されてしまいましたが(笑)、現在も第三章公開に向けてとんでもない状態になっていますが……この続きが、いいんですよ! ぜひ楽しみにしてください。意外ととっつきやすい作品なので、ぜひ引き続きご覧になっていただければありがたいです。今後ともよろしくお願いします!」(羽原信義監督)

制作陣、キャスト陣が自信をもっておすすめする、スリリングな『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第二章「発進篇」は、全国20館にて6月24日(土)より3週間の期間限定で上映中。第三章「純愛篇」の公開も10月14日(土)に決定し、ますますドラマが加速する本作。発進するヤマトの感動的な姿をぜひ劇場で確かめよう!

取材・文/阿部美香

『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第二章「発進篇」

2017年6月24日(土)より、新宿ピカデリー他、全国20館にて期間限定劇場上映
〈シリーズ全七章順次劇場上映〉

劇場にて特別限定版Blu-ray最速先行販売
デジタルセル版配信も同時スタート!

【スタッフ】
製作総指揮:西﨑彰司
原作:西﨑義展
監督:羽原信義
シリーズ構成:福井晴敏
副監督:小林誠
キャラクターデザイン:結城信輝
ゲストキャラクター・プロップデザイン:山岡信一
メカニカルデザイン:玉盛順一朗・石津泰志
美術監督:谷岡善王
色彩設計:福谷直樹
撮影監督:堀野大輔
編集:小野寺絵美
音楽:宮川彬良・宮川泰
音響監督:吉田知弘
音響効果:西村睦弘
オリジナルサウンドエフェクト:柏原満
CGディレクター:木村太一
アニメーション制作:XEBEC
製作:宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会

【第二章「発進篇」キャスト】
古代進:小野大輔
森雪:桑島法子
島大介:鈴村健一
真田志郎:大塚芳忠
徳川彦左衛門:麦人
佐渡酒造:千葉繁
山本玲:田中理恵
新見薫:久川綾
南部康雄:赤羽根健治
相原義一:國分和人
太田健二郎:千葉優輝
岬百合亜:内田彩
桐生美影:中村繪里子
西条未来:森谷里美
榎本勇:津田健次郎
山崎奨:土田大
土方竜:石塚運昇
斉藤始:東地宏樹
永倉志織:雨谷和砂
藤堂平九郎:小島敏彦
芹沢虎鉄:玄田哲章
山南修:江原正士
ローレン・バレル:てらそままさき
クラウス・キーマン:神谷浩史
沖田十三:菅生隆之
オフィシャルサイトhttp://yamato2202.net/
©西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会